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Oracle Database インストレーション・ガイド
10g リリース2(10.2)for Microsoft Windows(x64)

B25689-04
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3 Oracle Databaseのインストール

この章の内容は、次のとおりです。

Oracle Databaseをインストールするための考慮事項

Oracle Databaseソフトウェアはインストール・メディアで配布されますが、Oracle Technology Network(OTN)のWebサイトからもダウンロードできます。ほとんどの場合は、Oracle Universal InstallerのGraphical User Interface(GUI)を使用してソフトウェアをインストールします。ただし、サイレントまたは非対話モードでレスポンス・ファイルを指定することにより、このGUIではなく、Oracle Universal Installerを使用してインストールを完了することもできます。


注意:

Windows VistaおよびWindows Server 2008では、コマンド・プロンプトの使用に管理者権限が必要です。 


関連項目:

「Windows VistaおよびWindows Server 2008のユーザー アカウント制御を使用したユーザー・アカウントの管理」 

インストールを開始する前に、第2章「Oracle Databaseインストール前の要件」および「コンポーネント固有のインストール・ガイドラインの参照」に説明されている要件をすべて満たします。

さらに、次の問題を検討します。

Windows VistaおよびWindows Server 2008でのインストールの考慮事項

次は、Windows VistaおよびWindows Server 2008でのインストールに関する考慮事項です。

複数のOracle Databaseインストールの実行

Oracle Databaseの複数のインストールを実行する必要がある場合は、次のいずれかの方法を使用してOracle Databaseをインストールできます。

すでにOracleコンポーネントがあるシステムへのインストール

関連項目:

  • Oracle Universal Installerの実行前に、「アップグレードの考慮事項」を参照してください。

  • Oracle Universal Installerを実行する前に、『Oracle Database Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド』の、WindowsベースのシステムでOracle Real Applications Clustersをインストールする前の作業に関する項を参照してください。

 

コンピュータ上に他のコンポーネントがある場合は、次の手順に従います。

  1. Administratorsグループのメンバーとして、Oracleコンポーネントをインストールするコンピュータにログインします。

    プライマリ ドメイン コントローラ(PDC)またはバックアップ ドメイン コントローラ(BDC)にインストールする場合は、Domain Administratorsグループのメンバーとしてログオンします。

  2. ORACLE_HOME環境変数が存在する場合は、削除します。環境変数の削除の詳細は、Microsoftのオンライン・ヘルプを参照してください。


    注意:

    ORACLE_HOME環境変数は、レジストリで自動的に設定されます。この変数を手動で設定すると、インストールできません。 


  3. アップグレードする必要のあるすべてのデータベースをバックアップします。「アップグレードの考慮事項」を確認します。

  4. 既存のOracle Database 10gリリース2(10.2)のホームにインストールする場合は、Oracleの全サービスを停止します。

    Oracleサービス(Oraで始まる名前)が存在し、状態が「開始」の場合は、それらを停止します。特に、すべてのOracleリスナー・サービスが停止していることを確認します。

    関連項目:

    サービス停止の詳細は、Microsoftのオンライン・ヘルプを参照してください。 

最小のメモリー要件でのインストール

RAMが1GBより少なく、仮想メモリーが2GBより少ないコンピュータにOracle Databaseをインストールする場合、次の制限があります。

メモリーと仮想メモリーの最小限の要件(256MBと512MB)のみを満たすコンピュータには、データベースをインストールしないでください。選択するインストール・タイプに応じて、次のガイドラインに従ってください。

インストール後、必要に応じてコンフィギュレーション・アシスタントを実行します。

コンポーネント固有のインストール・ガイドラインの参照

Oracle Universal Installerを起動する前に、次のガイドラインを参照してください。

インストール・ソフトウェアへのアクセス

Oracle Databaseソフトウェアはインストール・メディアで配布されますが、Oracle Technology Network(OTN)のWebサイトからもダウンロードできます。Oracle Databaseは、次のシナリオを使用してアクセスおよびインストールできます。

リモートDVDドライブからのインストール

Oracle DatabaseをインストールするコンピュータにDVDドライブがない場合は、リモートDVDドライブからインストールを実行できます。次の手順を完了する必要があります。

手順1: リモート・コンピュータでのDVDドライブの共有

使用するリモートDVDドライブで、共有アクセスを可能にする必要があります。これを設定するには、DVDドライブがあるリモート・コンピュータで次の手順を実行します。

  1. Administratorユーザーとしてリモート・コンピュータにログインします。

  2. エクスプローラを起動します。

  3. DVDのドライブ文字を右クリックして、「共有」(または「共有とセキュリティ」)を選択します。

  4. 「共有」タブをクリックして、次のようにします。

    1. 「このフォルダを共有する」を選択します。

    2. 「共有名」で、dvdなどの共有名を指定します。この名前は、ローカル・コンピュータでDVDドライブをマッピングする際に使用します。「手順2: ローカル・コンピュータでのDVDドライブのマッピング」に記載されている手順1dを参照してください。

    3. 「アクセス許可」をクリックします。Oracle Databaseをインストールするためにドライブにアクセスするユーザーには、少なくとも「読み取り」アクセス許可が必要です。

    4. 終了したら「OK」をクリックします。

  5. Oracle Databaseインストール・メディアをDVDドライブに挿入します。

手順2: ローカル・コンピュータでのDVDドライブのマッピング

ローカル・コンピュータで次の手順を実行して、リモートDVDドライブをマッピングし、マッピングされたドライブからOracle Universal Installerを実行します。

