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Oracle Database Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersインストレーションおよび構成ガイド
10g リリース2(10.2) for HP Tru64 UNIX

B31763-02
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5 Oracle Database 10g およびOracle Real Application Clustersのインストール

この章では、インストールの第2フェーズとして、Oracle Database 10g およびOracle Real Application Clusters(RAC)をインストールする手順について説明します。また、Oracle Universal Installer(OUI)の一部の機能についても説明します。この章の内容は次のとおりです。

CVUを使用したOracleデータベースのインストールのためのシステム準備状況の検証

Oracle DatabaseおよびRACを正常にインストールするための準備がシステムで完了しているかどうかを検証するには、次のコマンド構文を使用してクラスタ検証ユーティリティ(CVU)のコマンドを入力します。

/mountpoint/crs/Disk1/cluvfy/runcluvfy.sh stage -pre dbinst -n node_list [-r 
{10gR1|10gR2}] [-osdba osdba_group][-verbose]

前述の構文例の意味は次のとおりです。

たとえば、マウント・ポイントが/dev/dvdromで、node1およびnode2で構成され、OSDBAグループdba が含まれている2ノードのクラスタにOracle Database 10g リリース2(10.2)およびRACをインストールするためにインストール前の検証を実行するには、次のコマンドを入力します。

/dev/dvdrom/crs/Disk1/cluvfy/runcluvfy.sh stage -pre dbinst -n node1,node2 -verbose

-verboseオプションを選択して、CVUによるシステム検証の進捗状況を表示することをお薦めします。-verboseオプションによって提供される詳細なレポートは、検証に失敗した場合、その原因を特定するために使用できます。

クラスタの検証に失敗した場合は、該当するシステム構成手順を確認および修正して、再度テストを実行します。システム構成の確認については、「HP Tru64用のインストール設定のトラブルシューティング」を参照してください。

HP Tru64用のインストール設定のトラブルシューティング

CVUによるシステムの構成検証に失敗した場合は、CVUのレポートを確認し、その出力を使用して構成検証の失敗を解決します。参照して、失敗した検証に対応します。

「ユーザーのユーザー等価チェックが失敗しました。」

原因:    すべてのノード間でユーザー等価関係の設定に失敗しました。

処置:    各ノードでoracleアカウントのユーザー等価関係を確認してください。

SSHを構成した後、次のコマンドを使用して最初にSSHキーをメモリーにロードし、プロンプトが表示されたら、パス・フレーズを指定します。

$ exec /usr/bin/ssh-agent2 $SHELL
$ /usr/bin/ssh-add2

oracleアカウントのユーザー等価関係を確認するには、クラスタ内の各ノードにリモート・ログイン(rlogin)します。次に例を示します。

# su - oracle
$ rlogin node_name

すべてのノードでoracleアカウントに同じ属性を指定していない場合は、パスワードの入力を求められます。

oracleアカウントが各ノードに対して新しいマウント・ポイントを書き込む権限を持っていることを確認します。次に例を示します。

# su - oracle
$ touch /u01/test
$ ls -l /u01/test
-rw-rw-r-- 1 oracle dba 0 Aug 15 09:36 /u01/test

oracleユーザーとして、SSH2を使用して各ノードの再帰接続および各ノード間の相互接続を行います。たとえば、node1およびnode2で構成された2ノードのクラスタを確認するには、次のコマンドを入力します。

[oracle@node1 oracle]:$ ssh2 node1
[oracle@node1 oracle]:$ ssh2 node2
[oracle@node2 oracle]:$ ssh2 node2
[oracle@node2 oracle]:$ ssh2 node1
[oracle@node1 oracle]:$

クラスタ内の1つのノードから別のノードにoracleユーザーとしてログインする際にパスワードの入力を求められた場合は、不適切なSSH構成が原因と考えられます。X11転送が無効になっており、インストール前の手順で作成した~/.ssh/authorizationファイルに、すべてのノードの ~/ .ssh2/id_rsaファイルおよび ~/.ssh2/dsa.pubファイルが示されていることを確認します。

参照:

「すべてのクラスタ・ノードでのSSHの構成」を参照してください。 

「ノードからのノード到達可能性チェックが失敗しました。」

原因:    1つ以上のノードで正常な通信の接続に失敗しました。

処置:    このメッセージが表示された場合は、次の原因が考えられます。

  • ネットワーク構成が不適切である

  • CVUを実行しているノードから、クラスタ内の1つ以上のノードに接続できない

次のコマンドを使用して、各ノードの現行の構成を確認してください。

ifconfig -a 

参照:

