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Oracle Databaseインストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1) for Linux
E05714-04
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C NASデバイスの使用

Oracle Storage Compatibility Program(OSCP)を介して認定されたネットーク接続ストレージ(NAS)デバイスがある場合は、それを使用して、OracleソフトウェアまたはOracleデータベース・ファイル、あるいはその両方を格納できます。この付録では、OracleソフトウェアとOracleデータベース・ファイルにNASストレージ・デバイスを使用する際のガイドラインを提供します。この付録の内容は次のとおりです。

C.1 NASデバイスに関する一般的な構成ガイドライン

NASデバイスの構成方法に関する固有の情報については、NASデバイスに付属のドキュメントを参照してください。さらに、次のガイドラインを使用して、Oracleソフトウェアのパフォーマンスがユーザーの要件を満たしていることを確認してください。

C.2 NFSの特徴

NFSの特徴は次のとおりです。

C.3 マウント・ポイントの選択

この項では、OracleソフトウェアとOracleデータベース・ファイルに使用するファイル・システムに対してマウント・ポイントを選択する方法のガイドラインを提供します。次の各項に記載されているガイドラインは、Optimal Flexible Architectureの推奨事項に準拠しています。

C.3.1 Oracleソフトウェア・ファイルに対するマウント・ポイントの選択

Oracleソフトウェア・ファイルは、3つの異なるのディレクトリに格納されています。

  • Oracleベース・ディレクトリ

  • Oracleインベントリ・ディレクトリ

  • Oracleホーム・ディレクトリ

システムに対するOracleソフトウェアの最初のインストールでは、通常、ORACLE_BASE環境変数で識別されるOracleベース・ディレクトリが、Oracleインベントリ・ディレクトリとOracleホーム・ディレクトリの両方に対する親ディレクトリとなります。たとえば、最初のインストールの場合、Oracleベース・ディレクトリ、Oracleインベントリ・ディレクトリおよびOracleホーム・ディレクトリには、それぞれ次のようなパスがあります。

ディレクトリ パス
Oracleベース($ORACLE_BASE /u01/app/oracle
Oracleインベントリ $ORACLE_BASE/oraInventory
Oracleホーム $ORACLE_BASE/product/11.1.0/db_1

後続のインストールでは、同じOracleベース・ディレクトリを使用するか、または異なるディレクトリを使用するかを選択できますが、オリジナルのOracleインベントリ・ディレクトリは、後続のすべてのインストールで使用されます。たとえば、新しいインストールでOracleベース・ディレクトリに/u02/app/oracleディレクトリを使用する場合でも、Oracleインベントリ・ディレクトリは引き続き/u01/app/oracle/oraInventoryになります。

Oracleイベントリ・ディレクトリは、特定のシステムのOracleソフトウェアを効率的に保守できるように、可能であればローカル・ファイル・システムのみに配置することをお薦めします。Oracleインベントリ・ディレクトリをNASデバイスに配置する必要がある場合は、複数のシステムによる同じインベントリ・ディレクトリへの書込みを避けるために、各システムに固有のディレクトリを作成してください。

ディレクトリ固有のガイドライン

Oracleソフトウェアの格納に使用するNFSファイル・システムのマウント・ポイントには、次のいずれかのディレクトリを使用できます。


注意:

次の例に記載されているパスは、Oracle Universal Installerの起動前にORACLE_BASE環境変数が設定されている場合のデフォルトです。

  • Oracleベース・ディレクトリまたはその親(たとえば/u01/app/oracle

    Oracleベース・ディレクトリの親の1つをマウント・ポイントとして使用すると、すべてのOracleソフトウェアとOracleデータベース・ファイルのデフォルトの位置は、そのファイル・システム上になります。インストール時には、次のディレクトリのデフォルト位置の変更を検討できます。

    • Oracleインベントリ・ディレクトリ(oracle_base/oraInventory

      次の例のように、ローカル・ファイル・システム、またはNFSファイル・システム上のホスト固有のディレクトリを指定します。

      oracle_base/hostname/oraInventory
      
    • Oracleデータベース・ファイル・ディレクトリ(oracle_base/oradata

      異なるマウント・オプションを指定したり、I/Oを分散できるように、データベース・ファイルに異なるファイル・システムを使用できます。

    • Oracleデータベース・リカバリ・ファイル・ディレクトリ(oracle_base/flash_recovery_area

      データベース・ファイルとリカバリ・ファイルには、異なるファイル・システムを使用することをお薦めします。

    このマウント・ポイントを使用すると、このOracleベース・ディレクトリを使用するすべてのOracleインストールで、NFSファイル・システムが使用されることになります。

