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Oracle® Databaseプラットフォーム共通日本語README
10g リリース1(10.1)

 
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目次

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Oracle Enterprise Manager 10g Database Control README

原典情報: $ORACLE_HOME/relnotes/readmes/EM_db_control.txt

目次

1 概要

2 監視

3 ジョブ

4 ブラックアウト

5 データベース管理

6 Configuration Management Pack

7 Enterprise Manager 10g Javaコンソール

1 概要

1.1  はじめに

このREADMEでは、配布されているOracle Enterprise Manager 10g Database Control リリース10.1.0.3.0製品とそのドキュメントに記載されている機能との違いを示します。

1.2  インストールおよび構成

1.2.1  複数のネットワーク・インタフェースまたは仮想ホスト(あるいはその両方)が設定されたマシン上でのDatabase Controlの実行

複数のネットワーク・インタフェースあるいは単一または複数のネットワーク・アダプタにバインドされた仮想ホストが設定されたマシンには、複数のIPアドレスからアクセスできます。Enterprise ManagerでのManagement ServiceおよびManagement Agentのインストールでは、いずれの場合も常にプライマリ・マシンの別名が選択されます。

注意:
 既存のDatabase Controlがあるマシン上でホスト名を変更すると、リポジトリを削除し、emcaを再実行してサービスを構成するように要求されます。


1.2.2  RAC上での短縮ホスト名および完全修飾ホスト名の処理

DB Control構成では現在、すべてのRACノードの完全修飾ホスト名(FQHN)をできるかぎり判別しようとします。このために様々な方法を使用していますが、いずれの方法でもFQHNが戻されることは保証されません。 ただし、EM構成が正しく動作するためにFQHNは必須ではありません。すべての操作で一貫して短縮ホスト名が使用される場合、Enterprise Managerの構成は正しく動作します。実際に、短縮ホスト名と長いホスト名を同時に使用できます。 たとえば、次の2つのノードで構成されるRACクラスタがあるとします。
 

ノード

短縮名

長い名前(FQHN)

A

nodeA

nodeA.us.oracle.com

B

nodeB

nodeB.us.oracle.com

ノードAのホスト名にnodeAを使用し、ノードBのホスト名にnodeB.us.oracle.comを使用することが可能です。 この短縮ホスト名と長いホスト名の組合せは、これらの名前が一貫して使用されるかぎり許可されます。つまり、ノードAの識別には常に(nodeA.us.oracle.comではなく)nodeAが使用され、ノードBの識別には常に(nodeBではなく)nodeB.us.oracle.comが使用される必要があります。

問題が発生するのは、単一のノードの識別に短縮ホスト名と長いホスト名の両方が使用される場合です。たとえば、ノードAではノードBの識別にnodeBが使用され、ノードBでは自身の識別に長い名前であるnodeB.us.oracle.comが使用されることがあります。この場合、Enterprise Managerは正しく機能しません。これは、Enterprise Managerの構成、ログおよびデータの各ファイルの位置がすべてホスト名に依存するためです。

マシンで、クラスタ内のマシン自体および他のノードを識別するために短縮名が使用されるか、長い名前が使用されるかは、マシン構成に依存します。  前述のような問題を回避するには、クラスタ内の各マシンが正しく構成されていることを確認してください。  クラスタ内でノードXと指定されたノードについては、すべてのノード(ノードXを含む)で、ノードXの識別に(長い名前または短縮名のどちらの場合も)同じホスト名を使用する必要があります。

1.2.3  RAC環境での新規に追加されたASMインスタンスの検出

ASMインスタンスが新規のノードとして既存のRAC環境に追加された場合、Database Controlによって自動的には検出されません。ASMターゲットを検出するには、次の手順を実行する必要があります。

a) 次の書式のXMLファイルを手動で作成します。

<Target TYPE="osm_instance" NAME="%ASM_TARGET_NAME %" DISPLAY_NAME="%ASM_TARGET_DISPLAY_NAME %">
  
               <Property NAME="SID" VALUE="%ASM_SID%"/>
      
         <Property NAME="MachineName" VALUE="%HOSTNAME %"/>
               
  <Property NAME="OracleHome" VALUE="%ASM_OH %"/>
       
         <Property NAME="UserName" VALUE="%ASM_USER_NAME%"/>
                 <Property NAME="password" VALUE="%ASM_USER_PWD%" ENCRYPTED="FALSE "/>
         
