| Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド 11gリリース1(11.1)for Microsoft Windows E05877-03 |
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この付録では、Oracle Database 11gのシングル・インスタンスのデータベースからOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)データベースに変換する方法について説明します。この付録の内容は次のとおりです。
Oracle Parallel ServerからOracle RACにアップグレードする場合または以前のバージョンのOracle RACからアップグレードする場合は、Database Upgrade Assistant(DBUA)を使用します。この付録の手順は、元のシングル・インスタンス・データベースとターゲットのOracle RACデータベースが同じリリースのOracle 11gで、これらのインストールは同じプラットフォームで実行されることを前提としています。
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参照: ライセンスの制限の詳細は、『Oracle Databaseライセンス情報』を参照してください。購入したライセンスの制限に従う必要があります。 |
Oracle RACに変換するには、システムが次のハードウェアとソフトウェアの要件を満たしている必要があります。
サポートされているハードウェアおよびオペレーティング・システム・ソフトウェア構成
OCFSまたは共有ディスクの使用
データベースを変換する前に『Oracle Databaseライセンス情報』を参照して、ライセンスの範囲を確認してください。
シングル・インスタンスのOracle DatabaseからOracle RACに変換する前に、正しい手順でバックアップを行う必要があります。
Oracle RAC環境では、アーカイブに関する追加の考慮事項があります。特に、アーカイブ・ファイル形式は、スレッド番号が必要です。さらに、メディア・リカバリには、Oracle RACデータベースのすべてのインスタンスのアーカイブ・ログが必要です。ファイルにアーカイブしてクラスタ・ファイル・システムを使用しない場合、ファイル・システムが共有されていないシステムでは、クラスタ・データベースのインスタンスがあるすべてのノードからアーカイブ・ログにアクセスするなんらかの方法が必要です。
シングル・インスタンスのOracle DatabaseからOracle RACへの変換には、Database Configuration Assistant(DBCA)を使用することをお薦めします。DBCAを使用すると、制御ファイル属性が自動的に構成され、UNDO表領域とREDOログが作成されて、クラスタ対応環境用の初期化パラメータ・ファイルのエントリが作成されるためです。また、DBCAは、Oracle Enterprise ManagerまたはSRVCTLユーティリティで使用するために、Oracle Net ServicesとOracle Clusterwareリソースの構成およびOracle RACデータベース管理用の構成を行います。この項の内容は次のとおりです。
クラスタ・コンピュータ以外のコンピュータ上にあるシングル・インスタンスのOracle DatabaseをOracle RACに変換するには、次の項に説明する手順を、その順序で実行します。
次の手順に従い、DBCAを使用してシングル・インスタンス・データベースの事前構成済イメージを作成します。
ORACLE_HOMEの下のbinディレクトリに移動して、DBCAを起動します。
「ようこそ」ページで「次へ」をクリックします。
「操作」ページで、「テンプレートの管理」を選択して「次へ」をクリックします。
「テンプレート管理」ページで、「データベース・テンプレートの作成」および「既存のデータベースを使用(データおよび構造)」を選択して「次へ」をクリックします。
「ソース・データベース」ページで、「データベース・インスタンス」フィールドにSID接頭辞を入力して「次へ」をクリックします。
「テンプレート・プロパティ」ページで、「名前」フィールドにテンプレート名を入力します。データベース名を使用することをお薦めします。
デフォルトでは、テンプレート・ファイルはWindowsベースのシステムの%ORACLE_HOME%\assistants\dbca\templatesディレクトリに生成されます。 必要に応じて、「説明」フィールドにファイルの説明を入力したり、「テンプレート・データファイル」フィールドでテンプレート・ファイルの位置を変更できます。
入力が完了したら、「次へ」をクリックします。
「データベース関連ファイルの位置」ページで、現行のディレクトリ構造にデータベースをリストアできるように「ファイル位置を保持」を選択して「終了」をクリックします。
DBCAは、データベース構造ファイル(template_name.dbc)およびデータベースの事前構成済イメージ・ファイル(template_name.dfb)の2つのファイルを生成します。
Oracle Clusterwareインストールのインストール前の手順を実行します。
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参照: 共有ディスク・サブシステムの設定、およびディスクのミラー化とストライプ化については、記憶域ベンダー固有のドキュメントを参照してください。 |
ハードウェア・ベンダーのマニュアルに従って、必要な数のノードでクラスタを作成します。クラスタ内のすべてのノードを構成したら、ベンダーのクラスタウェアを使用するかどうかにかかわらず、Oracle Clusterwareをインストールし、クラスタのコンポーネントを検証します。
