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Oracle Clusterwareインストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1)for AIX Based Systems
B50575-03
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6 Oracle Clusterwareのインストール

この章では、AIX Based SystemsにOracle Clusterwareをインストールする手順について説明します。Oracle DatabaseおよびOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)をインストールする場合、このフェーズは2つあるインストール・フェーズの1つとなります。

この章の内容は次のとおりです。

6.1 CVUを使用したOracle Clusterware要件の検証

インストール所有者ユーザー(oracleまたはcrs)としてログインし、次のコマンド構文でクラスタ検証ユーティリティ(CVU)を起動して、Oracle Clusterwareをインストールするためのシステム要件を検証します。

/mountpoint/runcluvfy.sh stage -pre crsinst -n node_list

前述の構文例のmountpoint変数はインストール・メディアのマウント・ポイント、node_list変数はクラスタ内のノード名(カンマで区切る)です。

たとえば、クラスタが、マウント・ポイント/mnt/dvdrom/とノードnode1node2およびnode3で構成されている場合は、次のコマンドを入力します。

$ /mnt/dvdrom/runcluvfy.sh stage -pre crsinst -n node1,node2,node3

クラスタ検証ユーティリティによるOracle Clusterwareのインストール前のステージ検証では、次の項目が検証されます。

6.1.1 Oracle Clusterwareの設定に関するCVUメッセージの解釈

Oracle Clusterwareをインストールするための要件をシステムが満たしていないことがクラスタ検証ユーティリティ(CVU)のレポートに示された場合は、この項の説明に従ってレポートに示されている問題を解決し、クラスタ検証ユーティリティ・コマンドを再実行します。

「ユーザーのユーザー等価チェックが失敗しました。」
原因: すべてのノード間でユーザー等価関係の設定に失敗しました。必要なユーザーが作成されていないか、またはセキュア・シェル(SSH)構成が適切に完了していないことが原因である可能性があります。
処置: クラスタ検証ユーティリティによって、ユーザー等価関係の設定に失敗したノードのリストが表示されます。失敗したノードと示されている各ノードに対して、ユーザー構成およびSSH構成が正常に完了していることをoracleユーザー構成で確認してください。

su - oracleコマンドを使用し、dateコマンド引数を指定したsshコマンドを次の構文を使用してローカル・ノードで実行し、ユーザー等価関係を手動で確認してください。

$ ssh node_name date

このコマンドによって、node_nameに指定した値で指定されたリモート・ノードのタイムスタンプが出力されます。デフォルトの場所(/usr/binディレクトリ)にsshがある場合は、sshを使用してユーザー等価関係を構成します。ユーザー等価関係は、rshを使用しても確認できます。

SSHを使用してホスト・ノードに接続してからクラスタ検証ユーティリティを実行しないと、ユーザー等価関係エラーが示されます。SSHを使用してdateコマンドを入力した際に次のメッセージが表示された場合、この問題はユーザー等価関係エラーが原因である可能性があります。

The authenticity of host 'node1 (140.87.152.153)' can't be established.
RSA key fingerprint is 7z:ez:e7:f6:f4:f2:4f:8f:9z:79:85:62:20:90:92:z9.
Are you sure you want to continue connecting (yes/no)?

「yes」と入力してクラスタ検証ユーティリティを再び実行し、ユーザー等価関係エラーが解決されたかどうか確認します。

sshがデフォルト(/usr/bin)以外の場所にある場合は、クラスタ検証ユーティリティによって、ユーザー等価関係の検証に失敗したことがレポートされます。このエラーを回避するには、$CV_HOME/cv/adminディレクトリに移動し、テキスト・エディタでcvu_configファイルを開き、ORACLE_SRVM_REMOTESHELLキーを追加または更新してシステム上のsshパスの位置を指定します。次に例を示します。

# Locations for ssh and scp commands
ORACLE_SRVM_REMOTESHELL=/usr/local/bin/ssh
ORACLE_SRVM_REMOTECOPY=/usr/local/bin/scp

cvu_configファイルを変更する場合は、次の規則に注意します。

  • キー・エントリはname=value構文で指定する。

  • キーに割り当てる各キー・エントリおよび値は適切なものを1のみ定義する。

  • シャープ記号(#)で始まる行はコメント行であり無視される。

  • name=value構文が前にない行は無視される。

パス設定の変更後、再度クラスタ検証ユーティリティを実行します。また、sshがデフォルト以外の場所にある場合は、リモート・シェルおよびリモート・コピー・コマンドに別の場所を指定するために引数を追加してOUIを起動する必要があります。これらの引数の使用方法の詳細を表示するには、runInstaller -helpを入力してください。


