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Oracle Database インストレーション・ガイド
10g リリース2(10.2)for Microsoft Windows(x64)

B25689-04
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5 Oracle Databaseの開始

この章では、インストールした内容の確認方法、各種ツールの起動方法、各種ファイルの識別および検索方法など、Oracle Databaseインストールの完了後の操作について説明します。内容は、次のとおりです。

インストール済Oracle Databaseの内容とディレクトリ位置の確認

Oracle Universal Installerを使用して、インストールしたOracle Databaseの内容とディレクトリの場所を確認します。

次の手順に従います。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle - HOME_NAME「Oracle Installation Products」「Universal Installer」を選択します。

  2. 「ようこそ」ウィンドウで「インストールされた製品」をクリックして、「インベントリ」ダイアログ・ボックスを表示します。

  3. インストールした内容を確認するには、リストからOracle Database製品を探します。

    インストールした製品の詳細情報を見るには、「詳細」をクリックします。

  4. インストールした内容のディレクトリの場所を確認するには、「環境」タブをクリックします。

  5. 「閉じる」をクリックして、「インベントリ」ダイアログ・ボックスを閉じます。

  6. Oracle Universal Installerを終了するには、「取消」をクリックして、「はい」をクリックして確認します。

Enterprise Manager Database Controlへのログイン

Oracle Enterprise Manager Database Controlでは、Oracleデータベースの監視、管理および保守に使用できるWebベースのユーザー・インタフェース(自動ストレージ管理など)が提供されます。

Oracle Enterprise Manager Database Controlにログインする手順は、次のとおりです。

  1. Webブラウザを開き、次のURLを入力します。

    http://hostname:port/em
    
    

    デフォルトのインストールでは、ポート番号は1158です。使用する正しいポート番号がわからない場合は、ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥install¥portlist.iniファイルで次の行を探します。

    Enterprise Manager Console HTTP Port (db_name) = port
    
    


    注意:

    Oracle Databaseのインストール後にポート番号を変更した場合、portlist.iniファイルは更新されません。「Oracle Enterprise Manager Database Consoleポートの変更」に、この状況でOracle Enterprise Manager Database Controlのポート番号を検索する方法が説明されています。 


    たとえば、mgmt42というホスト・コンピュータにデータベースをインストールし、portlist.iniファイルに記載されたポート番号が5500である場合は、次のURLを入力します。

    http://mgmt42:5500/em
    
    

    Enterprise ManagerによりDatabase Controlログイン・ページが表示されます。

  2. SYSMANデータベース・ユーザー・アカウントを使用してデータベースにログインします。Enterprise ManagerにOracle Databaseのホームページが表示されます。

    Oracle Databaseのインストール時にSYSMANアカウントに対して指定したパスワードを使用してください。

    関連項目:

     

Database Controlのログイン権限の理解

SYSMANユーザー・アカウントを使用してOracle Enterprise Manager Database Controlにログインする場合、Oracle Enterprise Managerスーパーユーザーとしてログインします。SYSMANアカウントには、Database Controlで提供されているすべての管理機能へのアクセスに必要なロールと権限が自動的に付与されます。

Database Controlへのログインには、SYSおよびSYSTEMアカウントを使用することもできます。また、ログイン権限を他のデータベース・ユーザーに付与することもできます。他のデータベース・ユーザーに管理アクセス権限を付与する手順は、次のとおりです。

  1. Database Controlにログインします。

    関連項目:

    「Enterprise Manager Database Controlへのログイン」  

  2. Database Controlホーム・ページの最上部にある「設定」をクリックします。

  3. 左ナビゲーション・バーの「管理者」をクリックします。

  4. 「作成」をクリックして新規Enterprise Managerユーザーを作成します。

  5. 「名前」フィールドに既存のデータベース・ユーザー名を入力するか、検索アイコンをクリックしてポップアップ・ウィンドウからユーザーを選択します。

  6. このユーザー用のパスワードを入力して「終了」をクリックします。

Enterprise Managerにより指定したユーザーにログイン権限が割り当てられ、このユーザーが「管理者の設定」ページのEnterprise Managerユーザー・リストに組み込まれます。

