ヘッダーをスキップ
Oracle Databaseインストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1) for Solaris Operating System
E05978-02
  目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

2 インストール前の作業

この章では、Oracle Universal Installerを開始する前に完了しておく必要のあるタスクについて説明します。タスクの内容は次のとおりです。

2.1 システムへrootとしてログイン

Oracleソフトウェアをインストールする前に、rootユーザーとしていくつかのタスクを完了しておく必要があります。rootユーザーとしてログインするには、次の手順のいずれかを実行します。


注意:

サイレント・モードのインストールを実行する場合を除き、X Window Systemワークステーション、Xターミナル、またはXサーバーがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする必要があります。

サイレント・モードのインストールの詳細は、付録Aを参照してください。


2.2 ハードウェア要件の確認

システムは次の最小ハードウェア要件を満たしている必要があります。

2.2.1 メモリー要件

Oracle Database 11gリリース1のインストールのメモリー要件は次のとおりです。

  • 最低1GBのRAM

    RAMサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/prtconf | grep "Memory size"
    

    RAMのサイズが必要サイズより小さい場合は、先に進む前にメモリーを増設する必要があります。

  • 次の表では、インストールされているRAMと構成済スワップ領域要件の関連を示します。

    RAM スワップ領域
    1024MB〜2048MB RAMのサイズの1.5倍
    2049MB〜8192MB RAMのサイズと同じ
    8192MB超 RAMのサイズの0.75倍

    構成済スワップ領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/swap -s
    

    追加のスワップ領域を構成する方法は、必要に応じてオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

  • 使用可能なRAM領域およびスワップ領域を確認するには、次のコマンドを入力します。

    # sar -r -i n
    

    nは次の反復までの秒数、iは反復テストの回数です。


注意:

値をファイナライズする前に、使用可能なRAM領域およびスワップ領域用に複数の値を選択することをお薦めします。これは、ユーザーとコンピュータの間の相互作用に応じて、使用可能なRAM領域およびスワップ領域が常に変化するためです。

2.2.2 システム・アーキテクチャ

システム・アーキテクチャでソフトウェアを実行できるかどうかを判別するには、次のコマンドを入力します。

# /bin/isainfo -kv

このコマンドでは、プロセッサ・タイプが表示されます。プロセッサ・アーキテクチャが、インストールするリリースのOracleソフトウェアと一致することを確認してください。想定した出力が表示されない場合、このシステムにそのソフトウェアはインストールできません。

2.2.3 ディスク領域要件

Oracle Database 11gリリース1のインストールのディスク領域要件は次のとおりです。

  • /tmpディレクトリに225MB〜275MBのディスク領域

    /tmpディレクトリ内の使用可能なディスク領域の量を確認するには、次のコマンドを入力します。

    Solaris 10の場合:

    # df -h /tmp
    

    他のSolarisオペレーティング・システムの場合:

    # df -k /tmp
    

    /tmpディレクトリで使用可能な空きディスク領域が400MB未満の場合は、次のいずれかの手順を実行します。

    • ディスク領域の要件が満たされるように、/tmpディレクトリから不要なファイルを削除します。

    • oracleユーザーの環境を設定するときに、(後述)、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

    • /tmpディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。ファイル・システムの拡張については、必要に応じて、システム管理者に連絡してください。

  • システムの空きディスク領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    Solaris 10の場合:

    # df -h
    

    他のSolarisオペレーティング・システムの場合:

    # df -k
    
  • 次の表では、ソフトウェア・ファイルのおおよそのディスク領域要件をインストール・タイプごとに示します。

    インストール・タイプ ソフトウェア・ファイルの要件(GB)
    Enterprise Edition 4.68
    Standard Edition 4.62
    カスタム(最大) 4.71

  • ファイル・システム記憶域(オプション)を使用する事前構成済データベースでは、1.5GB〜2GBのディスク領域が必要です。


    注意:

    自動ストレージ管理を使用するデータベースのディスク領域要件はこの章の後半で説明します。

    自動バックアップを構成する場合は、ファイル・システムまたは自動ストレージ管理のディスク・グループに、フラッシュ・リカバリ領域用の追加のディスク領域が必要です。

2.3 ソフトウェア要件の確認

インストールする製品に応じて、システム上に次のソフトウェアがインストールされているかどうかを確認します。


注意:

Oracle Universal Installerは、システムがリストに示されている要件を満たしているかどうかを検証します。これらのチェックに合格するために、Oracle Universal Installerを起動する前に要件を確認してください。

2.3.1 オペレーティング・システムの要件

Oracle Database 11gリリース1のオペレーティング・システムの要件は次のとおりです。

  • Solaris 9 Update 7以上

  • Solaris 10

インストールされているSolarisのディストリビューションおよびバージョンを確認するには、次のコマンドを入力します。

# uname -r
5.9

この例では、バージョンはSolaris 9(5.9)です。オペレーティング・システムのアップグレードに関する詳細は、必要に応じてオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

インストールされているSolarisの更新レベルを確認するには、次のコマンドを入力します。

$ cat /etc/release
Solaris 9 4/03 s9s_u3wos_

コマンドの出力の_u3は、Solaris 9のupdate 3を意味します。

2.3.2 パッケージ要件

Oracle Database 11gリリース1のパッケージの要件は次のとおりです。

項目 要件
パッケージ 次のパッケージ(またはそれ以降のバージョン)がインストールされている必要があります。
SUNWarc
SUNWbtool
SUNWhea
SUNWlibC
SUNWlibm
SUNWlibms
SUNWsprot
SUNWtoo
SUNWi1of
SUNWi1cs
SUNWi15cs
SUNWxwfnt
SUNWsprox

注意: SUNWsproxパッケージはSolaris 10ではサポートされていません。

ロケールによってはJavaの追加フォント・パッケージが必要です。詳細は、次のWebサイトを参照してください。

http://java.sun.com/j2se/1.4.2/font-requirements.html

必要なパッケージがインストールされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。

# pkginfo -i SUNWarc SUNWbtool SUNWhea SUNWlibm SUNWlibms SUNWsprot \
 SUNWsprox SUNWtoo SUNWi1of SUNWi1cs SUNWi15cs SUNWxwfnt

パッケージがインストールされていない場合、インストールしてください。パッケージのインストールの詳細は、オペレーティング・システムまたはソフトウェアのドキュメントを参照してください。

2.3.3 コンパイラ要件

Oracle Database 11gリリース1から、Pro*C/C++、Oracle Call Interface、Oracle C++ Call InterfaceおよびOracle XML Developer's Kit(XDK)に対してサポートされているコンパイラはSun One Studio 11です。

2.3.4 その他のソフトウェア要件

使用するコンポーネントに応じて、次のソフトウェアがインストールされていることを確認する必要があります。

2.3.4.1 Oracle Messaging Gateway

Oracle Messaging Gatewayは、Oracle Streamsアドバンスト・キューイング(AQ)と次のソフトウェアの統合をサポートします。

  • IBM MQSeries V6、クライアントおよびサーバー

  • TIBCO Rendezvous 7.2

WebSphere MQのCSDが必要な場合は、次のWebサイトでダウンロードおよびインストールの情報を参照してください。

http://www-306.ibm.com/software/integration/wmq/support

2.3.4.2 Oracle JDBC/OCIドライバ

Oracle JDBC/OCIドライバを使用して、次のオプションのJDKバージョンを使用できます。ただし、インストールに必須ではありません。

Sun JDK 1.5.0

2.3.4.3 ブラウザ要件

WebブラウザがJavaScriptおよびHTML 4.0標準とCSS 1.0標準をサポートしている必要があります。次のブラウザはこれらの要件を満たします。

  • Oracle Application Expressの場合:

    • Microsoft Internet Explorer 6.0以降のバージョン

    • Firefox 1.0以降のバージョン

  • Oracle Enterprise Manager Database Controlの場合:

    • Netscape Navigator 7.2

    • Netscape Navigator 8.1

    • Mozillaバージョン1.7

    • Microsoft Internet Explorer 6.0 SP2

    • Microsoft Internet Explorer 7.0

    • Firefox 1.0.4

    • Firefox 1.5

    • Firefox 2.0

2.3.4.4 Oracle Application Expressで使用するOracle XML DB

使用するOracleデータベースにOracle XML DBがインストールされている必要があります。インストール中に、またはOracle Database Configuration Assistant(DBCA)によって作成された事前構成済データベースを使用している場合、Oracle XML DBはすでにインストールされ構成済です。


関連項目:

Oracle XML DBを既存のデータベースに手動で追加するための詳細は、『Oracle XML DB開発者ガイド』を参照してください。

2.3.4.5 PL/SQL Webツールキット

Oracle Application Expressでは、PL/SQL Webツールキット・バージョン10.1.2.0.6以降が必要です。PL/SQL Webツールキットの現在のバージョンの確認手順、およびバージョン10.1.2.0.6のインストール手順は、apex/owaディレクトリのREADME.txtファイルを参照してください。

