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Oracle Database Clientインストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1) for Linux
E05715-04
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3 Oracle Database Clientのインストール

Oracle Clientソフトウェアはインストール・メディアで提供されますが、Oracle Technology NetworkのWebサイトからもダウンロードできます。ほとんどの場合、ソフトウェアのインストールには、Oracle Universal Installerのグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)を使用します。ただし、Oracle Universal Installerでは、サイレント・モードでインストールを実行することもできます。その場合、GUIは使用しません。


関連項目:

サイレント・モードのインストールの詳細は、付録Aを参照してください。

3.1 インストール・ガイドラインの参照

Oracle Universal Installerを起動する前に、次のガイドラインを確認してください。

3.2 インストール・ソフトウェアへのアクセス

Oracle Clientソフトウェアはインストール・メディアで提供されますが、Oracle Technology NetworkのWebサイトからもダウンロードできます。ソフトウェアをハードディスクからインストールするには、ソフトウェアをOracle Technology Networkからダウンロードして解凍するか、インストール・メディアがある場合はそこからソフトウェアをコピーする必要があります。

Oracle Databaseのアクセスおよびインストールは、次のいずれかの方法で実行できます。

3.2.1 Oracle Technology NetworkのWebサイトからのOracleソフトウェアのダウンロード

この項では、インストール用のアーカイブ・ファイルをダウンロードする方法およびそれらのファイルをハードディスクに解凍する方法について説明します。この項の内容は、次のとおりです。

3.2.1.1 インストール用アーカイブ・ファイルのダウンロード

Oracle Technology Networkからインストール用アーカイブ・ファイルをダウンロードする手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザを使用して、次のURLにあるOracle Technology Networkのソフトウェア・ダウンロード・ページにアクセスします。

    http://www.oracle.com/technology/software/
    
  2. インストールする製品のダウンロード・ページにナビゲートします。

  3. ダウンロード・ページで、各必須ファイルのサイズを合計して必要なディスク領域を確認します。

    ファイル・サイズは、ファイル名の隣に表示されます。

  4. アーカイブ・ファイルの格納および展開用に、十分な空き領域のあるファイル・システムを選択します。

    ほとんどの場合、使用可能なディスク領域としては、全アーカイブ・ファイルの2倍以上のサイズが必要です。

  5. 手順4で選択したファイル・システム上で、インストール・ディレクトリを保持するための親ディレクトリ(OraDB11gなど)を製品ごとに作成します。

  6. すべてのインストール用アーカイブ・ファイルを、手順5で作成したディレクトリにダウンロードします。

  7. ダウンロードしたファイルのサイズが、Oracle Technology Network上の対応するファイルと一致することを確認します。

3.2.1.2 インストール・ファイルの解凍

インストール用アーカイブ・ファイルを解凍する手順は、次のとおりです。

  1. 必要に応じて、ダウンロードしたインストール用アーカイブ・ファイルが格納されているディレクトリに変更します。

  2. ダウンロードしたファイルの拡張子がzipの場合は、次のコマンドを使用してファイルの内容を解凍します。

    unzip file_name.zip
    

    ダウンロードしたファイルの拡張子がcpio.gzの場合は、次のコマンドを使用します。

    $ gunzip filename.cpio.gz
    

    このコマンドによって、次のような名前のファイルが作成されます。

    filename.cpio
    

    インストール・ファイルを解凍するには、次のようなコマンドを入力します。

    $ cpio -idcmv < filename.cpio
    

    注意:

    cpioコマンドで使用する正しいオプションの詳細は、ダウンロード・ページを参照してください。

    一部のブラウザでは、ダウンロードと同時にファイルの解凍が行われても、ファイルの拡張子は.gzのまま変更されません。


    このコマンドを実行すると、ファイルごとにDisknという名前のサブディレクトリが作成されます。nは、1またはファイル名にあるディスク番号のいずれかです。

必要なインストール・ファイルをすべて展開した後、「Oracle Clientソフトウェアのインストール」を参照してください。

3.2.2 ハードディスクへのソフトウェアのコピー

Oracle Databaseをインストールする前に、ソフトウェアをハードディスクにコピーします。これにより、インストール・プロセスの実行時間が若干短縮されます。インストール・メディアの内容をハードディスクにコピーする前に、ディスクをマウントする必要があります。次の各項では、ディスクをマウントして内容をハードディスクにコピーする手順について説明します。

3.2.2.1 ディスクのマウント

ほとんどのLinuxシステムでは、ディスクをインストール・メディア・ドライブに挿入すると、ディスクが自動的にマウントされます。ディスクが自動的にマウントされない場合は、次の手順に従ってディスクをマウントしてください。

  1. 必要に応じて、次のいずれかのコマンドを入力して、現在マウントされているディスクをドライブから取り出します。

    • Asianux、Oracle Enterprise LinuxおよびRed Hat Enterprise Linuxの場合:

      $ sudo eject /mnt/dvd
      
    • SUSE Linux Enterprise Serverの場合:

      # eject /media/dvd
      

    この例の/mnt/dvdおよび/media/dvdは、インストール・メディアのマウント・ポイント・ディレクトリです。

  2. 適切なインストール・メディアをディスク・ドライブに挿入します。

  3. ディスクが自動的にマウントされたかどうかを確認するには、プラットフォームに応じて、次のいずれかのコマンドを入力します。

    • Asianux、Oracle Enterprise LinuxおよびRed Hat Enterprise Linuxの場合:

      # ls /mnt/dvd
      
    • SUSE Linux Enterprise Serverの場合:

      # ls /media/dvd
      
  4. 次のコマンドを実行する前に、/mnt/dvdディレクトリがRed Hat Enterprise Linuxに存在することを確認してください。このディレクトリが存在しない場合は、必要に応じて/mnt/dvdを作成し、インストール・メディアをマウントしてください。

    このコマンドを実行してもインストール・メディアの内容が表示されない場合は、プラットフォームに応じて、次のようなコマンドを入力してメディアをマウントしてください。

    • Asianux、Oracle Enterprise LinuxおよびRed Hat Enterprise Linuxの場合:

      # mount -t iso9660 /dev/dvd /mnt/dvd
      
    • SUSE Linux Enterprise Serverの場合:

      # mount -t iso9660 /dev/dvd /media/dvd
      

    この例の/mnt/dvdおよび/media/dvdは、インストール・メディアのマウント・ポイント・ディレクトリです。

  5. Oracle Universal Installerに「ディスクの場所」ダイアログ・ボックスが表示されている場合は、次の例のように、ディスクのマウント・ポイント・ディレクトリのパスを入力します。

    /mnt/dvd
    

以降の操作については、次のいずれかの項を参照してください。

3.2.2.2 ハードディスクへのOracle Clientソフトウェアのコピー

システムにインストール・メディア・ドライブがない場合は、インストール・メディアから別のシステムのファイル・システムへソフトウェアをコピーした後、NFSを使用してファイル・システムをマウントするか、FTPを使用してソフトウェアをインストールするシステムへファイルをコピーできます。

インストール・メディアの内容をハードディスクにコピーする手順は、次のとおりです。

  1. Oracleソフトウェアを格納するディレクトリをハードディスク上に作成します。

    $ mkdir OraCl11g
    
  2. ディレクトリを手順1で作成したディレクトリに変更します。

    $ cd OraCl11g
    
  3. ディスクがマウントされていない場合は、ディスクをマウントします。

    一部のプラットフォームでは、ディスクをドライブに挿入した時点で、ディスクが自動的にマウントされます。ディスクが自動的にマウントされない場合は、「ディスクのマウント」で、ディスクのマウントに関するプラットフォーム固有の情報を参照してください。

  4. 次のように、マウントされたディスクの内容を、対応する新規のサブディレクトリにコピーします。

    $ cp -R /directory_path OraCl11g
    

    この例では、/directory_pathは、ディスクのマウント・ポイント・ディレクトリです。たとえば、Red Hat Enterprise Linuxシステムの場合は/mnt/dvd、インストール・メディアの場合はclientディレクトリのパスになります。マウント・ポイント・ディレクトリは/dvdです。

  5. 必要に応じて、次のディスクをマウントして手順5を繰り返します。

3.3 Oracle Clientソフトウェアのインストール

Oracle Universal Installerを使用してOracle Clientソフトウェアをインストールします。次の項では、Oracleソフトウェアのインストール方法を説明します。

3.3.1 Oracle Universal Installerの実行

この項では、デフォルト設定である「基本インストール」について説明します。インストール・プロセスのタイプにかかわらず、次の手順に従ってOracle Universal Installerを起動し、ソフトウェアをインストールします。

  1. 管理者グループのメンバーとして、Oracleコンポーネントをインストールするコンピュータにログオンします。

  2. ソフトウェアをインストール・メディアからインストールする場合、ディスクがマウントされていないときは、それをマウントします。

    ディスクが自動的にマウントされない場合は、「ディスクのマウント」で、ディスクのマウントに関するプラットフォーム固有の情報を参照してください。

    一部のプラットフォームでは、インストール・メディアをドライブに挿入した時点で、ディスクが自動的にマウントされます。

  3. Oracle Universal Installerを起動するため、インストール・ファイルの場所にあわせて、次のいずれかの操作を行います。


    注意:

    oracleユーザーとしてログインしているターミナル・セッションから、Oracle Universal Installerを起動し、ユーザーの環境を設定してください(第2章を参照)。

    • インストール・ファイルがディスク上にある場合は、次のようなコマンドを入力します。このコマンドのdirectory_pathは、インストール・メディアのclientディレクトリのパスです。