Oracle Databaseの起動および停止

次のいずれかの方法でOracle Databaseを起動および停止できます。

Oracle Enterprise Manager Database Controlによるデータベースの起動および停止

データベースを起動または停止する手順は、次のとおりです。

  1. WebブラウザからEnterprise Manager Database Controlを起動して、ログオンします。次に例を示します。

    http://myserver:1158/em
    

    関連項目:

    「Enterprise Manager Database Controlへのログイン」 

  2. 「ホーム」をクリックして、ホームページにアクセスします。

  3. 「一般」で「開始」をクリックしてデータベースを起動するか、「停止」をクリックしてデータベースを停止します。

Oracle Administration Assistant for Windowsによるデータベースの起動および停止

Oracle Administration Assistantは、「カスタム」インストール・タイプで使用できます。

データベースを起動または停止する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle - HOME_NAME「Configuration and Migration Tools」「Administrative Assistant for Windows」を選択します。

  2. コンソール・ウィンドウで、Oracle Administration Assistant for Windowsのツリー構造を開きます。

  3. データベースの下にある該当データベースの名前を右クリックし、メニューから次のいずれかのオプションを選択します。

    • データベースの接続

    • サービス起動

    • データベースの切断

    • サービスの停止

    • 起動/停止オプション

Microsoft Windowsの「サービス」ユーティリティからのデータベースの起動および停止

データベースを起動または停止する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「管理ツール」「サービス」を選択します。

  2. 「サービス」ダイアログ・ボックスで、起動または停止するデータベースの名前を探します。

  3. データベースの名前を右クリックし、メニューから「開始」「停止」または「一時停止」のいずれかを選択します。

    そのスタートアップ・プロパティを設定するには、「プロパティ」を右クリックし、ダイアログ・ボックスから「自動」「手動」または「無効」を選択します。

自動ストレージ管理の管理

この項の内容は、次のとおりです。

自動ストレージ管理の起動および停止

自動ストレージ管理を起動および停止するには、SQL*PlusまたはiSQL*Plusの使用に加え、Windowsの「サービス」ユーティリティを使用できます。

「サービス」ユーティリティを使用して自動ストレージ管理を起動する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「管理ツール」「サービス」を選択します。

  2. 「サービス」ダイアログ・ボックスで、次のサービス名を右クリックし、メニューから「開始」を選択してサービスを起動します。

    • OracleCSService

    • OracleASMService+ASM

    これらのサービスのスタートアップ・プロパティを設定するには、「プロパティ」を右クリックし、「プロパティ」ダイアログ・ボックスの「スタートアップの種類」から「自動」「手動」または「無効」を選択します。

  3. 「サービス」を終了します。

「サービス」ユーティリティを使用して自動ストレージ管理を停止する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「管理ツール」「サービス」を選択します。

  2. 「サービス」ダイアログ・ボックスで、ASMを使用しているデータベースを停止します。Oracleデータベースの名前には、最初にOracleServiceが付きます。

  3. OracleCSServiceおよびOracle ASMService+ASMのサービスを右クリックして、メニューから「停止」を選択します。

  4. 「サービス」を終了します。

    関連項目:

    SQL*PlusまたはiSQL*Plusを使用してASMインスタンスを起動および停止する方法は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。 

自動ストレージ管理ユーティリティ

自動ストレージ管理の管理には、次のツールを使用できます。

SQL*PlusまたはiSQL*PlusによるOracle Databaseへのアクセス

Oracle DatabaseにSQLおよびPL/SQL文を発行するには、SQL*Plusか、WebバージョンのiSQL*Plusを使用できます。これらのツールを使用すると、同じデータベース管理操作を実行できるだけでなく、データベースに対して直接データの問合せ、挿入、更新、削除を行うことができます。