クラスタ検証ユーティリティを使用し、第2章「Oracle DatabaseおよびOracle Real Application Clustersのインストール」の説明に従ってクラスタの構成を検証します。
事前構成済データベース・イメージをコピーします。前述の手順「元のシングル・インスタンス・データベースのバックアップ」でDBCAを使用して作成したデータベース構造ファイル(*.dbc)およびデータベースの事前構成済イメージ・ファイル(*.dfb)を、DBCAを実行するクラスタのノード上の一時的な位置にコピーします。
Oracle Universal Installer(OUI)を実行して、Oracle Database 11gおよびRACをインストールします。
Oracle Universal Installer(OUI)の「ハードウェアのクラスタ・インストール・モードの指定」ページで「クラスタ・インストール」モードを選択し、Oracle RACデータベースに含めるノードを選択します。
OUIのデータベースの構成タイプのページで、「詳細」インストール・タイプを選択します。
Oracleソフトウェアのインストール後、OUIはインストール後の構成ツール(Network Configuration Assistant (NetCA)、DBCAなど)を実行します。
DBCAのテンプレートを選択するページで、「事前構成済データベース・イメージのコピー」の手順で一時的な位置にコピーしたテンプレートを使用します。テンプレートの位置を選択するには、「参照」オプションを使用します。
OUIの「記憶域オプション」ページでRAWデバイスを選択し、環境変数DBCA_RAW_CONFIGを設定していない場合は、DBCAの「初期化パラメータ」ページのファイルの場所タブで、データ・ファイル、制御ファイル、ログ・ファイルなどを対応するRAWデバイス・ファイルと置き換えます。「記憶域」ページでもデフォルトのデータベース・ファイルをRAWデバイスに置き換える必要があります。
Oracle RACデータベースを作成すると、「パスワード管理」ページが表示されます。このページでは、SYSDBAとSYSOPERのロールを持ち、データベース権限を付与されたユーザーのパスワードを変更する必要があります。DBCAを終了すると、変換処理が完了します。
これらのすべてのシナリオについては、次の手順を実行して、クラスタ・コンピュータ上のシングル・インスタンス・データベースをOracle RACに変換します。
次の手順に従って、クラスタがインストールされた(Oracle Database 11gおよびRACの)Oracleホームから実行されている、クラスタ上のシングル・インスタンス・データベースを変換します。
「元のシングル・インスタンス・データベースのバックアップ」の説明に従い、DBCAを使用してシングル・インスタンス・データベースの事前構成済イメージを作成します。手動で変換を実行するには、シングル・インスタンス・データベースを停止します。
クラスタにノードを追加するには、「インストール前の手順の実行」の説明に従って、クラスタにノードを追加および接続します。すべてのノードが共有記憶域にアクセスできることを確認します。また、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』のクラスタウェアおよびOracleソフトウェアの新規ノードへの拡張に関する項の手順に従って、Oracle Clusterwareホームを新しいノードに拡張します。
既存のOracleホームから、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』のOracle RAC データベース・レイヤーでのノードの追加に関する項の手順に従って、このホームを新しいノードに拡張します。
新しく追加したノードのいずれかから、NetCAを使用して追加のノードにリスナーを構成します。既存のノードで使用したポート番号およびプロトコルと同じポート番号およびプロトコルを選択します。NetCAでノード・リスト・ページに既存のノードが表示される場合は、リスナーがすでに構成されているため、ノードを選択しないでください。
次のいずれかの手順でデータベースを変換します。
「元のシングル・インスタンス・データベースのバックアップ」の説明に従ってシングル・インスタンス・データベースの事前構成済イメージを作成した場合は、DBCAを使用して次の手順を実行し、Oracle RACデータベースへの変換を行います。
元のノードからDBCAを起動します。クラスタ・データベースの一部として含めるノードの名前を選択します。テンプレートの選択ページで、手順1で作成した事前構成済テンプレートを選択します。データベース名を入力し、DBCAのプロンプトに従って残りの項目を入力します。
クラスタ・データベース・ファイル用にRAWデバイスを使用するには、表示される「初期化パラメータ」ページのファイルの場所タブで、SPFILE用のRAWデバイス名を入力します。 「記憶域」ページで、デフォルトのデータベース・ファイル名を、制御ファイル、REDOログおよびデータ・ファイル用のRAWデバイスに置換して、クラスタ・データベースを作成します。「終了」をクリックすると、データベースが作成されます。
Oracle RACデータベースを作成すると、「パスワード管理」ページが表示されます。このページでは、SYSDBAとSYSOPERのロールを持ち、データベース権限を付与されたユーザーのパスワードを変更する必要があります。DBCAを終了すると、変換処理が完了します。
手順1で、DBCAを使用してシングル・インスタンス・データベースの事前構成済イメージを作成していない場合は、次の手順を実行して変換を実行します。