        <Property NAME="Role" VALUE="%ASM_USER_ROLE%"/>
       
         <Property NAME="Port" VALUE="%ASM_PORT%"/>
</Target>

パラメータ

説明

%ASM_TARGET_NAME %

ASMターゲット名。 通常は“hostname_ASMSid”です。

%ASM_TARGET_DISPLAY_NAME%

ASMターゲットの表示名。 通常は“ASMSid”です。

%ASM_USER_NAME%

 ASMインスタンスのユーザー名(デフォルトはSYS)。

%ASM_USER_PWD%

ASMユーザーのパスワード。

%ASM_USER_ROLE%

ASMユーザーのロール(デフォルトはSYSDBA)。

%ASM_PORT%

ASMのポート。

%ASM_SID%

ASMのSID。

%ASM_OH%

ASMのOracleホーム。

%HOSTNAME%

ホスト名。 RAC環境では、仮想IPを使用します。


b) emctl config agent addtarget <filename>を実行します。 この結果、前述のターゲットがtargets.xml内のターゲット・リストに追加されます。

c) エージェントを再起動します。

d) 元のXMLファイル(手順aで作成済)にはパスワードがプレーン・テキストで含まれているため、このファイルを削除します。

1.2.4 Oracle Management Serviceのポートの変更

OMSのポートを変更する場合は、3つのファイルを変更した後、その変更を強制的に有効にするためにDB Controlを再起動する必要があります。

a)$ORACLE_HOME/<HOSTNAMEt>_<SID>/sysman/config/emoms.propertiesを編集し、次のパラメータを変更します。

oracle.sysman.emSDK.svlt.ConsoleServerPort
oracle.sysman.emSDK.svlt.ConsoleServerHTTPSPort

b)$ORACLE_HOME/<HOSTNAME>_<SID>/sysman/config/emd.propertiesを編集し、次のパラメータを変更します。

REPOSITORY_URL
emdWalletSrcUrl

c)$ORACLE_HOME/oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole_<HOSTNAME>_<SID>/config/http-web-site.xmlを編集し、次のパラメータを変更します。

web-site port

変更する前に既存のファイルをバックアップしておいてください。

1.2.5 異なるORACLE_HOMEから実行されているデータベース・リスナー・ターゲットの検出

異なるORACLE_HOMEから実行されているデータベース・リスナー・ターゲットを検出する場合は、データベース制御構成用の$ORACLE_HOME/bin/emcaを実行する前に、リスナー構成ディレクトリを指すようにTNS_ADMIN変数を設定する必要があります。

1.2.6  NLS設定が正しく構成されていることの確認

英語以外の環境でemctlを起動する場合は、OSのデフォルト・ロケール設定が正しく構成されていることを確認してください。LC_ALLまたはLANGの現在の設定を確認するには、% localeコマンドを発行します。 使用しているオペレーティング・システムに固有の値を確認するには、プラットフォーム固有のドキュメントを参照してください。

1.2.7 「ページを表示できません」エラー

Database Controlをセキュア・モードで実行している場合、Internet Explorerの使用時に「ページを表示できません」というエラーが表示される場合があります。このエラーは、ブラウザがプロキシ・サーバーを使用するように構成されている場合に発生します。1つの回避策は、可能な場合はプロキシ・サーバーを使用しないことです。別の回避策はNetscapeを使用することです。 この問題が発生した場合は、ブラウザの「更新」ボタンをクリックすると前の操作を再度実行できます。

1.2.8 http-web-site.xmlの編集後Database Controlが正しく起動しない

http-web-site.xmlファイル($ORACLE_HOME/oc4j/j2ee/OC4J_DBConsole_<HOSTNAME>_<SID>/config/にあります)で、最後のport =またはsecure =をコメント化すると、Database Control製品は正しく起動しません。ポートまたはセキュリティの新規エントリを作成する場合は、必ずそれがファイル内の最後のエントリになるようにしてください。 (Bug#3365751)

1.2.9 Enterprise ManagerへのログインでのJava例外

Enterprise Managerへのログイン時に、次のJavaエラーが表示されることがあります。

java.sql.SQLException: ORA-00020: 最大プロセス数(300)を超えました
インスタンス構成内のプロセス数を増やす必要があります。

 1.2.10 Bug#3417663: この問題は、Oracle Database 10gがOracle Universal Installer 10.1.0.2.0以前のバージョンを使用して同じホスト上のターゲット位置にソース・ホームとしてクローン化されている場合に発生します。 クローン化されたホームをOUIを使用して削除すると、ソース・ホームからいくつかのファイルが削除されて機能しなくなります。 これは、Oracle Grid ControlおよびOracle DB Controlの両方で実行されたクローニングに適用されます。 この不具合はOracle Universal Installerバージョン10.1.0.3.0で修正されているため、このバージョンを使用して認証およびインストールした製品には影響しません。

2  監視

2.1  ユーザー定義メトリック

データベースのユーザー定義メトリックに30文字を超える名前を指定すると、メトリックが正しく評価されません。 メトリック名は30文字以内にしてください。(Bug#3301697)

