Oracle HTML DBユーザーズ・ガイド
リリース1.6
部品番号: B15713-02
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11 アプリケーションのデバッグ

この章では、デバッグ・モードの表示、SQLトレースの有効化、ページ・レポートの表示など、アプリケーションの様々なデバッグ方法を説明し、コントロールまたはコンポーネントを手動で削除して問題を特定する方法を説明します。

この章の内容は次のとおりです。

パフォーマンス・チューニング

多くの同時ユーザーが存在するアプリケーションでは、最適なパフォーマンスを保持することが重要です。アプリケーションのパフォーマンスを最適化するには、次のとおりOracle HTML DBの機能を使用する必要があります。

セッション・ステートの確認

多くのアプリケーションは、アプリケーション・コントロールに含まれるデータに基づいています。たとえばボタンは、セッション・ステートに格納された値に基づいて、条件付きで表示される場合があります。アプリケーションのカレント・セッション・ステートを表示するには、「開発者」ツールバーの「セッション」リンクをクリックします。

デバッグ・モードへのアクセス

デバッグ・モードでページを表示すると、ページをレンダリングするHTML DBエンジンの動作状況を効率的に追跡できます。デバッグ・モードにアクセスするには、「開発者」ツールバーの「デバッグ」リンクをクリックします。

デバッグ・モードでは、特定のHTML DBエンジンの動作に対応する時間コードが表示されます。これは、エンジンによってセッション・ステートが設定されるタイミングを判断するために役立ちます。ページの下部には、ページ定義の詳細が表示されます。ここでは、ページおよびコンポーネント属性にリンクできるのみでなく、アイテム名および計算ポイントとプロセス・ポイントの詳細を表示できます。デバッグ・モードを終了するには、「開発者」ツールバーの「デバッグなし」をクリックします。

また、f?p構文を使用してアプリケーションをデバッグ・モードで実行することもできます。この場合、ページをコールして、デバッグ引数をYESに設定するのみです。次に例を示します。

f?p=100:1:&SESSION::YES

SQLトレースの有効化およびTKPROFの使用

セッションをトレースすると、アプリケーションを効率的にデバックできます。データベースの観点では、各ページ・リクエストが単一のデータベース・セッションとみなされます。SQLトレースを有効にすると、Oracle HTML DBによって一時ファイルが作成されます。このファイルは、TKPROFユーティリティを使用して解析できます。

Oracle HTML DBでSQLトレースを有効にするには、f?p構文を使用して引数p_trace=YESを設定します。たとえば、アプリケーション100の1ページ目の表示をトレースするには、次の構文を使用します。

http:/.../f?p=100:1&p_trace=YES

TKPROFユーティリティを使用するには、次の手順を実行します。


参照:

TKPROFユーリテリティの使用方法の詳細は、『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照するか、データベース管理者に問い合せてください。

アプリケーションとページのリソース使用の監視

Oracle HTML DBでは、DBMS_APPLICATION_INFOをコールして、アプリケーションおよびページで使用されるリソースを簡単に監視できます。HTML DBエンジンがページをレンダリングまたは処理すると、モジュールがHTML DBに設定され、アプリケーションIDおよびページ番号が含められます。設定後は、V$SESSIONおよびV$SQLAREAビューを問い合せて、トランザクションを監視できます。

Oracle HTML DBレポートの表示

ページ内の問題を特定する場合は、ページで実行されているファンクションを明確に理解している必要があります。これを行うために、Oracle HTML DBには多数のページおよびアプリケーションのレポートが含まれています。

ページ・レポートを表示するには、次の手順を実行します。

  1. 該当するページ定義にナビゲートします。(「ページ定義の表示」を参照。)

  2. 「ページ定義」の上部の次のいずれかのボタンをクリックします。

    • イベント・ビュー: 現在定義されているページ・コントロールおよびページ・プロセスの詳細を示すレポートにリンクします。

    • オブジェクト参照: カレント・ページで参照されるデータベース・オブジェクトのリストを表示します。

    • 履歴: 最近変更されたページの履歴を表示します。

アプリケーション・レポートを表示するには、次の手順を実行します。

  1. 「作業領域」ホームページにナビゲートします。

  2. 「アプリケーション」リストからアプリケーション名を選択します。

  3. 「タスク」リストから「アプリケーション・レポートを表示」を選択します。

    「管理レポート」ページが表示されます。

  4. 確認するレポートを選択します。

問題のあるSQL問合せのデバッグ

問合せが正常に実行されていない可能性がある場合、SQL PlusまたはSQL Workshopで実行することをお薦めします。 いずれの方法でも、アプリケーションのコンテキスト外で問合せがテストされるため、問題を簡単に判別できます。

コントロールおよびコンポーネントの削除による問題の特定

ページを正常に実行できない場合は、コントロールとコンポーネントを1つずつ削除することをお薦めします。この方法を使用すると、問題の原因となっている可能性があるコントロールまたはコンポーネントを迅速に判別できます。条件付き表示属性NEVERを選択すると、コントロールまたはコンポーネントを無効にできます。

条件付き属性を使用してコントロールまたはコンポーネントを削除するには、次の手順を実行します。

  1. 該当するページ定義にナビゲートします。(「ページ定義の表示」を参照。)

  2. 無効にするコントロールまたはコンポーネントの名前を選択します。

    該当する属性ページが表示されます。

  3. 条件付き表示属性が表示されるまでスクロールして、「条件タイプ」リストから「なし」を選択します。

  4. 変更を適用」をクリックして、ページ定義に戻ります。

  5. ページを再度実行します。

  6. ページが正常に実行されるまで、コントロールまたはコンポーネントの削除を続けます。