2.3.4.6 Oracle Text

Oracle Application Expressで検索可能なオンライン・ヘルプを使用するには、Oracle Textをインストールする必要があります。Oracle TextはデフォルトではOracle Databaseのコンポーネントとしてインストールされます。


関連項目:

Oracle Textの詳細は、『Oracle Textアプリケーション開発者ガイド』を参照してください。

2.3.5 パッチ要件

Oracle Database 11gリリース1のパッチの要件は次のとおりです。

2.3.5.1 オペレーティング・システム固有のパッチ

インストール・タイプまたは製品 要件
すべてのインストール Solaris 9のパッチ:
  • 112233-11、SunOS 5.9: Kernel Patch

  • 118558-22、SunOS 5.9: Kernel Patch

  • 111722-04、SunOS 5.9: Math Library (libm) patch

  • 112874-39、SunOS 5.9: libc patch

Numa Systemsでは次の追加パッチが必要です。

  • 115675-01、SunOS 5.9: liblgrp API

  • 113471-08、SunOS 5.9: Miscellaneous SunOS Commands Patch

  • 115675-01、SunOS 5.9: /usr/lib/liblgrp.so Patch

Solaris 10のパッチ:

  • 127111-02、SunOS 5.10: libc patch

  • 137111-04、SunOS 5.10: kernel patch

Pro*C/C++、Pro*FORTRAN、Oracle Call Interface、Oracle C++ Call Interface、Oracle XML Developer's Kit(XDK) Solaris 9のパッチ:

112760-05、C 5.5: Patch for S1S8CC C compiler

Solaris 10のパッチ:

  • 117837-05: C++ compiler optimizer patch

  • 117846-08: C++ compiler Optimization patch

  • 118682-01


オペレーティング・システムのパッチがインストールされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。

# /usr/sbin/patchadd -p | grep patch_number(without version number)

たとえば、111713パッチのいずれかのバージョンがインストールされているかどうかを確認するには、次のコマンドを使用します。

# /usr/sbin/patchadd -p | grep 111713

オペレーティング・システムのパッチがインストールされていない場合、次のWebサイトからダウンロードし、インストールしてください。

http://sunsolve.sun.com

2.4 Oracle Configuration Managerのインストール前の要件

インストールの実行中、Oracle Configuration Managerを有効にするために必要な情報を求められます。Oracleサポート・サービスにサービス・リクエストを作成する場合、構成情報を使用することで問題をより迅速に解決できます。

インストール時またはインストール後にOracle Configuration Managerを有効化できます。インストール時に有効化するには、次の情報が必要です。

登録に失敗し、正しい国コードが指定されたか不明な場合は、OracleMetalinkのサイト(https://metalink.oracle.com)を参照してください。OracleMetaLinkアカウントに関連する国は、「Licenses」リンクにある「Profile」から参照できます。


関連項目:

詳細は、『Oracle Configuration Manager Installation and Administration Guide』を参照してください。

2.5 ネットワーク設定の確認

通常、Oracle Databaseをインストールするコンピュータはネットワークに接続されています。そのコンピュータには、Oracle Databaseインストールを格納するためのローカル記憶域があります。また、ディスプレイ・モニターとDVDドライブも備えています。この項では、このような標準的な構成とは異なるコンピュータにOracle Databaseをインストールする方法を説明します。この内容は次のとおりです。

2.5.1 名前解決の構成

名前解決が設定されていない場合は、Oracle Universal Installerを実行するとエラーが発生することがあります。このエラーを回避するには、インストール前に、ホスト名が/etc/hostsファイルを介してのみ解決されることを確認する必要があります。

ホスト名が/etc/hostsファイルを介してのみ解決されることを確認する手順は、次のとおりです。

  1. /etc/hostsファイルが名前解決に使用されることを確認します。そのためには、次のようにnsswitch.confファイル内のhostsファイル・エントリを確認します。

    # cat /etc/nsswitch.conf | grep hosts
    

    このコマンドの出力には、ファイルのエントリが含まれます。

  2. 次のようにhostnameコマンドを使用して、ホスト名が設定されていることを確認します。

    # hostname
    

    このコマンドの出力は、次のようになります。

    myhost.mycomputer.com
    
  3. 次のようにdomainnameコマンドを使用して、ドメイン名が動的に設定されていないことを確認します。

    # domainname
    

    このコマンドでは結果は戻されません。

  4. 次のコマンドを使用して、hostsファイルに完全修飾されたホスト名が含まれていることを確認します。

    # cat /etc/hosts | grep `eval hostname`
    

    このコマンドの出力には、完全修飾されたホスト名およびlocalhostのエントリが含まれます。

    次に例を示します。

    192.168.100.16    myhost.us.example.com   myhost
    127.0.0.1         localhost                 localhost.localdomain
    

    hostsファイルに完全修飾されたホスト名が含まれない場合は、ファイルを開いて必要な変更を行います。

2.5.2 DHCPコンピュータへのインストール

Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)は、ネットワーク上で動的なIPアドレスを割り当てます。動的アドレッシングにより、コンピュータはネットワークに接続するたびに異なるIPアドレスを持つことができます。コンピュータを接続したままでIPアドレスを変更できる場合もあります。DHCPシステムでは、静的IPアドレッシングと動的IPアドレッシングを混在させることができます。

DHCP設定時に、ソフトウェアによりIPアドレスが追跡され、ネットワーク管理が簡素化されます。これにより、コンピュータに固有のIPアドレスを手動で割り当てなくても、新しいコンピュータをネットワークに追加できます。

2.5.3 マルチホーム・コンピュータへのインストール

Oracle Databaseをマルチホーム・コンピュータにインストールできます。マルチホーム・コンピュータは複数のIPアドレスに関連付けられています。通常は、そのためにコンピュータに複数のネットワーク・カードが搭載されています。IPアドレスはそれぞれホスト名に関連付けられています。また、ホスト名の別名を設定できます。デフォルトでは、Oracle Universal InstallerはORACLE_HOSTNAME環境変数の設定を使用してホスト名を検索します。ORACLE_HOSTNAMEが設定されておらず、インストール先のコンピュータに複数のネットワーク・カードが搭載されている場合、Oracle Universal Installerでは/etc/hostsファイルの最初のエントリを使用してホスト名が確認されます。

クライアントは、ホスト名を使用して(またはこのホスト名の別名を使用して)コンピュータにアクセスできる必要があります。これを確認するには、短縮名(ホスト名のみ)および完全名(ホスト名とドメイン名)を使用して、クライアント・コンピュータからホスト名をpingします。両方のテストに成功する必要があります。

ORACLE_HOSTNAME環境変数の設定

ORACLE_HOSTNAME環境変数を設定する手順は、次のとおりです。たとえば、完全修飾されたホスト名がsomehost.us.example.comの場合、次のコマンドのいずれかを入力します。

Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

$ ORACLE_HOSTNAME=somehost.us.example.com
$ export ORACLE_HOSTNAME

Cシェルの場合:

% setenv ORACLE_HOSTNAME somehost.us.example.com

2.5.4 複数の別名を持つコンピュータへのインストール

複数の別名を持つコンピュータは、ネーミング・サービスに1つのIPと複数の別名で登録されます。ネーミング・サービスでは、これらの別名のいずれかが同じコンピュータに解決されます。この種のコンピュータにOracle Databaseをインストールする前に、ORACLE_HOSTNAME環境変数を、ホスト名を使用するコンピュータに設定してください。

2.5.5 非ネットワーク・コンピュータへのインストール

Oracle Databaseを非ネットワーク・コンピュータにインストールできます。ラップトップなどのコンピュータがDHCP用に構成されており、Oracle Databaseのインストール後にコンピュータをネットワークに接続する予定の場合は、データベースをインストールするコンピュータ上でpingコマンドを使用して、コンピュータ自体に接続できるかどうかをチェックします。この手順は、最初にホスト名のみ、次に完全修飾名を使用して実行します。この名前は/etc/hostsファイルに含まれている必要があります。


注意:

コンピュータ自体でpingコマンドを実行すると、pingコマンドによりそのコンピュータのIPアドレスが戻されます。

pingコマンドに失敗した場合は、ネットワーク管理者に問い合せてください。

インストール後のコンピュータのネットワーク接続

インストール後にコンピュータをネットワークに接続すると、コンピュータ上のOracle Databaseインスタンスはネットワーク上の他のインスタンスで作業できます。コンピュータは、接続しているネットワークに応じて静的IPまたはDHCPを使用できます。

2.6 必要なオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成

このシステムにOracleソフトウェアを初めてインストールするかどうかにより、またインストールする製品により、複数のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成が必要になる場合があります。

Oracle Databaseをインストールする場合、次のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーが必要です。

