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Oracle Clusterwareインストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1)for AIX Based Systems
B50575-03
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B Oracle Clusterwareのローリング・アップグレードの実行方法

この付録では、Oracle Clusterwareのローリング・アップグレードの実行方法について説明します。 Oracle Clusterwareのアップグレードを実行する場合は、アップグレードを予定しているノードでデータベース・プロセスを停止する必要があるため、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)データベースでのプロセスの停止方法についても説明します。

ここで示す手順では、単一ノードを指定しており、ノードを1つずつアップグレードすることを前提としています。 複数のノードをサブセットとしてまとめてアップグレードする場合は、ノードのリスト(サブセット)を指定できます。ただし、コマンド例では単一ノードを指定しています。 たとえば、-n nodeのかわりに-n node1,node2,node3と指定します。

この付録の内容は次のとおりです。


注意:

この付録の手順を使用すると、Oracle Clusterware 10gまたはOracle Clusterware 11gインストールから最新のパッチセット更新へのOracle Clusterwareのローリング・アップグレードを実行できます。たとえば、これらの手順を使用して、Oracle Clusterware 10.2.0.1から10.2.0.3へのアップグレードを準備することができます。

B.1 アップグレード前のOracleソフトウェアのバックアップ

データベースまたはクラスタウェアの一部、またはすべてのクラスタ・インストールのアップグレードまたはパッチの適用を行う場合は、Oracleソフトウェアを変更する前に、Oracleソフトウェアのバックアップを作成することをお薦めします。

B.2 クラスタウェアをOracle Clusterware 11gにアップグレードする際の制限

既存のOracle ClusterwareおよびCluster Ready ServicesインストールをOracle Clusterware 11gにアップグレードするには、まず、既存のインストールを最小のパッチ・レベルにアップグレードする必要があります。 次の表に、最小のパッチ・レベルを示します。

表B-1 11gへのローリング・アップグレードに必要なOracle Clusterwareの最小パッチ・レベル

Oracle Clusterwareのリリース 必要となる最小パッチ・レベル

10gリリース2

10.2.0.3または10.2.0.2(CRSバンドル# 2(パッチ526865)を使用)

10gリリース1

10.1.0.3


ローリング・アップグレードを使用してOracle Clusterwareインストールを最小のパッチ・レベルにアップグレードするには、パッチのReadmeファイルにある指示に従います。


注意:

この付録の手順を使用すると、Oracle Clusterware 10gリリース10.2またはOracle Clusterware 11gインストールから最新のパッチセット更新へのOracle Clusterwareのローリング・アップグレードを実行できます。たとえば、これらの手順を使用して、Oracle Clusterware 10.2.0.1から10.2.0.3へのアップグレードを準備することができます。


参照:

アップグレードの詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。ローリング・アップグレードの関連情報については、Oracle Technology Networkの次のWebサイトを確認してください。

http://www.oracle.com/technology/deploy/availability

My Oracle Supportには、各リリースのUpgrade Companionもあり、追加のアップグレード情報が提供されています。 URLは、次のとおりです。

https://metalink.oracle.com/


B.3 パッチセットおよびリリース・アップグレードのシステム準備状況の検証

データベースまたはクラスタウェアのパッチセット更新を行う場合は、パッチ・ソフトウェアをダウンロードしてから、データベースのパッチの適用またはアップグレードを開始する前に、パッチに付属のパッチ・セット・リリース・ノートを確認し、ご使用のシステムがオペレーティング・システムおよびハードウェア・プラットフォームのシステム要件を満たすかどうかを確認します。

次のクラスタ検証ユーティリティ(CVU)・コマンドを使用すると、データベースのパッチ適用またはアップグレードの開始準備でのシステム検証が簡単になります。ここで、nodeは検証するノード、またはノードのカンマ区切りのサブセットで、inventory_groupはOracle Inventoryグループの名前です。

cluvfy stage -pre crsinst -n node -orainv inventory_group

たとえば、ノードnode1、node2およびnode3でシステム検証を行う場合で、Oracle Inventoryグループがoinstallである場合は、次のコマンドを入力します。