  1. リモートDVDドライブをマッピングします。

    1. ローカル・コンピュータでエクスプローラを起動します。

    2. 「ツール」メニューから、「ネットワーク ドライブの割り当て」を選択して、「ネットワーク ドライブの割り当て」ダイアログ・ボックスを表示します。

    3. リモートDVDドライブに使用するドライブ文字を選択します。

    4. 「フォルダ」で、次の形式を使用して、リモートDVDドライブの場所を入力します。

      ¥¥remote_hostname¥share_name
      
      

      各項目の意味は次のとおりです。

      • remote_hostnameは、DVDドライブのあるリモート・コンピュータの名前です。

      • share_nameは、前述の手順4で入力した共有名です。次に例を示します。

        ¥¥computer2¥dvd
        
        
    5. 別のユーザーとしてリモート・コンピュータに接続する必要がある場合は「異なるユーザー名」をクリックして、ユーザー名を入力します。

    6. 「完了」をクリックします。

  2. マッピングされたDVDドライブからOracle Universal Installerを実行します。

  3. 「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」に進んでください。

リモート・アクセス・ソフトウェアを介したリモート・コンピュータでのインストール

Oracle Databaseをリモート・コンピュータでインストールおよび実行(リモート・コンピュータにハード・ドライブがあり、Oracle Databaseコンポーネントを実行)する場合、コンピュータへの物理アクセスがなくても、リモート・コンピュータでVNCやSymantec pcAnywhereなどのリモート・アクセス・ソフトウェアを実行していれば、リモート・コンピュータでインストールを実行できます。ローカル・コンピュータでもリモート・アクセス・ソフトウェアを実行する必要があります。

次の2つの方法のいずれかで、リモート・コンピュータにOracle Databaseをインストールできます。

リモート・コンピュータでのハード・ドライブからのインストール

Oracle Database DVDの内容をハード・ドライブにコピーした場合は、ハード・ドライブからソフトウェアをインストールできます。

ハード・ドライブからリモート・コンピュータにソフトウェアをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. リモート・アクセス・ソフトウェアがインストールされ、リモート・コンピュータとローカル・コンピュータで稼働していることを確認します。

  2. Oracle Database DVDの内容を格納したハード・ドライブを共有します。

  3. リモート・コンピュータで、ドライブ文字を共有ハード・ドライブにマッピングします。リモート・コンピュータでこの操作を行うには、リモート・アクセス・ソフトウェアを使用します。

  4. リモート・アクセス・ソフトウェアを使用して、リモート・コンピュータでOracle Universal Installerを実行します。共有ハード・ドライブからOracle Universal Installerにアクセスします。

  5. 「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」に進んでください。

リモート・コンピュータでのリモートDVDドライブからのインストール

DVDをローカル・コンピュータ上のドライブに挿入し、DVDからインストールできます。

リモートDVDドライブからリモート・コンピュータにソフトウェアをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. リモート・アクセス・ソフトウェアがインストールされ、リモート・コンピュータとローカル・コンピュータで稼働していることを確認します。

  2. ローカル・コンピュータで、DVDドライブを共有します。

    リモート・コンピュータで、ドライブ文字を共有DVDドライブにマッピングします。リモート・コンピュータでこの操作を行うには、リモート・アクセス・ソフトウェアを使用します。

    これらの手順については、「リモートDVDドライブからのインストール」で説明しています。

  3. リモート・アクセス・ソフトウェアを使用して、リモート・コンピュータでOracle Universal Installerを実行します。共有DVDドライブからOracle Universal Installerにアクセスします。

  4. 「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」に進んでください。

Oracle Technology NetworkのWebサイトからのOracleソフトウェアのダウンロード

Oracle Technology Network(OTN)からインストール・ファイルをダウンロードし、ハード・ディスクに展開できます。

インストール・ファイルをダウンロードする手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザを使用して、次のURLにあるOracle Technology Networkのソフトウェア・ダウンロード・ページにアクセスします。

    http://www.oracle.com/technology/software/
    
    
  2. インストールする製品のそれぞれのダウンロード・ページにナビゲートします。

  3. ダウンロード・ページで、各必須ファイルのサイズを合計して必要なディスク領域を確認します。ファイル・サイズは、ファイル名の隣に表示されます。

  4. ファイルの格納および展開用に、十分な空き領域のあるファイル・システムを選択します。ほとんどの場合、使用可能なディスク領域には、全圧縮ファイルの2倍以上のサイズが必要です。

  5. 選択したファイル・システム上で、インストール・ディレクトリを保持するために、インストールする各製品に対して親ディレクトリ(OraDB10gなど)を作成します。

  6. すべてのインストール・ファイルを、作成したディレクトリにダウンロードします。

  7. ダウンロードしたファイルのサイズが、Oracle Technology Network上の対応するファイルと一致することを確認します。

  8. 作成した各ディレクトリで、ファイルを展開します。

  9. 必須インストール・ファイルをすべて展開した後に、「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」を参照してください。

ハード・ディスクへのOracle Databaseソフトウェアのコピー

インストール・メディアの内容をハード・ディスクにコピーする手順は、次のとおりです。

  1. ハード・ドライブにディレクトリを作成します。次に例を示します。

    c:¥> install¥database
    
    
  2. インストール・メディアの内容を作成したディレクトリにコピーします。

  3. 必須インストール・ファイルをすべてコピーした後に、「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」を参照してください。