  • 製品ディレクトリ(oracle_base/product

    デフォルトでは、NFSファイル・システムに配置されるのは、ソフトウェア・ファイルのみとなります。このマウント・ポイントを使用すると、次の例のように、異なる複数のリリースからソフトウェアをインストールできます。

    /u01/app/oracle/product/9.2.0
    /u01/app/oracle/product/10.2.0/db_1
    /u01/app/oracle/product/11.1.0/db_1
    
  • リリース・ディレクトリ(oracle_base/product/11.1.0

    デフォルトでは、NFSファイル・システムに配置されるのは、ソフトウェア・ファイルのみとなります。このマウント・ポイントを使用すると、次の例のように、同じリリースから複数の異なる製品をインストールできます。

    /u01/app/oracle/product/11.1.0/db_1
    /u01/app/oracle/product/11.1.0/client_1
    
  • Oracleホーム・ディレクトリ(oracle_base/product/11.1.0/db_1

    デフォルトでは、NFSファイル・システムに配置されるのは、ソフトウェア・ファイルのみとなります。これは最も制限されたマウント・ポイントです。1つの製品の単一のリリースをインストールする場合にのみ使用できます。

    /u01/app/oracle/product/11.1.0/db_1
    

C.3.2 Oracleデータベース・ファイルおよびOracleリカバリ・ファイルに対するマウント・ポイントの選択

NASデバイスにOracleデータベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルを格納するには、1つのデータベースからのみファイルを格納するか、あるいは複数のデータベースからファイルを格納するかによって異なるパスを使用できます。

  • 複数のデータベースからのファイルに対するNFSファイル・システムの使用

    同じNFSファイル・システムで、複数のデータベースからデータベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルを格納する場合は、次のようなパスまたはマウント・ポイントを使用します。

    ファイル・タイプ パスまたはマウント・ポイント
    データベース・ファイル /u02/oradata
    リカバリ・ファイル /u03/flash_recovery_area

    Oracle Universal Installerで、データファイルおよびリカバリ・ファイルの各ディレクトリが求められた場合は、これらのパスを指定します。Database Configuration AssistantおよびEnterprise Managerでは、次の例のように、データベース名(DB_NAME)に指定した値をディレクトリ名として使用し、これらのディレクトリにサブディレクトリを作成します。

    /u02/oradata/db_name1
    /u03/flash_recovery_area/db_name1
    
  • 単一のデータベースからのファイルに対するNFSファイル・システムの使用

    NFSファイル・システムで、単一のデータベースのみに対してデータベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルを格納する場合は、次のようなマウント・ポイントを作成できます。orclには、データベースに使用する名前を指定します。

    /u02/oradata/orcl
    /u03/flash_recovery_area/orcl
    

    Oracle Universal Installerで、データファイル・ディレクトリの指定を求められた場合は、ディレクトリ/u02/oradataを指定し、リカバリ・ファイル・ディレクトリ位置の指定を求められた場合は、ディレクトリ/u03/flash_recovery_areaを指定します。このorclディレクトリは、Database Configuration AssistantまたはEnterprise Managerによって自動的に使用されます。

C.4 自動ストレージ管理で使用するNASデバイスでのファイルの作成

認定済のNASストレージ・デバイスがある場合は、NFSマウント・ディレクトリにゼロ埋込みファイルを作成し、そのファイルを自動ストレージ管理ディスク・グループのディスク・デバイスとして使用できます。これらのファイルを作成する手順は次のとおりです。


注意:

自動ストレージ管理ディスク・グループのファイルをディスク・デバイスとして使用するには、そのファイルがNFSマウント・ファイル・システムにある必要があります。ローカル・ファイル・システムのファイルは使用できません。

  1. 必要に応じて、NASデバイスのディスク・グループ・ファイル用にエクスポート・ディレクトリを作成します。

    この手順の実行方法の詳細は、NASデバイスのドキュメントを参照してください。

  2. ユーザーをrootに切り替えます。

    $ sudo sh
    password:
    
  3. マウント・ポイント・ディレクトリをローカル・システムに作成します。

    # mkdir -p /mnt/oracleasm
    
  4. システムの再起動時にNFSファイル・システムがマウントされるように、/etc/fstabファイルにファイル・システムのエントリを追加します。

    オペレーティング・システムに対応したマウント・ファイルの編集の詳細は、manページを参照してください。推奨されるマウント・オプションの詳細は、「NFSマウント・オプション」を参照してください。

