| Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド 11gリリース1(11.1)for Linux and UNIX Systems E05832-04 |
|
![]() 戻る |
![]() 次へ |
この章では、Database Configuration Assistant(DBCA)をスタンドアロン・モードで使用して、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)データベースを作成および削除する方法について説明します。この章の内容は次のとおりです。
|
参照: DBCAを使用したインスタンスの追加および削除手順については、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。 |
データベースの作成および削除
データベース・インスタンスの追加および削除
データベースおよびそのインスタンスのネットワーク構成の設定
データベースのOracle Enterprise Manager Grid Controlへの登録とDatabase Controlの構成
データベースおよびそのインスタンスの起動
|
注意: クラスタ管理サービスは、DBCAでは管理できなくなりました。Oracle Enterprise Manager DB Controlのクラスタ管理サービスのページ(「クラスタ・データベース」の「可用性」ページからアクセス可能)を使用します。詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。 |
次に、DBCAの主なASM機能を示します。
自動ストレージ管理(ASM)の構成および削除
ASMを使用する既存のOracle RACデータベースに追加されたOracle DatabaseノードへのASMインスタンスの指定(Oracle RACデータベースに追加されたノードでASMが構成されていない場合)
ASMが構成されていないノードに対する任意のASM構成操作(マウントなど)を実行するすべてのノードのASMインスタンスの自動拡張
|
参照:
|
DBCAを使用してOracle RACデータベースを作成することをお薦めします。事前構成済データベースを使用すると、自動ストレージ管理(ASM)、サーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE)、自動UNDO管理などの機能に合わせて環境を最適化できるためです。また、DBCAでは、必要に応じて新しいASMディスク・グループを作成するページが提供されています。ASMまたはクラスタ・ファイル・システム記憶域を使用する場合は、DBCAによって自動バックアップも構成されます。このバックアップは、フラッシュ・リカバリ領域を使用します。
DBCAを使用すると、データベースの作成時にサイト固有の表領域を作成できます。DBCAテンプレートとは異なるデータ・ファイル要件がある場合は、DBCAによってデータベースを作成し、後でデータ・ファイルを変更します。また、データベースの作成時に、ユーザー定義のスクリプトを実行することもできます。
また、DBCAは、クラスタ管理ツールなど、Oracleの様々な高可用性機能を使用できるOracle RAC環境を構成します。DBCAは、定義した構成のサポートに必要なすべてのデータベース・インスタンスも起動します。
システムにOracle Database 10gリリース10.1がインストールされている場合に、共存させたり、リリース10.1またはリリース10.2をアップグレードするために、Oracle Database 11gリリース1(11.1)をインストールすると、ほぼすべてのインストール・タイプで、Oracle Database 10gリリース10.1のリスナーが11gリリース1(11.1)のOracleホームに自動的に移行されます。移行時に、IPCキー値EXTPROCの既存のリスナーと同じTCP/IPポートを使用して、デフォルトのOracle Net Listenerが構成および起動されます。このプロセスは、次のいずれかの場合に発生します。
共存インストールの場合、DBCAによって、自動的にリスナーと関連ファイルがリリース10.1またはリリース10.2のOracleホームからOracle Database 11gのOracleホームに移行されます。
アップグレードの場合、Oracle Database Upgrade Assistant(DBUA)によって、自動的にOracle 10gリリース1(10.1)またはリリース2(10.2)のリスナーの場所が特定され、Oracle 11gリリース1(11.1)に移行されます。
このリスナー移行プロセスによって、既存のOracleホームのリスナーが停止され、新しいOracleホームからリスナーが再起動されます。移行時には、移行中のリスナーに登録されているいずれのデータベースにもクライアント・アプリケーションを接続できない場合があります。