Oracle Databaseソフトウェアのインストール

ほとんどの場合は、Oracle Universal InstallerのGraphical User Interface(GUI)を使用してOracle Databaseをインストールします。この項では、Oracle Universal InstallerのGUIを実行して大半のデータベース・インストールを実行する方法について説明します。

関連項目:

 

Oracle Databaseソフトウェアをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. Administratorsグループのメンバーとして、Oracleコンポーネントをインストールするコンピュータにログインします。

    プライマリ ドメイン コントローラ(PDC)またはバックアップ ドメイン コントローラ(BDC)にインストールする場合は、Domain Administratorsグループのメンバーとしてログオンします。

  2. 複数のホームまたは複数の別名を持ったコンピュータにOracle Databaseをインストールする場合は、コントロール パネルの「システム」を使用して、ORACLE_HOSTNAMEシステム環境変数を作成します。Oracle Databaseをインストールするコンピュータのホスト名を指すように、この変数を設定します。

    関連項目:

     

  3. Oracle Databaseインストール・メディアを挿入し、databaseディレクトリにナビゲートします。あるいは、インストール・ファイルをダウンロードまたはコピーしたディレクトリにナビゲートします。

    サポートされているすべてのWindowsプラットフォームでは、Oracle Databaseのインストールに同じインストール・メディアを使用します。

  4. setup.exeをダブルクリックし、Oracle Universal Installerを起動します。

  5. 「ようこそ」ウィンドウで、「基本インストール」または「拡張インストール」を選択し、必要に応じて質問に回答します。

    関連項目:

    「基本」および「拡張」インストール方法の詳細は、「Oracle Databaseのインストール方法」を参照してください。 

    表3-1にリストされている後続ウィンドウの表示は、選択したインストール方法によって異なります。ウィンドウが表示される順序は、選択したオプションによって決まります。

  6. 次のガイドラインに従ってインストールを完了します。

    • Oracle Universal Installerの各ウィンドウに表示される指示に従います。追加情報が必要な場合は、「ヘルプ」をクリックします。

    • パスワードの入力を求められた場合は、次のガイドラインに従ってください。

      • 8〜30文字の長さでパスワードを作成すること。

      • パスワードの文字にはデータベース・キャラクタ・セットを使用すること。アンダースコア(_)、ドル記号($)およびシャープ記号(#)を使用できます。

      • パスワードの1文字目には数字を使用しないこと。

      • パスワードにはユーザー名を使用しないこと。

      • パスワードにはOracleの予約語を使用しないこと。

      • SYSアカウントのパスワードにはchange_on_installを使用しないこと。

      • SYSTEMアカウントのパスワードにはmanagerを使用しないこと。

      • SYSMANアカウントのパスワードにはsysmanを使用しないこと。

      • DBSNMPアカウントのパスワードにはdbsnmpを使用しないこと。

      • すべてのアカウントに同じパスワードを使用するように選択した場合は、change_on_installmanagersysmanまたはdbsnmpをパスワードとして使用しないこと。

      • パスワードには、アルファベット、数字および区切り記号をそれぞれ1文字以上使用すること。

      • パスワードにはwelcome、account、databaseまたはuserなど、単純なワードや明らかなワードを使用しないこと。

    • オラクル社カスタマ・サポート・センターで提供されているパッチを使用する場合を除き、Java Runtime Environment(JRE)を変更しないでください。Oracle Universal Installerにより、オラクル社が提供するバージョンのJREが自動的にインストールされます。このバージョンは、Oracle Universal InstallerおよびいくつかのOracleアシスタントの実行に必要です。

    • ソフトウェアのインストール中にエラーが発生した場合は、付録Fのトラブルシューティング情報を参照してください。

    • 対話モードでOracle Database Configuration AssistantおよびOracle Net Configuration Assistantを実行するインストール・タイプを選択した場合は、データベースとネットワークの構成に関する詳細な情報を入力する必要があります。

      対話モードでのOracle Database Configuration AssistantまたはOracle Net Configuration Assistantの使用に不明な点がある場合は、任意のウィンドウで「ヘルプ」をクリックします。


      注意:

      デフォルトのインストールを選択した場合、Oracle Database Configuration AssistantおよびOracle Net Configuration Assistantは、対話モードでは実行されません。  


  7. 構成ツールが終了したら、「終了」をクリックし、「はい」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。

  8. Oracle Enterprise Manager Database ControlによりWebブラウザが開いたら、インストール時に作成したユーザー名とパスワードを入力します。

    SYSSYSTEMまたはSYSMANとしてログインできます。SYSとしてログインした場合、SYSDBAとして接続する必要があります。インストール時にアカウントに指定したパスワードを入力します。

  9. オプションで、インストール・プロセス中に作成された一時ファイルを削除する場合は、OraInstalldate_timeディレクトリを削除します。OraInstalldate_timeディレクトリには、約45MBのファイルが保持されます。このディレクトリは、TEMP環境変数に設定されている場所に作成されます。

    コンピュータを再起動しても、OraInstalldate_timeディレクトリが削除されます。

  10. Oracle Databaseのインストール後に完了する必要のある作業については、第4章「Oracle Databaseのインストール後の作業」を参照してください。

    表3-1    Oracle Universal Installerのウィンドウ 
    ウィンドウ  推奨アクション 

    インストール方法の選択 

    次のいずれかを選択して、「次へ」をクリックします。

    • 基本インストール: 最低限の入力でOracle Databaseを簡単にインストールできます。この方法では、ソフトウェアがインストールされ、このウィンドウで指定する情報を使用して、汎用のデータベースがオプションで作成されます。

