ヘッダーをスキップ
Oracle Databaseリリース・ノート
10gリリース2(10.2) for Microsoft Windows(x64)
B25688-07
 

 

Oracle® Database

リリース・ノート

10gリリース2(10.2) for Microsoft Windows(x64)

部品番号: B25688-07(原本部品番号:B15680-16)

2010年9月

このリリース・ノートには、今回のリリースのプラットフォーム固有または製品固有のマニュアルに記載されていない重要な情報が含まれています。このドキュメントは『Oracle Databaseプラットフォーム共通日本語README』を補足するものであり、リリース後に更新される場合があります。

このリリース・ノートは、リリース後に更新される場合があります。このリリース・ノートの更新の確認、およびOracleの他のドキュメントを参照するには、Oracle Technology NetworkのWebサイトのドキュメント・セクションを参照してください。URLは次のとおりです。

http://www.oracle.com/technology/documentation/

製品固有のリリース・ノートについては、『Oracle Databaseプラットフォーム共通日本語README』を参照してください。


注意:

クイック・インストレーション・ガイドは今後、印刷物としては提供されません。このマニュアルは、メディア内のソフトウェアと同じ場所にあります。また、Oracle Technology Networkで入手できます。

このリリース・ノートは、次の項目で構成されています。

1 動作要件

Oracle Database 10gリリース2(10.2)に関する最新の動作要件については、次のMy Oracle Support(以前のOracle MetaLink)を参照してください。

https://support.oracle.com

リリース後の動作要件

次の項目は、10.2.0.1のリリース後に動作保証されました。


注意:

Oracle ClusterwareおよびOracle RACは、Windows Vista x64、Windows XPおよびWindows 7 x64に対応していません。

2 サポート対象外の製品

次の製品は、Oracle Database 10gリリース2(10.2)ではサポートされていません。

3 インストールの事前要件

Oracle Database 10gリリース2をインストールする前に、次の最小要件を参照してください。

最小要件

次の表に、リリース後に動作保証されたオペレーティング・システムの最小要件を示します。

オペレーティング・システム RAM 最小プロセッサ速度
Windows Server 2008 512MB 1.4GHz
Windows Server 2008 R2 512MB 1.4GHz
Windows 7 1024MB 1GHz

4 インストール、構成およびアップグレードに関する注意事項

Oracle Databaseのインストール、構成およびアップグレードに関連する注意事項の詳細は、次の項を参照してください。

4.1 最新のアップグレード情報

アップグレード前、アップグレード後、互換性および相互運用性の協議に関する最新の更新およびベスト・プラクティスについては、My Oracle Support(以前のOracleMetaLink)(https://support.oracle.com/)のノート466181.1を確認してください。これは「Oracle 10g Upgrade Companion」ページにリンクしています。

4.2 Oracle Clusterwareのインストール時にディスクをフォーマットしない

Windows Server 2008 R2へのOracle Clusterwareのインストール後に、インストール後の構成ツールを実行している際に、システムによりディスクをフォーマットするように不正な警告メッセージが表示される場合があります。ディスクをフォーマットしないでください。ディスクをフォーマットすると、OCFSフォーマットに使用できなくなるため、ディスクを消去した後に再度インストールを開始する必要があります。

回避策:

警告メッセージを無視し、「取消」をクリックして続行します。

この問題は、Oracle Bug#9112569によって追跡されます。

4.3 ファイルのセキュリティのためにNTFSが推奨される

Oracle DatabaseをNTFSにインストールすることをお薦めします。NTFSでは、Oracleホームに格納されたデータベース・ファイル、トレース・ファイル、インシデント・データなどのセキュリティを強化できます。

4.4 Database Configuration Assistantによって設定されるファイルの権限

10.2.0.xパッチ・セットのいずれかを適用すると、Database Configuration Assistantによって、ファイルおよびディレクトリが次のデフォルトの場所にインストールされます。ここでは、database_nameはデータベース名またはSIDです。

  • ORACLE_BASE\admin\database_name(管理ファイル・ディレクトリ)

  • ORACLE_BASE\oradata\database_name(データベース・ファイル・ディレクトリ)

  • ORACLE_BASE\oradata\database_name(REDOログ・ファイルおよび制御ファイル)

  • ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\database (SPFILESID.ORA)

Database Configuration Assistantにより、これらのディレクトリとその配下のすべてのファイルとディレクトリに対して次のアクセス権が設定されます。

  • Administrators: フル コントロール

  • System: フル コントロール


    重要:

    これらのアカウントがすでに存在し、より制限された権限を持つ場合は、最も制限された権限が保持されます。AdministratorsおよびSystem以外のアカウントがすでに存在する場合、これらのアカウントの権限は削除されます。

Oracle Database 10gリリース2(10.2)以降では、Database Upgrade AssistantでもEnterprise Managerを構成できます。Enterprise Managerの構成中に「日次バックアップ有効化」オプションを選択した場合、Database Upgrade Assistantにより、フラッシュ・リカバリ領域を求める別の画面が表示されます。Database Upgrade Assistantでは、どのファイルシステムの場所が指定されていても、ディレクトリ構造が存在しない場合には作成しようとします。これにより、この場所に同じファイル権限のセットが設定されます。DBUAで表示されるフラッシュ・リカバリ領域のデフォルトの場所は次のとおりです。

  • ORACLE_BASE\flash_recovery_area

4.5 Windows VistaおよびWindows Server 2008用のインストール・メディア

Oracle Databaseは、リリース10.2.0.4がWindows VistaおよびWindows Server 2008に対応しています。Oracle Database 10gリリース2(10.2.0.4.0) for Microsoft Windows Vista x64 and Microsoft Windows Server 2008 x64のメディアを使用してください。この新しいソフトウェアは更新されたメディア・パック内にあります。

4.6 Windows 7およびWindows Server 2008 R2用のインストール・メディア

Oracle Databaseは、リリース10.2.0.5以降がWindows 7およびWindows Server 2008 R2に対応しています。ソフトウェアをインストールするには、Oracle Database 10gリリース2(10.2.0.4.0) for Microsoft Windows Vista x64 and Microsoft Windows Server 2008 x64のメディアを使用してください。