注意:

ユーザーまたはOUIがsshまたはrshコマンド(ログインや起動するその他のシェル・スクリプトを含む)を実行し、それらのスクリプトによって出力が行われると、無効な引数または標準の入力に関するエラーが表示されます。これらのエラーの原因を解決する必要があります。

エラーを回避するには、sshまたはrshコマンドを実行すると出力を生成する、oracleユーザーのログイン・スクリプトからすべてのコマンドを削除してください。

X11転送についてのメッセージが表示されたら、「表示およびX11転送構成の設定」のタスクを完了し、この問題を解決します。

次のようなエラーが出力される場合もあります。

stty: standard input: Invalid argument
stty: standard input: Invalid argument

これらのエラーは、システム上の隠しファイル(.bashrc.cshrcなど)にsttyコマンドが含まれている場合に発生します。このエラーが表示された場合は、第2章「Oracle Clusterwareのインストール中にsttyコマンドによって発生するエラーの防止」を参照してこれらの問題の原因を解決してください。


「ノードからのノード到達可能性チェックが失敗しました。」または「ノード接続性チェックが失敗しました。」
原因: クラスタ内に、TCP/IPプロトコルを使用したパブリックまたはプライベート・インターコネクトで到達できない1つ以上のノードがあります。
処置: /usr/sbin/ping addressコマンドを使用して、各ノードのアドレスを確認してください。到達できないアドレスを発見した場合は、パブリックおよびプライベート・アドレスのリストを確認して、それらを正しく構成してください。他社ベンダーのクラスタウェアを使用する場合に役立つ情報については、そのベンダーのドキュメントを参照してください。パブリック・ネットワーク・インタフェースおよびプライベート・ネットワーク・インタフェースのインタフェース名は、クラスタ内の各ノードで同じである必要があります。
「ユーザーの存在チェックが失敗しました。」または「ユーザーとグループの関係チェックが失敗しました」
原因: インストールに必要なユーザーおよびグループの管理権限が付与されていないか、または正しくありません。
処置: 各ノードでidコマンドを使用して、oracleユーザーが正しいグループ・メンバーシップで作成されていることを確認してください。必要なグループを作成していることを確認し、影響のあるノードでユーザー・アカウントを作成または変更して、必要なグループ・メンバーシップを設定してください。

参照:

必要なグループの作成方法およびoracleユーザーの構成方法については、第3章「標準構成のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成」を参照してください。

6.2 OUIを使用してOracle Clusterwareをインストールするための準備

Oracle Universal Installer(OUI)でOracle Clusterwareをインストールする前に、次のチェックリストを使用して、インストール中に必要なすべての情報が揃っていること、およびOracle Clusterwareをインストールする前に実行しておく必要があるすべての作業が完了していることを確認します。作業を完了するたびにその作業のチェック・ボックスを選択し、インストール中に使用できるように必要な情報を書き込みます。

6.3 OUIを使用したOracle Clusterwareのインストール

この項では、Oracle Universal Installer(OUI)を使用してOracle Clusterwareをインストールする方法について説明します。 この項の内容は次のとおりです。

6.3.1 OUIの実行によるOracle Clusterwareのインストール

クラスタにOracle Clusterwareをインストールするには、次の手順を実行します。インストール中に、求められている操作に対して疑問がある場合は、OUIページの「ヘルプ」ボタンをクリックします。

  1. SSHの設定に使用したものと同じ端末ウィンドウが開いていない場合は、次のコマンドを実行します。

    $ exec /usr/bin/ssh-agent $SHELL
    $ /usr/bin/ssh-add
    
  2. Oracle Database 11g リリース1(11.1)インストール・メディアの/Disk1ディレクトリからrunInstallerコマンドを実行します。

  3. OUIのプロンプトに従って、情報を入力するか、またはスクリプトを実行します。インストール手順の詳細は、「ヘルプ」をクリックしてください。


    注意:

    root.shスクリプトは、1つずつ実行してください。root.shスクリプトは、同時に実行しないでください。

  4. すべてのノードでroot.shを実行すると、OUIによってOracle Notification Server Configuration Assistant、Oracle Private Interconnect Configuration Assistantおよびクラスタ検証ユーティリティが起動されます。これらのプログラムはユーザーの介入なしに起動されます。