$ cluvfy stage -pre crsinst -n node1,node2,node3 -orainv oinstall

注意:

アップグレードを開始する前に、次のURLのOracle Technology Networkから最新バージョンのクラスタ検証ユーティリティをダウンロードすることをお薦めします。

http://otn.oracle.com


B.4 ノードのサブセットへのパッチセットのインストール

Oracle Clusterwareにパッチを適用する場合は、パッチセット固有の追加の手順について、パッチセットのREADMEドキュメントを確認します。

Oracle Enterprise Manager Grid Controlによって監視されているプロセスを停止する前に、停止するプロセスのブラックアウトをGrid Controlに設定します。これは、これらのプロセスの可用性レコードが、計画外のシステム停止ではなく計画停止時間であったことを示すようにするために必要です。

ノードのサブセットにパッチを適用するには、次の手順を実行します。


注意:

次の手順は、ここに示す順序で実行する必要があります。

  1. Oracle Clusterwareホームに移動します。 rootとして、ローカル・ノード、およびアップグレードを予定しているサブセット内のその他のすべてのノードでpreupdate.shスクリプトを実行します。 次のコマンド構文を使用します。ここで、clusterware_homeは既存のOracle Clusterwareホームへのパス、installation_ownerはOracle Clusterwareインストールの所有者です。

    ./preupdate.sh -crshome clusterware_home -crsuser installation_owner

    次に例を示します。

    # cd $ORACLE_HOME/install
    # ./preupdate.sh -crshome /opt/crs -crsuser oracle
    

    スクリプトの出力結果は次のようになります。

    Shutting down Oracle Cluster Ready Services (CRS):
    Stopping resources. This could take several minutes.
    Successfully stopped CRS resources.
    Stopping CSSD.
    Shutting down CSS daemon.
    Shutdown request successfully issued.
    Shutdown has begun. The daemons should exit soon.
    Checking to see if Oracle CRS stack is down...
    Oracle CRS stack is down now.
    
  2. Oracle Clusterwareインストールの所有者としてログインしていることを確認し、Oracle Universal Installerを起動してソフトウェアをインストールします。

    次に例を示します。

    $ whoami
    crs
    $ cd /cdrom/clusterware/
    ./runInstaller
    

    インストーラの指示どおりに情報を入力します。


    注意:

    Oracle Clusterwareホームの所有者を変更することはできません。

  3. Oracle Clusterwareのインストール時に、Oracle Universal Installerが既存のOracle Clusterware 10gリリース1またはリリース2のインストールを検出した場合は、クラスタ・メンバー・ノードのサブセットにパッチをインストールして行うローリング・アップグレードを選択できます。

    クラスタ全体にパッチを適用し、ローリング形式でroot.shパッチ・スクリプトを実行してパッチ更新をアクティブにすることができます。

  4. アップグレードするノードを選択すると、選択したローカルおよびリモートのノードのサブセットにある既存のOracle Clusterwareホームにパッチ・ソフトウェアがインストールされます。

    OUIによって、パッチセットに適したrootスクリプトを実行するように求められます。 このスクリプトでは、アップブレードしたノードのサブセットに対してOracle Clusterwareスタックが起動されます。 ただし、非アクティブなバージョンとしてリストされます。

  5. 最初のノードまたはノードのサブセットをアップグレードした後、クラスタ内のすべてのノードにパッチが適用され、新しいバージョンがアクティブなバージョンになるまで、残りの各ノードまたはノードのサブセットに対して手順1から4を繰り返します。

    クラスタ内のすべてのメンバー・ノードで新しいリリースのOracle Clusterwareが実行されている場合は、新しいクラスタウェアがアクティブなバージョンになります。 それ以外の場合は、以前のリリースのOracle Clusterwareが引き続き使用されます。