4.6.1 Windows 7およびWindows Server 2008 R2へのOracleソフトウェアのインストール

64ビットのOracleソフトウェアをインストールするには、次のようにします。

  1. 実行するインストール・タイプのソフトウェアをダウンロードします。

    Windows 7およびWindows Server 2008 R2のインストールの場合、これらのオペレーティング・システム向けに特別に設計されているソフトウェアを使用する必要があります。このソフトウェアは、次のOracle Technology NetworkのWebサイトから入手可能です。

    http://www.oracle.com/technetwork/database/10204-winx64-vista-win2k8-082253.html

  2. ソフトウェアを抽出し、次のコマンドを実行して、Oracle Universal Installerを使用してソフトウェアをインストールします。

    setup.exe -ignoreSysprereqs
    

    ソフトウェアのサイレント・インストールを行うには、次のコマンドを実行します。

    setup.exe -ignoreSysprereqs -ignorePrereq -silent -responseFile ResponseFile
    

    インストール中に表示される次の前提条件チェックを無視します。

    • オペレーティング・システム要件のチェック

    • サービス・パック要件のチェック

  3. インストールを完了します。

  4. My Oracle Support(以前のOracleMetaLink)から10.2.0.5パッチ・セットをダウンロードして、インストールします。これは必須ステップです。

4.7 Windows 7 x64、Windows Server 2008 x64またはWindows Server 2008 R2 x64への32ビット・クライアント・ソフトウェアのインストール

Windows 7 x64、Windows Server 2008 x64またはWindows Server 2008 R2 x64に32ビット・クライアント・ソフトウェアをインストールするには、『Oracle Databaseリリース・ノート for Microsoft Windows(32-bit)』の手順に従ってください。

4.8 Oracle Clusterwareスタックを停止してもプロセスが継続して実行される場合

次のコマンドを使用して、指定のノードでOracle Clusterwareスタックを停止するとします。

CRSCTL.EXE stop crs

この後、OracleEVMServiceまたはOracleCRServiceSTOPPED状態でリストされない場合があります。さらに、実行中のプロセスのタスク・マネージャ・リストにCRSD.EXEまたはEVMD.EXEが存在する場合があります。これらのプロセスを停止するには、オペレーティング・システムのコマンド・プロンプトから次のコマンドを実行します。

net stop OracleCRService 
net stop OracleEVMService

4.9 既存のOracleホームへのOracle Database Clientのインストール

Oracle Database ClientとOracle Databaseのリリース・レベルが同じであれば、Oracle Database ClientをOracle Databaseと同じホームにインストールできます。たとえば、Oracle Database Client 10gリリース2(10.2)は、既存のOracle Database 10gリリース2(10.2)ホームにインストールできます。クライアントをインストールする前にパッチ・セットを適用した場合は、パッチ・セットを再度適用する必要があります。

4.10 仮想IPアドレスのノード・アプリケーションの変更

既存の仮想IPアドレス(VIP)リソースの名前、IPアドレスまたはネットマスクを変更する場合は、srvctl modify nodeappsコマンドを使用し、引数-AにVIPの既存のインタフェースを含めます。次に例を示します。

srvctl modify nodeapps -n mynode1 -A 100.200.300.40/255.255.255.0/eth0

(Oracle Bug#4500688)

4.11 Oracle RAC共有Oracleホーム・データベースからのリモート・インスタンス削除中のエラー

データベースがEnterprise Manager Database Control用に構成されている場合、共有Oracleホームを使用したクラスタ・データベース上でインスタンス削除操作を実行中に、次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

Error updating EM configuration for node node name

結果として、削除されたインスタンスが実行されていたノードから、Enterprise Managerの構成が完全に削除されません。ただし、このエラーは悪影響を及ぼすものではありません。「OK」をクリックしてエラーを無視し、先に進むことができます。

(Oracle Bug#4547265)

4.12 データベース管理ツールによるダウングレード後のOracle Cluster Registryの読取り

Oracle Database 9.2管理ツール(srvctlなど)で、Windowsで10.2から9.2にダウングレードされたOracle Cluster Registry(OCR)の読取りを試行すると、エラーが発生します。

回避策:

  1. ダウングレードする前に、ocrdumpツールを使用して10.2 OCRのコンテンツをダンプします。9.2構成済データベースのセットを特定します。データベース構成はDATABASE.DATABASESキーの下にあります。

  2. マニュアルに従ってダウングレード手順を実行します。

  3. 9.2 OCRの場所を特定します。この場所は、\\.\srvcfg、またはHKEY_LOCAL_SYSTEM\SOFTWARE\Oracle\osd9i\ocrでレジストリ値CfsOcrRootが指しているファイルのいずれかです。

  4. 9.2 OCRのコンテンツを消去します。

  5. 9.2 Oracleホームから次のコマンドを実行します。

    srvconfig -init -f
    
  6. 手順1で特定した9.2クラスタ・データベースを構成します。

    srvctl add database
    

(Oracle Bug#4507090)

4.13 Global Services Daemonが10.2ホームで動作している場合のOracle Database 9.2のsrvctlによる起動エラー

Oracle 10gリリース2 Clusterwareがインストールされ、Global Services Daemon(GSD)がOracle Clusterwareホームから起動された後、Oracle9iデータベースを起動すると、次のエラーによってsrvctlツールに障害が発生します。

/ORA-01005: null password given; logon denied /
/ORA-01031: insufficient privileges /
/ORA-01005: null password given; logon denied" / 

回避策:

  1. 次のコマンドを実行し、Oracle Clusterwareのノード・リストを取得します。

    CRS home/bin/olsnodes
    

    ここで、homeはOracle Clusterwareホームです。

  2. 1つのノード上で次のコマンドを実行します。

    CRS home/bin/crsuser add Oracle_user*
    

    このコマンドにより、他のすべてのノード上でサービスが作成されます。

  3. 手順1で特定したノードごとに、次のコマンドを実行します。

    CRS home/bin/crs_stop ora.node_name.gsd
    CRS home/bin/crs_setperm ora.node_name.gsd -o Oracle_user
    CRS home/bin/crs_start ora.node_name.gsd 
    

(Oracle Bug#4523043)

4.14 Global Services DaemonがOracle 10.2 Clusterwareで動作している場合のOracle Database 9.2のsrvctlによる起動エラー

Global Services Daemon(GSD)がOracle 10.2 Clusterwareから実行されている場合、srvctlを使用したOracle Databaseリリース9.2の起動に失敗します。ダイアログ・ウィンドウに、次のエラー・メッセージが表示されます。

The instruction at hex_address referenced memeory at hex_address. The memory could not be read

回避策:

  1. 9.2 Oracle_Home\binディレクトリで、srvctl.batsrvctl.orig.batにコピーします。

  2. 9.2 Oracle_Home\bin\srvctl.batファイルを編集し、-classpathの前に次のとおり追加します。

    -DTRACING.ENABLED=true -DTRACING.LEVEL=2
    
  3. Oracle_Home\bin\srvctl.batファイルを保存し、前に失敗したsrvctlによる同じコマンドを再発行します。

(Oracle Bug#4571520)