Oracle Clusterwareのインストールが正常に完了したことが検証されると、他のアプリケーションの高可用性を維持するために使用するか、またはOracle Databaseをインストールできます。

Oracle Database 11g リリース1(11.1)およびOracle RACをインストールする場合は、Oracle Real Application Clustersのインストレーション・ガイドを参照してください。Oracle Clusterwareを単独で使用する場合は、シングル・インスタンスのOracle Databaseのインストール・ガイドを参照してください。


参照:

クローニングの使用およびノードの追加手順については、Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersの管理およびデプロイメントに関するマニュアル、Oracle Clusterwareのクローニングについては、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

6.3.2 クラスタ構成ファイルを使用したOracle Clusterwareのインストール

Oracle Clusterwareのインストール中、「クラスタ構成の指定」ページで、クラスタ構成情報を手動で指定するか、クラスタ構成ファイルを使用するかを選択できます。クラスタ構成ファイルはテキスト・ファイルで、OUIを起動する前に作成できます。このファイルによって、クラスタの構成に必要なクラスタ名およびノード名の情報がOUIに提供されます。

テスト・クラスタへのインストールを繰り返し実行する場合、または多数のノードでインストールを実行する場合は、クラスタ構成ファイルの使用をお薦めします。

クラスタ構成ファイルを作成するには、次の手順を実行します。

  1. インストール・メディアのDisk1/responseディレクトリに移動します。

  2. テキスト・エディタを使用して、レスポンス・ファイルcrs.rspを開き、CLUSTER_CONFIGURATION_FILEのセクションを検索します。

  3. そのセクションの手順に従って、クラスタ構成ファイルを作成します。

6.3.3 Oracle ClusterwareのOUIエラー・メッセージに関するトラブルシューティング

次に、Oracle Clusterwareのインストールに関する一般的な問題とその解決策を示します。

PRKC-1044 シェルを使用したノードのリモート・コマンド実行設定のチェックに失敗しました
原因: SSH鍵をメモリーにロードする必要があります。またはユーザー等価関係エラーがあります。
処置:次のコマンドを実行してSSH鍵をメモリーにロードします。
$ exec /usr/bin/ssh-agent $SHELL
$ /usr/bin/ssh-add

SSHを設定するために使用したパス・フレーズが必要であることに注意してください。SSHを設定したのが他のユーザーである場合は、パス・フレーズを取得します。インストールを実行するユーザー・ホームの.sshフォルダは、600権限で設定する必要があることにも注意してください。

また、idコマンドとIDユーザー名を入力して、グループ・メンバーシップを確認します。次に例を示します。

$ id
$ id oracle
OCRまたは投票ディスクに使用されるパーティションの権限が間違っている
原因: インストールを実行しているユーザー・アカウント(oracleまたはcrs)に、これらのパーティションに対する書込み権限がありません。
処置: インストールを実行しているユーザーがパーティションに書込みできるようにします。たとえば、コマンドchown userを使用して、インストールを実行しているユーザー(oracleまたはcrs)が、選択したパーティションに書込みできるようにします。インストール中、これらの権限はroot所有権に変更されます。

6.4 Oracle Clusterwareの機能の確認

インストール後にrootとしてログインし、次のコマンド構文を使用して、Oracle Clusterwareインストールが適切にインストールされ、動作していることを確認します。

CRS_home/bin/crs_stat -t -v

次に例を示します。

[root@node1 /]:/u01/app/crs/bin/crs_stat -t -v
Name       a Type           R/RA   F/FT    Target    State       Host
crs....ac3.gsd application  0/5    0/0     Online    Online      node1
crs....ac3.ons application  0/5    0/0     Online    Online      node1
crs....ac3.vip application  0/5    0/0     Online    Online      node1
crs....ac3.gsd application  0/5    0/0     Online    Online      node2
crs....ac3.ons application  0/5    0/0     Online    Online      node2
crs....ac3.vip application  0/5    0/0     Online    Online      node2

また、コマンドcrsctl check crsを使用して、簡単なシステム・チェックも行えます。次に例を示します。

[root@node1 bin] $ ./crsctl check crs
Cluster Synchronization Services appears healthy
Cluster Ready Services appears healthy
Event Manager appears healthy