    • 拡張インストール: 異なるアカウントの個別パスワードの作成、特定のタイプの初期データベース(たとえば、トランザクション処理やデータ・ウェアハウス・システム用)の作成、異なる言語グループの使用、電子メール通知の指定など、より複雑なインストールを実行できます。

     

    インストール・タイプの選択 

    「Enterprise Edition」「Standard Edition」「Personal Edition」または「カスタム」を選択します。「次へ」をクリックします。 

    ホームの詳細の指定 

    「インストール先」セクションでデフォルト値を確定するか、OracleコンポーネントをインストールするOracleホームの名前とディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスにはスペースを含めないでください。

    「次へ」をクリックします。  

    使用可能な製品コンポーネント 

    インストール・タイプとして「カスタム」を選択すると、このウィンドウが表示されます。リストから選択して、「次へ」をクリックします。各コンポーネントの詳細を知るには、コンポーネント名にマウスを重ねます。 

    製品固有の前提条件のチェック 

    このウィンドウでは、インストールに最低限必要な要件をシステムが満たしているかを確認します。「次へ」をクリックします。 

    既存のデータベースをアップグレードします。 

    更新可能な以前のバージョンのOracle Databaseまたは自動ストレージ管理(ASM)をインストールしていた場合は、このウィンドウが表示されます。自動ストレージ管理を実行中のインプレース・データベース・インストールの場合は、ASMが自動的にアップグレードされます。

    アップグレードする場合は「はい」をクリックし、アップグレードしない場合は「いいえ」をクリックします。「はい」をクリックすると、次に「サマリー」ウィンドウが表示されます。

    アップグレードの詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。 

    構成オプションの選択 

    次のいずれかを選択します。

    • 「データベースの作成」: 「汎用」「トランザクション処理」および「データ・ウェアハウス」タイプを使用してデータベースを作成する場合は、このオプションを選択します。「詳細」オプションを選択すると、カスタム・インストールを実行できます。

    • 自動ストレージ管理(ASM)の構成: 自動ストレージ管理インスタンスのみを作成する場合は、このオプションを選択します。ASMインスタンスを作成するには、ASM SYSパスワードを指定する必要があります。このパスワードを指定すると、Oracle Universal InstallerでASMディスク・グループを作成できます。このOracle Universal Installerのセッションを完了した後、再度Oracle Universal Installerを実行し、ASMを使用する1つ以上のOracleデータベースをインストールおよび構成できます。

    • データベース・ソフトウェアのみインストール: データベース・ソフトウェアのみをインストールして、データベースの作成または自動ストレージ管理の構成を行わない場合は、このオプションを選択します。

     

    Select ASM Management Option 

    「構成オプションの選択」ウィンドウから「自動ストレージ管理(ASM)の構成」を選択した場合、およびOracle Enterprise Manager 10g Grid Controlをインストールしている場合は、このウィンドウが表示されます。Grid Controlを使用して自動ストレージ管理を管理するかどうかによって、「はい」または「いいえ」を選択します。「はい」を選択した場合は、Enterprise Managementエージェントのリストから選択します。  

    自動ストレージ管理の構成 

    「構成オプションの選択」ウィンドウから「自動ストレージ管理(ASM)の構成」を選択した場合は、このウィンドウが表示されます。ディスク・グループ名を入力します。ディスク・グループ・リストに候補ディスクとメンバー・ディスクの両方が表示されます。「候補の表示」または「すべて表示」をクリックし、表示をフィルタ処理できます。次に、冗長性レベルおよびディスク・グループのメンバー・ディスクを選択します。

    冗長性レベルに関しては、次のいずれかを選択します。冗長性レベルを選択しないと、ディスク・グループは標準冗長性にデフォルト設定されます。

    • 高: このオプションを選択すると、ディスク・グループの内容は、デフォルトで3方向でミラー化されます。高冗長性ディスク・グループを作成するには、3つ以上の障害グループ(3つ以上のデバイス)を指定する必要があります。

    • 標準: 標準冗長性レベルでは、デフォルトでディスク・グループのデータファイルが2方向でミラー化され、制御ファイルが3方向でミラー化されます。特定のファイルについて3方向でミラー化するようにして作成するか、またはミラー化をしないようにして作成するかを選択できます。標準冗長性ディスク・グループを作成するには、2方向ミラー化のために2つ以上の障害グループ(2つ以上のデバイス)を指定する必要があります。

    • 外部: このオプションを選択すると、自動ストレージ管理では、ディスク・グループの内容はミラー化されません。この冗長性レベルを選択するのは、RAIDデバイスなど、それ自体がデータ保護を提供するデバイスがディスク・グループに含まれる場合、または、適切なバックアップ方法がある開発環境など、データベースの使用において割込みなしのデータ・アクセスを必要としない場合です。

     

    データベース構成の選択 

    ユーザーのニーズを最大限満たすデータベース構成(「汎用目的」、「トランザクション処理」、「データ・ウェアハウス」または「詳細」)を選択します。

    これらの事前構成済データベース・タイプの説明は、Oracle Universal InstallerまたはOracle Database Configuration Assistantのオンライン・ヘルプを参照してください。