4.15 Oracle Clusterwareからのノードの削除

Oracle Clusterwareから削除するノード上で、ORA.ORA_SID.DBリソースがONLINEである場合、ノード削除手順では、crssetupの実行中に次のエラーが表示されます。

prompt> crssetup del -nn node_name 
Step 1:  shutting down node apps
    :node_name ora.racr1.db in ONLINE state 
 . . .
please manually stop dependent CRS resource before continuing

回避策:

エラー内でONLINEであると示されたデータベース・リソース(ora.*.db)について、クラスタに含まれる他のノードへのそのリソースの再配置を実行します。再配置を実行するには、次に示すようにcrs_relocateコマンドを実行します。

crs_relocate name_of_the_db_resource -c cluster_node

(Oracle Bug#4564000)

4.16 ストレージ用のRAWデバイスの構成

Oracle Database 10gはRAWデバイスをサポートしていますが、Database Configuration Assistantなどのツールは、シングル・インスタンス用のRAWデバイスの構成をサポートしていません。そのかわり、データベース・ファイルの格納に、自動ストレージ管理(ASM)またはファイルシステムを使用します。Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)インストールの場合、Oracle Object Link Managerによりディスクをスタンプすることで、RAWデバイス共有ストレージを構成します。また、独自のスクリプトを使用してRAWデバイスを構成することもできます。


関連項目:

  • Oracle Databaseのインストレーション・ガイド(シングル・インスタンス・データベースのインストール)

  • Oracle Database Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersのインストレーション・ガイド


(Oracle Bug#4554058)

4.17 Oracle Messaging Gatewayのインストール

Oracle Messaging Gatewayは、パッチ・セット10.2.0.3以降でサポートされています。Oracle Messaging Gatewayは次の手順でインストールします。

  1. 次のURLにあるMy Oracle Support(OracleMetaLink)にログオンします。

    https://support.oracle.com

  2. パッチ6688246をダウンロードしてインストールします。

  3. Oracle Database 10.2.0.3パッチ・セットをダウンロードしてインストールします。パッチ・セットのREADMEファイルにある手順に従ってください。

  4. MGW_PRE_PATH変数を次のように設定します。

    set MGW_PRE_PATH = JRE_HOME\bin\server
    
  5. 『Oracle Streamsアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』の第18章「Oracle Messaging Gatewayスタート・ガイド」の構成手順を参照してください。既存のドキュメントは32-bit Windows用であるため、MGW_PRE_PATH変数がクライアントに設定されています。

4.18 Windowsで無効化されるOracle Real Application Clustersの集中管理構成

Enterprise Manager 10g Grid Controlによるデータベースの集中管理を構成するオプションは、Windows上のOracle RACインストールでは使用できません。また、スタンドアロンのEnterprise Manager Configuration AssistantまたはDatabase Configuration Assistantを使用したOracle RACの集中管理の構成は、Windowsではサポートされていません。

インストールされたOracle RACデータベースを集中的に管理する場合、インストール後に、Grid Controlから手動でOracle RACデータベース・ターゲットを検出する必要があります。

4.19 日本語のODBCオンライン・ヘルプがインストールされない

「スタート」「プログラム」「Oracle - HOME_NAME「Application Development」「Oracle ODBC」を選択した場合、オンライン・ヘルプが日本語ではなく英語で表示されます。

(Oracle Bug#4490895)

4.20 リモート・ノードでのサービスの再作成による例外のスロー

Oracle Database 10gリリース2を既存のOracle RACクラスタにインストール中に、次のエラー・メッセージが表示される場合があります。

CreateServiceMarkedForDeleteException_desc

Click 'Help' for more information.
Click 'Retry' to try again.
Click 'Continue' to use the default value and go on.
Click 'Cancel' to stop this installation.

[Help]  [Retry]  [Continue]  [Cancel]

回避策:

「再試行」をクリックして操作を続行します。再試行が失敗した場合も、操作が完了するまで試行します。その後、サービスが正しく作成されます。

(Oracle Bug#4508168)

4.21 Oracle Database Companion CD用のOracle Universal Installerヘルプ・ファイルが不正

Oracle Database Companion CD用のOracle Universal Installerオンライン・ヘルプ・ファイルは、Oracle Database Companion CDのインストールに限定されたものではありません。

回避策:

インストール手順の詳細は、『Oracle Database Companion CDインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows (32-bit)』の第3章「Oracle Database Companion CDソフトウェアのインストール」を参照してください。

(Oracle Bug#4604992)

4.22 Oracle RACデータベース作成後のDatabase Controlの起動のタイミングが不適切

インストール時またはDatabase Control Configuration Assistant(DBCA)を使用して新しいOracle RACデータベースが作成されると、新しいデータベース・インスタンスがリスナーに登録される前に、Database Controlコンソールが起動する場合があります。この場合、条件によっては、一部のメトリックが監視されなくなります。監視されないときは、次のエラーがDatabase Controlコンソールに表示されます。

java.lang.Exception: Can't get query descriptor or execution descriptor

回避策:

Database Controlコンソールを停止して再起動します。「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle - HOME_NAME「Database Control」を選択します。

(Oracle Bug#4591002)

4.23 Cluster Verification Utilityでのエラー・メッセージ

Oracle Clusterwareをインストールする前に、runcluvfy.batスクリプトからCluster Verfication Utility(CVU)を実行すると、出力の最初の行に次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

The system cannot find the file specified.

これは、無視できるメッセージです。CVUでは処理が正常に続行され、必要な出力がすぐに提供されます。

(Oracle Bug#5369224)

4.24 コンピュータの再起動時にOracleCRServiceが失敗する

Oracle Database 10gとOracle Clusterwareのインストールで異なるユーザーIDを使用すると、システムの再起動によりOCRエラーが発生します。詳細は、My Oracle Support(以前のOracleMetaLink)のノート551478.1を参照してください。

回避策:

パッチ・セット10.2.0.3以上を、まずOracle Clusterwareインストールに適用してからOracle Databaseに適用することをお薦めします。

(Oracle Bug#4748946)

4.25 oraxml10.dllのエラー

oraxml10.dllファイルは、事前にOracle Access Managerをインストールしたコンピュータのシステム・ディレクトリにコピーされています。このことにより、Oracle Access Managerをアンインストールした後であっても、次のポップアップ・エラーが表示されて他のOracle製品のインストールが妨げられます。

The procedure entry point xqcGetXQXDOM could not be located in the dynamic link library oraxml10.dll.