  5. 次のようなコマンドを入力し、ローカル・システムにNFSファイル・システムをマウントします。

    # mount /mnt/oracleasm
    
  6. 作成するディスク・グループの名前を選択します(nfsdgなど)。

  7. ディスク・グループ名をディレクトリ名として使用して、NFSファイル・システムにファイルのディレクトリを作成します。

    # mkdir /mnt/oracleasm/nfsdg
    
  8. 次のようなコマンドを使用して、このディレクトリに必要な数のゼロ埋込みファイルを作成します。

    # dd if=/dev/zero of=/mnt/oracleasm/nfsdg/disk1 bs=1024k count=1000
    

    この例では、NFSファイル・システムに1GB分のファイルが作成されます。外部冗長性、標準冗長性または高冗長性ディスク・グループを作成するには、1つ、2つまたは3つのファイルをそれぞれ作成する必要があります。


    注意:

    同一のNASボックスに複数のゼロ埋込みファイルを作成しても、NASボックスの障害は回避できません。障害を回避するには、各NASボックスに1つずつファイルを作成し、自動ストレージ管理テクノロジを使用してそれらのファイルをミラー化してください。

  9. 作成したディレクトリとファイルの所有者、グループおよび権限を変更するには、次のコマンドを入力します。

    # chown -R oracle:dba /mnt/oracleasm
    # chmod -R 660 /mnt/oracleasm
    
  10. データベースを作成している場合は、作成したファイル名に一致する正規表現を指定するため、自動ストレージ管理のディスク検出文字列を編集します。たとえば、次のようなディスク検出文字列を指定します。

    /mnt/oracleasm/nfsdg/*
    

C.5 NFSマウント・オプション

データベース・ファイルの格納に使用するNFSボリュームは、特別なマウント・オプションを使用してデータベース・サーバーが稼働中のホストにマウントする必要があります。NFSファイル・システムをマウントする場合は、NASベンダーがデバイスの認定時に使用したオプションと同じマウント・ポイント・オプションを使用することをお薦めします。推奨されるマウント・ポイント・オプションの詳細は、各デバイスのドキュメントを参照するか、またはベンダーに問い合せてください。

オプション 要件 説明
hard 必須 NFSファイル・システムのハード・マウントを生成します。サーバーへの接続に失敗するか、または一時的に失われた場合、NASデバイスが応答するまで引き続き接続を試みます。
bg オプション 接続に失敗した場合にバックグラウンドで接続を試みます。
tcp オプション UDPではなくTCPプロトコルを使用します。TCPの方がUDPよりも信頼性が高くなります。
nfsvers=3 オプション NFSバージョン3を使用します。バージョン2のパフォーマンスがそれほど高くないかぎり、使用可能な場合はNFSバージョン3を使用することをお薦めします。
suid オプション クライアントは、SUIDが使用可能になっている実行可能ファイルを実行できます。このオプションは、Oracleソフトウェアのマウント・ポイントのために必要です。
rsize 必須 NASデバイスからの読取りに使用するバイト数です。この値は、このプラットフォームでサポートされている最大のデータベース・ブロック・サイズに設定する必要があります。一般的な推奨値は、NFSバージョン2では8192、NFSバージョン3では32768です。
wsize 必須 NASデバイスへの書込みに使用するバイト数です。この値は、このプラットフォームでサポートされている最大のデータベース・ブロック・サイズに設定する必要があります。一般的な推奨値は、NFSバージョン2では8192、NFSバージョン3では32768です。
nointr(またはintr オプション ハード・マウントされたファイル・システムで応答を待機している間に、ハングしているプロセスが停止されないように、キーボードの割込みを禁止します(あるいは許可します)。

注意: このオプションは、ベンダーによって推奨事項が異なります。詳細は、ベンダーに問い合せてください。

actimeo=0またはnoac 必須 属性のキャッシュを使用不可にします。

注意: ソフトウェアのインストール先となるNFSファイル・システムには、このオプションを指定する必要があります。Oracle Universal Installerでは、このオプションを使用しないと、指定したディレクトリにソフトウェアがインストールされません。

directio オプション 属性のキャッシュを使用不可にします。

注意: システムでdirectioがサポートされている場合、確実にキャッシュを使用不可にするには、noacではなくこのオプションを使用します。