Oracle DatabaseおよびOracle RACを正常に作成するための準備がシステムで完了しているかどうかを検証するには、次のコマンド構文を使用してクラスタ検証ユーティリティ(CVU)のコマンドを入力します。
/CRS_home/bin/cluvfy.sh stage -pre dbcfg -n node_list -d Oracle_home [-verbose]
前述の構文例で、CRS_home変数はOracle Clusterwareホーム、node_list変数はクラスタ内のノードのカンマ区切りリスト、Oracle_home変数はOUIでデータベースを作成または変更するOracleホーム・ディレクトリのパスです。
たとえば、node1およびnode2で構成され、CRSホームのパスが/u01/app/crs/、Oracleホームのパスが/u01/app/oracle/product/11.1/db1の2ノードのクラスタのシステムで、Oracle DatabaseおよびOracle RACのインストールのための準備が完了しているかどうかを検証するには、次のコマンドを入力します。
$ /u01/app/crs/bin/cluvfy stage -pre dbcfg -n node1,node2 -d\ /u01/app/oracle/product/11.1/db1
-verboseオプションを選択すると、CVUによるシステム検証の進捗状況および検証結果の詳細を表示できます。
CVUのサマリーにクラスタ検証の失敗が表示された場合は、該当するシステム構成手順を確認および修正して、再度テストを実行します。
cluvfy.sh stage -pre dbcfgコマンドでは、次の項目が検証されます。
ノード到達可能性: 指定したすべてのノードがローカル・ノードから到達可能かどうか。
ユーザー等価関係: 指定したすべてのノードでユーザー等価関係が成り立っているかどうか。
ノード接続性: 指定したすべてのノード間で、使用可能なパブリックおよびプライベート・ネットワーク・インタフェースを介した接続が可能かどうか。
管理権限: oracleユーザーが、指定したノードにOracle RACデータベースを作成するための適切な管理権限を持っているかどうか。
Oracle Clusterwareの整合性: Oracle Clusterwareスタックのすべてのコンポーネントが完全に実行可能な状態であるかどうか。
DBCAを使用して、ASMまたはクラスタ・ファイル・システムのないスタンドアロン・モードでデータベースを作成するには、共有ストレージ・デバイスを構成しておく必要があります。さらに、Oracle Net Configuration Assistant(NetCA)を起動してOracle Netのlistener.oraファイルを構成しておく必要があります。
事前構成済データ・ファイルを使用するDBCAテンプレートを選択し、ASMまたはクラスタ・ファイル・システムを使用しない場合、DBCAはデータベースの作成時に、まず各表領域に対応する共有ストレージ・デバイスが作成されているかどうかを検証します。共有ストレージ・デバイスを構成していなかった場合はこれを構成し、DBCAの「記憶域」ページでDBCAが提示するデフォルトのデータ・ファイル名をデバイス名に置き換えてから、データベース作成を継続する必要があります。
DBCAを起動するには、oracleユーザーとして、Oracle RACがインストールされているノードのいずれかに接続し、SSH鍵をメモリーにロードして、$ORACLE_HOME/binディレクトリからdbcaコマンドを入力します。
DBCAを起動すると、最初に、Oracle RACデータベースを選択するオプションを含む、Oracle RAC用の「ようこそ」ページが表示されます。このOracle RAC用の「ようこそ」ページは、DBCAを起動したOracleホームがクラスタにインストールされている場合にのみ、DBCAによって表示されます。
Oracle RACの「ようこそ」ページが表示されたら、DBCAのプロンプトに従って情報を指定します。必要に応じて、「ヘルプ」をクリックします。
DBCAによってOracle RAC用の「ようこそ」ページが表示されなかった場合は、Oracleホームがクラスタにインストールされているかどうかを検出できなかったことを示しています。この場合は、OUIインベントリが/etc/oraInst.locディレクトリに正しく配置され、oraInventoryファイルが破損していないことを確認します。また、次のCVUコマンド構文を使用してクラスタウェア診断を実行します。
/CRS_home/bin/cluvfy/runcluvfy.sh stage -post crsinst -n nodelist.