回避策:

Oracle Access Managerのアンインストール後に、システム・ディレクトリからoraxml10.dllファイルを削除します。

(Oracle Bug#6852359)

4.26 Enterprise Manager Database Controlの起動が失敗する

Microsoft Windows x64 2008 R2へのOracle Database 10gリリース2(10.2.0.4)のインストール時に、Enterprise Manager Database Controlの起動に失敗し、エージェント・トレース・ファイルに次のエラーが出力されます。

.. Common Name = "hostname" Does not Match Hostname = "HOSTNAME.domain"

回避策:

エラー・メッセージを無視し、10.2.0.5パッチセットをインストールします。10.2.0.5パッチセットにアップグレードすると、Enterprise Manager Database Controlは自動的に起動します。

この問題は、Oracle Bug#9752942によって追跡されます。

4.27 Windows Server 2003へのOracle RACのインストール時のエラー

Windows Server 2003にOracle RACをインストールする際に、ドイツ語のロケールを選択すると、OUI-35006: Errorでインストールに失敗します。

回避策:

Windows Server 2003にOracle RACをインストールする際には、英語のロケールを選択します。

この問題は、Oracle Bug#9745814によって追跡されます。

5 Windows VistaおよびWindows Server 2008に関する既知の問題

次の各項では、Windows VistaおよびWindows Server 2008に関する既知の問題を説明します。

5.1 Windows VistaおよびWindows Server 2008でのユーザー・アカウント制御を使用したユーザー・アカウント管理

使用するコンピュータ上でトラステッド・アプリケーションのみが実行されるようにするために、Windows VistaおよびWindows Server 2008ではユーザー・アカウント制御が提供されています。このセキュリティ機能を有効にした場合、その構成内容に応じて、Oracle Universal InstallerはOracle Databaseのインストール時に管理者の同意または資格証明を求めるメッセージを表示します。その場合は、内容に同意するか、またはWindows管理者の資格証明を入力してください。

一部のOracleツール(Oracle Universal Installer、Database Configuration Assistant、Net Configuration Assistant、OPatchなど)の実行や、Oracleホーム内の任意のディレクトリに書込みを行うツールまたはアプリケーションの実行には、管理者権限が必要になります。ユーザー・アカウント制御が有効になっている場合、管理者はローカル管理者としてログインされ、これらのコマンドを通常の方法で正常に実行できます。ただし、管理グループのメンバーとしてログインした場合は、Windows管理者権限を使用してこれらのタスクを明示的に起動する必要があります。詳細は、Oracle Databaseのプラットフォーム・ガイドの「Windows Vistaでのデータベース・ツールの起動」を参照してください。

Oracle Clusterwareホームのすべての実行可能ファイルは、管理権限で実行する必要があります。

Windows管理者権限でWindowsショートカットを実行する手順:

  1. 「スタート」ボタンをクリックします。

  2. 「プログラム」→「Oracle - HOME_NAME」を選択します。

  3. 実行するコマンドまたはアプリケーションの名前を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。


    注意:

    Oracleの「スタート」メニューのショートカットの多くは、管理者として実行するようコーディングされています。要求された場合、アプリケーションを信頼するか、権限を付与することを選択して続行します。

Windows管理者権限でコマンド・プロンプト・ウィンドウを開く手順:

  1. Windows VistaまたはWindows Server 2008のデスクトップに、コマンド・プロンプト・ウィンドウのショートカットを作成します。そのショートカットのアイコンがデスクトップに表示されます。

  2. 新しく作成したショートカットのアイコンを右クリックし、「管理者として実行」を選択します。

このウィンドウを開くと、タイトル・バーに「管理者: コマンド プロンプト」と表示されます。このウィンドウ内から実行したコマンドは、管理者権限で実行されます。

5.2 Windows VistaおよびWindows Server 2008でのスタンプの問題

スタンプ付きのディスクは、Windows VistaおよびWindows Server 2008上ではOracle Database Configuration Assistantに表示されません。

回避策:

この問題を解決するには、次の手順を実行します。

  1. 「ディスクをスタンプ」をクリックします。

  2. ラベルを削除します。

  3. 「ディスクをスタンプ」をクリックします。

  4. もう一度ディスクをスタンプします。

(Oracle Bug#5944993)

5.3 Windows VistaおよびWindows Server 2008でのOracle Universal Installerに関する注意事項

Oracle Databaseを削除するために「スタート」メニューからOracle Universal Installerを実行した場合、「スタート」メニューにOracleホームが表示されるため、データベースは完全には削除されません。最上位ディレクトリが表示されますが、内容は存在しません。

回避策:

「スタート」メニューからOracleホーム・エントリを手動で削除するか、Oracle Databaseソフトウェアが完全に削除されるようにコマンド・プロンプトからOracle Universal Installerを実行します。

(Oracle Bug#6983386)

5.4 Windows Vista上の自動ストレージ管理ツールでエラー・メッセージが表示される

自動ストレージ管理を構成した場合、自動ストレージ管理ツールで次のエラー・メッセージが表示されます。


注意:

これらはOSエラー・メッセージです。これらのOSエラーにより発生したOracleエラー・メッセージがOracleツールで表示されます。

5.4.1 OSエラー: (OS 5) アクセスが拒否されました

回避策:

この問題を解決するには、次の手順を実行します。

  1. Windowsコマンド・ウィンドウのデスクトップ・ショートカットを作成します。

  2. デスクトップ・ショートカット・アイコンを右クリックします。

  3. ショートカット・メニューから、「管理者として実行」を選択します。

  4. コマンド・ウィンドウで、asmtool.exeまたはasmtoolg.exeコマンドを実行します。

この問題は、Oracle Bug#5873952によって追跡されます。

5.4.2 OSエラー: (OS 21) デバイスが準備中です

回避策:

diskpart.exeコマンドを使用して、基本ディスクにRAWパーティションとRAW論理ドライブを作成します。RAWパーティションとRAW論理ドライブの作成には、ディスク管理MMCスナップインを使用することもできます。ただし、ディスク管理MMCスナップインを使用する場合は、ドライブ文字を割り当てる必要があります。パーティションやドライブを作成したら、ドライブ文字を削除してください。自動マウントはRAWデバイスを作成する前に有効にしてください。

この問題は、Oracle Bug#5873952によって追跡されます。

5.4.3 OSエラー:(OS 1)機能が不正です

回避策:

これは動的ディスク内のRAWデバイスが原因です。動的ディスクはサポートされていないので、このエラー・メッセージは無視してかまいません。

この問題は、Oracle Bug#5873952によって追跡されます。

5.5 コンパイラのWindows Vista対応

次のコンパイラは、Windows Vistaに対応していません。

  • GCC

  • Micro Focus Net Express 4.0

  • Pro*COBOLは、Micro Focus Net ExpressがWindows Vistaに対応する際に対応する予定です。

5.6 Windows Vista上のNet NamingでのMicrosoft Active Directoryへの対応

Oracle Net Directory NamingおよびOracle Directory Objectsは、Windows VistaクライアントからはActive Directoryに対応しません。