追加した各ノード上にOFAディレクトリ構造を作成します。
ファイル・システム上のシングル・インスタンス・データベースをRAWデバイスに変換する場合は、WindowsベースのシステムでOracle DatabaseホームからOCOPYコマンドを使用して、データベースのデータ・ファイル、制御ファイル、REDOログおよびサーバー・パラメータ・ファイルを対応するRAWデバイスにコピーします。それ以外の場合は、次の手順に進みます。
SQL文のCREATE CONTROLFILEをREUSEキーワード付きで実行して制御ファイルを再作成し、Oracle RAC構成に必要なMAXINSTANCESやMAXLOGFILESなどを指定します。MAXINSTANCESのデフォルト値は、32に指定することをお薦めします。
データベース・インスタンスを停止します。
シングル・インスタンス・データベースでSPFILEパラメータ・ファイルを使用していた場合は、次のSQL文を使用して、SPFILEから一時的なPFILEを作成します。
CREATE PFILE='pfile_name' from spfile='spfile_name'
CLUSTER_DATABASEパラメータをTRUEに設定し、sid.parameter=value構文を使用して、INSTANCE_NUMBERパラメータをインスタンスごとに一意の値に設定します。
シングル・インスタンス・データベースのメモリ使用量を最適化していた場合は、SGAのサイズを調整して、Oracle RACへの変換時にスワップおよびページングが発生しないようにします。この調整が必要な理由は、Oracle RACでは、グローバル・キャッシュ・サービス(GCS)用に、各バッファに約350バイトずつ必要になるためです。 たとえば、バッファが10000ある場合、Oracle RACは約350ラ10000バイトの追加メモリーを必要とします。したがって、DB_CACHE_SIZEパラメータとDB_nK_CACHE_SIZEパラメータをこれに応じて変更し、SGAのサイズを調整します。
手順5で作成したPFILEを使用して、データベース・インスタンスを起動します。
シングル・インスタンス・データベースで自動UNDO管理を使用していた場合は、CREATE UNDO TABLESPACE SQL文を使用して、追加インスタンスごとにUNDO表領域を作成します。 RAWデバイスを使用している場合は、UNDO表領域用のデータ・ファイルがRAWデバイス上にあることを確認します。
2つ以上のREDOログを持つREDOスレッドを追加インスタンスごとに作成します。RAWデバイスを使用している場合は、REDOログ・ファイルがRAWデバイス上にあることを確認します。SQL文のALTER DATABASEを使用して、新しいREDOスレッドを使用可能にします。次に、データベース・インスタンスを停止します。
Oracleパスワード・ファイルを、元のノードまたは作業中のノードから追加ノード(クラスタ・データベースのインスタンスが存在するノード)の対応する位置にコピーします。各パスワード・ファイルのORACLE_SID名が適切に置換されていることを、追加ノードごとに確認します。
REMOTE_LISTENER=LISTENERS_DB_NAMEパラメータおよびsid.LOCAL_LISTENER=LISTENER_SIDパラメータをPFILEに追加します。
データベースとインスタンスのネット・サービス・エントリ、インスタンスごとのLOCAL_LISTENERのアドレス・エントリ、およびtnsnames.oraファイルのREMOTE_LISTENERを構成し、すべてのノードにコピーします。
PFILEからSPFILEを作成します。クラスタ・ファイル・システムを使用していない場合は、SPFILEがRAWデバイス上にあることを確認します。
次のエントリが含まれている%ORACLE_HOME%\database\initSID.oraファイルをWindowsベースのシステムに作成します。
spfile='spfile_path_name'
spfile_path_nameは、SPFILEの完全パス名です。
SRVCTLを使用して、Oracle RACデータベースの構成とそのインスタンスのノードへのマッピングを追加します。
SRVCTLを使用して、Oracle RACデータベースを起動します。
SRVCTLを使用してデータベースを起動すると、変換処理は完了します。たとえば、次のSQL文を実行すると、Oracle RACデータベースのすべてのインスタンスの状態を確認できます。
select * from gv$active_instances
変換の終了後は、Oracle RAC環境に関する次の推奨事項に注意してください。
ロード・バランシングおよび透過的アプリケーション・フェイルオーバーの使用方法については、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』で説明する推奨事項に従ってください。
『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』の説明に従って、ディクショナリ管理表領域ではなくローカル管理表領域を使用して、競合を軽減し、順序をOracle RACで管理します。
インターコネクトの構成、自動セグメント領域管理の使用方法、およびSRVCTLを使用して複数インスタンスを管理する方法は、Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイドのガイドラインに従ってください。
Oracle RACでのバッファ・キャッシュおよび共有プールの容量に関する要件は、シングル・インスタンスのOracle Databaseでの要件よりもわずかに大きくなります。このため、バッファ・キャッシュのサイズを約10%、共有プールのサイズを約15%増加する必要があります。