「ネットワーク要件の確認」を参照してください。 

「ノード接続性チェックが失敗しました。」

原因:    1つ以上のクラスタ・ノードが、クラスタ内の他のすべてのノードから接続できません。

処置:    ノードによるプライベート・ネットワーク・インタフェースでの通信を妨害するファイアウォールが存在していないか確認してください。

「ユーザーの存在チェックが失敗しました。」または「ユーザーとグループの関係チェックが失敗しました」

原因:    インストールに必要なユーザーおよびグループの管理権限が付与されていないか、または正しくありません。

処置:    各ノードでidコマンドを使用して、oracleアカウントが正しいグループ・メンバーシップで作成されていることを確認してください。

参照:

「必要なオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成」を参照してください。 

「ノードで共有記憶域チェックが失敗しました。」

原因:    クラスタ内の各ノードから共有記憶域へのアクセスを確認できません。

処置:    共有ディスク記憶域を使用している場合は、fdisk -lコマンドを使用して共有記憶域の到達可能性を確認してください。

「システム要件チェックが失敗しました」

原因:    システム・リソースの不足、ソフトウェア・パッケージの欠落またはその他のオペレーティング・システムかハードウェアの問題が考えられます。

処置:    -verboseオプションを指定してCVUコマンドを実行しなかった場合は、-verboseを使用してコマンドを再度実行し、レポートを確認して満たされていないシステム要件を特定してください。問題を修正してください。

参照:

CVUによって、満たされていないと示されたシステム要件の構成を修正するには、第2章「インストール前の作業」を参照してください。 

構成オプションの選択

この項では、RACのインストールの第2フェーズを開始する前に理解しておく必要のあるOUI機能について説明します。

参照:

シングル・インスタンスのデータベースのRACへの変換方法については、付録D「シングル・インスタンスのOracleデータベースからOracle Real Application Clustersへの変換」を参照してください。 

構成の選択ページには、次のオプションがあります。

Oracleデータベース・ソフトウェアをインストールする場合は、事前構成済データベース・オプションのいずれかを使用するか、構成の選択ページで「詳細」オプションを選択してカスタム初期データベースを構成することをお薦めします。

環境を構成し、データベースを手動で作成する場合は、構成の選択ページで「データベースを作成しない」を選択し、次のWebサイトに記載されている、手動によるデータベースの作成手順を参照してください。

http://otn.oracle.com

自動ストレージ管理の構成

自動ストレージ管理を使用する場合は、「自動ストレージ管理(ASM)の構成」を選択し、要求に応じて情報を指定します。必要に応じて、「ヘルプ」をクリックします。

データベース構成タイプの説明

OUIを起動すると、データベース構成タイプとして、「汎用」「トランザクション処理」「データ・ウェアハウス」または「詳細」を選択できます。

最初の3つの構成タイプについては、この章に後述する手順でも作成できます。「詳細」を選択すると、第6章で説明するように、データベース・コンフィギュレーション・アシスタント(DBCA)を使用してデータベースを作成できます。データベース作成には、DBCAを使用することをお薦めします。

汎用、トランザクション処理およびデータ・ウェアハウス構成タイプ

「汎用」、「トランザクション処理」および「データ・ウェアハウス」構成タイプでは、事前構成済データベース・テンプレートが使用されます。

インストール中に、事前構成済データベース・テンプレートのいずれかを選択すると、OUIによってOracle Netコンフィギュレーション・アシスタント(NetCA)およびDBCAが起動され、それ以上入力することなく、事前構成済データベースがインストールされます。データベースのインストール中、OUIにプログレス・バーが表示されます。

これら3つの構成タイプでのDBCAの処理によって、初期データベースが作成され、Oracleネットワーク・サービスが構成されます。「データベース・ファイル記憶域オプションの指定」ページでRAWデバイスを選択すると、各表領域に対してRAWデバイスが構成されているかどうかがDBCAによって確認されます。

詳細構成を選択した場合、次の項で説明するように、固有の情報を入力する必要があります。

詳細構成タイプ

「詳細」構成タイプを選択すると、OUIによってDBCAが実行され、「汎用」、「トランザクション処理」、「データ・ウェアハウス」および4つ目の構成タイプである「カスタム・データベース」が表示されます。