(Oracle Bug#5943019)この問題は、10.2.0.4のパッチ・セットで修正されます。

5.7 Windows Server 2008で共有Oracleホームのショートカットが機能しない

共有OracleホームのショートカットからNet Configuration AssistantまたはDatabase Configuration Assistantを起動すると、次のエラーが発生します。

Missing shortcut: windows is searching launch.exe

エラーに続いてショートカットが終了します。

回避策:

コマンド・プロンプトでツールを起動します。

(Oracle Bug#6791055)

5.8 Windows Server 2008ホストで誤ったオペレーティング・システムが表示される

Windows Server 2008では、Oracle Enterprise Manager Grid Controlに誤ったオペレーティング・システムが表示されます。「ホスト」ページの「構成」に、オペレーティング・システムがWindows Server 2008ではなく「Microsoft Windows NT Server 6.0 Service Pack 1 (32-bit)」と表示されます。

(Oracle Bug#7110300)

5.9 Windows Server 2008でOracle ODBCヘルプのショートカットが機能しない

Windows Server 2008で管理者としてOracle ODBCヘルプのショートカットを実行する必要があります。手順は次のとおりです。

  1. 「スタート」ボタンをクリックします。

  2. 「プログラム」メニューから、「Oracle - HOME_NAME「Application Development」「Oracle ODBC Help」を選択します。

  3. 「Oracle ODBC Help」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。

(Oracle Bug#6656171)

5.10 Windows Server 2008でのOracle Enterprise Managerの再構成に関する注意事項

インスタンスの追加中、Database Controlがインストールされているデータベースまたは新規のノードでOracle Enterprise Managerを再構成すると、次のエラーが発生して失敗することがあります。

SEVERE: Error starting Database Control

回避策:

障害が発生したノードの「サービス」コントロール・パネルから、手動でOracleDBConsoleSIDサービスを起動します。

(Oracle Bug#7146689)

5.11 Windows Server 2008でのCluster Ready Servicesのインストールに関する注意事項

Windows Server 2008にCluster Ready Servicesをインストール中、Oracle Cluster File Systemドライブをフォーマットしている間に次のメッセージが表示されます。このメッセージは無視してください。

You need to format the disk in drive H: before you can use it. Do you want to format it?
[format disk] [cancel] 

回避策:

「取消」をクリックします。

(Oracle Bug#7148951)

5.12 Windows Server 2008でのドライバのセキュリティ証明書の有効期限に関する注意事項

Windows Server 2008にOracle Cluster Ready Servicesをインストール中、次のメッセージとともに前提条件チェックが失敗します。

Security certificates for OCFS and Orafence drivers on Windows Server 2008 have expired.

回避策:

証明書の有効期限の問題が発生した場合は、My Oracle Support(以前のOracleMetaLink)から新しいドライバをダウンロードし、サイトの指示に従ってインストールを実行します。

(Oracle Bug#7320726)

5.13 Windows Server 2008のOacle RAC環境でコンフィギュレーション・アシスタントが断続的にハングする

Oracle RACクラスタ・ノードでSymantec Antivirusソフトウエアが有効になっている場合、Windows Server 2008でネットワーク・コンフィギュレーション・アシスタントおよびDatabase Configuration Assistantが断続的にハングします。

回避策:

Symantec Antivirusソフトウェアをバージョン10.2.2にアップグレードするか、「Enable Scanning」オプションのチェック・ボックスの選択を解除します。次のSymantec Webサイトの指示に従ってください。

http://service1.symantec.com/SUPPORT/ent-security.nsf/docid/2006030817095748

Symantecのケース・ナンバーは311-992285です。(Oracle Bug#7332683)

5.14 Windows Server 2008でOracle Enterprise Managerのデータベース・ワークロードの取得に失敗する

Windows Server 2008でOracle Enterprise Managerのデータベース・ワークロード取得を使用した場合、次のエラー・メッセージが表示されます。

Can't locate C:\oracle/sysman/admin/scripts/db/workload/workload_capture.plin ... 

回避策:

10.2.0.4のOracleホームにOracle Bug#7372915用のパッチを適用します。

(Oracle Bug#7372915)

5.15 Windows Server 20088 R2でのCluster Ready Servicesインストールの事前手順

Windows Server 2008 R2にCluster Ready Servicesをインストールする前に、My Oracle SupportのWebサイトから個別パッチをダウンロードします。パッチをダウンロードしないと、OCFSおよびFENCEドライバの署名の有効期限の問題が発生する場合があります。

パッチをダウンロードしてソフトウェアをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. 次のサイトからパッチ7320726をダウンロードします。

    https://support.oracle.com

  2. ダウンロードしたパッチ・ファイルを解凍して、次のファイル名を変更します。

    ocfs.sys to ocfs.sys.w2k864
    orafencedrv.sys to orafencedrv.sys.w2k8
    
  3. Oracle Universal Installerを次のように起動します。

    setup.exe New_Driver_Loc="<new_drv_loc>" 
    oracle.has.cfs:s_newOcfspath="new_drive_location"
    oracle.has.crs:b_isWIN2k8="TRUE" 
    oracle.has.crs:s_newOcfspath="new_drive_location"
    -ignoreSysprereqs
    

この問題は、Oracle Bug#9200219によって追跡されます。

6 その他の既知の問題

次の各項には、Oracle Database 10gおよび関連製品に関する問題についての情報が含まれています。

6.1 READMEテキスト・ファイル

一部のREADMEテキスト・ファイルには、UNIXの改行が含まれます。これらのファイルをダブルクリックすると、デフォルトではメモ帳で開きますが、メモ帳ではUNIXの改行が認識されません。かわりに、ワードパッド(write.exe)またはedit.comを使用します。

6.2 .NETリモート・オブジェクトでのNTS認証の失敗

Oracleクライアントが.NETリモート・オブジェクトとしてユーザー資格証明を暗号化している状態で、NTS認証が使用された場合、NTS認証はエラー「ORA-12638: 資格証明の取出しに失敗しました。」により失敗します。これは、.NETリモート・オブジェクト内のNTSアダプタにあるWindows API AcquireCredentialsHandle()の障害により発生します。詳細は、My Oracle Support(以前のOracleMetaLink)を参照してください。

6.3 Windowsファイアウォールの構成

Windows 2003 Service Pack 1およびWindows XP Service Pack 2では、WebDAV構成のセキュリティが変更されています。Windows XP Service Pack 2がインストールされたコンピュータが、Windowsエクスプローラまたはその他のツールから、HTTP/Web Distributed Authoring and Versioning(WebDAV)プロトコルを使用してOracle XML DBリポジトリにアクセスしようとすると、次のアクセス・エラー・メッセージが表示される場合があります。

The folder you entered does not appear to be valid. Please choose another.