すべてのインストールに対して、次のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーが必要です。

システム上のOracleソフトウェアの全インストールに対して、単一のOracleインベントリ・グループが必要です。初回インストール後は、そのシステムへの以降のすべてのOracleソフトウェア・インストールに、同一のOracleインベントリ・グループを使用する必要があります。ただし、個別にインストールする場合は、異なるOracleソフトウェア所有者ユーザー、OSDBAグループおよびOSOPERグループ(oracledba、およびoper以外)を作成するように選択できます。インストールごとに異なるグループを使用すると、各グループのメンバーは、システム上のすべてのデータベースではなく、関連するデータベース上でのみDBA権限を持つことになります。


関連項目:

OSDBAグループとOSOPERグループおよびSYSDBA権限とSYSOPER権限の詳細は、Oracle Databaseの管理者リファレンスおよび『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。


注意:

次の各項では、ローカル・ユーザーおよびグループの作成方法について説明します。ローカル・ユーザーおよびグループを作成するかわりに、Network Information Services(NIS)などのディレクトリ・サービスに適切なユーザーおよびグループを作成できます。ディレクトリ・サービスの使用方法は、システム管理者に問い合せるか、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

次の各項では、ローカル・ユーザーおよびグループの作成方法について説明します。

2.6.1 Oracleインベントリ・グループの作成

Oracleインベントリ・グループが存在しない場合、作成する必要があります。次の項では、Oracleインベントリ・グループが存在する場合、その名前の判別方法と、必要に応じてグループを作成する方法を示します。

Oracleインベントリ・グループの有無の判別

Oracleソフトウェアをシステムに初めてインストールするときには、Oracle Universal InstallerによりoraInst.locファイルが作成されます。このファイルでは、Oracleインベントリ・グループ名およびOracleインベントリ・ディレクトリのパスが識別されます。

Oracleインベントリ・グループが存在するかどうかを判別するには、次のコマンドを入力します。

# more /var/opt/oracle/oraInst.loc

oraInst.locファイルが存在する場合、このコマンドの出力は次のようになります。

inventory_loc=/u01/app/oracle/oraInventory
inst_group=oinstall

inst_groupパラメータは、Oracleインベントリ・グループ名(oinstallなど)を示します。

Oracleインベントリ・グループの作成

oraInst.locファイルが存在しない場合は、次のコマンドを入力してOracleインベントリ・グループを作成します。

# /usr/sbin/groupadd oinstall

2.6.2 OSDBAグループの作成

次の場合には、OSDBAグループを作成する必要があります。

  • OSDBAグループが存在しない場合。たとえば、これがシステムに対するOracle Databaseソフトウェアの初回インストールの場合。

  • OSDBAグループは存在するが、新規のOracleインストールでは、異なるオペレーティング・システム・ユーザー・グループにデータベース管理権限を付与する場合。

OSDBAグループが存在しない場合、または新規のOSDBAグループが必要な場合は、次の手順で作成します。次のコマンドでは、同じ名前のグループが存在する場合を除き、グループ名にはdbaを使用してください。

# /usr/sbin/groupadd dba

2.6.3 OSOPERグループの作成(オプション)

一連の限られたデータベース管理権限(SYSOPERオペレータ権限)を持つオペレーティング・システム・ユーザーのグループを識別する場合のみ、OSOPERグループを作成します。ほとんどのインストールの場合、OSDBAグループのみを作成するのみで十分です。OSOPERグループを使用する場合は、次の状況で作成する必要があります。

  • OSOPERグループが存在しない場合。たとえば、これがシステムに対するOracle Databaseソフトウェアの初回インストールの場合。

  • OSOPERグループは存在するが、新規のOracleインストールでは、異なるオペレーティング・システム・ユーザー・グループにデータベース・オペレータ権限を付与する場合。

新規のOSOPERグループが必要な場合、次の手順で作成します。次のコマンドでは、同じ名前のグループが存在する場合を除き、グループ名にはoperを使用してください。

# /usr/sbin/groupadd oper

2.6.4 Oracleソフトウェア所有者ユーザーの作成

次の状況では、Oracleソフトウェア所有者ユーザーを作成する必要があります。

  • Oracleソフトウェア所有者ユーザーが存在しない場合。たとえば、これがシステムに対するOracleソフトウェアの最初のインストールの場合。

  • Oracleソフトウェア所有者ユーザーは存在するが、新規のOracle Databaseインストールでは、別のグループ・メンバーシップを設定した別のオペレーティング・システム・ユーザーを使用して、これらのグループにデータベース管理権限を付与する場合。

2.6.4.1 Oracleソフトウェア所有者ユーザーが存在するかどうかの判別

oracleという名前のOracleソフトウェア所有者ユーザーが存在するかどうかを判別するには、次のコマンドを入力します。

# id -a oracle

oracleユーザーが存在する場合、このコマンドからの出力は、次のようになります。

uid=440(oracle) gid=200(oinstall) groups=201(dba),202(oper)

ユーザーが存在する場合、既存のユーザーを使用するか、または他のoracleユーザーを作成するかを決定します。既存のユーザーを使用する場合、ユーザーのプライマリ・グループがOracleインベントリ・グループで、適切なOSDBAおよびOSOPERグループのメンバーであることを確認します。詳細は、次の項のいずれかを参照してください。

2.6.4.2 Oracleソフトウェア所有者ユーザーの作成

Oracleソフトウェア所有者ユーザーが存在しない場合、または新規のOracleソフトウェア所有者ユーザーが必要な場合、次の手順で作成します。次の手順では、oracleという名前を持つユーザーが存在しない場合は、それを使用します。

  1. oracleユーザーを作成するには、次のようなコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/useradd -g oinstall -G dba[,oper] oracle
    

    各項目の意味は次のとおりです。

    • -gオプションは、プライマリ・グループを指定します。oinstallなど、Oracleインベントリ・グループを指定する必要があります。

    • -Gオプションは、セカンダリ・グループを指定します。OSDBAグループおよび必要に応じてOSOPERグループを指定する必要があります。たとえば、dbaまたはoperです。

  2. oracleユーザーのパスワードを設定します。

    # passwd -r files oracle
    

2.6.4.3 Oracleソフトウェア所有者ユーザーの変更

oracleユーザーが存在するが、そのプライマリ・グループがoinstallでない場合、またはそれが適切なOSDBAグループまたはOSOPERグループのメンバーでない場合、次のようなコマンドを入力してユーザーを変更します。-gオプションを使用してプライマリ・グループを指定し、-Gオプションを使用して必要なセカンダリ・グループを指定します。

# /usr/sbin/usermod -g oinstall -G dba[,oper] oracle

2.7 カーネル・パラメータの構成


注意:

次の項に示すカーネル・パラメータ値およびシェル制限値は、単なる最小値です。本番データベース・システムでは、これらの値をチューニングしてシステムのパフォーマンスを最適化することをお薦めします。カーネル・パラメータのチューニングの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

次の表に示すカーネル・パラメータが、Solaris 9オペレーティング・システムに示される最小値以上の値に設定されていることを確認します。表の後に、値の確認および設定方法について説明します。

2.7.1 Solaris 9でのカーネル・パラメータの構成

Solaris 9を実行中のSolarisオペレーティング・システム(SPARC 64ビット)で、次の表に示すカーネル・パラメータが最小値以上の値に設定されていることを確認します。

パラメータ 最小値
noexec_user_stack 1
semsys:seminfo_semmni 100
semsys:seminfo_semmns 1024
semsys:seminfo_semmsl 256
semsys:seminfo_semvmx 32767
shmsys:shminfo_shmmax 4294967296
shmsys:shminfo_shmmni 100

リソース・コントロールに指定されている現行の値を表示し、必要に応じて変更するには、次の手順を実行します。

  1. これらのパラメータに指定されている現行の値を表示するには、次のコマンドを入力します。

    # grep noexec_user_stack /etc/system
    # /usr/sbin/sysdef | grep SEM
    # /usr/sbin/sysdef | grep SHM
    
  2. 現行の値を変更する必要がある場合、次の手順を実行します。

    1. /etc/systemファイルのバックアップ・コピーを作成します。たとえば、次のように入力します。

      # cp /etc/system /etc/system.orig
      
    2. 任意のテキスト・エディタで/etc/systemファイルを開き、必要に応じて次のような行を追加します(同様の行が存在する場合は編集します)。

      set noexec_user_stack=1
      set semsys:seminfo_semmni=100
      set semsys:seminfo_semmns=1024
      set semsys:seminfo_semmsl=256
      set semsys:seminfo_semvmx=32767
      set shmsys:shminfo_shmmax=4294967296
      set shmsys:shminfo_shmmni=100
      