たとえば、マウント・ポイント/u01/app/crsと、ノードnode1およびnode2で構成されている場合は、次のコマンドを実行します。
$ /u01/app/crs/bin/cluvfy.sh stage -post crsinst -n node1,node2
DBCAを使用する場合は、次の事項に注意してください。
クラスタ・インストールの対象となるノードが「ノードの選択」ページに表示されない場合は、Opatch lsinventoryによってインベントリ診断を、CVUによってクラスタウェア診断を実行します。
グローバル・データベース名には、30文字以内の、英字で始まる文字列を指定できます。グローバル・データベース名のドメイン部分には、128文字以内の、英数字およびピリオド(.)からなる文字列を指定できます。
SID接頭辞は、英字で始める必要があります。
SID接頭辞に使用できる文字列の最大数は8文字です。DBCAは、SID接頭辞を使用して、各インスタンスのORACLE_SID変数に一意の値を生成します。
「管理オプション」ページで、Oracle Enterprise Managerの監視インタフェースおよび管理インタフェースを選択できます。
Database Controlは、いつでも選択できます。DBCAによってクラスタにGrid Controlのエージェントが検出された場合、Grid Controlを使用したEnterprise Managerオプションも選択できます。Database ControlインタフェースとGrid Controlインタフェースのいずれかを選択します。
電子メールによる通知の設定および日次バックアップ操作の有効化を行うことができます。電子メールによる通知では、送信メール・サーバーおよび電子メール・アドレスを指定します。日次バックアップでは、バックアップ時刻およびバックアップ操作を実行するユーザーのオペレーティング・システムの接続情報を入力します。
フラッシュ・リカバリ領域を使用するために、個別に2つ以上のASMディスク・グループを作成することをお薦めします。データベース領域用とリカバリ領域用です。データベース領域とリカバリ領域を別の障害グループに配置することをお薦めします。
障害グループは、2つのディスク間で共有されているコントローラなどの共有ハードウェアまたは同じスピンドル上にある2つのディスクによって定義されます。2つのディスクで障害が発生したハードウェアを共有しており、両方のディスクが使用できなくなった場合、これらのディスクは同じ障害グループに属しています。
ASMを使用しない場合、データ・ファイルとフラッシュ・リカバリ領域を(ASMを使用する場合の別の障害グループと同様の)Oracleホーム以外の別の場所に配置して、ハードウェアの障害によって可用性が低下しないようにすることをお薦めします。
|
参照: フラッシュ・リカバリ領域の詳細は、『Oracle Database概要』を参照してください。障害グループ、および高可用性とリカバリのベスト・プラクティスについては、『Oracle Databaseストレージ管理者ガイド』を参照してください。 |
「ASMディスク・グループ」ページで、追加するディスクが表示されない場合は、「ディスク検出パスの変更」をクリックして、使用可能なディスクの検出にDBCAが使用する検索パスを変更します。 ボックスを選択して、ステータスが「候補」または「前」(これまでASMディスク・グループで使用されていないか、現在グループに属していない)であるディスクを選択できます。ASMディスク・ヘッダーはまだあるが、ディスク・グループは使用されなくなったディスクを追加する場合(これが発生する可能性があるのは、インストールを中止した後、ディスク・グループを削除しないで削除を行った後、またはその他の構成の問題が発生した後にディスクを選択する場合)、Forceコマンドを使用します。
次のメッセージが表示された場合の手順を示します。
The file oracle_home/bin/oracle does not exist on node node_name. Make sure that file exists on these nodes before proceeding.
このメッセージが表示された場合、クラスタ内で最初にASMインスタンスを実行するOracleホームが、これらのクラスタ・ノードに作成されていません。ASMのOracleホームをこれらのノードに作成する必要があります。手順については、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』の「手順4: Oracle RACデータベース・レイヤーでのノードの追加」を参照してください。ただし、その項の手順5は実行しないでください。OUIは、選択したノードにASMのOracleホームを作成し、これらのノードでASMインスタンスの実行に必要なすべての設定を実行します。
次のメッセージが表示された場合の手順を示します。
Please run the DBCA from one of the nodes that has an existing ASM instance node_list.