WebDAVプロトコルを使用してクライアント・コンピュータからOracle XML DBにアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. クライアント・マシン上で次のレジストリ・キーを作成し、0(ゼロ)以外の値に設定します。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\WebClient\Parameters\UseBasicAuth (DWORD)
    
  2. クライアント・コンピュータを再起動するか、またはWebClientサービスを再起動します。


関連項目:


6.4 Oracle Workflowの翻訳されていない「スタート」メニュー項目

Oracle Workflowサーバーが含まれるOracle Database 10g製品を、英語以外の言語でインストールする場合、インストールにより、Windows「スタート」メニューの対応するOracleホームの下に、「Configuration and Migration Tools」というサブメニューが追加されます。このサブメニューには、「Workflow Configuration Assistant」という1つの項目のみが含まれます。その他のOracle Databaseツールは、適切に翻訳された、独立した状態の「Configuration and Migration Tools」サブメニュー内に表示されます。

(Oracle Bug#4551276)

6.5 Enterprise Manager Database Consoleのトランスポータブル表領域機能

自動ストレージ管理(ASM)で表領域を生成および統合するとき、「メンテナンス」タブからアクセスできるトランスポータブル表領域機能には、いくつかの制限があります。制限事項および回避策を次に示します。

制限事項:

ASMをストレージとして使用して、データベース上でトランスポータブル表領域セットを生成する場合、制限があります。4ページの「ファイル」ページで、ダンプ・ファイルの場所にディスク・グループ名を指定した場合、ジョブを発行すると次のエラーが表示されます。

RMAN-00571: ===========================================================
RMAN-00569: =============== ERROR MESSAGE STACK FOLLOWS ===============
RMAN-00571: ===========================================================
RMAN-03009: failure of backup command on ORA_DISK_1 channel at 08/22/2005
08:23:58
ORA-19504: failed to create file
"+DATA/naresh/testtablespace1.260.566954713"
ORA-17502: ksfdcre:4 Failed to create file
+DATA/naresh/testtablespace1.260.566954713
ORA-15046: ASM file name '+DATA/naresh/testtablespace1.260.566954713' is not
in single-file creation form

回避策:

4ページの「ファイル」ページで、ディスク・グループ名のかわりにファイルシステムの場所を指定します。指定したファイルシステムの場所で、データファイルおよびダンプ・ファイルが生成されます。

制限事項:

ASMをストレージとして使用して、データベース上でトランスポータブル表領域セットを統合する場合、制限があります。2ページの「データファイルの変換先」ページで、データファイル表に、すべてのデータファイルについて同じディスク・グループ名を指定した場合、ジョブを発行すると次のエラーが表示される可能性があります。

RMAN> 2> 3>
Starting backup at 22-AUG-05
allocated channel: ORA_DISK_1
channel ORA_DISK_1: sid=152 devtype=DISK
RMAN-00571: ===========================================================
RMAN-00569: =============== ERROR MESSAGE STACK FOLLOWS ===============
RMAN-00571: ===========================================================
RMAN-03002: failure of backup command at 08/22/2005 09:08:36
ORA-15122: ASM file name '+MAKI/+MAKI/+MAKI/+MAKI/' contains an invalid file
number 

回避策:

2ページの「データファイルの変換先」ページで、データファイルごとに一意のディスク・グループ名を指定します。

(Oracle Bug#4566250)

6.6 Enterprise Manager Database Controlの無視できる例外エラー

Enterprise Managerエージェントを非保護モードから保護モードに切り替えた直後は(またはその逆)、ホーム・ページ上にEnterprise Manager Database Controlにより次の例外が表示される場合があります。

java.lang.Exception: Exception in sending Request :: null
java.lang.Exception: IOException in reading Response :: Connection reset

これらの例外にかかわらずホーム・ページは完全に機能し、この例外は5分以内に消えます。これらの例外は、Enterprise Manager Database Controlを起動および停止する操作でも消えます。

(Oracle Bug#4562655)

6.7 クラスタ・インストールの場合リモート・ユーザーがORA_DBAグループに追加されない

Oracle DatabaseをMicrosoft Windowsにインストールすると、Oracle Universal InstallerによってORA_DBAというWindowsローカル・グループが作成され、Windowsのユーザー名がこのグループに追加されます。ORA_DBAのメンバーは自動的にSYSDBA権限を付与されます。ただし、クラスタ・インストールの場合、インストールがリモートに実行されると、Oracle Universal InstallerによってユーザーがORA_DBAに追加されません。その結果、このユーザーはSYSDBAロールでSQL*Plusにログインできません。

回避策:

リモート・ユーザーを手動でORA_DBAに追加します。


関連項目:

ORA_DBAの詳細、およびOracleデータベースの管理者権限とオペレータ権限を手動で付与する方法については、Oracle Databaseのプラットフォーム・ガイドを参照してください。

(Oracle Bug#4553355)

6.8 待機クラスのメトリック削除によるメトリックの永久削除

待機クラスのメトリックのキー値を削除しないでください。削除するとキー値は永久に削除され、現時点では簡単にリカバリする方法がありません。

(Oracle Bug#4602952)

6.9 Oracle JVMとJDK 1.4の互換性

Oracle JVMはJDK 1.4と互換性があります。サポートされているJDKのバージョンはJDK 1.5のため、Javaアプリケーションをコンパイルする際、次に説明するように、javacに追加の相互コンパイル・オプションを渡すようにしてください。jarのパスの誤字は特定が難しく、コンパイルを実行するときにjavacでどのバージョンのjarがロードされるかを簡単に確認する方法がないため、これは複雑でエラーが発生しやすくなります。このため、loadjavaを使用してソースをOracle JVMにロードするのが最も適切かつ安全なアプローチです。これにより、Oracle JVMで1.4バージョンのjavacが直接呼び出されます。

ソースをコンパイルし、Windows x64リリースからjarにアクセスできるクライアント側のJDK 1.4ベースの環境を使用して、jarをビルドすることもできます(ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\javavm\lib\aurora.zip, ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\jdbc\lib\classes12.jar, ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\sqlj\lib\translator.zipなどへのネットワーク・パスを使用するか、これらのjarを物理的にコピーします)。その後、通常どおりloadjavaを使用してjarをアップロードできます。

これを実行できない場合は、次のように1.5バージョンのjavacを使用してコンパイルできます。1.4のjarを使用して1.4のバイトコードを生成するよう、Javacを強制的に相互コンパイルする必要があります。そのため、次のフラグ・セットを使用してjarを渡す必要があります。