    3. 次のコマンドを入力して、システムを再起動します。

      # /usr/sbin/reboot
      
    4. システムの再起動時にログインしてユーザーをrootに切り替えます。

  3. クラスタのすべてのノードに対してこの手順を繰り返します。

2.7.2 Solaris 10でのカーネル・パラメータの構成

Solaris 10で、次の表に示す各カーネル・パラメータが最小値以上の値に設定されていることを確認します。この表には、特定のカーネル・パラメータについて/etc/systemファイルを置き換えるリソース・コントロールも含まれます。Oracle Databaseはプロセス起動時にプロジェクト情報を設定しないため、/etc/systemプロセスのうち、廃止になっているものの削除されていないプロセスはOracle Databaseで設定する必要があります。


注意:

Solaris 10では、System V IPCを実装するために/etc/systemファイルを変更する必要はありません。Solaris 10では実装にリソース・コントロール機能が使用されます。ただし、Oracleではリソース・コントロールと/etc/system/パラメータの両方を設定することをお薦めします。オペレーティング・システム・パラメータがリソース・コントロールで置き換えられないと、Solaris 10システムのパフォーマンスとセキュリティに影響し続けます。詳細は、Sunのベンダーに問い合せてください。

パラメータ リソース・コントロールで置換 最小値
noexec_user_stack NA 1
semsys:seminfo_semmni project.max-sem-ids 100
semsys:seminfo_semmns NA 1024
semsys:seminfo_semmsl process.max-sem-nsems 256
semsys:seminfo_semvmx NA 32767
shmsys:shminfo_shmmax project.max-shm-memory 4294967296
shmsys:shminfo_shmmni project.max-shm-ids 100

Solaris 10でリソース・コントロールに指定されている現行の値を表示し、必要に応じて変更するには、次の手順を実行します。

  1. リソース・コントロールの現行の値を表示するには、次のコマンドを入力します。

    # id -p // to verify the project id
    uid=0(root) gid=0(root) projid=1 (user.root)
    # prctl -n project.max-shm-memory -i project user.root
    # prctl -n project.max-sem-ids -i project user.root
    
  2. 現行の値を変更する必要がある場合、次の手順を実行します。

    1. max-shm-memoryの値を6GBに変更するには、次のとおり入力します。

      # prctl -n project.max-shm-memory -v 6gb -r -i project user.root
      
    2. max-sem-idsの値を256に変更するには、次のとおり入力します。

      # prctl -n project.max-sem-ids -v 256 -r -i project user.root
      

注意:

システム・パラメータの変更にprctlコマンド(リソース・コントロール)を使用する場合、パラメータ変更を適用させるためにシステムを再起動する必要はありません。ただし、変更されたパラメータはシステムの再起動後は保持されません。

システムの再起動後もリソース・コントロールのプロジェクト設定を保持するには、次の手順に従って変更します。

  1. デフォルトでは、Oracleインスタンスはdbaグループのoracleユーザーで実行されます。Oracleユーザーのデフォルトのプロジェクトとして、group.dbaという名前のプロジェクトが作成されます。idコマンドを実行し、Oracleユーザーのデフォルトのプロジェクトを検証します。

    # su - oracle
    $ id -p
    uid=100(oracle) gid=100(dba) projid=100(group.dba)
    $ exit
    
  2. 共有メモリーの最大値を2GBに設定するには、projmodコマンドを実行します。

    # projmod -sK "project.max-shm-memory=(privileged,2G,deny)" group.dba
    

    または、リソース・コントロール値project.max-shm-memory=(privileged,2147483648,deny)をOracleプロジェクトのプロジェクト・エントリの最後のフィールドに追加します。

  3. これらの手順を完了した後に、次のコマンドを使用して/etc/projectファイルの値を確認します。

    # cat /etc/project
    

    出力は次のようになります。

    system:0::::
    user.root:1::::
    noproject:2::::
    default:3::::
    group.staff:10::::
    group.dba:100:Oracle default
    project:::project.max-shmmemory=(privileged,2147483648,deny)
    
    
  4. リソース・コントロールがアクティブであることを確認するには、プロセスの所有権を確認し、次の例のようにコマンドidおよびprctlを実行します。

    # su - oracle
    $ id -p
    uid=100(oracle) gid=100(dba) projid=100(group.dba)
    $ prctl -n project.max-shm-memory -i process $$
    process: 5754: -bash
    NAME                    PRIVILEGE     VALUE     FLAG     ACTION    RECIPIENT
    project.max-shm-memory  privileged    2.00GB     -       deny
    

    注意:

    共有メモリーの最大値はSGA要件によって異なり、SGAのサイズより大きな値に設定する必要があります。

    詳細は、『Solaris Tunable Parameters Reference Manual』を参照してください。


2.8 必要なソフトウェア・ディレクトリの識別

Oracleソフトウェア用に次のディレクトリを識別または作成する必要があります。

2.8.1 Oracleベース・ディレクトリ

Oracleベース・ディレクトリは、Oracleソフトウェア・インストールのトップレベル・ディレクトリです。これは、Microsoft WindowsシステムでのOracleソフトウェアのインストールに使用されるC:\Oracleディレクトリに類似しています。Solarisシステム上では、Optimal Flexible Architecture(OFA)ガイドラインに、次のようなパスをOracleベース・ディレクトリに使用するという推奨事項があります。

/mount_point/app/oracle_sw_owner

各項目の意味は次のとおりです。

  • mount_pointは、Oracleソフトウェアが格納されるファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリです。

    このマニュアルの例では、マウント・ポイント・ディレクトリに/u01を使用しています。ただし、/oracleまたは/opt/oracleなど、別のディレクトリも選択できます。

  • oracle_sw_ownerは、oracleなど、Oracleソフトウェア所有者のオペレーティング・システム・ユーザー名です。

すべてのOracle製品を置くORACLE_BASEフォルダを指定できます。既存のORACLE_BASEがある場合は、「既存のものを使用」リストから選択できます。デフォルトでは、ユーザーが所有するORACLE_BASE値はリストの先頭に表示されます。ただし、OARCLE_BASEがない場合、新規選択オプションを選択して作成できます。詳細は、「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」を参照してください。

同じOracleベース・ディレクトリを複数のインストールに使用したり、個別のOracleベース・ディレクトリを異なるインストール用に作成できます。異なるオペレーティング・システム・ユーザーが同じシステム上にOracleソフトウェアをインストールする場合、各ユーザーは個別のOracleベース・ディレクトリを作成する必要があります。次に、Oracleベース・ディレクトリが同じシステム上に存在する例を示します。

/u01/app/oracle
/u01/app/orauser
/opt/oracle/app/oracle

次の項では、インストールに適した既存のOracleベース・ディレクトリの識別方法、および必要に応じたOracleベース・ディレクトリの作成方法を説明します。

Oracleベース・ディレクトリを作成する場合も、既存のものも使用する場合も、ORACLE_BASE環境変数がそのディレクトリのフルパスを示すように指定する必要があります。

2.8.2 Oracleインベントリ・ディレクトリ

Oracleインベントリ・ディレクトリ(oraInventory)には、システム上にインストールされたすべてのソフトウェアのインベントリが格納されます。このディレクトリは、単一システム上にインストールされたすべてのOracleソフトウェアに必須であり、共有のものです。Oracleソフトウェアを初めてシステムにインストールするときは、Oracle Universal Installerではこのディレクトリのパスの指定を求めるプロンプトが表示されます。次のディレクトリ構造を選択することをお薦めします。

oracle_base/oraInventory

Oracle Universal Installerでは、指定したディレクトリが作成され、それに対する適切な所有者、グループおよび権限が設定されます。ディレクトリを作成する必要はありません。


注意:

  • すべてのOracleソフトウェア・インストールはこのディレクトリに依存します。ディレクトリを必ず定期的にバックアップしてください。

  • システムからすべてのOracleソフトウェアを完全に削除した場合を除き、このディレクトリは削除しないでください。


2.8.3 Oracleホーム・ディレクトリ

Oracleホーム・ディレクトリは、特定のOracle製品用のソフトウェアをインストールするために選択するディレクトリです。異なるOracle製品、または同じOracle製品の異なるリリースは、個別のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。Oracle Universal Installerを実行すると、このディレクトリへのパスや識別名の指定を求めるプロンプトが表示されます。指定するディレクトリは、Oracleベース・ディレクトリのサブディレクトリである必要があります。Oracleホーム・ディレクトリには、次のようなパスを指定することをお薦めします。

oracle_base/product/11.1.0/db_1

Oracle Universal Installerは、指定したディレクトリ・パスをOracleベース・ディレクトリの下に作成します。また、適切な所有者、グループおよび権限も設定されます。このディレクトリを作成する必要はありません。


注意:

インストール時には、事前定義済の権限が適用された既存のディレクトリを、Oracleホーム・ディレクトリとして指定しないでください。指定した場合、ファイルおよびグループの所有権のエラーによりインストールが失敗する可能性があります。

2.9 Oracleベース・ディレクトリの識別または作成

インストールを開始する前に、既存のOracleベース・ディレクトリを識別するか、必要に応じて作成する必要があります。この項の内容は、次のとおりです。


注意:

システムに他のOracleベース・ディレクトリが存在する場合にも、Oracleベース・ディレクトリを作成するように選択できます。

2.9.1 既存のOracleベース・ディレクトリの識別

既存のOracleベース・ディレクトリは、OFAガイドラインに準拠するパスを持たない可能性があります。ただし、既存のOracleインベントリ・ディレクトリまたは既存のOracleホーム・ディレクトリを識別する場合、通常は次のようにOracleベース・ディレクトリを識別できます。

  • 既存のOracleインベントリ・ディレクトリの識別。詳細は、「Oracleインベントリ・グループの作成」を参照してください。

  • 既存のOracleホーム・ディレクトリの識別

    次のコマンドを入力してoratabファイルの内容を表示します。

    # more /var/opt/oracle/oratab
    

    oratabファイルが存在する場合、次のような行が含まれます。

    *:/u03/app/oracle/product/11.1.0/db_1:N
    *:/opt/orauser/infra_904:N
    *:/oracle/9.2.0:N
    

    各行に指定されたディレクトリ・パスは、Oracleホーム・ディレクトリを示します。使用するOracleソフトウェア所有者のユーザー名が末尾に付いているディレクトリ・パスは、Oracleベース・ディレクトリとして有効な選択です。oracleユーザーを使用してソフトウェアをインストールする場合、前述の例でリストされている次のディレクトリのどちらかを選択できます。

    /u03/app/oracle
    /oracle
    

    注意:

    可能であれば、最初のパス(/u03/app/oracle)のようなディレクトリ・パスを選択します。このパスは、OFAガイドラインに準拠しています。

このインストールに既存のOracleベース・ディレクトリの使用を決定する前に、次の条件を満たしていることを確認してください。

  • このディレクトリがオペレーティング・システムとは異なるファイル・システム上にあること。

  • Oracleベース・ディレクトリに、ソフトウェア・ファイル用に5GBの空きディスク領域があること。

    Oracleベース・ディレクトリがあるファイル・システムの空きディスク領域を確認するには、次のコマンドを入力します。

    Solaris 10の場合:

    # df -h /tmp
    

    他のSolarisオペレーティング・システムの場合:

    # df -k /tmp
    

続行する手順は、次のとおりです。

  • Oracleベース・ディレクトリが存在し、それを使用する場合は、「Oracle Databaseファイルおよびリカバリ・ファイルの記憶域オプションの選択」を参照してください。

    この後の項でoracleユーザーの環境を構成する際に、ORACLE_BASE環境変数を設定して選択したディレクトリを指定します。

  • Oracleベース・ディレクトリがシステム上に存在しないか、Oracleベース・ディレクトリを作成する場合、次の項を参照してください。

2.9.2 Oracleベース・ディレクトリの作成

Oracleベース・ディレクトリを作成する前に、十分な空きディスク領域を持つ適切なファイル・システムを識別する必要があります。

適切なファイル・システムを識別する手順は、次のとおりです。

  1. システムの空きディスク領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    Solaris 10の場合:

    # df -h /tmp
    

    他のSolarisオペレーティング・システムの場合:

    # df -k /tmp
    
  2. 表示から、適切な空き領域を持つファイル・システムを識別します。

    識別するファイル・システムは、ローカル・ファイル・システム、クラスタ・ファイル・システムまたは認定済NASデバイス上のNFSファイル・システムのいずれかです。

  3. 指定したファイル・システム用のマウント・ポイント・ディレクトリの名前を書き留めます。

Oracleベース・ディレクトリを作成し、適切な所有者、グループ、および権限を指定する手順は、次のとおりです。

  1. 次のようなコマンドを入力し、識別したマウント・ポイント・ディレクトリに推奨サブディレクトリを作成し、それに対する適切な所有者、グループおよび権限を設定します。

    # mkdir -p /mount_point/app/oracle_sw_owner
    # chown -R oracle:oinstall /mount_point/app/oracle_sw_owner
    # chmod -R 775 /mount_point/app/oracle_sw_owner
    

    たとえば、識別したマウント・ポイントが/u01であり、Oracleソフトウェア所有者のユーザー名がoracleである場合、Oracleベース・ディレクトリ・パスの推奨値は次のとおりです。

    /u01/app/oracle
    
  2. この後の項でoracleユーザーの環境を構成する際に、ORACLE_BASE環境変数を設定して、作成したOracleベース・ディレクトリを指定します。

2.10 Oracle Databaseファイルおよびリカバリ・ファイルの記憶域オプションの選択

次の表では、Oracle DatabaseファイルおよびOracle Databaseリカバリ・ファイルの格納について、サポートされている記憶域オプションを示しています。Oracle Databaseファイルには、データファイル、制御ファイル、REDOログ・ファイル、サーバー・パラメータ・ファイル、およびパスワード・ファイルが含まれます。

すべてのインストールに対して、Oracle Databaseファイルに使用する記憶域オプションを選択する必要があります。インストール時に自動バックアップを有効にする場合は、リカバリ・ファイル(フラッシュ・リカバリ領域)用に使用する記憶域オプションも選択する必要があります。各ファイル・タイプに、同じ記憶域オプションを使用する必要はありません。


重要:

ファイル・システムおよび自動ストレージ管理には、データベース・ファイルおよびリカバリ・ファイルがサポートされています。

記憶域オプション サポートされるファイル・タイプ
データベース リカバリ
ファイル・システム Yes Yes
自動ストレージ管理 Yes Yes

各ファイル・タイプに対して使用する記憶域オプションを選択するには、次のガイドラインを使用します。

インストールを開始する前にディスク記憶域を構成する方法については、選択するオプションに応じて次の各項を参照してください。

データベース記憶域またはリカバリ・ファイル記憶域にファイル・システムを使用する場合は、「Oracle Databaseファイルまたはリカバリ・ファイル用ディレクトリの作成」を参照してください。

2.11 Oracle Databaseファイルまたはリカバリ・ファイル用ディレクトリの作成

この項の内容は、次のとおりです。

2.11.1 Oracle Databaseファイルのファイル・システムの記憶域に関するガイドライン

ファイル・システムにOracle Databaseファイルを格納する場合は、次のガイドラインを使用してファイルの格納場所を決定します。

  • Oracle Universal Installerにより提示されるデータベース・ファイル・ディレクトリのデフォルト・パスは、Oracleベース・ディレクトリのサブディレクトリです。

  • データベース・ファイルの格納には、単一のファイル・システムまたは複数のファイル・システムのどちらでも選択できます。

    • 単一のファイル・システムを使用する場合は、データベース専用の物理デバイス上でファイル・システムを選択してください。

      最適のパフォーマンスと信頼性を得るには、複数の物理デバイス上でRAIDデバイスまたは論理ボリュームを選択して、Stripe-And-Mirror-Everything(SAME)方法論を実装します。

    • 複数のファイル・システムを使用する場合は、データベース専用の個別物理デバイス上でファイル・システムを選択します。

      この方法を使用すると、様々なデバイスに物理入出力操作を分散させ、個別の制御ファイルを作成して信頼性を高めることができます。これにより、付録D「Optimal Flexible Architecture」で説明されているOFA(Optimal Flexible Architecture)ガイドラインを完全に実装することもできます。この方法を実装するには、インストール時に「詳細」データベース作成オプションまたは「カスタム」インストール・タイプを選択する必要があります。

  • インストール時に事前構成済データベースを作成する場合は、選択するファイル・システム(複数も可)に1.2GB以上の空きディスク領域が必要です。

    本番データベースの場合は、データベースの用途に応じて必要なディスク領域の量を見積もる必要があります。

  • 最適なパフォーマンスを得る場合は、データベース専用の物理デバイス上にあるファイルシステムを選択する必要があります。

  • oracleユーザーが指定したパスにファイルを作成するには、書込み権限が必要です。

2.11.2 必要なディレクトリの作成


注意:

この手順を行う必要があるのは、個別のファイル・システム上のOracle Databaseファイルまたはリカバリ・ファイルをOracleベース・ディレクトリに格納する場合のみです。

個別のファイル・システム上のOracleデータベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルのディレクトリをOracleベース・ディレクトリに作成する手順は、次のとおりです。

  1. システムの空きディスク領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    Solaris 10の場合:

    # df -h /tmp
    

    他のSolarisオペレーティング・システムの場合:

    # df -k /tmp
    
  2. 表示される内容から、使用するファイルシステムを識別します。

    ファイル・タイプ ファイルシステム要件
    データベース・ファイル 次のいずれかを選択します。
    • 1.2GB以上の空きディスク領域を持つ単一のファイル・システム