2.2  ユーザー定義メトリックのメトリック・エラー

ユーザー定義メトリックの評価でエラーが発生すると、そのメトリックに関連付けられている戻り値が「ユーザー定義メトリック」ページに表示されません。メトリック・エラーに関する詳細は、「アラート」タブの「エラー」サブタブで確認してください。(Bug#3301699)

2.3  削除したユーザー定義メトリックに対して残存するアラート

警告またはクリティカルのアラートの状態にあるユーザー定義メトリックを削除しても、アラートはそのまま残ります。ユーザー定義メトリックを削除する前に、そのメトリックが消去の状態にあることを確認してください。(Bug#3301704)

2.4  レスポンス処理

サーバー生成アラートの場合、レスポンス処理は機能しません。 (Bug#3129353)
コンソールでメトリックのレスポンス処理を指定できるのは、スーパーユーザー権限を持つEnterprise Managerユーザーのみです。
ターゲット停止条件のレスポンス処理スクリプトを指定する場合は、入力を保存する際に注意が必要です。 具体的には、レスポンス処理スクリプトを入力後、「OK」ボタンをクリックする時点です。 これにより、「しきい値の編集」ページに戻ります。 このページでは、「OK」ボタンではなく、「取消」ボタンをクリックしてください (「OK」ボタンをクリックすると、レスポンス処理スクリプトへの入力が保存されないことがあります(Bug#3465495))。 ただし、「取消」ボタンをクリックすると、「しきい値の編集」ページでの変更内容は保存されません。 したがって、レスポンス処理スクリプトの指定以外の変更を加えている場合は、これらの他の変更を最初に保存(「しきい値の編集」ページで「OK」ボタンをクリック)した後で、レスポンス処理スクリプトを入力してください。

2.5 NT 4.0でのホスト・メトリックの問題

2GBより大きいRAMを備えたWindows NT 4.0ホストでエージェントを実行している場合は、ホスト・メモリーに関連する特定のホスト・メトリックが正しくない可能性があります。 (Bug#3294952)


2.6 メトリック詳細に関するヘルプの欠落

「メトリックの詳細」ページにメトリックを表示して「ヘルプ」をクリックすると、メトリックに関するヘルプ・トピックではなく、ヘルプ・システムの目次が表示されることがあります。その場合は、「メトリックの詳細」ページの「データの詳細」フィールドでリアルタイム・オプションの1つを選択し、「ヘルプ」リンクを再度クリックしてください。これによって、メトリックに関する適切なヘルプ・トピックが表示されます。 (Bug#3341196)

2.7  Solaris 9上のホスト・メトリック

Solaris 9では、新しいメトリック(ユーザーまたはプロジェクトごとに収集したリソース使用統計の集計)が追加され、ホスト・ターゲットが拡張されました。 これらのメトリックは、Solaris 9ホストのCIM Object Managerを使用して収集されます。この情報を取得するには、認証が正しく行われるように、そのホストのユーザーのユーザー名とパスワードをCIM Object Managerに指定する必要があります。 これらの値は、このターゲットの「ホスト」ホームページから「監視構成」リンクに進むことで指定できます。 (Bug#3330619)

次の例は、接続情報を指定しなかった場合のエラー・メッセージの例です。

2004-01-01 19:09:53 Thread-1690 ERROR fetchlets.wbem: Server reported error.
2004-01-01 19:09:53 Thread-1690 ERROR fetchlets.wbem: Server reported error.
2004-01-01 19:09:53 Thread-1690 ERROR engine: [host,dlsun454.us.oracle.com,ProjectResourceUsage] : meegd_GetMetricData failed : Server reported error.
2004-01-01 19:10:53 Thread-1714 ERROR fetchlets.wbem: No username specified for WBEM fetchlet.
2004-01-01 19:10:53 Thread-1714 ERROR engine:  [host,dlsun454.us.oracle.com,UserResourceUsage] : nmeegd_GetMetricData failed : No username specified for WBEM fetchlet.

3 ジョブ

3.1  ジョブ処理の削除

ジョブ処理中に少なくとも1つの実行がアクティブな状態(つまり、ステータスが「スケジュール済」、「実行中」または「停止中」)で、ジョブ処理を削除しようとすると、「指定されたジョブ、ジョブ実行または実行ファイルがアクティブです。削除する前に実行を完了するか、停止する必要があります。 アクティブな実行を参照するには、ステータスが「アクティブ」である実行をフィルタ処理します。」というエラー・メッセージが表示されることがあります。「アクティブ」とは、「スケジュール済」、「実行中」または「停止中」ステータスの値の組合せを指します。ただし、「アクティブ」は、「ステータス」検索フィールドの検索フィルタとしては使用できません。 したがって、アクティブなジョブ実行すべてを表示するには、「ステータス」が「スケジュール済」、「実行中」または「停止中」のジョブについて個別に検索を実行してください。(Bug#3256113)