最初の3つのテンプレートは、事前構成済データベース・タイプのカスタマイズ可能なバージョンです。「カスタム・データベース」タイプは、事前構成済オプションを使用せずにデータベースを作成します。

次の項では、RACデータベースを作成する場合のOUIおよびDBCAの処理について詳しく説明します。

インストール中のOUI、DBCAおよびその他の補助ツールの動作

インストールが終了すると、OUIによってNetCAが起動されます。NetCAの処理が完了すると、OUIによってDBCAが起動され、Optimal Flexible Architecture(OFA)を使用してデータベースが作成されます。つまり、DBCAによって、標準的なファイルのネーミング方法および配置方法に従って、デフォルトのサーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE)を含むデータベース・ファイルが作成されます。DBCAによる処理では、最初に次のことを行います。

スタンドアロン・モードでDBCAを使用してデータベースを作成することもできます。RAWデバイス・マッピング・ファイルには、新しいRAWデバイスに適した名前と適切なサイズを指定し、所有者はoracleユーザーにします。

参照:

リスナーの構成などで問題が発生した場合、およびLightweight Directory Access Protocol(LDAP)サポートの詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。 

インストール対象のOracle Database 10g リリース2(10.2)で、Oracle9i データベースの言語および地域の定義ファイルを使用できます。この機能を有効にするには、「Oracle Universal Installerを使用したOracle Database 10g およびRACのインストール」の手順1に従ってOUIをコマンドラインから起動し、次の文を使用してb_cr9idata変数をtrueに設定する必要があります。

runInstaller oracle.rsf.nlsrtl_rsf:b_cr9idata=true

この章の以降の項では、OUIを使用してOracle Database 10g およびOracle Real Application Clusters(RAC)をインストールする方法について説明します。

Oracle Universal Installerを使用したOracle Database 10g およびRACのインストール

次の手順を実行して、Oracle Database 10g ソフトウェアおよびRACをインストールします。

  1. Oracle Database 10g リリース2(10.2)インストール・メディアのDBディレクトリからrunInstallerコマンドを実行します。OUIの「ようこそ」ページが表示されたら、「次へ」をクリックします。

  2. OUIのプロンプトに従って、情報を入力するか、またはスクリプトを実行します。インストール手順の詳細は、「ヘルプ」をクリックしてください。インストール中に問題が発生した場合は、インストール・ログ・ファイルに記録されているOUI の動作を調査します。このログ・ファイルはOracle Inventoryディレクトリ(通常、oinstall)の次の場所に格納されます。

    OraInventory/logs/installActionsdate_time.log
    
    


    注意:

    データベースのインストールで使用するOracleホームの名前とパスは、第1フェーズでOracle Clusterwareのインストールに使用したホームとは異なるものにする必要があります。Oracle Database 10g およびRACは、Oracle Clusterwareソフトウェアをインストールしたホームにはインストールしないでください。  


    次に、インストールの注意に関する追加情報を示します。

    • ASMライブラリ・ドライバ(ASMLIB)を使用している場合、インストール時に自動ストレージ管理(ASM)を選択すると、ASMLIBがASMディスクとマーク付けしたすべてのディスクが、ASMによってデフォルトで検出されます。

    • ASMLIBを使用しておらず、インストール時にASMを選択した場合は、oracleアカウントが読取り/書込み権限を所有している、/dev/raw/*とマーク付けされたすべてのディスクが、ASMによってデフォルトで検出されます。ASMに使用するディスクが他の場所に配置されている場合、インストール時にディスク検出文字列を変更できます。

      Standard EditionからRACをインストールする場合は、データベース記憶域にASMを使用する必要があります。

      Grid Control Management Agentのインストールを完了している場合は、「データベース管理オプションの選択」ページで、Grid ControlまたはローカルのDatabase Controlのいずれかを選択できます。それ以外の場合は、データベース管理用のローカルのDatabase ControlのみがRACでサポートされます。ローカルのDatabase Controlを使用する場合は、電子メール・オプションを選択して、送信SMTPサーバー名と電子メール・アドレスを選択できます。

      Enterprise Managerを含まないカスタム・ソフトウェア・インストール、Enterprise Manager構成を含まないインストール、ユーザー独自のスクリプトによるデータベースの作成など、Oracle Enterprise Managerを含まないインストールを実行する場合は、OUI、DBCAまたはEnterprise Managerコンフィギュレーション・アシスタント(EMCA)・ユーティリティを使用して、後でEnterprise Managerを構成できます。

      参照:

      OUIを使用したGrid Controlのインストールの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Grid Controlインストレーションおよび基本構成』を、DBCAおよびEMCAを使用したDatabase Controlのインストールの詳細は、『Oracle Enterprise Manager構成ガイド』を参照してください。 

インストールの第2フェーズ(最終フェーズ)を完了したら、第7章「Oracle Real Application Clustersのインストール後の手順」に進んでインストール後の作業を実行します。


注意:

インストールが完了し、データベースを作成した後で、10g リリース2(10.2)データベースにOracle Database 10g 製品をさらにインストールする場合は、追加の製品をインストールする前に、Oracleホームで実行されているすべてのプロセスを停止する必要があります。すべてのデータベース・プロセスを停止する必要があるのは、Oracle Universal Installerが特定の実行可能ファイルおよびライブラリに再リンクするためです。詳細は、付録F「既存のOracle Real Application Clustersデータベースでのプロセスの停止方法、およびOracle Clusterwareローリング・アップグレードの実行方法」を参照してください。 


Oracle Real Application Clustersソフトウェアの削除

Oracle Real Application Clusters(RAC)ソフトウェアを削除する必要がある場合は、インストールを実行したノードでOUIを起動して削除する必要があります。また、Oracle Clusterwareソフトウェアを削除する前に、まずOracleデータベース・ソフトウェアを削除する必要があります。

Oracle Database 10g RACおよびOracle Clusterwareのソフトウェアを削除するには、次の項で説明する手順を実行します。

Oracle Database 10g RACソフトウェアおよびASMの削除

この項では、Oracle Database 10g RACソフトウェアおよび自動ストレージ管理(ASM)ソフトウェアを削除する手順を説明します。これらの手順を実行する前に、削除するOracleホームで実行されているデータベースのバックアップを作成することをお薦めします。

  1. oratabファイルを調べて、このOracleホームでのインスタンスの依存性を確認します。

  2. DBCAを起動し、「Oracle Real Application Clustersデータベース」→「データベースの削除」を選択して、削除するデータベースを選択します。この手順を繰り返して、すべてのデータベースを削除します。

  3. ASMを使用しない場合は、手順4に進みます。

    ASMデータベースが実行されているOracleホームにデータベースがある場合は、これらの一連のASMインスタンスに対して他のデータベースの依存性がないことを確認してからoracleユーザーとしてログインし、次の手順に従ってASM構成を削除します。

    1. ASMインスタンスに接続し、次のコマンドを実行してこのASMインスタンスを使用しているデータベース・インスタンスを確認します。

      SQL> select INSTANCE_NAME from GV$ASM_CLIENT;
      
      


      注意:

      このコマンドでは、実行されているデータベース・インスタンスのみが示されます。他のインスタンスがASMインスタンスに関連付けられている可能性はありますが、それらは現在実行されていません。Oracleホームからデータベースを削除して、ASMインスタンスで別のOracleホームのデータベース・インスタンスがサポートされていることがコマンドの出力結果に示された場合は、ASMインスタンスまたはOracleホームを削除しないでください。

      RACデータベースで使用しているOracleホームとASM環境で使用しているOracleホームが異なる場合にRACデータベースを削除するには、RACデータベース・ホームで手順5を実行します。 


    2. 手順aで実行した文の出力結果に示されている各インスタンスに対応するデータベースを停止します。

    3. このASMインスタンスを使用しているすべてのデータベースのデータベース・ファイルをバックアップすることをお薦めします。

    4. ASMインスタンスへの接続を使用して、次のコマンドを実行します。

      SQL> select * from V$ASM_DISKGROUP;
      
      
    5. 手順dで実行した文の出力結果に示されている各ディスク・グループに対して、次のコマンドを実行します。

      SQL> drop diskgroup diskgroup_name including contents;
      
      

      diskgroup_name変数は、削除するディスク・グループの名前です。

    6. すべてのRACノードでASMを停止し、すべてのASMインスタンスが停止されたことを確認します。

    7. ASMLIBを使用してシステムから削除する場合、次の手順を実行します。1.次のコマンドを実行して、削除する必要があるディスクを表示します。

      oracleasm listdisks
      
      

      2. 次のコマンドを実行して、前述のコマンドで表示したすべてのディスクを削除します。

      oracleasm deletedisks
      
      

      3. oracleasm listdisksコマンドを再実行して、ディスクがすべて削除されていることを確認します。各RACクラスタ・ノードでこのコマンドを繰り返して、すべてのノードからディスクが削除されたことを確認します。