    • 合計で1.2GB以上の空きディスク領域を持つ2つ以上のファイル・システム

    リカバリ・ファイル 2.4GB以上の空きディスク領域を持つファイル・システムを選択します。

    複数のファイル・タイプに対して同じファイル・システムを使用している場合は、各タイプに必要なディスク領域の量を加算して、必要なディスク領域の合計量を確認します。

  3. 指定したファイル・システム用のマウント・ポイント・ディレクトリの名前を書き留めます。

  4. 次のようなコマンドを入力し、マウント・ポイント・ディレクトリごとに推奨サブディレクトリを作成し、それに対する適切な所有者、グループおよび権限を設定します。

    • データベース・ファイル・ディレクトリ:

      # mkdir /mount_point/oradata
      # chown oracle:oinstall /mount_point/oradata
      # chmod 775 /mount_point/oradata
      

      データベース・ファイル・ディレクトリのデフォルトの位置は、$ORACLE_BASE/oradataです。

    • リカバリ・ファイル・ディレクトリ(フラッシュ・リカバリ領域):

      # mkdir /mount_point/flash_recovery_area
      # chown oracle:oinstall /mount_point/flash_recovery_area
      # chmod 775 /mount_point/flash_recovery_area
      

      デフォルトのフラッシュ・リカバリ領域は、$ORACLE_BASE/flash_recovery_areaです。ただし、フラッシュ・リカバリ領域は、データベース・ファイル・ディレクトリのディスクとは別の物理ディスク上に保持することをお薦めします。これにより、oradataを含むディスクがなんらかの理由で使用できない場合に、フラッシュ・リカバリ領域を使用してデータを抽出できます。

  5. 自動ストレージ管理も使用する場合は、次の項のいずれかを参照してください。

  6. 記憶域に自動ストレージ管理も使用する場合は、次のいずれかの項を参照してください。

2.12 自動ストレージ管理インストールのためのディスク・グループの準備

この項では、自動ストレージ管理で使用するディスクの構成方法について説明します。ディスクを構成する前に、必要なディスク数および空きディスク領域量を確認する必要があります。次の項では、要件の指定方法および各プラットフォームでのディスクの構成方法について説明します。

2.12.1 自動ストレージ管理を構成するための一般的な手順

自動ストレージ管理を構成するための一般的な手順は、次のとおりです。

  1. サイトの記憶域要件を識別します。

  2. 必要に応じて、既存の自動ストレージ管理ディスク・グループを使用します。

  3. 自動ストレージ管理ディスク・グループを作成する場合は、DASまたはSANディスク用のパーティションを作成します。

  4. 次のいずれかの方法で自動ストレージ管理構成を完了します。

    • 対話モードでOracle Databaseをインストールする場合、Oracle Universal Installerでは、インストール中に自動ストレージ管理用ディスクの構成情報の入力を求めるプロンプトが表示されます。

    • 非対話モードでOracle Databaseをインストールする場合は、インストールを実行する前にディスクを手動で構成する必要があります。

2.12.2 手順1: 自動ストレージ管理の記憶要件の識別

自動ストレージ管理を使用するための記憶域要件を指定するには、必要なデバイス数および空きディスク領域量を確認する必要があります。この作業を行う手順は、次のとおりです。

  1. Oracle Databaseファイル、リカバリ・ファイル、またはその両方に自動ストレージ管理を使用するかどうかを判断します。


    注意:

    データファイルとリカバリ・ファイルに同じ記憶域メカニズムを使用する必要はありません。一方のファイル・タイプにファイル・システムを使用し、もう一方に自動ストレージ管理を使用できます。データファイルとリカバリ・ファイルの両方に自動ストレージ管理を使用する場合は、データファイル用とリカバリ・ファイル用に個別の自動ストレージ管理ディスク・グループを作成してください。

    インストール時に自動バックアップを有効にする場合は、フラッシュ・リカバリ領域に自動ストレージ管理ディスク・グループを指定して、リカバリ・ファイルの記憶域メカニズムとして自動ストレージ管理を選択できます。インストール時のデータベース作成方法の選択により、次のオプションがあります。

    • 対話モードでOracle Database Configuration Assistantを実行するインストール方法(たとえば、「詳細」データベース構成オプション)を選択すると、データベース・ファイルとリカバリ・ファイルに同じ自動ストレージ管理ディスク・グループを使用するかどうかを決定できます。あるいは、各ファイル・タイプに対して異なるディスク・グループを選択できます。可能な場合は、データファイル用とリカバリ・ファイル用に個別の自動ストレージ管理ディスク・グループを作成する必要があります。

      Oracle Database Configuration Assistantを使用してインストール後にデータベースを作成する場合、同じ選択ができます。

    • 非対話モードでOracle Database Configuration Assistantを実行するインストール・タイプを選択する場合、データファイルとリカバリ・ファイルに同一の自動ストレージ管理ディスク・グループを使用する必要があります。

  2. 作成する自動ストレージ管理ディスク・グループごとに、使用する自動ストレージ管理の冗長性レベルを選択します。

    自動ストレージ管理ディスク・グループに冗長性レベルを選択すると、ディスク・グループにおける自動ストレージ管理によるファイルのミラー化方法および必要なディスク数とディスク領域の量を次のように判別できます。

    • 外部冗長性

      外部冗長性ディスク・グループには、1つ以上のディスク・デバイスが必要です。外部冗長性ディスク・グループの有効なディスク領域は、その全デバイスにおけるディスク領域の合計です。

      このオプションを選択すると、自動ストレージ管理では、ディスク・グループの内容はミラー化されません。この冗長性レベルは、次のいずれかの場合に選択します。

      • RAIDデバイスなど、それ自体がデータ保護を行うデバイスがディスク・グループに含まれる場合

      • 適切なバックアップ方法がある開発環境など、データベースの使用方法が割込みなしのデータ・アクセスを必要としない場合

    • 標準冗長性

      標準冗長性ディスク・グループでは、パフォーマンスおよび信頼性を改善するために、自動ストレージ管理により、データファイルには2方向ミラー化、制御ファイルには3方向ミラー化がデフォルトで使用されます。あるいは、2方向ミラー化を使用するか、ミラー化を使用しないこともできます。2方向ミラー化を使用する場合、標準冗長性ディスク・グループには、2つ以上の障害グループ(または2つ以上のディスク・デバイス)が必要です。標準冗長性ディスク・グループの有効なディスク領域は、その全デバイスにおけるディスク領域の合計の半分です。

      Oracleでは、ほとんどのインストールに標準冗長性ディスク・グループの使用をお薦めします。

    • 高冗長性

      ディスク・グループの内容は、デフォルトで3方向にミラー化されます。高冗長性ディスク・グループを作成するには、3つ以上の障害グループ(3つ以上のデバイス)を指定する必要があります。

      高冗長性ディスク・グループでは最高水準のデータ保護が提供されますが、この冗長性レベルの使用を決定する前に、追加するストレージ・デバイスによりコストが高くなることを考慮する必要があります。

  3. データベース・ファイルおよびリカバリ・ファイルに必要なディスク領域の合計量を判別します。

    次の表を使用して、インストールに必要な最小ディスク数と最小ディスク領域を判別します。

    冗長性レベル 最小ディスク数 データファイル リカバリ・ファイル 両方のファイル・タイプ
    外部 1 1.15GB 2.3GB 3.45GB
    標準 2 2.3GB 4.6GB 6.9GB
    3 3.45GB 6.9GB 10.35GB

    自動ストレージ管理インスタンスがシステム上にすでに実行されている場合、これらの領域要件を満たすように既存のディスク・グループを使用できます。必要に応じて、インストール時にディスクを既存のディスク・グループに追加できます。

    次の手順では、既存のディスク・グループの識別方法およびディスク・グループに含まれる空きディスク領域の判別方法を説明します。

  4. オプションで、自動ストレージ管理ディスク・グループ・デバイスに対する障害グループを識別します。


    注意:

    この手順は、対話モードでOracle Database Configuration Assistantを実行するインストール方法を使用する場合にのみ行う必要があります。たとえば、「カスタム」インストール・タイプまたは「詳細」データベース構成オプションを選択する場合です。他のインストール・タイプでは、障害グループは指定できません。

    標準冗長性ディスク・グループまたは高冗長性ディスク・グループを使用する場合、ディスク・デバイスのセットをカスタム障害グループに関連付けることにより、ハードウェア障害に対するデータベースの保護を強化できます。デフォルトでは、デバイスごとに障害グループが構成されます。しかし、標準冗長性ディスク・グループの2つのディスク・デバイスが同じSCSIコントローラに接続されている場合、コントローラに障害が発生するとディスク・グループは使用できなくなります。この例のコントローラは、シングル・ポイント障害です。

    このような障害を回避するために、2つのSCSIコントローラ(それぞれが2つのディスクを持つ)を使用し、各コントローラに接続するディスクに対して障害グループを定義できます。この構成では、ディスク・グループによる1つのSCSIコントローラの障害の許容が可能になります。


    注意:

    カスタム障害グループを定義する場合、標準冗長性ディスク・グループに対して2つ以上の障害グループ、および高冗長性ディスク・グループに対して3つ以上の障害グループを指定する必要があります。

  5. システムに適切なディスク・グループが存在しないことが確実な場合、適切なディスク・デバイスをインストールまたは指定して、新しいディスク・グループに追加します。適切なディスク・デバイスを指定する場合は、次のガイドラインを適用します。

    • 自動ストレージ管理ディスク・グループのすべてのデバイスは、同じサイズである必要があり、また、同じパフォーマンス特性を持つ必要があります。

    • 複数のパーティションを単一の物理ディスクにディスク・グループ・デバイスとして指定しないでください。自動ストレージ管理では、各ディスク・グループ・デバイスをそれぞれ個別の物理ディスクに配置するよう求められます。

    • 論理ボリュームを自動ストレージ管理ディスク・グループにデバイスとして指定できますが、その使用はお薦めしません。論理ボリューム・マネージャは、物理ディスク・アーキテクチャを非表示にできます。これにより、自動ストレージ管理による物理デバイス間のI/Oの最適化が防止されます。


    関連項目:

    この手順の完了の詳細は、「手順4: 自動ストレージ管理用のディスクの構成」を参照してください。

2.12.3 手順2: 既存の自動ストレージ管理ディスク・グループの使用


注意:

これはオプションの手順です。

既存の自動ストレージ管理ディスク・グループにデータベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルのいずれかを格納する場合、選択するインストール方法に応じて次の選択肢があります。

  • 対話モードでOracle Database Configuration Assistantを実行するインストール方法(たとえば、「詳細」データベース構成オプション)を選択すると、ディスク・グループを作成するか、または既存のディスク・グループを使用するかを決定できます。

    Oracle Database Configuration Assistantを使用してインストール後にデータベースを作成する場合、同じ選択ができます。

  • 非対話モードでOracle Database Configuration Assistantを実行するインストール方法を選択する場合、既存のディスク・グループを新規データベースに選択する必要があります。ディスク・グループは作成できません。ただし、要件の空き領域が不十分な場合には、既存のディスク・グループにディスク・デバイスを追加できます。


注意:

既存のディスク・グループを管理する自動ストレージ管理インスタンスは、異なるOracleホーム・ディレクトリで実行できます。

既存の自動ストレージ管理ディスク・グループが存在するかどうか、またはディスク・グループ内に十分なディスク領域があるかどうかを判別するには、Oracle Enterprise Manager Grid ControlまたはDatabase Controlを使用できます。あるいは、次の手順を使用できます。

  1. oratabファイルの内容を表示して、自動ストレージ管理インスタンスがシステム上で構成されているかどうかを判断します。

    # more /var/opt/oracle/oratab
    # more /etc/oratab
    

    自動ストレージ管理インスタンスがシステム上に構成されている場合、oratabファイルには次のような行が含まれます。

    +ASM:oracle_home_path:N
    

    この例で、+ASMは自動ストレージ管理インスタンスのシステム識別子(SID)、oracle_home_pathはインストールされているOracleホーム・ディレクトリです。表記規則では、自動ストレージ管理インスタンスのSIDはプラス記号で始まります。

  2. シェル・ウィンドウを開き、ORACLE_SIDおよびORACLE_HOMEの各環境変数を一時的に設定して、使用する自動ストレージ管理インスタンスに適切な値を指定します。

    たとえば、自動ストレージ管理のSIDがOraDB11g+ASMという名前で、ORACLE_BASEディレクトリのasmサブディレクトリにある場合、次のコマンドを入力して必要な設定を作成します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ ORACLE_SID=OraDB11g+ASM
      $ export ORACLE_SID
      $ ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/11.1.0/asm
      $ export ORACLE_HOME
      
    • Cシェルの場合:

      % setenv ORACLE_SID OraDB11g+ASM
      % setenv ORACLE_HOME /u01/app/oracle/product/11.1.0/asm
      
  3. SQL*Plusを使用して、SYSDBA権限を持つSYSユーザーとして自動ストレージ管理インスタンスに接続し、必要に応じてインスタンスを起動します。

    # $ORACLE_HOME/bin/sqlplus
    SQL> CONNECT SYS as SYSASM
    Enter password: SYS_password
    SQL> STARTUP
    
  4. 次のコマンドを入力して、既存のディスク・グループ、そのディスク・グループの冗長性レベルおよび各グループの空きディスク領域を表示します。

    SQL> SELECT NAME,TYPE,TOTAL_MB,FREE_MB FROM V$ASM_DISKGROUP;
    
  5. この出力から、ディスク・グループと適切な冗長性レベルを識別し、含まれる空き領域を書き留めます。

  6. 前述の項で記述した記憶域の要件を満たすために、必要に応じて追加のディスク・デバイスをインストールまたは指定します。


    注意:

    既存のディスク・グループにデバイスを追加する場合、そのディスク・グループにある既存のデバイスと同じサイズおよび同じパフォーマンス特性を持つデバイスを使用することをお薦めします。

2.12.4 手順3: 自動ストレージ管理用のDASまたはSANディスク・パーティションの作成

自動ストレージ管理にDASまたはSANディスクを使用するには、そのディスクにパーティション表が必要です。ディスクごとに、全体を含むパーティションを1つのみ作成することをお薦めします。


注意:

パーティション化されていれば、任意の物理ディスクを自動ストレージ管理に使用できます。

2.12.5 手順4: 自動ストレージ管理用のディスクの構成

自動ストレージ管理用ディスクを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 必要に応じて、ディスク・グループに使用するディスクをインストールし、システムを再起動します。

  2. 次のコマンドを入力し、論理ボリューム・マネージャ(LVM)ディスク・グループに含まれているデバイスを識別します。


    注意:

    次のコマンドはVERITAS Volume Managerディスクの情報を表示します。別のLVMを使用している場合、そのLVMが管理しているディスク・デバイスを確認する情報について、該当するマニュアルを参照してください。

    # vxdiskconfig
    # /usr/sbin/vxdisk list
    

    このコマンドでディスク・デバイスに関連付けられたディスク・グループ情報が表示される場合、そのディスクはすでにLVMディスク・グループに含まれています。LVMディスク・グループに含まれているディスクは使用しないでください。

  3. 自動ストレージ管理ディスク・グループに含めるディスク・スライス(パーティション)を作成または識別する手順は、次のとおりです。

    1. システムに接続されているディスクのリストを表示するには、次のコマンドを入力します。

      # /usr/sbin/format
      

      このコマンドの出力は、次のようになります。

      AVAILABLE DISK SELECTIONS:
             0. c0t0d0 <ST34321A cyl 8892 alt 2 hd 15 sec 63>
                /pci@1f,0/pci@1,1/ide@3/dad@0,0
             1. c1t5d0 <SUN9.0G cyl 4924 alt 2 hd 27 sec 133>
                /pci@1f,0/pci@1/scsi@1/sd@5,0
      

      このコマンドを実行すると、デバイス名(cxtydz)を含む、システムに接続されている各ディスクに関する情報が表示されます。

    2. 使用するディスクに対応する数値を入力します。

    3. ディスクのSolarisパーティションが存在しない場合、fdiskコマンドを使用して作成します。

      Solarisのfdiskパーティションはシリンダ0ではなくシリンダ1から開始する必要があります。fdiskパーティションの作成後は、続行する前にディスクにラベルを付ける必要があります。

    4. partitionコマンドを入力し、続けてprintコマンドを入力して使用するディスクのパーティション表を表示します。

    5. 必要に応じて、シリンダ1から始まるディスク全体のスライスを1つ作成します。


      注意:

      自動ストレージ管理によるパーティション表の上書きを防ぐため、シリンダ0から始まるスライスは使用できません(スライス2など)。

    6. 使用するスライスの番号をメモします。

    7. パーティション表を変更した場合、または新しいパーティション表を作成した場合、labelコマンドを入力してパーティション表とラベルをディスクに書き込みます。

    8. qと入力してformatメニューに戻ります。

    9. スライスの作成が終了した後は、qを入力してformatユーティリティを終了します。または、diskコマンドを入力して新しいディスクを選択し、手順2から7を繰り返してディスクのスライスを作成または識別します。

  4. 既存のスライスを使用する場合、次のコマンドを入力して、ファイル・システムとしてマウントされていないことを確認します。

    Solaris 10の場合:

    # df -h /tmp
    

    他のSolarisオペレーティング・システムの場合:

    # df -k /tmp
    

    このコマンドはファイル・システムとしてマウントされているディスク・デバイスのスライスの情報を表示します。スライスのデバイス名には、ディスク・デバイス名に続いてスライス番号が含まれます。たとえば、cxtydzsnではsnがスライス番号です。