3.2 RefreshFromMetalinkジョブ

ジョブを問い合せるときに、ユーザーがRefreshFromMetalinkジョブ・タイプを選択すると、Enterprise Managerは、便宜上、「ターゲット・タイプ」フィルタの値を(ユーザーが「ターゲット・タイプ」に選択した値に関係なく)自動的に「システム」とみなします。 RefreshFromMetalinkジョブには、そのターゲット・タイプとして常に「システム」が関連付けられているため、検出されるのは、「ターゲット・タイプ」が「システム」に設定されている場合のみです。(Bug#3230111)

3.3  ライブラリでサポートされないCloneHomeジョブとPatchジョブ

「ジョブ・ライブラリ」ページでは、ライブラリ・ジョブを作成できるジョブ・タイプとしてCloneHomeジョブとPatchジョブがリストされています。 ただし、これらのジョブ・タイプはライブラリに保存できません。作成してアクティブなジョブとして発行することのみ可能です。(Bug#3281143)

3.4  データベース・ターゲットに対するホスト・コマンド・ジョブの接続情報

データベース・ターゲットに対するユーザーの優先接続情報は、通常のデータベース接続情報、権限付きデータベース接続情報およびホスト接続情報で構成されています。 データベース・ターゲットに対してホスト・コマンド・ジョブを作成すると、「ジョブの作成」ユーザー・インタフェースによって、ユーザーは「標準」または「権限」の優先接続情報を選択できます。 いずれのオプションでも、結果的には同じホスト接続情報が使用されます。これらは、データベース・ターゲット接続情報の一部である単一のホスト接続情報です。(Bug#3290724)

3.5  ジョブの即時開始と繰返し

ジョブにスケジュールを指定するときに、開始時間に「即時」を選択すると、指定した他の繰返しオプションは無視されます。したがって、そのジョブは即時実行のワンタイム・ジョブになります。即時に処理し、一定の間隔で繰返し処理するジョブを作成する場合は、「後で」開始オプションを選択し、現在の数分後の時間を指定してください。 追加するこれらの時間(分)は、ジョブを処理して、Oracle Management Serviceからエージェントに発行するために必要な時間です。(Bug#3262332)

3.6  終了したジョブの編集

ジョブを編集しようとすると、「スケジュールされた実行はありません - このジョブは変更できません。」というエラー・メッセージが表示されることがあります。  これは、Enterprise Managerが、ジョブのスケジュールに基づいて、このジョブには今後のジョブ実行がスケジュールされていないと判断したことを意味します。したがって、ジョブのパラメータを編集することは無意味であると判断され、この操作が禁止されます。ただし、ジョブの所有者であれば、ジョブの出力を他のジョブと共有するために、ジョブの終了後でもジョブのアクセス・ページを常に変更できます。

3.7  スキップされる実行

繰返し実行されるジョブの場合、今後のジョブの実行は、現在の実行が完了したときにのみスケジュールされます。場合によっては、一部のジョブの実行がスキップされることがあります。 最も一般的な原因は、次のとおりです。
   
  a)現在処理している実行に予想外の時間がかかり、次回の実行処理の予定時間になっても処理が継続している場合。
  b)現在の実行がユーザーによって一時停止され、次回の実行予定時間にも引き続き処理が保留されている場合。
  c)現在の実行がシステムによって一時停止され(エージェントが使用不可になったため、またはジョブのターゲットがブラックアウト中のため)、次回の実行予定時間にも引き続き処理が保留されている場合。

   次回のジョブ実行は、現在の実行が最終的に完了したときにスケジュールされます。次回にスケジュールされる実行は常に将来の日付です。したがって、過去に処理されることになっていてスキップされた実行が処理されることはありません。これらのスキップされた実行は、Enterprise Manager Consoleには表示されません。いくつかの処理実行がEnterprise Manager Consoleのジョブ表にない場合のほとんどは、前述の原因が当てはまります。(Bug#3330400)

3.8  Oracle SchedulerジョブとEnterprise Managerジョブ

ユーザーは、Oracle SchedulerジョブとEnterprise Managerジョブの2種類のジョブにアクセスできます。Oracle Schedulerジョブはデータベース内部で処理されるジョブで、Enterprise ManagerジョブはOracle Management Agentを使用してデータベース外部で処理されるジョブです。Oracle Schedulerジョブには、データベースの「管理」ページの「スケジュール」セクションの下にある「ジョブ」リンクを使用してアクセスできます。Enterprise Managerジョブには、Enterprise Manager Consoleの「ジョブ」タブからアクセスするか、あるいはデータベースの「ホームページ」、「パフォーマンス」、「管理」または「メンテナンス」ページの「関連リンク」セクションの下にある「ジョブ」リンクを使用してアクセスできます。 または、ターゲットのホームページの「ジョブ・アクティビティ」セクションでEnterprise Managerジョブのアクティビティを参照してください。(Bug#3312974)