    「次へ」をクリックします。 

    データベース構成オプションの指定 

    次の情報を指定し、「次へ」をクリックします。

    データベース名

    次の構文を使用して、グローバル・データベース名を指定します。

    database_name.domain

    各項目の意味は次のとおりです。

    • database_nameには、データベースの名前を指定します。30文字(英数字、アンダースコア(_)、ドル記号($)、シャープ記号(#))以内で指定します。

    • domainには、データベースに使用されるドメインを指定します。すべてのピリオドを含めて128文字(英数字、アンダースコア(_)、シャープ記号(#))以内で指定します。

    次に例を示します。

    sales.us.mycompany.com

    グローバル・データベース名を入力すると、Oracle Universal Installerにより、データベース名が自動的にSIDフィールドに挿入されますが、このSIDは別の名前には変更できません。SIDは、64文字(英数字、ドル記号($)、シャープ記号(#))以内で指定します。

    データベース・キャラクタ・セット

    データベース内で文字データがエンコーディングされる方法を決定します。デフォルトは、オペレーティング・システムの言語に基づいて決まります。複数の言語を格納するには、Unicode(AL32UTF8)を選択します。キャラクタ・セットの選択方法については、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』を参照してください。

    データベース・サンプル

    このオプションを選択して、サンプル・スキーマを含むEXAMPLE表領域を作成します(オプションですが、推奨します)。 

    データベース管理オプションの選択 

    次のいずれかを選択して、「次へ」をクリックします。

    • Oracle Enterprise Managerをインストールしている場合は、「データベース管理にGrid Controlを使用する」

    • 「データベース管理にDatabase Controlを使用する」。オプションで、「電子メール通知を有効にする」を選択して、送信SMTPサーバーと電子メール・アドレスを入力します。

     

    データベース・ファイル記憶域オプションの指定 

    次のいずれかを選択して、「次へ」をクリックします。

    • ファイルシステム: データベース・ファイルの場所を指定します。

    • 自動ストレージ管理(ASM)

     

    バックアップ・オプションおよびリカバリ・オプションの指定 

    次のいずれかを選択して、「次へ」をクリックします。

    • 自動バックアップを有効にしない

    • 自動バックアップを有効にする: リカバリ領域の記憶域の場所とバックアップ・ジョブ資格証明を指定します。

     

    データベース・スキーマのパスワードの指定 

    権限を持つデータベース・アカウントのパスワードを入力し、確認してから、「次へ」をクリックします。

    注意: オプションとして、すべてのアカウントで同じパスワードを使用できます。ただし、アカウントごとに異なるパスワードを指定することをお薦めします。指定したパスワードは忘れないでください。 

    サマリー 

    表示された情報を確認し、「インストール」をクリックします。 

    インストール 

    「インストール」ウィンドウには、製品のインストール中に状態情報が表示されます。 

    コンフィギュレーション・アシスタント 

    「コンフィギュレーション・アシスタント」ウィンドウには、ソフトウェアを構成し、データベースを作成するコンフィギュレーション・アシスタントの状態情報が表示されます。

    Oracle Database Configuration Assistantの終了後、ウィンドウ上の情報を確認します。次の情報を書き留めます。

    • Enterprise ManagerのURL

    • データベース作成ログ・ファイルの場所

    • グローバル・データベース名

    • システム識別子(SID)

    • サーバー・パラメータ・ファイルの名前と場所

    「OK」をクリックして続行するか、「パスワード管理」をクリックしてアカウントのロックを解除し、パスワードを設定します。 

    インストールの終了 

    コンフィギュレーション・アシスタントにより、Oracle Enterprise Manager Database Controlなど、複数のWebベース・アプリケーションが構成されます。このウィンドウには、これらのアプリケーション用に構成されたURLが表示されます。使用するURLをメモしてください。

    これらのURLで使用されるポート番号は、次のファイルに記録されます。

    ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥install¥portlist.ini

    Oracle Universal Installerを終了するには、「終了」をクリックし、「はい」をクリックします。Oracle Enterprise Manager Database Controlが、Webブラウザに表示されます。 

自動ストレージ管理のインストール

この項で説明する手順に従って自動ストレージ管理(ASM)をインストールし、ASMを使用できるようにOracle Databaseをインストールします。自動ストレージ管理を使用しない場合は、「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」の手順を使用して、Oracle Databaseをインストールしてください。

この項の内容は、次のとおりです。

手順1: 自動ストレージ管理のインストールに関する考慮事項の確認

自動ストレージ管理をインストールする場合は、次のガイドラインに従ってください。

手順2: ASMインスタンスおよびASMディスク・グループの作成

次の手順では、Oracleデータベース・ファイルの格納に使用するASMインスタンスおよびASMディスク・グループの作成方法について説明します。必要な場合は、ASMインスタンス用に複数のディスク・グループを作成して管理できます。ASMをバックアップおよびリカバリ操作に使用する予定の場合は、そのための個別ディスク・グループを作成することをお薦めします。

ASMインスタンスをインストールしてASMディスク・グループを構成する手順は、次のとおりです。

  1. Administratorsグループのメンバーとして、Oracleコンポーネントをインストールするコンピュータにログインします。

    プライマリ ドメイン コントローラ(PDC)またはバックアップ ドメイン コントローラ(BDC)にインストールする場合は、Domain Administratorsグループのメンバーとしてログオンします。