    ノードにインストールされているOracle Clusterwareのバージョンをリストするには、次のコマンドを入力します。ここで、CRShomeはOracle Clusterwareホームで、nodenameはノードの名前です。

    # CRShome/bin/crsctl query crs softwareversion [nodename]
    

    ノードで実行されているOracle Clusterwareソフトウェアのバージョンをリストするには、次のコマンドを入力します。ここで、CRShomeはOracle Clusterwareホームです。

    # CRShome/bin/crsctl query crs activeversion
    

    Oracle RACをインストールまたはアップグレードする場合、最初にすべてのクラスタ・メンバー・ノードでOracle Clusterware 11gリリース1(11.1)へのアップグレードを完了してから、Oracle Database 11gリリース1(11.1)バージョンのOracle RACをインストールする必要があります。

  6. Oracleサポート・サービスを確認して、推奨パッチ、バンドル・パッチまたは重要なパッチがインストール済であることを調べます。

    Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersの最新の推奨パッチを確認するには、次のWebサイトにログオンします。

    https://metalink2.oracle.com
    

    「Patches & Updates」をクリックし、「Recommended Patches」リストで「Oracle Database」をクリックします。 プロンプトに従って、情報を入力します。

B.5 ノードのサブセットへのアップグレードのインストール

Oracle Clusterwareのリリースをアップグレードするには、Oracleソフトウェアを変更する前に、アップグレードするノードのサブセットですべてのOracle Databaseインスタンスを停止する必要があります。 アップグレード固有の追加の手順について、該当するリリース・アップグレードのREADMEドキュメントを確認します。

Oracle Enterprise Manager Grid Controlによって監視されているプロセスを停止する前に、停止するプロセスのブラックアウトをGrid Controlに設定します。これは、これらのプロセスの可用性レコードが、計画外のシステム停止ではなく計画停止時間であったことを示すようにするために必要です。

Oracleプロセスを停止してノードのサブセットをアップグレードするには、次の手順を実行します。


注意:

次の手順は、ここに示す順序で実行する必要があります。

  1. アップグレードする各ノードで、データベースにアクセスしている可能性のあるプロセスを停止します。 たとえば、Oracle Enterprise Manager Database Controlを停止します。

  2. アップグレードするノードですべてのOracle RACインスタンスを停止します。 データベースのOracle RACインスタンスを停止するには、次のコマンドを入力します。db_nameはデータベースの名前で、inst_nameはデータベース・インスタンスです。

    $ Oracle_home/bin/srvctl stop instance -d db_name -i inst_name
    
  3. アップグレードするすべてのノードですべてのASMインスタンスを停止します。 ASMインスタンスを停止するには、次のコマンドを入力します。ASM_homeはASMホームの場所で、nodeはASMインスタンスを実行しているノードの名前です。

    $ ASM_home/bin/srvctl stop asm -n node
    

    注意:

    ASMインスタンスを停止する場合は、最初に、アップグレードするノードでASMを使用しているすべてのデータベース・インスタンスを停止する必要があります。これらのデータベースが異なるOracleホームから実行されている場合でも停止します。

  4. ノードですべてのリスナーを停止します。 ノードでリスナーを停止するには、次のコマンドを入力します。nodenameはノードの名前で、リスナーはASMホームから実行されているものです。

    $ ASM_home/bin/srvctl stop listener -n node_name
    
  5. すべてのノードですべてのノード・アプリケーションを停止します。ノードで実行されているノート・アプリケーションを停止するには、次のコマンドを入力します。nodeはアプリケーションを実行しているノードの名前です。

    $ Oracle_home/bin/srvctl stop nodeapps -n node
    
  6. Oracle Clusterwareホームに移動します。 rootとして、ローカル・ノード、およびアップグレードを予定しているサブセット内のその他のすべてのノードでpreupdate.shスクリプトを実行します。 次のコマンド構文を使用します。ここで、clusterware_homeは既存のOracle ClusterwareまたはCluster Ready Servicesホームへのパスで、installation_ownerはOracle Clusterwareインストールの所有者です。

