ヘッダーをスキップ
Oracle Database Extensions for .NET開発者ガイド
10g リリース2(10.2.0.2)
B31248-01
  目次へ
目次
索引へ
索引

前へ
前へ
 
次へ
次へ
 

2 インストールおよび構成

この章では、Oracle Database Extensions for .NETのインストール、システム要件およびファイル位置について説明します。

この章は次のトピックで構成されています。

システム要件

Oracle Database Extensions for .NETの要件は、次のとおりです。

.NETストアド・プロシージャおよびファンクションの要件

.NETストアド・プロシージャまたはファンクションの要件は、次のとおりです。

インストール後のファイル位置

OraClr10.dllは、ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\binディレクトリにインストールされます。readme.txtファイルは、ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\ODEディレクトリにインストールされます。

開発者がデプロイした.NETアセンブリは、Oracle Deployment Wizard for .NETによりORACLE_BASE\ORACLE_HOME\bin\CLRディレクトリ(またはそのサブディレクトリ)にコピーされます。

インストールおよび初回使用

Oracle Database Extensions for .NETは、Oracle Universal Installerを使用してOracle Databaseカスタム・インストールの一部としてインストールされます。Oracle Universal Installerの「ようこそ」画面で「拡張インストール」を選択し、「インストール・タイプの選択」画面で「カスタム」を選択する必要があります。「使用可能な製品コンポーネント」リストが表示された時点で、Enterprise Editionオプションに移動してOracle Database Extensions for .NETを選択します。

Oracle Database Extensions for .NETの構成にはデータベース・コンフィギュレーション・アシスタントを使用します。

Windowsサービスを使用したextprocエージェントの構成

Oracle Database Extensions for .NETインストールの一部として、Windowsサービスがインストールされます。このサービスはOraClrAgntという名前で、「コントロール パネル」→「管理ツール」→「サービス」を選択するとOracleOracleHomeNameClrAgntとしてアクセスできます。OracleHomeNameは、Oracleホームを表します。

このサービスは、extprocエージェントの起動、構成および停止に使用されます。

このサービスを使用して構成できるパラメータについては、表2-1「OraClrAgntサービス・パラメータ」を参照してください。

これらのパラメータ値は、「コントロール パネル」→「管理ツール」→「サービス」を選択し、右クリック・メニューで「プロパティ」を選択すると、「開始パラメータ」の一部として指定できます。この場合、パラメータ値は保存されず、サービスを後で再起動する場合は値を再指定する必要があります。

パラメータ値を保存するには、サービス・レジストリ・エントリを変更し、次のようにパラメータ値をOraClrAgnt.exeのコマンドライン・パラメータとして指定します。

ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\bin\oraclragnt.exe agent_sid=CLRExtProc max_task_threads=5

これにより、最大タスク・スレッド数が5に設定されますが、max_dispatcherstcp_dispatchersおよびmax_sessionsなどの他のオプション・パラメータはデフォルト値に設定されます。

サービスを起動または停止できない場合は、「イベント ビューア」の「アプリケーション ログ」にエラー・メッセージが記録され、イベント・ソース名としてサービス名が表示されます。

OraClrAgntサービスのパラメータ

表2-1に、このサービスを使用して構成できるパラメータを示します。

表2-1 OraClrAgntサービスのパラメータ

パラメータ 説明

agent_sid

extprocプロセスのSID(デフォルト値はCLRExtProc)。これは必須パラメータです。このパラメータ値を変更した場合は、tnsnames.oraおよびlistener.oraファイルにも適切な変更が必要です。

listener_address

リスナーがリスニングしているアドレス。これはオプションのパラメータです。指定しない場合は、デフォルト値に設定されます。

max_dispatchers

extprocプロセスの最大ディスパッチャ数。これはオプションのパラメータです。指定しない場合は、デフォルト値に設定されます。

max_sessions

extprocプロセスの最大セッション数。これはオプションのパラメータです。指定しない場合は、デフォルト値に設定されます。

max_task_threads

extprocプロセスの最大タスク・スレッド数。これはオプションのパラメータです。指定しない場合は、デフォルト値に設定されます。

shutdown_address

エージェントがagtctlからの停止メッセージをリスニングする必要のあるアドレス。これはオプションのパラメータです。指定しない場合は、デフォルト値に設定されます。

tcp_dispatchers

extprocプロセスのTCPディスパッチャ数。これはオプションのパラメータです。指定しない場合は、デフォルト値に設定されます。



注意:

デフォルトでは、このサービスは「ローカル システム アカウント」で作成され、実行されます。ただし、「コントロール パネル」→「管理ツール」→「サービス」を選択し、ログオン・ユーザー・アカウントで作業するように変更できます。


参照:

構成パラメータの詳細は、『Oracle Database Heterogeneous Connectivity管理者ガイド』の表5-2を参照してください。

デバッグ・トレース

Oracle Database Extensions for .NETには、Oracle Database Extensions for .NETのすべてのアクティビティをトレース・ファイルに記録できるデバッグ・トレース・サポートが用意されており、 様々なレベルのトレースが使用できます。

以降に示すレジストリ設定を、次の場所に構成する必要があります。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ORACLE\KEY_HOMENAME\ODEHOMENAMEは適切なOracleホーム)

TraceFileName

TraceFileNameは、トレース情報の記録に使用されるファイル名を指定します。 TraceOption0に設定されている場合は、その名前がそのまま使用されます。 TraceOption1に設定されている場合は、指定されたファイル名にThread IDが付加されます。

TraceFileNameに有効な値は、任意のパス名およびファイル名です。

TraceLevel

TraceLevelは、Oracle Database Extensions for .NETにおけるトレースのレベルを指定します。

TraceLevelに有効な値は、次のとおりです。

0 = なし

1 = 開始および終了情報

TraceOption

TraceOptionは、トレース情報を単一のファイルに記録するか、スレッド別に複数のファイルに記録するかを指定します。 単一のトレース・ファイルが指定された場合、TraceFileNameに指定されたファイル名が使用されます。 複数トレース・ファイルのオプションが要求された場合、指定されたファイルにThread IDが付加されて各スレッドに対するトレース・ファイルが作成されます。

TraceOptionに有効な値は、次のとおりです。

0 = 単一トレース・ファイル

1 = 複数トレース・ファイル

注意: ODP.NET固有の問題のトラブルシューティングには、Oracle Data Provider for .NETのトレーシング・メカニズムを使用できます。


参照:

『Oracle Data Provider for .NET開発者ガイド』のデバッグ・トレースに関する項