  2. Oracle Databaseインストール・メディアを挿入し、databaseディレクトリにナビゲートします。あるいは、インストール・ファイルをダウンロードまたはコピーしたディレクトリにナビゲートします。setup.exeをダブルクリックし、Oracle Universal Installerを起動します。

    サポートされているすべてのWindowsプラットフォームでは、Oracle Databaseのインストールに同じインストール・メディアを使用します。

  3. 「ようこそ」ウィンドウで、「拡張インストール」を選択して「次へ」をクリックします。

    関連項目:

    この手順で使用するウィンドウの詳細は、表3-1を参照してください。 

  4. 「インストール・タイプの選択」ウィンドウで、「Enterprise Edition」「Standard Edition」または「Personal Edition」を選択して「次へ」をクリックします。

  5. 「ホームの詳細の指定」ウィンドウで、ASMインスタンスについて自動ストレージ管理固有の名前とディレクトリ位置を入力します。

    たとえば、ASMホームをOraDB10g_home1からOraDB10g+asmに変更し、ディレクトリ位置をDRIVE_LETTER:¥oracle¥product¥10.2.0¥db_1からDRIVE_LETTER:¥oracle¥product¥10.2.0¥asmに変更します。

  6. 「次へ」をクリックします。

  7. 「製品固有の前提条件のチェック」ウィンドウで、Oracle Universal Installerによるシステム・チェックの際に発生したエラーを確認し、エラーがあった場合は修正します。確認後に「次へ」をクリックします。

  8. 「構成オプションの選択」ウィンドウで、「自動ストレージ管理(ASM)の構成」を選択し、ASM SYSのパスワードを指定して確認します。確認後に「次へ」をクリックします。

  9. 「自動ストレージ管理の構成」ウィンドウで、次の設定を入力します。

    このウィンドウでは、ASMインスタンスで使用するディスク・グループを作成できます。ディスク・グループを作成するには、使用可能なパーティションが必要です。

    • ディスク・グループ名: ディスク・グループ名を入力します。

    • 冗長性: 次のオプションを1つ選択して、ディスク・グループ内のディスクの冗長性レベルを設定します。冗長性レベルを指定しないと、ディスク・グループは標準冗長性にデフォルト設定されます。

      • 高: このオプションを選択すると、ディスク・グループの内容は、デフォルトで3方向でミラー化されます。高冗長性ディスク・グループを作成するには、3つ以上の障害グループ(3つ以上のデバイス)を指定する必要があります。

      • 標準: 標準冗長性レベルでは、デフォルトでディスク・グループのデータファイルが2方向でミラー化され、制御ファイルが3方向でミラー化されます。特定のファイルについて3方向でミラー化するようにして作成するか、またはミラー化をしないようにして作成するかを選択できます。標準冗長性ディスク・グループを作成するには、2方向ミラー化のために2つ以上の障害グループ(2つ以上のデバイス)を指定する必要があります。

      • 外部: このオプションを選択すると、自動ストレージ管理では、ディスク・グループの内容はミラー化されません。この冗長性レベルを選択するのは、RAIDデバイスなど、それ自体がデータ保護を提供するデバイスがディスク・グループに含まれる場合、または、適切なバックアップ方法がある開発環境など、データベースの使用において割込みなしのデータ・アクセスを必要としない場合です。

    • ディスクの追加: 「ディスクをスタンプ」をクリックし、asmtoolg GUIツールを起動します。asmtoolの操作ダイアログ・ボックスで、「Add or change label」を選択し、「Next」をクリックします。リストから、ディスク・グループに使用するディスクを選択します。複数のディスクを選択するには、[Ctrl]キーを押しながらディスクをクリックして個々に選択、または[Shift]キーを押しながらディスクをまとめて選択します。このディスク・グループに特定の接頭辞を使用するには、「Generate stamps with this prefix」を選択し、名前を入力します。「Next」をクリックし、次のウィンドウで「Finish」をクリックします。

      「Finish」をクリックすると、「自動ストレージ管理の構成」ウィンドウに戻ります。選択したディスクが「ディスクの追加」リストに表示されます。このリストから、ディスク・グループに含めるディスクを選択します。ディスクの表示をフィルタ処理するには、「ディスク検出パスの変更」を選択し、ワイルドカードのサブセットを入力します。たとえば、ORCLDISKDATA03で終了するディスクすべてをリストするには、¥¥.¥ORCLDISKDATA[0-3]を入力します。

  10. 「次へ」をクリックします。

  11. 「インストール」ウィンドウで、インストール済の内容を確認して「インストール」をクリックします。

  12. このインスタンスに別のディスク・グループを作成するには、Oracle Database Configuration Assistantを実行し、「自動ストレージ管理の構成」オプションを選択します。

この段階で、以降に作成するデータベースで自動ストレージ管理を使用できるようになります。ASMのインストール前に作成したデータベースがある場合は、この時点でEnterprise Managerの「データベースの移行ウィザード」を使用してASMに移行できます。このウィザードは、Oracle Enterprise Manager Grid ControlまたはDatabase Controlで使用可能です。あるいは、Oracle Database Recovery Manager(RMAN)を使用して移行を実行することもできます。

関連項目:

  • 既存のOracleデータベースを自動ストレージ管理に移行する方法は、Oracle Enterprise Managerの「データベースの移行ウィザード」のオンライン・ヘルプを参照してください。

  • Oracle Database Recovery Managerを使用して既存のOracleデータベースを自動ストレージ管理に移行する方法の詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・アドバンスト・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

 