  5. すべてのノードで次のようなコマンドを入力し、ディスク・グループに追加するそれぞれのディスク・スライスのファイルの所有者、グループおよび権限を変更します。

    # chown oracle:dba /dev/rdsk/cxtydzs6
    # chmod 660 /dev/rdsk/cxtydzs6
    

    この例では、デバイス名はスライス6を指定します。


    注意:

    自動ストレージ管理でマルチパスのディスク・ドライバを使用している場合は、ディスクに対して正しい論理デバイス名のみに権限が設定されていることを確認してください。

  6. 次の項を参照してください。

    既存のOracleプロセスの停止

2.13 既存のOracleプロセスの停止


注意:

Oracle Database 11g製品を既存のOracleホームに追加でインストールする場合、Oracleホームで実行中のすべての処理を停止します。Oracle Universal Installerを有効にして特定の実行可能ファイルおよびライブラリを再リンクするには、この作業を完了する必要があります。

インストール時にデータベースの作成を選択すると、ほとんどのインストール・タイプではTCP/IPポート1521とIPCキー値EXTPROCを使用して、デフォルトのOracle Netリスナーが構成および起動されます。しかし、既存のOracle Netリスナー・プロセスが同じポートまたはキー値を使用している場合には、Oracle Universal Installerは新しいリスナーを構成できますが、起動することはできません。新しいリスナー・プロセスがインストール時に確実に起動されるようにするには、Oracle Universal Installerを起動する前にすべての既存のリスナーを停止する必要があります。

既存のリスナー・プロセスが実行中かどうかを判別し、必要に応じてそれを停止する手順は、次のとおりです。

  1. ユーザーをoracleに切り替えます。

    # su - oracle
    
  2. 次のコマンドを入力し、リスナー・プロセスが実行中かどうかを判別し、プロセスの名前とそれがインストールされているOracleホーム・ディレクトリを識別します。

    $ ps -ef | grep tnslsnr
    

    このコマンドを実行すると、システム上で実行中のOracle Netリスナーに関する情報が表示されます。

    ... oracle_home1/bin/tnslsnr LISTENER -inherit
    

    この例で、oracle_home1は、リスナーがインストールされているOracleホーム・ディレクトリ、LISTENERはリスナー名です。


    注意:

    Oracle Netリスナーが実行されていない場合、「oracleユーザーの環境の構成」を参照して続行してください。

  3. ORACLE_HOME環境変数を設定し、リスナー用の適切なOracleホーム・ディレクトリを指定します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ ORACLE_HOME=oracle_home1
      $ export ORACLE_HOME
      
    • Cまたはtcshシェルの場合:

      % setenv ORACLE_HOME oracle_home1
      
  4. 次のコマンドを入力し、リスナーが使用しているTCP/IPポート番号およびIPCキー値を識別します。

    $ $ORACLE_HOME/bin/lsnrctl status listenername
    

    注意:

    リスナーがデフォルト名LISTENERを使用する場合、このコマンドでリスナー名を指定する必要はありません。

  5. 次のようなコマンドを入力し、リスナー・プロセスを停止します。

    $ $ORACLE_HOME/bin/lsnrctl stop listenername
    
  6. この手順を繰り返して、このシステムで実行中のリスナーをすべて停止します。

2.14 oracleユーザーの環境の構成

Oracle Universal Installerはoracleアカウントから実行します。ただし、Oracle Universal Installerを起動する前に、oracleユーザーの環境を構成する必要があります。環境を構成するには、次のことが必要です。

oracleユーザーの環境を設定する手順は、次のとおりです。

  1. たとえば、Xターミナル(xterm)など、新規ターミナル・セッションを開始します。

  2. 次のコマンドを入力し、Xウィンドウ・アプリケーションがこのシステム上に表示されることを確認します。

    $ xhost fully_qualified_remote_host_name
    

    次に例を示します。

    $ xhost somehost.us.example.com
    
  3. ソフトウェアをインストールするシステムにまだログインしていない場合は、そのシステムにoracleユーザーとしてログインします。

  4. oracleユーザーとしてログインしていない場合は、ユーザーをoracleに切り替えます。

    $ su - oracle
    
  5. oracleユーザーのデフォルトのシェルを判別するには、次のコマンドを入力します。

    $ echo $SHELL
    
  6. テキスト・エディタでoracleユーザーのシェル起動ファイルを開きます。

    • Bourneシェル(sh)、Bashシェル(bash)、またはKornシェル(ksh)の場合:

      $ vi .bash_profile
      
    • Cシェル(cshまたはtcsh)の場合:

      % vi .login
      
  7. 次の行を入力または編集し、デフォルトのファイル・モード作成マスクに値022を指定します。

    umask 022
    
  8. ファイル内でORACLE_SIDORACLE_HOME、またはORACLE_BASE環境変数が設定されている場合、ファイルから該当する行を削除します。

  9. ファイルを保存し、エディタを終了します。

  10. シェル起動スクリプトを実行するには、次のいずれかのコマンドを入力します。

    • Bashシェルの場合:

      $ . ./.bash_profile
      
    • BourneまたはKornシェルの場合:

      $ . ./.profile
      
    • Cシェルの場合:

      % source ./.login
      
  11. ローカル・コンピュータにソフトウェアをインストールしない場合は、リモート・コンピュータで次のコマンドを実行して、DISPLAY変数を設定します。

    • Bourne、BashまたはKornシェルの場合:

      $ export DISPLAY=local_host:0.0
      
    • Cシェルの場合:

      % setenv DISPLAY local_host:0.0
      

    この例で、local_hostは、Oracle Universal Installerの表示に使用するローカル・コンピュータのホスト名またはIPアドレスです。

    リモート・コンピュータで次のコマンドを実行して、シェルおよびDISPLAY環境変数が正しく設定されているかどうかをチェックします。

    echo $SHELL
    echo $DISPLAY
    

    今度は、Xアプリケーションを有効にするため、ローカル・コンピュータで次のコマンドを実行します。

    $ xhost + fully_qualified_remote_host_name
    

    Xアプリケーションの表示が正しく設定されていることを確認するには、オペレーティング・システムに付属のX11ベースのプログラム(xclockなど)を実行します。

    $ xclock_path
    

    この例では、xclock_pathがディレクトリ・パスです。たとえば、xclock/usr/X11R6/bin/xclocksにあります。DISPLAY変数が正しく設定されていれば、xclockがコンピュータ画面に表示されます。


    関連項目:

    追加の情報は、PC-X Serverまたはオペレーティング・システム・ベンダーのドキュメントを参照してください。

  12. /tmpディレクトリの空きディスク領域が400MBに満たないことが確認された場合は、400MB以上の空き領域があるファイル・システムを識別し、このファイル・システムの一時ディレクトリを指定するようにTMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

    1. システムの空きディスク領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

      Solaris 10の場合:

      # df -h /tmp
      

      他のSolarisオペレーティング・システムの場合:

      # df -k /tmp
      
      
    2. 必要に応じて、次のようなコマンドを入力し、識別したファイル・システム上に一時ディレクトリを作成し、そのディレクトリに適切な権限を設定します。

      $ sudo mkdir /mount_point/tmp
      $ sudo chmod a+wr /mount_point/tmp
      # exit
      
    3. 次のようなコマンドを入力し、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

      • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

        $ TMP=/mount_point/tmp
        $ TMPDIR=/mount_point/tmp
        $ export TMP TMPDIR
        
      • Cシェルの場合:

        % setenv TMP /mount_point/tmp
        % setenv TMPDIR /mount_point/tmp
        
  13. 次のようなコマンドを入力し、ORACLE_BASEおよびORACLE_SID環境変数を設定します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ ORACLE_BASE=/u01/app/oracle
      $ ORACLE_SID=sales
      $ export ORACLE_BASE ORACLE_SID
      
    • Cシェルの場合:

      % setenv ORACLE_BASE /u01/app/oracle
      % setenv ORACLE_SID sales
      

    これらの例で、/u01/app/oracleは前に作成または識別したOracleベース・ディレクトリ、salesはデータベースの呼び名(通常は5文字以内)です。

  14. 次のコマンドを入力し、ORACLE_HOMEおよびTNS_ADMIN環境変数が設定されていないことを確認します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ unset ORACLE_HOME
      $ unset TNS_ADMIN
      
    • Cシェルの場合:

      % unsetenv ORACLE_HOME
      % unsetenv TNS_ADMIN
      

    注意:

    ORACLE_HOME環境変数が設定されている場合、Oracle Universal Installerはその環境変数でOracleホーム・ディレクトリのデフォルト・パスとして指定されている値を使用します。ただし、ORACLE_BASE環境変数をユーザーが設定する場合は、ORACLE_HOME環境変数を設定せずに、Oracle Universal Installerから提示されるデフォルト・パスを選択することをお薦めします。

  15. 環境が正しく設定されたかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。

    $ umask
    $ env | more
    

    umaskコマンドによって値22022、または0022が表示され、この項で設定した環境変数が正しい値になっていることを確認します。