このメッセージが表示された場合、ASM記憶域を使用してOracle RACデータベースを作成しようとしていますが、DBCAを実行しているノードにASMインスタンスが存在していません。ただし、ASMインスタンスは、そのメッセージのノード・リストに表示されるリモート・ノードに存在します。この場合、既存のASMインスタンスは、そのリモート・ノードからローカル・ノードへクローニングされません。これを解決するには、ノード・リストに表示されるノードからDBCAを起動し、ASM記憶域を使用してOracle RACデータベースを作成します。これによって、ローカル・ノードのASMインスタンスがコピーされ、このパラメータおよび属性が変更され、ASMインスタンスがないクラスタのノード上にASMインスタンスが作成されます。
「リカバリ構成」ページで、ASMまたはクラスタ・ファイル・システム記憶域を使用すると、その「リカバリ構成」ページで、フラッシュ・リカバリ領域とサイズも選択できます。ASMを使用している場合、デフォルトでは、フラッシュ・リカバリ領域はASMディスク・グループに設定されます。OCFS2を使用している場合、デフォルトでは、フラッシュ・リカバリ領域は$ORACLE_BASE/flash_recovery_areaに設定されます。
Linuxシステムにインストールする場合、「初期化パラメータ」ページで、初期化パラメータMEMORY_TARGETまたはMEMORY_MAX_TARGETを設定する「メモリー・サイズ(SGAおよびPGA)」にはオペレーティング・システムの共有メモリー・ファイル・システム(/dev/shm)のメモリー・サイズより大きい値を指定できないことに注意してください。
たとえば、システムの共有メモリー・ファイル・システムには1 GBのメモリーしか割り当てられていないにもかかわらず、「メモリー・サイズ(SGAおよびPGA)」(MEMORY_TARGET)に2 GBと設定している場合、データベースの起動時に次のエラーが表示されます。
ORA-00845: MEMORY_TARGET not supported on this system ORA-01078: Failure in processing system parameters
この問題は他のプラットフォームでは発生しません。
すべてのプラットフォームについて、クラスタに現在のDBCAセッションに存在するノードより多くのノードを追加する場合は、「すべての初期化パラメータ」をクリックして、パラメータCLUSTER_DATABASE_INSTANCESをクラスタに追加するノード数に変更します。
また、「すべての初期化パラメータ」をクリックする際には、グローバル・データベース名が8文字を超える場合、データベース名の値(DB_NAMEパラメータ)は、最初の8文字に切り捨てられ、DB_UNIQUE_NAMEパラメータ値が、グローバル名に設定されることに注意してください。
|
参照: 初期化パラメータについては、『Oracle Database管理者リファレンスfor Linux and UNIX-Based Operating Systems』を参照してください。 |
DBCAのプロンプトに従って作業を行い、「サマリー」ダイアログ・ボックスの情報を確認して「OK」をクリックすると、DBCAによって次の処理が行われます。
有効なOracle RACデータベースとそのインスタンスの作成
Oracle RACデータ・ディクショナリ・ビューの作成
クラスタ・データベースのネットワークの構成
以前のリリースのOracle Databaseリスナーと関連ファイルのOracle Database 11gのOracleホームへの移行
リスナーおよびデータベース・インスタンスの起動と、その後での高可用性サービスの起動
Oracle Enterprise Manager Database ControlまたはGrid Controlの構成
|
注意: データベースを作成した後で、そのデータベースにOracle Database製品をさらにインストールする場合は、Oracle Universal Installerが特定の実行可能ファイルおよびライブラリを再リンクできるように、追加の製品をインストールする前に、Oracleホームで実行されているすべてのプロセスを停止する必要があります。詳細は、付録E「既存のOracle Real Application Clustersデータベースでのプロセスの停止方法」を参照してください。 |
この項では、DBCAを使用したOracle RACデータベースの削除方法について説明します。この手順を実行すると、データベースが削除され、データベースの初期化パラメータ・ファイル、インスタンス、OFA構造およびOracleネットワーク構成が削除されます。ただし、RAWデバイスまたはRAWパーティションにあるデータ・ファイルは削除されません。
DBCAを使用してデータベースを削除するには、次の作業を行います。
いずれかのノードでDBCAを起動します。
$ORACLE_HOME/binディレクトリからDBCAコマンドを実行します。
DBCAの「ようこそ」ページが表示されます。
「Oracle Real Application Clusters」を選択して「次へ」をクリックします。
「データベースの削除」を選択して「次へ」をクリックします。DBCAの「クラスタ・データベースのリスト」ページが表示されます。
ユーザーIDおよびパスワードにオペレーティング・システムの認証がない場合、「クラスタ・データベースのリスト」ページにユーザー名およびパスワードを入力するフィールドが表示されます。このフィールドが表示されたら、SYSDBA権限のあるユーザー・アカウントのユーザーIDおよびパスワードを入力します。
削除するデータベースを選択し、「終了」をクリックします。
「OK」をクリックすると、データベース本体と関連ファイル、サービスおよび環境設定の削除が開始されます。「取消」をクリックすると、操作が中止されます。
「OK」をクリックすると、DBCAは操作を継続して、このデータベースに関連するすべてのインスタンスを削除します。DBCAは、パラメータ・ファイル、パスワード・ファイルおよびoratabエントリも削除します。
この時点で、次の作業が完了しました。