SQL*Plusを起動する手順は次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle - HOME_NAME「Application Development」「SQL Plus」を選択します。

  2. 「ログオン」ダイアログ・ボックスで、ユーザー名とパスワードを入力し、ホスト文字列として、接続先のデータベースの名前を入力します。

コマンドラインの場合は、Windowsコマンド・プロンプトで、次のコマンドを入力できます。

SYSTEM_DRIVE:¥> sqlplus user_name/password

たとえば、welcomeのパスワードを使用してSYSTEMとしてログインするには、次のコマンドを入力します。

SYSTEM_DRIVE:¥> sqlplus system/welcome

SYSとしてログインしている場合は、SYSDBAで接続する必要があります。

SYSTEM_DRIVE:¥> sqlplus sys/welcome as sysdba

iSQL*Plusを起動する手順は次のとおりです。

  1. Webブラウザを開き、次のURLを入力します。

    http://hostname:port/isqlplus
    
    

    使用する正しいポート番号がわからない場合は、ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥install¥portlist.iniファイルを確認してください。


    注意:

    Oracle Databaseのインストール後にポート番号を変更した場合、portlist.iniファイルは更新されません。iSQL*Plusポートの変更」に、この状況でiSQL*Plusのポート番号を検索する方法が説明されています。 


  2. 「ログイン」ウィンドウで、ユーザー名とパスワードを入力し、接続識別子として、接続先のデータベースの名前を入力します。

    関連項目:

    • 『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』

    • 『SQL*Plusクイック・リファレンス』

     

ユーザーのアカウントとパスワードの確認

Oracle Database Configuration Assistantによって作成されたすべてのデータベースには、SYSSYSTEMSYSMANおよびDBSNMPデータベース・アカウントが含まれています。また、他の複数の管理アカウントも用意されています。他のアカウントを使用する前に、そのロックを解除してパスワードをリセットする必要があります。表5-1に、これらのアカウントとそのユーザー名およびパスワードを示します。

関連項目

  • Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用して自分のデータベースに定義されているユーザー・アカウントの完全なリストを表示する方法については、「パスワードのロック解除および変更」を参照してください。

  • Oracle Counters for Windows Performance Monitorのパスワードの変更方法は、『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド for Microsoft Windows(32-bit)』の「Oracle Counters for Windows Performance Monitorパラメータの変更」を参照してください。

  • Oracleのセキュリティの手順およびセキュリティの最良事例の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

 

管理アカウントの確認

表5-1は、管理ユーザー名を説明しています。

表5-1    管理アカウント 
ユーザー名  説明  関連項目 

ANONYMOUS 

HTTPによるOracle XML DBへのアクセスを許可。 

なし 

BI 

Oracleサンプル・スキーマに含まれるBusiness Intelligenceスキーマを所有。このアカウントを使用できるのは、サンプル・スキーマをロードした場合のみです。 

『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 

CTXSYS  

Oracle Textアカウント。 

『Oracle Textリファレンス』 

DBSNMP  

Oracle Enterprise Managerの管理エージェントによりデータベースの監視および管理に使用。このアカウントが作成されるのは、Database Controlを使用するようにデータベースを構成している場合のみです。 

『Oracle Enterprise Manager Grid Controlインストレーションおよび基本構成』 

DIP 

Directory Integration Platform(DIP)でOracle Internet Directoryでの変更をデータベース内のアプリケーションと同期化するために使用。 

『Oracle Internet Directory管理者ガイド』 

DMSYS 

データ・マイニング操作を実行。 

『Oracle Data Mining管理者ガイド』 

EXFSYS 

Expression Filterスキーマを所有。  

なし 

HR 

Oracleサンプル・スキーマに含まれるHuman Resourcesスキーマを所有。このアカウントを使用できるのは、Sample Schemasをロードした場合のみです。 