    ./preupdate.sh -crshome clusterware_home -crsuser installation_owner

    次に例を示します。

    # cd $ORACLE_HOME/install
    # ./preupdate.sh -crshome /opt/crs -crsuser oracle
    

    スクリプトの出力結果は次のようになります。

    Shutting down Oracle Cluster Ready Services (CRS):
    Stopping resources. This could take several minutes.
    Successfully stopped CRS resources.
    Stopping CSSD.
    Shutting down CSS daemon.
    Shutdown request successfully issued.
    Shutdown has begun. The daemons should exit soon.
    Checking to see if Oracle CRS stack is down...
    Oracle CRS stack is down now.
    
  7. Oracle Clusterwareインストールの所有者としてログインしていることを確認し、Oracle Universal Installerを起動してソフトウェアをインストールします。

    次に例を示します。

    $ whoami
    crs
    $ cd /cdrom/clusterware/
    ./runInstaller
    

    インストーラの指示どおりに情報を入力します。


    注意:

    Oracle Clusterwareホームの所有者を変更することはできません。

  8. Oracle Clusterwareのインストール時に、Oracle Universal Installerが既存のOracle Clusterware 10gリリース1またはリリース2のインストールを検出した場合は、クラスタ・メンバー・ノードのサブセットにOracle Clusterware 11gリリース1をインストールして行うローリング・アップグレードを選択できます。

    デフォルトでは、すべてのクラスタ・メンバー・ノードがアップグレード対象として選択されます。 ノードのサブセットのローリング・アップグレードを実行するには、「ハードウェアのクラスタ・インストール・モードの指定」インストール画面で、アップグレードしないクラスタ・メンバー・ノードの選択を解除します。

  9. アップグレードするノードを選択すると、選択したローカルおよびリモートのノードのサブセットにある既存のOracle ClusterwareホームにOracle Clusterware 11gリリース1ソフトウェアがインストールされます。

    OUIによって、リリースまたはパッチセットに適したrootスクリプトを実行するように求められます。 このスクリプトでは、アップブレードしたノードのサブセットに対してOracle Clusterware 11gリリース1スタックが起動されます。 ただし、非アクティブなバージョンとしてリストされます。

  10. 最初のノードまたはノードのサブセットをアップグレードした後、クラスタ内のすべてのノードがアップグレードされ、新しいバージョンがアクティブなバージョンになるまで、残りの各ノードまたはノードのサブセットに対して手順1から10を繰り返します。

    クラスタ内のすべてのメンバー・ノードで新しいリリースのOracle Clusterwareが実行されている場合は、新しいクラスタウェアがアクティブなバージョンになります。 それ以外の場合は、以前のリリースのOracle Clusterwareが引き続き使用されます。

    ノードにインストールされているOracle Clusterwareのバージョンをリストするには、次のコマンドを入力します。ここで、CRShomeはOracle Clusterwareホームで、nodenameはノードの名前です。

    # CRShome/bin/crsctl query crs softwareversion [nodename]
    

    ノードで実行されているOracle Clusterwareソフトウェアのバージョンをリストするには、次のコマンドを入力します。ここで、CRShomeはOracle Clusterwareホームです。

    # CRShome/bin/crsctl query crs activeversion
    

    Oracle RACをインストールまたはアップグレードする場合、最初にすべてのクラスタ・メンバー・ノードでOracle Clusterware 11gリリース1(11.1)へのアップグレードを完了してから、Oracle Database 11gリリース1(11.1)バージョンのOracle RACをインストールする必要があります。

  11. Oracleサポート・サービスを確認して、推奨パッチ、バンドル・パッチまたは重要なパッチを適用します。

    Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersの最新の推奨パッチを確認するには、次のWebサイトにログオンします。

    https://metalink2.oracle.com
    

    「Patches & Updates」をクリックし、「Recommended Patches」リストで「Oracle Database」をクリックします。 プロンプトに従って、情報を入力します。