3.9  夏時間の非サポート

ジョブは夏時間をサポートしていません。必要な場合は、ジョブのスケジュールを手動で調整して、夏時間によるスケジュール変更に対応する必要があります。 (Bug#3328590)

4 ブラックアウト

4.1 即時ブラックアウトの開始時間の遅延

即時に開始するワンタイム・ブラックアウトまたは開始時間が即時の繰返しブラックアウトの初回発生が、最大で2分間遅延することがあります。 目標は、ターゲットの時間をブラックアウト開始時間として使用し、このターゲットの時間を、監視しているManagement AgentのOracle Management Service(OMS)に対する最後のハートビート時間に基づいて判断することです。 追加の2分間は、ハートビート情報などを受信する際のネットワークの遅延に対応するために、OMSによってManagement Agentのハートビート時間に追加されます。この時間は、ブラックアウト開始時間として使用されます。この計算を設計に採り入れたのは、Management Agentで保留される可能性のあるメトリック重大度を適切に処理するためです。 ブラックアウトでは監視が一時停止されるため、タイムスタンプが公式なブラックアウト開始時間より前の重大度は保持され、それ以外の重大度は破棄されます。(Bug#3299198)

4.2 エージェント使用不可またはステータス保留状態

ターゲットでのブラックアウト終了後、Enterprise Managerはターゲットのステータスを再評価します。この短時間の評価中に、ターゲットが「エージェント使用不可」状態(ホスト・ターゲットの場合)または「ステータス保留」状態(ホスト以外のターゲットの場合)になることがあります。 これらの状態は一時的なもので、ターゲットの正確なステータスが決まると解決します。(Bug#3317976)

4.3  ブラックアウトの作成時に必要な「理由」フィールド

ブラックアウトを作成する際、ブラックアウトの理由は必須フィールドです。ブラックアウトの作成時に理由を作成できるのは、スーパーユーザー権限を持つEnterprise Manager管理者(スーパー管理者)のみです。ブラックアウトを作成するときに、理由に該当する適切な値が選択肢にない場合は、Enterprise Managerスーパー管理者に連絡してください。スーパー管理者は、適切な理由を指定したダミーのブラックアウトを作成することで理由を作成します。このダミーのブラックアウトは、たとえば、任意のターゲットに対する将来のブラックアウトにできます。ダミーのブラックアウトが作成されると、ただちに理由も作成されます。その時点で、ダミーのブラックアウトは停止または削除してください。ブラックアウト中はターゲットの監視が停止され、そのターゲットの可用性レコードにブラックアウトが記録されるため、ダミーのブラックアウトは、実際に開始されないように削除してください。 (Bug#3145500)

4.4 夏時間の非サポート

ブラックアウトは夏時間をサポートしていません。必要な場合は、ブラックアウトのスケジュールを手動で調整して、夏時間によるスケジュール変更に対応する必要があります。

4.5 可用性履歴

ブラックアウトが発行され、ブラックアウト時間枠全体にわたってOracle Management Serviceが停止し、ブラックアウト時間枠内にターゲットに関する重大度がない場合は、可用性履歴のブラックアウト時間枠が1秒に圧縮されます。この状態は、ブラックアウトの間にターゲットに関する重大度が生成されない場合にのみ発生するため、不要な通知が送信されることはありません。(Bug#3317965)

5  データベース管理

5.1 Net Servicesの管理

ディレクトリ・ネーミング機能を使用するには、有効なldap.oraファイルが、「Net Services管理」ページでユーザーが選択した構成ファイルの位置に存在している必要があります。NetCAまたはOidCAを使用して、ldap.oraファイルを作成してください。 ldap.oraファイルの位置が$ORACLE_HOME\network\adminまたは$ORACLE_HOME\ldap\admin以外の場合は、Database Controlを開始する前に、環境変数TNS_ADMIN / LDAP_ADMINをその位置に設定する必要があります。

5.2 データベースの停止

Enterprise Managerでは、標準モードでのデータベースの停止は機能しません。ただし、Enterprise Managerのトランザクション・モード、即時モードおよび強制終了モードではデータベースを停止できます。標準モードでデータベースを停止するには、SQL*Plusを使用してください。 (Bug#3239095)

5.3 オブジェクトの再編成

5.3.1 再編成スクリプトの生成からそのスクリプトの実行までの間にメタデータの変更が発生すると、データベースに悪影響を与える可能性があります。

5.3.2 表に対してDDLの再編成が実行されている間にオフライン再編成が試行されると、データベースに悪影響を与える可能性があります。

5.3.3 「オブジェクトの再編成」ウィザードまたは「ローカル管理表領域」ウィザードを使用する場合は、その前にデータベースの最新のバックアップを用意することをお薦めします。