『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 

IX 

Oracleサンプル・スキーマに含まれるInformation Transportスキーマを所有。このアカウントを使用できるのは、サンプル・スキーマをロードした場合のみです。  

『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 

LBACSYS 

Oracle Label Securityの管理者アカウント。 

『Oracle Label Security管理者ガイド』  

MDDATA 

Oracle SpatialでGeocoderおよびルーター・データの格納に使用。  

『Oracle Spatialユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』 

MDSYS 

Oracle SpatialおよびOracle Locatorの管理者アカウント。 

『Oracle Spatialユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』  

MGMT_VIEW 

Oracle Enterprise Manager Database Controlで使用。 

なし 

OE 

Oracleサンプル・スキーマに含まれるOrder Entryスキーマを所有。このアカウントを使用できるのは、サンプル・スキーマをロードした場合のみです。  

『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 

OLAPSYS 

OLAPカタログを所有。 

『Oracle OLAPアプリケーション開発者ガイド』  

ORDPLUGINS  

Oracle interMediaのAudioおよびVideoアカウント。オラクル社が提供するプラグインとサード・パーティのプラグインは、このスキーマにインストールされます。 

『Oracle interMediaリファレンス』 

ORDSYS  

Oracle interMediaのAudio、Video、LocatorおよびImage管理者アカウント。 

『Oracle interMediaリファレンス』 

OUTLN  

主として格納されたアウトラインに関連付けられたメタデータを管理。プラン・スタビリティをサポートしており、同じSQL文の同じ実行計画の保守を可能にします。  

『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』 

PM 

Oracleサンプル・スキーマに含まれるProduct Mediaスキーマを所有。このアカウントが作成されるのは、サンプル・スキーマをロードした場合のみです。 

『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 

SCOTT 

Oracleサンプル・プログラムおよび例で使用されるアカウント。 

『Oracle Database管理者ガイド』  

SH 

Oracleサンプル・スキーマに含まれるSales Historyスキーマを所有。このアカウントを使用できるのは、Enterprise Editionのインストール時にサンプル・スキーマをロードした場合のみです。 

『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 

SI_INFORMTN_SCHEMA 

SQL/MM Still Image Standardの情報ビューを格納。 

『Oracle interMediaリファレンス』 

SYS 

データベース管理タスクの実行に使用。 

『Oracle Database管理者ガイド』  

SYSMAN 

Oracle Enterprise Managerのデータベース管理タスクの実行に使用されるアカウント。このアカウントが作成されるのは、Database Controlを使用するようにデータベースを構成する場合のみです。 

『Oracle Enterprise Manager Grid Controlインストレーションおよび基本構成』 

SYSTEM 

データベース管理タスクの実行に使用。  

『Oracle Database管理者ガイド』  

WMSYS 

Oracle Workspace Manager用のメタデータ情報の格納に使用されるアカウント。  

『Oracle Databaseアプリケーション開発者ガイド - Workspace Manager』 

XDB 

Oracle XML DBのデータおよびメタデータの格納に使用。  

『Oracle XML DB開発者ガイド』 

関連項目:

  • 『Oracle Database概要』の権限、ロールおよびセキュリティ・ポリシーに関する項

  • 『Oracle Database管理者ガイド』のOracle Database管理者に関する項

  • 『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド for Microsoft Windows(32-bit)』の「Windowsでの外部ユーザーおよびロールの管理」

 

パスワードのロック解除および変更

SYSSYSTEMSYSMANおよびDBSNMPを除く、すべてのOracleシステム管理アカウントのパスワードは、インストール後に取り消されます。ロックされているアカウントを使用する前に、ロックを解除してパスワードをリセットする必要があります。インストール時に初期データベースを作成した場合、Oracle Database Configuration Assistantには、データベース情報が示された「パスワード管理」ボタン付きの画面が表示されます。「パスワード管理」ボタンを使用して、使用するユーザー名についてのみロックを解除します。