      4. rootとして、RACクラスタのすべてのノードで次のコマンドを実行します。

      /etc/init.d/oracleasm stop
      /etc/init.d/oracleasm disable
      
      
    8. DBCAをサイレント・モードで使用するか、手動でASMを構成解除します。

      ASMを手動で構成解除するには、手順iからlを実行します。

      DBCAを使用してASMを構成解除するには、DBCAをサイレント・モードで実行します。DBCAをサイレント・モードで実行するには、$ORACLE_HOME/binディレクトリに移動して、次のコマンド構文を使用します。

      dbca -silent -deleteASM -nodelist node1,node2,...
      
      

      node1node2などの変数には、ASMが構成されているすべてのノードのリストを指定します。DBCAによる削除が完了したら、手順4に進みます。

    9. OCRからASMのエントリを削除するには、このOracleホームが存在するすべてのノードで次のコマンドを実行します。

      srvctl remove asm -n nodename
      
      

      nodenameは、ASMインスタンスを削除するノードの名前です。

    10. Oracleホームに共有クラスタ・ファイル・システムを使用している場合は、ローカル・ノードで次のコマンドを実行します。

      rm -f $ORACLE_HOME/dbs/*ASM*
      rm -r $ORACLE_BASE/admin/+ASM
      
      

      コマンドを正常に実行するには、下位のファイルまたはディレクトリを削除する必要がある場合があります。

    11. Oracleホームに共有クラスタ・ファイル・システムを使用していない場合は、Oracleホームが存在している各ノードで、手順jで実行したコマンドを実行します。

    12. 削除したOracleホーム・データベースのoratabエントリを削除します。

  4. 未解決の依存性がない場合は、ディレクトリを$ORACLE_HOME/binディレクトリに変更し、次のNetCAコマンド構文を使用してリスナーおよびリスナーのOracle Clusterwareリソースを削除します。

    $ ./netca /deinst /nodeinfo node1,node2,...
    
    

    前述の構文例のnode1node2などの変数は、RACデータベースのすべてのメンバー・ノードです。


    注意:

    RACの削除を実行しているOUIセッションからRACのインストールは実行できません。つまり、OUIを使用してRACを削除し、別のRACインストールを実行する場合は、新しいOUIセッションを開始する必要があります。 


  5. OUIを起動して、既存のOracle Database 10g ソフトウェアとRACソフトウェアをすべて削除します。これを行うには、「製品の削除」を選択して、削除するOracleホームを選択します。これらのデータベースがすべてASMデータベースである場合は、Oracleデータベース・ソフトウェアを削除するOracleホームとASMを削除してから、Oracleデータベースを削除します。ASMを削除しても、ASMデータまたはディスク・グループは削除されません。

Oracle Clusterwareの削除

前の項「Oracle Database 10g RACソフトウェアおよびASMの削除」で実行した手順を実行して、各Oracle Database 10g RACホームを削除します。その後、次の手順を実行してOracle Clusterwareソフトウェアを削除し、削除を完了します。

  1. コマンドCRSHome/install/rootdelete.shを実行して、クラスタ・ノードで実行中のOracle Clusterwareアプリケーションを無効にします。rootdelete.shスクリプトには3つの引数が必要です。クラスタのリモート・ノードでこのコマンドを実行している場合は、1つ目の引数にremoteを、それ以外の場合はlocalを使用します。ocr.locファイルが共有ファイル・システムに存在する場合は、sharedvarを使用します。それ以外の場合は、2つ目の引数にnosharedvarを使用します。Oracle Clusterwareホームが共有ファイル・システムに存在する場合は、sharedhomeを使用します。それ以外の場合は、3つ目の引数にnosharedhomeを使用します。Oracle Clusterwareを削除するクラスタの各ノードで、この手順を繰り返します。


    注意:

    ノードで手順2および手順3を実行する場合、そのノードはローカル・ノードです。ローカル・ノードでの共有OCRの内容およびOracle Clusterwareホームの削除は、クラスタ内の他のノードの削除を完了した後で実行します。 


  2. ローカル・ノードでCRS_home/install/rootdeinstall.shスクリプトを実行してOCRを削除します。このスクリプトの実行が必要なのは1回のみです。

  3. OUIを起動します。「ようこそ」ページで、「製品の削除」をクリックして、インストールされている製品のリストを表示します。削除するOracle Clusterwareホームを選択します。


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