5.3.4 10gのデータベース・ターゲットの場合のみ、ビットマップ結合索引の外部結合表に対してオンライン編成を試行すると失敗します。これらの表またはこのような表を含んでいる表領域はオフラインで再編成してください。 (Bug#3330361)

5.3.5 10gのデータベース・ターゲットの場合のみ、スクラッチ表領域に「tablespace rename」オプションが使用されている状態で、索引構成表のオーバーフロー・セグメント・パーティションを含んでいる表領域を再編成しようとすると失敗します。  これらの表領域をオフラインで再編成するか、表領域名の変更オプションを使用せずにスクラッチ表領域を指定してください。

5.3.6 影響レポートのエラー
10gデータベースの表領域を再編成すると、影響レポートに次のエラー・メッセージが出力されることがあります。

「この表領域には削除されている表のごみ箱セグメントが含まれています。これは再編成できません。PURGE TABLESPACEコマンドを使用して表領域からごみ箱セグメントを削除し、再編成を再試行します。」

PURGE TABLESPACEコマンドは、現在接続しているユーザーに属しているごみ箱セグメントのみを削除します。したがって、表領域内のすべてのごみ箱セグメントが削除されるとはかぎりません。次の問合せを使用すると、ターゲット表領域内にごみ箱セグメントがあるユーザーを判断できます。

SELECT DISTINCT owner FROM dba_recyclebin WHERE ts_name = 'TARGET_TS';

また、次のコマンドを使用すると、各ユーザーのセグメントをパージできます。

PURGE TABLESPACE target_ts USER scott;

あるいは、次のコマンドを使用できます。

PURGE DBA_RECYCLEBIN;

ただし、このコマンドはSYSDBAシステム権限がある場合にのみ使用できます。このコマンドは、ユーザーに関係なくごみ箱からすべてのオブジェクトを削除します。

5.4 マテリアライズド・ビュー推奨事項を生成するSQL Access Advisorの実行で発生するライブラリ・キャッシュのデッドロック

CREATE MATERIALIZED VIEW文での実表に対する排他ロックの要求と同時に、SELECT文のリライトが評価されると、ライブラリ・キャッシュでデッドロックが発生する可能性があります。この状態は、マテリアライズド・ビュー推奨事項を生成するためにSQL Access Advisorを実行している一方で、同時に、別のユーザーが同じ実表を参照するSELECT文を発行すると発生することがあります。これに対処するには、SQL Access Advisorジョブを停止します。これによって、デッドロックが解除されます。 (RDBMS Bug#3230878、2018081、2124800)

5.5 複数オブジェクトの編集

Enterprise Managerでは、オブジェクトを編集するためにオープンできるブラウザ・ウィンドウは1つのみです。たとえば、Enterprise Managerでは一度に1つの表領域のみを編集できます。 ウィンドウが読取り専用の場合は、複数のブラウザ・ウィンドウをオープンできます。

5.6  韓国語によるSQL実行計画の表示

期間SQLの実行計画を表示すると、サーバーの内部エラーが発生する既知の不具合があります。これは韓国語に固有の不具合で、日本語または中国語では再現しません。現時点で有効な唯一の回避策は、このページを表示する必要がある場合は、韓国語以外の言語で製品を実行する方法です。(Bug#3380531)

5.7  「PGAメモリー使用量の詳細」ページに表示される不明瞭な文字

製品がマルチバイト(アジア)の言語環境で実行されている場合は、「管理」→「インスタンス: メモリー・パラメータ」→「PGA」を順に選択して表示する「PGAメモリー使用量の詳細」ページに、不明瞭な文字が表示されます。現時点で有効な唯一の回避策は、このページを表示する必要がある場合は、シングルバイトの西欧の言語で製品を実行する方法です。 (Bug#3272773)

5.8 Internet Explorerでグラフのかわりに灰色の領域が表示される「データベース・パフォーマンス」ページ

Internet Explorerで、「データベース・パフォーマンス」ページのSVGグラフがレンダリングされない場合があります。 ページにはかわりに灰色の領域が表示され、グラフは何も表示されません。
この問題を解決するには、Internet Explorerブラウザの設定を次のように変更してください。
「ツール」→「インターネット オプション」→「詳細設定」
「セキュリティ」までスクロール・ダウンし、「暗号化されたページをディスクに保存しない」の選択を解除します。
この問題は、SVGが使用不可の場合、つまり、グラフをGIFモードで表示している場合は発生しません。