-bootclasspath jdk14-jars -classpath other-jars -source 1.4 -target 1.4 -extdir ""

dk14-jarsは、次のような標準のJDK jarのリストです。

myjdk1.4home\jre\rt.jar;myjdk1.4home\lib\tools.jar

このリストには、必要に応じて他のJDK 1.4 jarを含めることもできます。

フラグ-extdirは空ですが、Sun社ではこの使用を推奨しています。

適切な結果を得るために、rt.jarおよびtools.jarへのパス名が有効で、実際にはJDK 1.4 jarであることを確認する必要があります。

6.10 Building SQLJ Programs on x64

Windows x64でのこのリリースのSQLJは、JDK 1.5でサポートされ、ソースの互換性は1.4にのみ設定されています。このため、SQLJプログラムのコンパイルが複雑になっています。コードをソースからコンパイルする必要がある場合は、1.5 javacで1.4互換のバイトコードが強制的に生成されるように注意する必要があります。

ソースをコンパイルし、Windows x64リリースのjarにアクセスできるクライアント側のJDK 1.4ベースの環境を使用して、jarをビルドするのが、最も適切かつ安全なアプローチです(ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\javavm\lib\aurora.zipORACLE_BASE\ORACLE_HOME\jdbc\lib\classes12.jarORACLE_BASE\ORACLE_HOME\sqlj\lib\translator.zipなどへのネットワーク・パスを使用するか、これらのjarを物理的にコピーします)。

これを実行できない場合は、1.4環境で1.4 javacとして強制的に相互コンパイルされるように、1.5 javacを使用してSQLJソースをコンパイルできます。それには、次のフラグを使用してjarを渡す必要があります。

-bootclasspath jdk14-jars -classpath other-jars -source 1.4 -target 1.4 -extdir ""

jdk14-jarsは、次のような標準のJDK jarのリストです。

myjdk1.4home\jre\rt.jar;myjdk1.4home\lib\tools.jar

このリストには、必要に応じて他のJDK 1.4 jarを含めることもできます。

フラグ-extdirは、1.4クラスが存在するディレクトリに対応します。

SQLJを使用してこれらのオプションをjavacに渡すには、次のように-Cを使用します。

sqlj -C-bootclasspath=jdk14-jars -C-classpath=other-jars -C-source=1.4 -C-target=1.4 -C-extdir="" abc.sqlj

これによってすべての相互コンパイル・フラグがJavaコンパイラに渡され、入力JavaファイルがJava 1.4と互換性があり、Java 1.5固有の機能がないとみなされます。ただし、SQLJプログラムはJava Runtime Environment 1.5(JRE 1.5)によって実行されます。

6.11 データ・マイニング

SVMClassificationModelDetails.getBias()は、J2SE 5.0との互換性がないため、このリリースではサポートされていません。

6.12 UTL_FILEのポート固有の制限

OracleServiceSIDSIDはデータベース・インスタンスのOracleシステム識別子)のサービス・アカウントはLocal Systemである必要があります。UTL_FILE機能は、ローカル・ファイルシステムに格納されているファイルの読取り操作と書込み操作のみに使用できます。つまり、この制限によって、UTL_FILEはリモートまたは共有のファイルシステムにアクセスできません。

(Oracle Bug#5591946)

6.13 Oracle RAC環境ではMAX_IDLE_BLOCKER_TIMEが動作しない

Oracle RAC環境では、リソース・マネージャのMAX_IDLE_BLOCKER_TIME機能に値を設定しても、予期したとおりに動作しません。

回避策: MAX_IDLE_BLOCKER_TIMEではなくMAX_IDLE_TIMEに値を設定します。

(Oracle Bug#6114355)

6.14 Database Controlでリスナーの詳細が表示されない

Database Controlを使用してデータベースに接続した場合、リスナー詳細がページに表示されません。

回避策:

Oracle Database 10gリリース2のインストール後に、コマンドemctl stop dbconsoleを使用してDatabase Controlを停止する必要があります。ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\hostname_SID\sysman\emdディレクトリにあるtargets.xmlファイルを、machinenameフィールドの値がリスナーおよびデータベースと同一になるように変更します。emctl start dbconsoleコマンドを使用してDatabase Controlを再起動し、リスナーの詳細を表示します。

(Oracle Bug#6743916)

6.15 再起動後のディスクグループのアンマウント

コンピュータの再起動後にディスクグループがマウントされません。

回避策:

「サービス」コントロール・パネルで、OracleASMService+ASMInstanceNameのスタートアップの種類を手動に変更し、ノードを再起動します。

(Oracle Bug#6688751)

6.16 Oracle Developer Tools for .NETを使用した.NETストアド・プロシージャのデプロイ

Windows x64データベースに.NETストアド・プロシージャをデプロイする場合、32-bit Oracle Developer Tools for Visual Studio .NET(ODT.NET)を使用できます。.NETストアド・プロシージャには、プラットフォーム・ターゲット・リストから「AnyCPU」を選択します。

6.17 Oracle Database Extensions for .NETの専用extprocの構成

Oracle Database Extensions for .NETには、マルチスレッドのextprocを使用することをお薦めします。ただし、専用extprocを使用する場合は、次に示すように、ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\network\admin\listener.oraSID_LIST_LISTENERリスト内のCLRExtProcエントリにENVS属性を追加することをお薦めします。

(SID_DESC =
(SID_NAME = CLRExtProc)
(ORACLE_HOME = Oracle_Home_Path)
(PROGRAM = extproc)
(ENVS="EXTPROC_DLLS=ONLY:Oracle_Home_Path\bin\oraclr10.dll")
)

6.18 Oracle Messaging Gateway使用中のNULLポインタ例外

アプリケーションによりJMSトピック・コネクションが作成され、リンク・オプションが3つのすべての終了タイプ(MQ_SENDEXITMQ_RECEIVEEXITおよびMQ_SECURITYEXIT)に設定された場合、次のエラーが発生する場合があります。

[Linked-exception] 
javax.jms.JMSException: MQJMS1007: failed to create instance of exit class oracle.mgw.test.misc.mySecurityExit
at 
com.ibm.mq.jms.services.ConfigEnvironment.newException(ConfigEnvironment.java :614)
at
com.ibm.mq.jms.MQConnection.checkExitType(MQConnection.java:4386)

回避策:

3つの終了タイプをすべて一緒には設定しないでください。いずれか2つの終了タイプを組み合せて使用するか、いずれかの終了タイプを個別に使用することはできます。

(Oracle Bug#7248134)

6.19 ノード名に関するベンダーのクラスタウェア制限事項

Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersでベンダーのクラスタウェアを使用する場合、インストールしたベンダーのクラスタウェアに登録されているノード名およびホスト名を使用する必要があります。使用しているWindows環境に対応するベンダーのクラスタウェアについては、My Oracle Support(以前のOracle MetaLink)の「動作保証」ページを参照してください。