手順3: 自動ストレージ管理とともに使用するOracle Databaseのインストール

ASMインスタンスとASMディスク・グループの作成を完了した後、自動ストレージ管理を使用可能なデータベース・インスタンスを作成できます。

  1. Administratorsグループのメンバーとして、Oracleコンポーネントをインストールするコンピュータにログインします。

    プライマリ ドメイン コントローラ(PDC)またはバックアップ ドメイン コントローラ(BDC)にインストールする場合は、Domain Administratorsグループのメンバーとしてログオンします。

  2. 複数のホームまたは複数の別名を持ったコンピュータにOracle Databaseをインストールする場合は、コントロール パネルの「システム」を使用して、ORACLE_HOSTNAMEシステム環境変数を作成します。Oracle Databaseをインストールするコンピュータのホスト名を指すように、この変数を設定します。

    関連項目:

     

  3. Oracle Universal Installerを起動します。

  4. 「ようこそ」ウィンドウで、「拡張インストール」を選択して「次へ」をクリックします。

    関連項目:

    この手順で使用するウィンドウの詳細は、表3-1を参照してください。 

  5. 「インストール・タイプの選択」ウィンドウで、インストール・タイプ(「Enterprise Edition」「Standard Edition」「Personal Edition」または「カスタム」)を選択して「次へ」をクリックします。

  6. 「ホームの詳細の指定」ウィンドウで、自動ストレージ管理に使用するホームとは異なるOracleホームを選択します。

  7. 「カスタム」インストール・タイプを選択した場合は、インストールする製品を選択します。

  8. 「製品固有の前提条件のチェック」ウィンドウで、Oracle Universal Installerによるシステム・チェックの際に発生したエラーを確認し、エラーがあった場合は修正します。確認後に「次へ」をクリックします。

  9. 「構成オプションの選択」ウィンドウで「データベースの作成」を選択します。

  10. 「データベース構成の選択」ウィンドウで、表示されるデータベース・タイプから選択して「次へ」をクリックします。

  11. 「データベース構成オプションの指定」ウィンドウで、次の設定を入力して「次へ」をクリックします。

    • データベース名: データベース名を入力します。

    • データベース・キャラクタ・セット: 使用するデータベース・キャラクタ・セットを選択します。デフォルト値は、オペレーティング・システムで使用しているキャラクタ・セットに基づいて表示されます。

    • データベース・サンプル: このオプションを選択すると、サンプル・スキーマを含むEXAMPLE表領域が作成されます。(オプションですが、選択することをお薦めします。)

  12. 「データベース管理オプションの選択」ウィンドウで、Oracle Enterprise Managerをインストール済の場合は「データベース管理にGrid Controlを使用する」、インストールされていない場合は「データベース管理にDatabase Controlを使用する」を選択します。オプションで、「電子メール通知を有効にする」を選択して、送信SMTPサーバーと電子メール・アドレスを入力します。確認後に「次へ」をクリックします。

    インストールの完了後は、選択したユーティリティを使用して自動ストレージ管理インスタンスを管理できます。

  13. 「データベース記憶域オプションの指定」ウィンドウで、「自動ストレージ管理(ASM)」を選択して「次へ」をクリックします。

  14. 「バックアップ・オプションおよびリカバリ・オプションの指定」ウィンドウで、次のオプションを選択します。

    • 自動バックアップを有効にする: このオプションを選択し、「自動ストレージ管理」を選択します。

    • バックアップ・ジョブの資格証明: バックアップ管理者のユーザー名とパスワードを入力します。

  15. 「次へ」をクリックします。

  16. 「ASMディスク・グループの選択」ウィンドウで、リカバリおよびバックアップ用に「手順2: ASMインスタンスおよびASMディスク・グループの作成」で作成したASMディスク・グループを選択します。

    選択したASMディスクに領域が足りない場合は、ストレージ管理の構成ウィンドウが表示され、必要に応じて追加のディスクを選択できます。ディスクを選択すると、「必要な記憶領域」領域のサイズ表示が調整されます。理想的な「必要な追加領域」の値は負の数です。

  17. 「次へ」をクリックします。

  18. 「データベース・スキーマのパスワードの指定」ウィンドウで、権限を持つデータベース・アカウントのパスワードを入力して確認し、「次へ」をクリックします。

  19. 「サマリー」ウィンドウで、インストールされる内容が適切かどうかを確認して「インストール」をクリックします。

手順4: 自動ストレージ管理インストールのテスト

自動ストレージ管理インストールをテストするには、SQL*PlusまたはiSQL*Plusを使用してASMインスタンスにログインしてみます。

次の手順に従います。

  1. 「サービス」コントロール パネルで、OracleASMService+ASMサービスが開始されていることを確認します。

  2. Windowsコマンド・プロンプトを開き、ORACLE_HOMEおよびORACLE_SIDがASMインスタンスを指すように一時的に設定します。

    たとえば、ASMのSIDが+ASMで、ORACLE_BASEディレクトリのasmディレクトリにある場合は、次のようなコマンドを入力します。

    SYSTEM_DRIVE:¥> set ORACLE_SID=+ASM
    SYSTEM_DRIVE:¥> set ORACLE_HOME=c:¥oracle¥product¥10.2.0¥asm
    