6 Configuration Management Pack

6.1 Oracle製品がデプロイ・サマリーに表示されない

OracleソフトウェアがOracle Universal Installerを使用してインストールされていない場合、つまりEnterprise Managerを使用してクローン化されていない場合、そのソフトウェアはデプロイ・サマリーに表示されません。これは、データがOracle Universal Installerのインベントリから収集されるためです。Oracle Universal Installerを使用してインストールされていないソフトウェアは、インベントリにエントリがないため、サマリー表には表示されません。

6.2 RACでのエージェントのパッチングがサポートされていない

RAC設定におけるEnterprise Managerエージェントの自動パッチングは現在サポートされていません。かわりにコマンドラインのユーティリティを使用してください。

6.3 パッチ番号に一貫性がない

「Patch: Select Patch」ページでは、MetaLinkパッチ番号を指定してOracleMetaLink Webサイトで公開されているパッチを検索できます。一部の仮パッチでは、プラットフォームに固有の別のパッチ番号が使用されます。 このような場合は、その番号が仮パッチ番号として、「Interim Patch:3243133 Base Bug:3239222」のようにREADMEに表示されます。この番号が、エンタープライズ構成検索の一部として戻され、Oracleホームページに表示されます。(Bug#3320868)

6.4 9.2エージェントの実行中はOracleホームのクローニングが失敗する

ホストで9.2 Enterprise Manager Agentを実行中の場合は、クローニング操作が失敗します。成功させるには、Enterprise Manager 9.2 Agentを停止してからクローン操作を実行する必要があります。 (Bug#3164441)

6.5 名前にアンダースコアが含まれている場合は、「Critical Patch Advisory」ページのOracleホーム・リンクが切断される

Oracleホームの名前にアンダースコア(_)が含まれていると、「Policy Rule: Critical Patch Advisories for Oracle Homes」というタイトルの「Critical Patch Advisory」ページの表内では、Oracleホーム・リンクが切断されます。(Bug#3324506)

6.6 MetaLinkパスワードの変更による伝播の遅延の可能性

MetaLinkサイトで実行されたパスワードの変更によって、Enterprise Managerにわずかな伝播の遅延が発生する可能性があります。 MetaLinkでのパスワード変更後、あまり時間が経過しないうちにEnterprise ManagerでMetaLink接続情報エラーが発生した場合は、しばらく待機した後、再試行してください。(Bug#3319786、3265575)

6.7 デプロイ・サマリーにOracleホームページに直接表示されないデータベース・ターゲットが表示される

デプロイ・サマリーには、スタンドアロンであるか、別のOracle製品の一部であるかに関係なくすべてのデータベース・ターゲットが表示されますが、別のOracle製品の一部であるデータベース・ターゲットでドリルダウンし、そこからOracleホームページにドリルダウンすると、データベース・コンポーネントは、別のOracle製品のサブ・コンポーネントであるため、そのホームの一部として表示されません。(Bug#3336562)

6.8 9.2.0.5および10gより前のデータベース・パッチに一貫性のない修正された不具合がある

9.2.0.5および10gより前のデータベース・パッチでは、修正された不具合のリストに関して、README内とパッチ自体で記述されるメタデータ内で、一貫性がない場合があります。Enterprise Managerでは、パッチで作成された情報が使用されます。

6.9 Enterprise Managerではパッチ・バージョン情報を使用できない

Enterprise Managerのリポジトリには、現在、パッチ・バージョン情報がありません。オラクル社では、Enterprise Managerで使用されている識別番号を更新せずにパッチを再リリースする場合があるため新旧を識別できません。

6.10 Critical Patch Advisoryのメッセージでバージョンのかわりにパッチセットという用語が誤って使用されている

Critical Patch Advisoryの処理に使用できるすべての使用可能なパッチをリストするときに、Enterprise Managerでは、パッチとそのパッチが適用されるバージョン番号が示される場合があります。たとえば、アラート46は9201用の仮パッチまたは9202用の仮パッチで修正できます。このとき、どのバージョンのパッチが参照されているかを明確にするために「(パッチセットx.y.z.aが必要)」という記述が含まれる場合があります。 パッチがその製品の最初のリリース用であるときに、たとえば、「パッチセット9.2.0.1が必要」と表示された場合は、この句によって混乱が生じる可能性があります。 このような場合、パッチセットはなく、単にバージョン9.2.0.1のパッチを示しています。(Bug#3347848)

6.11  Critical Patch Advisoryの可用性

今回のリリース時点では、Critical Patch Advisoryは、Oracleデータベース・サーバー(リリース9.2以上)用およびiAS(リリース9.0.4以上)用に提供されています。他の製品のアドバイザはいつでも追加できます。現在は、次のオペレーティング・システムのプラットフォームがサポートされています。