7 ドキュメントの訂正事項および追加事項

Microsoft Windows x64の各インストレーション・ガイドの修正事項は次のとおりです。

7.1 Oracle ClusterwareおよびOracle RACの仮想IPアドレスのステータス

Oracle Database Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersのインストレーション・ガイドの第2章「インストール前の作業」の「IPアドレス要件」に、仮想IPアドレス(VIP)がpingコマンドに応答する必要があるという次の記述があります。

インストール中、Oracle Universal Installerではpingコマンドを使用してVIPが到達可能であることを確認します。

この記述は正しくありません。VIPアドレスはインストールの前に、DHCPか/etc/hosts、あるいはその両方で構成する必要がありますが、pingコマンドに応答するサーバーに割り当てることはできません。

(Oracle Bug#6017001)

7.2 Oracle Real Application Clustersデータベースのノード削除構文

『Oracle Database Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』で、第11章「Windowsベース・システムでのノードおよびインスタンスの追加および削除」の手順2: Oracle Real Application Clustersデータベースに関する項に、ノードの削除手順について説明されています。

修正された手順のステップ4は次のとおりです。

次の構文を使用して、Oracle Real Application Clustersデータベースからノードを削除します。

setup.exe -updateNodeList ORACLE_HOME=Oracle_home

CLUSTER_NODES="" -local

ドキュメントは更新されて、OTNにB14197-10のリビジョンとして提供されています。

7.3 OSAUTH_PREFIX_DOMAINのデフォルト値が正しくない

『Oracle Database プラットフォーム・ガイド for Microsoft Windows(32-bit)』の第15章「パラメータおよびレジストリの構成」には、OSAUTH_PREFIX_DOMAINのデフォルト値をfalseと誤って記載されています。OSAUTH_PREFIX_DOMAINパラメータの正しいデフォルト値は、trueです。

この問題は、Oracle Bug#9559399によって追跡されます。

7.4 OSAUTH_ENFORCE_STRICT未対応

『Oracle Database プラットフォーム・ガイド for Microsoft Windows(32-bit)』の第15章「パラメータおよびレジストリの構成」には、OSAUTH_ENFORCE_STRICTレジストリ・パラメータが誤って記載されています。このパラメータは、すべてのWindows 2000データベースのリリース前にのみ対応していました。Oracle Database 10gリリース2以降、レジストリ・パラメータOSAUTH_ENFORCE_STRICTはサポートされていません。

この問題は、Oracle Bug#8736781によって追跡されます。

8 ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社は、障害のあるお客様にもオラクル社の製品、サービスおよびサポート・ドキュメントを簡単にご利用いただけることを目標としています。オラクル社のドキュメントには、ユーザーが障害支援技術を使用して情報を利用できる機能が組み込まれています。HTML形式のドキュメントで用意されており、障害のあるお客様が簡単にアクセスできるようにマークアップされています。標準規格は改善されつつあります。オラクル社はドキュメントをすべてのお客様がご利用できるように、市場をリードする他の技術ベンダーと積極的に連携して技術的な問題に対応しています。オラクル社のアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/accessibility/を参照してください。

ドキュメント内のサンプル・コードのアクセシビリティについて

スクリーン・リーダーは、ドキュメント内のサンプル・コードを正確に読めない場合があります。コード表記規則では閉じ括弧だけを行に記述する必要があります。しかしJAWSは括弧だけの行を読まない場合があります。

外部Webサイトのドキュメントのアクセシビリティについて

このドキュメントにはオラクル社およびその関連会社が所有または管理しないWebサイトへのリンクが含まれている場合があります。オラクル社およびその関連会社は、それらのWebサイトのアクセシビリティに関しての評価や言及は行っておりません。

Oracleサポートへのアクセス

Oracleのお客様は、My Oracle Supportにアクセスして電子サポートを受けることができます。詳細は、http://www.oracle.com/support/contact.html、聴覚に障害があるお客様はhttp://www.oracle.com/accessibility/support.htmlを参照してください。


Oracle Databaseリリース・ノート, 10gリリース2(10.2) for Microsoft Windows(x64)

部品番号: B25688-07

Copyright © 2006, 2010, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved.

このソフトウェアおよび関連ドキュメントの使用と開示は、ライセンス契約の制約条件に従うものとし、知的財産に関する法律により保護されています。ライセンス契約で明示的に許諾されている場合もしくは法律によって認められている場合を除き、形式、手段に関係なく、いかなる部分も使用、複写、複製、翻訳、放送、修正、ライセンス供与、送信、配布、発表、実行、公開または表示することはできません。このソフトウェアのリバース・エンジニアリング、逆アセンブル、逆コンパイルは互換性のために法律によって規定されている場合を除き、禁止されています。

ここに記載された情報は予告なしに変更される場合があります。また、誤りが無いことの保証はいたしかねます。誤りを見つけた場合は、オラクル社までご連絡ください。

このソフトウェアまたは関連ドキュメントが、米国政府機関もしくは米国政府機関に代わってこのソフトウェアまたは関連ドキュメントをライセンスされた者に提供される場合は、次のNoticeが適用されます。

U.S. GOVERNMENT RIGHTS Programs, software, databases, and related documentation and technical data delivered to U.S. Government customers are "commercial computer software" or "commercial technical data" pursuant to the applicable Federal Acquisition Regulation and agency-specific supplemental regulations.As such, the use, duplication, disclosure, modification, and adaptation shall be subject to the restrictions and license terms set forth in the applicable Government contract, and, to the extent applicable by the terms of the Government contract, the additional rights set forth in FAR 52.227-19, Commercial Computer Software License (December 2007).Oracle USA, Inc., 500 Oracle Parkway, Redwood City, CA 94065.

このソフトウェアは様々な情報管理アプリケーションでの一般的な使用のために開発されたものです。このソフトウェアは、危険が伴うアプリケーション(人的傷害を発生させる可能性があるアプリケーションを含む)への用途を目的として開発されていません。このソフトウェアを危険が伴うアプリケーションで使用する際、このソフトウェアを安全に使用するために、適切な安全装置、バックアップ、冗長性(redundancy)、その他の対策を講じることは使用者の責任となります。このソフトウェアを危険が伴うアプリケーションで使用したことに起因して損害が発生しても、オラクル社およびその関連会社は一切の責任を負いかねます。

OracleはOracle Corporationおよびその関連企業の登録商標です。その他の名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。

このソフトウェアおよびドキュメントは、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセス、あるいはそれらに関する情報を提供することがあります。オラクル社およびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスに関して一切の責任を負わず、いかなる保証もいたしません。オラクル社およびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセスまたは使用によって損失、費用、あるいは損害が発生しても、一切の責任を負いかねます。