    
  3. Windowsの同じコマンド・プロンプト・セッションから、SYSDBA権限を持つSYSユーザーとしてASMインスタンスに接続し、必要に応じてインスタンスを起動します。

    SYSTEM_DRIVE:¥> sqlplus sys/SYS_password as sysdba
    SQL> STARTUP
    
    
  4. 次のコマンドを入力して、既存のディスク・グループ、そのディスク・グループの冗長性レベルおよび各グループの空きディスク領域を表示します。

    SQL> SELECT NAME,TYPE,TOTAL_MB,FREE_MB FROM V$ASM_DISKGROUP;
    

    関連項目:

    • asmcmdユーティリティの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。

    • ASMの管理に使用できる他のツールの詳細は、「自動ストレージ管理の管理」を参照してください。

    • 自動ストレージ管理の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

     

Oracleホームのクローニング

既存のOracleホームをコピーして、新しい環境用にそのOracleホームを構成できます。このプロセスをクローニングと呼びます。複数のOracle Databaseインストールを実行している場合は、この方法を使用して新しいOracleホームを作成できます。既存のOracle Databaseインストールからファイルをコピーしたほうが、新たに作成するよりも時間を節約できます。この方法は、クローニング元のOracleホームにパッチが適用されている場合にも便利です。Oracleホームのクローニングを実行すると、新しいOracleホームにパッチ更新が適用されます。


注意:

Enterprise Manager Database Controlを使用すると、Oracleホームのクローニングに加え、個々のOracleデータベースをクローニングできます。OracleホームおよびOracleデータベースのクローニングの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。 


Oracleホームをクローニングする手順は、次のとおりです。

  1. ホームをクローニングするOracle Databaseが正常にインストールされていることを確認します。

    インストール・セッションのinstallActionsdate_time.logファイルを検証することで、正常にインストールされたことを確認できます。通常、このファイルはc:¥Program Files¥Oracle¥Inventory¥logsディレクトリにあります。

    パッチをインストールした場合は、コマンド・プロンプトから次のコマンドを実行することで状態を確認できます。

    c:¥ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥OPatch> set ORACLE_HOME = ORACLE_HOME_using_patch
    c:¥ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥OPatch> opatch lsinventory
    
    
  2. このコンピュータのOracle関連サービスを停止します。

    次のいずれかの方法を使用してOracleサービスを停止できます。

    • Oracle Administration Assistant for Windows: 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle - HOME_NAME「Configuration and Migration Tools」「Administrative Assistant for Windows」を選択します。

    • Microsoft Windowsの「サービス」ユーティリティ: 「スタート」メニューから、「プログラム」「管理ツール」「サービス」を選択します。名前がOracleで始まるサービスを右クリックして、メニューから「停止」を選択します。

  3. Oracleホーム(Oracleベースではなく)ディレクトリのZIPファイルを作成します。その際は「Save full path info」オプションを選択します。

    たとえば、元のOracleインストールがc:¥oracle¥product¥10.2.0¥db_1にある場合は、10.2.0の下にあるadminflash_recovery_areaおよびoradataディレクトリは除外して、db_1ディレクトリをZIPします。これらのディレクトリは、後で新しいデータベースを作成するときに、ターゲットのインストールで作成されます。

  4. ZIPファイルをターゲット・コンピュータのルート・ディレクトリにコピーします。

  5. ZIPファイルの内容を抽出します。その際は「Use folder names」オプションを選択します。

  6. Oracleホームが共有ストレージ・デバイス上にないかぎり、Oracleホームをクローニングする各コンピュータについて、手順45を繰り返します。

  7. 元のOracleホームで、手順2で停止したサービスを再起動します。

  8. ターゲット・コンピュータで、UNZIP(解凍)したOracleホーム・ディレクトリにcd(移動)し、次の手順を実行します。

    1. UNZIPしたORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥network¥adminディレクトリに存在している*.oraファイル(listener.orasqlnet.oratnsnames.oraなど)を削除します。

    2. oui¥binディレクトリで、UNZIPしたOracleホームのOracle Universal Installerをクローン・モードで実行します。次の構文を使用します。

      c:¥ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥oui¥bin> setup.exe -silent -clone 
      ORACLE_HOME="target location" ORACLE_HOME_NAME="unique_name_on node" [-responseFile full_directory_path]

      次に例を示します。

      c:¥ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥oui¥bin> setup.exe -silent -clone 
      ORACLE_HOME="c:¥oracle¥product¥10.2.0¥db_1" ORACLE_HOME_NAME="db_1"

      -responseFileパラメータはオプションです。コマンドラインで、またはコマンドラインに指定したレスポンス・ファイルを使用して、クローニング時パラメータを指定できます。

    Oracle Universal Installerが起動し、クローニング・アクションがcloneActionstimestamp.logファイルに記録されます。通常、このログ・ファイルはc:¥Program Files¥Oracle¥Inventory¥logsに格納されます。

  9. 新しくクローニングされたOracleホームに新しいデータベースを作成するには、Oracle Database Configuration Assistantを実行します。

    Oracle Database Configuration Assistantを実行するには、「スタート」「プログラム」「Oracle - HOME_NAME「Configuration and Migration Tools」「Database Configuration Assistant」を選択します。

  10. 新しいデータベースの接続情報を構成するには、Net Configuration Assistantを実行します。

    Net Configuration Assistantを実行するには、「スタート」「プログラム」「Oracle - HOME_NAME「Configuration and Migration Tools」「Net Configuration Assistant」を選択します。

    関連項目:

    • OracleホームおよびOracleデータベースのクローニングの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

    • Oracleホームのクローニングに関する追加情報は、『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド』を参照してください。

     


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