AIX5Lベースのシステム(64ビット)
HP Tru64 UNIX
HP-UX Itaninum -- HP-UX PA-RISC(64ビット)
IBM zSeriesベースのLinux
Linux Itaninum
Linux x86
Microsoft Windows(32ビット)
Microsoft Windows(64ビット)
Solaris Operating System(SPARC 32ビット)
Solaris Operating System(SPARC 64ビット)
Solaris Operating System(x86)

6.12 Database ControlエージェントのパッチングでDatabase Controlを使用できない

Database Controlを使用して、Database Controlエージェントをパッチできません。これは、エージェントを停止するジョブを実行する必要があるためです(したがって、エージェント自体が停止するため、ジョブが終了します)。 この矛盾する状況では、パッチは適用せずに、パッチのステージングにジョブを制限し(パッチング・ウィザードの4番目の手順で「Run Script to Apply Patch」の選択を解除する必要があります)、コマンドラインからパッチを手動で実行することをお薦めします。(Bug#3356582)

6.13 パッチングのためのDatabase Controlプロキシ設定

パッチング機能で関連するパッチについてMetaLinkを問い合せる他に、重要なパッチ機能でMetaLinkからアラートをダウンロードするには、Database ControlによってOracle MetaLinkのWebサイトにアクセスできる必要があります。Database Controlのインスタンスでインターネットにアクセスするためのプロキシが必要な場合は、そのプロキシを使用するようにインスタンスを構成する必要があります。 マニュアルで説明されているように、これを実現するには、Database Controlのホーム・ディレクトリのルートから$ORACLE_HOME/<hostname>_$ORACLE_SID/sysman/config/emoms.propertiesを編集します。

6.14既存のパスにホームをインストールすると、その後ホーム・クローニングができなくなる

すでに存在するパスにOracle Database 10gをインストールすると、そのホームでのその後のホーム・クローン操作が失敗します。これを回避するには、インストールするパス(ORACLE_HOME)がすでに存在していないことを確認し、パスの作成をインストーラで行います。

既存のディレクトリにインストールした場合は、後で、install.platformファイルが見つからないことを示すエラーがホーム・クローニング・ウィザードから表示されます。この問題を回避するには、中央のOUIインベントリのディレクトリからクローン化するホームにinstall.platformファイルをコピーします。 (Bug#3235500)

6.15 サイズの大きいパッチをパッチ・キャッシュに手動でアップロードすると失敗する

128MBを超えるパッチをパッチ・キャッシュに手動でアップロードすると失敗します。 ただし、Grid Controlから通常の方法(Metalinkからのパッチの自動ダウンロードを含む)でパッチをデプロイした場合、この問題は発生しません。 (Bug#3719280)

6.16 ローカルの.csvファイルに保存された検索結果の内容が判読できない

OracleホームにインストールされているOracle製品のリストを、ローカルの.csvファイルに保存できます。 この機能は、「デプロイ」→「Search」→「OracleホームにインストールされたOracle製品」→「ファイルに保存」にあります。このファイルの内容は、UTF-8キャラクタ・セットを使用して格納されますが、このキャラクタ・セットは、一部のデスクトップ・アプリケーションでは認識されない場合があります。このファイルに不明瞭な文字があった場合は、一般的なWebブラウザなどUTF-8キャラクタ・セットを処理できるアプリケーションでファイルをオープンしてください。(Bug#3184524)

7 Enterprise Manager 10g Javaコンソール

7.1  Quick Toursが使用できない

Enterprise Manager 10gではQuick Toursはサポートされなくなりました。Quick Toursのリンクが残っている可能性がありますが、機能しません。

7.2  LogMiner Viewer

LogMiner Viewer問合せを保存する場合は、スタンドアロン・リポジトリが必要です。LogMiner Viewerでは、必要な場合にスタンドアロン・リポジトリに関するプロンプトが表示されます。LogMiner Viewer(またはスタンドアロン・リポジトリをサポートしているその他のEnterprise Managerアプリケーション)を使用してスタンドアロン・リポジトリが作成されると、LogMiner Viewerでは、スタンドアロン・モード・セッション時にそのスタンドアロン・リポジトリが使用されます。

スタンドアロン・リポジトリの作成方法については、『Oracle Enterprise Manager Grid Control インストレーションおよび基本構成』の「Enterprise Manager Java Console」の章を参照してください。

オンラインREDOログ・ファイルに対するLogMiner Viewer問合せの実行でORA-03113エラーが発生する場合、通常はREDOログ・ファイルが空であることを意味します。  LogMiner Viewerを終了し、各REDOログ・ファイルに対してSQL*PlusのALTER SYSTEM SWITCH LOGFILEコマンドを実行して各ログ・ファイルを切り替え、LogMiner Viewerを再起動して問合せを実行してください。