インストール時に初期データベースを作成しても、必要なアカウントのロックを解除していない場合は、次のいずれかの方法を使用して解除する必要があります。

SQL*Plusを使用したパスワードのロック解除および変更

SQL*Plusを使用して、アカウントのロックを解除し、インストール後に随時パスワードを変更します。

インストール後にパスワードを変更する手順は、次のとおりです。

  1. SQL*Plusを起動します。

    c:¥> sqlplus /NOLOG
    
    
  2. SYSDBAとして接続します。

    SQL> connect sys/SYS_password as sysdba
    
    
  3. 次のコマンドを入力します。accountはロックを解除するユーザー・アカウント、passwordは新規パスワードです。

    SQL> ALTER USER account [IDENTIFIED BY password] ACCOUNT UNLOCK;
    
    

    各項目の意味は次のとおりです。

    • ACCOUNT UNLOCK句は、アカウントのロックを解除します。

    • IDENTIFIED BY password句は、パスワードをリセットします。

Enterprise Manager Database Controlを使用したパスワードのロック解除および変更

Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用してユーザー・アカウントのパスワードのロックを解除しリセットする手順は、次のとおりです。

  1. Database Controlにログインします。

    関連項目:

    「Enterprise Manager Database Controlへのログイン」 

  2. 「管理」をクリックします。

  3. 「管理」ページの「セキュリティ」セクションで「ユーザー」をクリックします。

    すべてのデータベース・アカウントを示す表が表示されます。「アカウント・ステータス」列は、そのアカウントがロックされているかどうかと、パスワードが期限切れかどうかを示します。

  4. 変更するユーザー・アカウントを選択して「編集」をクリックします。

  5. 「ユーザー」プロパティ・シートの「一般」ページを使用して、パスワードを変更し、選択したアカウントをロックまたは、ロック解除します。追加情報は、「ヘルプ」をクリックして参照します。

データベースの識別

Oracle Database 10gソフトウェアで、データベースをグローバル・データベース名により識別します。グローバル・データベース名は、データベース名とデータベース・ドメインで構成されます。通常、データベース・ドメインはネットワーク・ドメインと同じですが、異なる場合もあります。グローバル・データベース名では、あるデータベースが同じネットワーク内の他のデータベースと一意に区別されます。グローバル・データベース名は、インストール時にデータベースを作成するとき、またはOracle Database Configuration Assistantを使用するときに指定します。次に例を示します。

sales.us.mycompany.com

各項目の意味は次のとおりです。

DB_NAMEパラメータとDB_DOMAIN名パラメータを組み合せて、初期化パラメータ・ファイルのSERVICE_NAMESパラメータに割り当てるグローバル・データベース名の値を作成します。

システム識別子(SID)は、特定のデータベース・インスタンスを識別します。SIDにより、あるインスタンスが同じコンピュータ上の他のインスタンスから一意に区別されます。各データベース・インスタンスには一意のSIDとデータベース名が必要です。

たとえば、OracleデータベースのSIDおよびデータベース名がORCLの場合、各データベース・ファイルはORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥orclディレクトリにあり、初期化パラメータ・ファイルはORACLE_BASE¥admin¥orcl¥pfileディレクトリにあります。

サーバー・パラメータ・ファイルの検索

初期データベースには、1つのデータベース初期化パラメータ・ファイルが含まれています。初期化パラメータ・ファイルinit.ora.xxxxxは、インスタンスを起動するために必要です。パラメータ・ファイルは、インスタンス構成パラメータのリストが含まれるテキスト・ファイルです。初期データベースのinit.oraファイルには、事前構成済パラメータがあります。初期データベースを使用するために、このファイルを編集する必要はありません。

サーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE)は、初期化パラメータ・ファイルから作成され、初期化パラメータ・ファイルの名前が変更されます。SPFILEファイル名はspfileSID.oraで、ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥databaseディレクトリにあります。

Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用すると、サーバー・パラメータ・ファイルの場所とすべての初期化パラメータのリストを表示できます。この操作の手順は次のとおりです。

  1. Database Controlにログインします。

    関連項目:

    「Enterprise Manager Database Controlへのログイン」 

  2. 「管理」をクリックします。

  3. 「管理」ページの「インスタンス」セクションで「すべての初期化パラメータ」をクリックします。

    各初期化パラメータの現行の値を示す表が表示されます。

  4. 「SPFile」をクリックします。

    サーバー・パラメータ・ファイルに指定されている各初期化パラメータの値を示す表が表示されます。この表の前に、サーバー・パラメータ・ファイルの場所が表示されます。

    関連項目:

    • Windows用のOracle Database固有の初期化パラメータとそれらのデフォルト値のリストは、『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド for Microsoft Windows(x64)』のOracle Database for Windowsでの指定に関する項を参照してください。

    • 初期化パラメータの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。

     

表領域およびデータファイルの識別

Oracle Databaseは、表領域と呼ばれる小さい論理領域に分割されています。各表領域は、1つ以上の物理データファイルに対応しています。データファイルには、表や索引など、論理データベース構造の内容が含まれています。各データファイルを関連付けられる表領域およびデータベースは1つのみです。


注意:

SYSAUX表領域およびSYSTEM表領域は、すべてのOracle Database 10gリリース2(10.2)データベースに存在する必要があります。 


表5-2は、Oracle Database内の表領域とデータファイルを示しています。デフォルトでは、データファイルはORACLE_BASE¥oradata¥DB_NAMEディレクトリにあります。

表5-2    表領域およびデータファイル 
表領域  データファイル  説明 

EXAMPLE 

EXAMPLE01.DBF 

サンプル・スキーマを組み込んだ場合は、それが格納されます。  

SYSAUX 

SYSAUX01.DBF 

SYSTEM表領域の補助表領域として機能します。これまでSYSTEM表領域を使用していた一部の製品およびオプションでは、SYSAUX表領域が使用されるようになり、SYSTEM表領域の負荷が低減します。 

SYSTEM  

SYSTEM01.DBF 

Oracle Databaseに必要な表、ビューおよびストアド・プロシージャの定義を含むデータ・ディクショナリが格納されます。この領域の情報は、自動的に保守されます。  

TEMP  

TEMP01.DBF 

SQL文の処理中に作成された一時表領域および索引が格納されます。構成メンバーGROUP BYORDER BYまたはDISTINCTなど、多くのソートが必要なSQL文を実行する場合は、この表領域の拡張が必要になる可能性があります。 

UNDOTBS  

UNDOTBS01.DBF 

UNDO情報が格納されます。UNDO表領域には、データベースに対する変更をロールバック(UNDO)するために使用されるトランザクション履歴を保持する1つ以上のUNDOセグメントが含まれています。

すべての初期データベースは、自動UNDO管理モードで実行するように構成されます。 

USERS  

USERS01.DBF  

データベース・ユーザーにより作成されたデータベース・オブジェクトが格納されます。  

Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用して、データベースで現在使用可能な表領域のリストを表示する手順は、次のとおりです。

  1. Database Controlにログインします。

    関連項目:

    「Enterprise Manager Database Controlへのログイン」 

  2. 「管理」をクリックします。

  3. 「管理」ページの「記憶域」セクションで「表領域」をクリックします。

    このデータベース・インスタンスに現在定義されているすべての表領域が含まれている表が表示されます。表領域の表示、変更および作成にDatabase Controlを使用する方法の詳細を参照するには、「ヘルプ」をクリックしてください。

    関連項目:

    • 『Oracle Database概要』の「表領域、データファイルおよび制御ファイル」

    • 『Oracle Database管理者ガイド』の「表領域の管理」および「データファイルおよび一時ファイルの管理」

    • 『Oracle Database管理者ガイド』の「UNDO表領域の管理」

     

REDOログ・ファイルの位置

REDOログは、オンラインREDOログまたはアーカイブREDOログのいずれかです。オンラインREDOログは、Oracleデータファイルおよび制御ファイルに対するすべての変更を記録する複数のREDOログ・グループのセットです。アーカイブREDOログは、オフラインの保存先にコピーされたオンラインREDOログのコピーです。データベースがARCHIVELOGモードで、自動アーカイブが使用可能な場合、アーカイブ・プロセスにより、各オンラインREDOログがいっぱいになると、1つ以上のアーカイブ・ログの保存先にコピーされます。

初期データベースおよびカスタム・データベースには、ORACLE_BASE¥oradata¥DB_NAMEディレクトリにそれぞれ3つのREDOログ・ファイルがあります。REDOログ・ファイルには、データベース・バッファ・キャッシュ内のデータに対する変更がすべて記録されます。インスタンスに障害が発生すると、Oracle DatabaseではREDOログ・ファイルを使用して、メモリー内で変更のあったデータがリカバリされます。

Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用して初期データベースのREDOログ・ファイルを表示または変更する手順は、次のとおりです。

  1. Webブラウザを起動し、Database Controlにログインします。

    関連項目:

    「Enterprise Manager Database Controlへのログイン」 

  2. 「管理」をクリックします。

  3. 「管理」ページの「記憶域」セクションで「REDOログ・グループ」をクリックします。

    このデータベース・インスタンスに現在定義されている制御ファイルが含まれている表が表示されます。

  4. 特定のグループに関連付けられたREDOログ・ファイルの名前と位置を表示するには、そのグループを選択して「表示」をクリックします。

    表領域の表示、変更および作成にDatabase Controlを使用する方法の詳細を参照するには、「ヘルプ」をクリックしてください。

    関連項目:

    • 『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ基礎』

    • 『Oracle Database管理者ガイド』の「アーカイブREDOログの管理」

     

制御ファイルの位置

初期データベースおよびカスタム・データベースには、ORACLE_BASE¥oradata¥DB_NAMEディレクトリに3つの制御ファイルがあります。データベースごとに3つ以上の制御ファイルを個別の物理ドライブに保持し、CONTROL_FILES初期化パラメータを各制御ファイルが示されるように設定します。

制御ファイルは、データベースを起動して実行するために必要な管理ファイルです。制御ファイルには、データベースの物理構造が記録されます。たとえば、制御ファイルには、データベース名と、データベースのデータファイルおよびREDOログ・ファイルの名前と場所が記録されています。

Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用して初期データベースの制御ファイルを表示または変更する手順は、次のとおりです。

  1. Database Controlにログインします。

    関連項目:

    「Enterprise Manager Database Controlへのログイン」 

  2. 「管理」をクリックします。

  3. 「管理」ページの「記憶域」セクションで「制御ファイル」をクリックします。

    このデータベース・インスタンスに現在定義されている制御ファイルが含まれている表が表示されます。制御ファイルの使用およびバックアップの詳細を参照するには、「ヘルプ」をクリックしてください。

    関連項目:

    この初期化パラメータ値の設定の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』の「制御ファイルの管理」を参照してください。 

WindowsでのOracle Databaseサービスについて

インストール後、データベースの作成時に、2つの主なOracleサービスが自動的に開始されます。

Oracle Enterprise Manager Database Controlをインストールすると、OracleDBConsoleSIDサービスが自動的に開始されます。構成された自動ストレージ管理には、OracleCSServiceおよびOracleASMService+ASMサービスもリストされます。ただし、ネットワーク用の他のサービスやその他の個々のコンポーネントは、自動的に起動されない場合があります。


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