      $ /directory_path/runInstaller
      
    • インストール・ファイルがハードディスク上にある場合は、ディレクトリをclientディレクトリに変更して次のコマンドを入力します。

      $ ./runInstaller
      

    Oracle Universal Installerが表示されない場合は、「X Windowの表示エラー」のトラブルシューティング情報を参照してください。

  4. 「インストールする製品の選択」画面で「Oracle Client」を選択し、「次へ」をクリックします。

  5. 「インストール・タイプの選択」画面で、目的のインストール・タイプ(「InstantClient」「管理者」「ランタイム」または「カスタム」)を選択し、「次へ」をクリックします。


    関連項目:

    これらのインストール・タイプの詳細は、「Oracle Clientのインストール・タイプ」を参照してください。

  6. 「インストールの場所」画面で、次の詳細を入力します。

    • Oracleベースのパス: Oracleベースのディレクトリ位置を入力します。パス名にはスペースを含めないでください。

    • 名前: Oracleホームの名前を入力します。

      Oracle Client 11gリリース1(11.1)ソフトウェアは、Oracle Database 11g以前のソフトウェアが含まれる既存のOracleホームにインストールしないでください。Oracle Clientは、Oracle Databaseが同じホームにインストールされていないかぎり、Oracle Database Client 11gリリース1(11.1)以降のソフトウェアが含まれる既存のOracleホームにインストールできます。

    • Oracleホームのパス: このフィールドは、Oracleベースの位置と同時にデフォルトで移入されます。

  7. 「次へ」をクリックします。

  8. 手順5で「カスタム」を選択した場合、「使用可能な製品コンポーネント」画面でインストールするコンポーネントを選択し、「次へ」または「インストール」をクリックします。

  9. 「製品固有の前提条件のチェック」画面で、Oracle Universal Installerで検出されたエラーを修正し、「次へ」をクリックします。

  10. 「サマリー」画面で、インストールするコンポーネントのリストを確認し、「インストール」をクリックします。

  11. 「カスタム」インストール・タイプを選択した場合、手順1220に従い、Oracle Net Configuration Assistantの手順を完了します。

    「管理者」または「ランタイム」インストール・タイプを選択した場合、Net Configuration Assistantはインストールの一環として起動されます。「次へ」をクリックしてインストールを完了します。次に、Net Configuration Assistantを起動し、手順1220に従って構成プロセスを完了します。

    「InstantClient」インストール・タイプを選択した場合、手順21に進みます。インストールが完了した後、「Instant ClientまたはInstant Client LightのOracle Databaseへの接続」の手順に従ってデータベース接続を構成できます。

  12. 「Oracle Net Configuration Assistant: ようこそ」画面で、「標準構成の実行」を選択してデフォルトの構成を使用するか、「ネーミング・メソッド構成」オプションを選択します。次に、「次へ」をクリックします。(この手順の残りの手順では、ネーミング・メソッドを使用していることを前提とします。)

  13. 「ネーミング・メソッドの構成-メソッドの選択」画面で、目的のネーミング・メソッドを選択し、「次へ」をクリックします。

    ほとんどの場合、「ローカル・ネーミング」で十分です。

  14. 「ネット・サービス名の構成-サービス名」画面で、接続するデータベース・サービスの名前を入力します。「次へ」をクリックします。

    たとえば、salesという名前のデータベースに接続する場合、salesと入力します。

  15. 「ネット・サービス名の構成-プロトコルの選択」画面で、選択したプロトコルに応じて適切な情報を入力し、「次へ」をクリックします。

  16. 「ネット・サービス名の構成-TCP/IPプロトコル」画面で、Oracleデータベースがインストールされているコンピュータのホスト名を入力します。ポート番号を指定し、「次へ」をクリックします。

    たとえば、コンピュータshobeenに接続する場合、shobeenと入力します。

  17. 「ネット・サービス名の構成-テスト」画面で、「はい」をクリックして接続のテストを実行します。次に、「次へ」をクリックします。

    ほとんどの場合、テストが失敗するのは、Oracle Universal Installerからダイアログ・ボックスに提供されるデフォルトのユーザー名とパスワードがターゲット・データベースのユーザー名とパスワードと一致しない場合のみです。「ログインの変更」をクリックし、ユーザー名とパスワードを再入力して「OK」をクリックします。

  18. 「接続中」画面で、「次へ」をクリックします。

  19. 「ネット・サービス名」画面で、使用するネット・サービス名を入力します。

  20. 残りのプロンプトに応答して、構成を完了します。

  21. 「インストールの終了」画面で、「終了」「はい」の順にクリックしてOracle Universal Installerを終了します。

  22. 第4章「Oracle Databaseのインストール後の作業」に進み、インストール後の作業を完了します。