Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド 11gリリース1(11.1)for Microsoft Windows E05877-03 |
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この付録では、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)をインストールするためのトラブルシューティング情報について説明します。この付録の内容は次のとおりです。
参照: Oracle RACの構成およびデプロイメントについては、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。 |
この項の内容は次のとおりです。
次に、インストール中に発生する可能性のある様々なエラーの例を示します。
Oracle RAC管理ツールのエラー・メッセージについては、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。
Oracle Universal Installer(OUI)のノードの選択ページが表示されない場合、Oracle Clusterwareホーム(CRS_home\BIN
)のバイナリ・ディレクトリからolsnodes
-v
コマンドを実行してクラスタウェア診断を行い、その出力を分析します。出力の詳細情報でクラスタウェアが動作していないことが示された場合は、クラスタウェアのドキュメントを参照してください。
また、次のコマンド構文を使用してクラスタ・マネージャの整合性を検証します。
cluvfy comp clumgr -n node_list -verbose
前述の構文例で、node_list
変数は、クラスタ内のノードのカンマ区切りリストです。
この付録のすべてのトラブルシューティング手順を試行する前に、次のことを実行します。
第1章「インストール前のチェックリスト」を確認して、ご使用のシステムが要件を満たしていることと、インストール前のタスクをすべて実行したことを確認します。
インストール前に、ご使用のプラットフォームの製品のリリース・ノートを参照してください。リリース・ノートはOracle Databaseのインストール・メディアで入手できます。リリース・ノートの最新版は、Oracle Technology NetworkのWebサイトで検索してください。
http://www.oracle.com/technology/index.html
インストール中にエラーが発生した場合は、次のようにします。
Oracle Universal Installerを終了しないでください。
いずれかのインストール・ウィンドウに関して誤った情報を入力した後に、「次へ」をクリックした場合は、「戻る」をクリックしてそのウィンドウに戻り、情報を修正します。
Oracle Universal Installerがファイルをコピーまたはファイルを関連付けしている間にエラーが発生した場合、対話型インストールについては、「インストール・セッションのログの確認」を、詳細については、「サイレント・インストールまたは非対話型インストールのレスポンス・ファイルのエラー処理」を参照してください。
Configuration Assistantの実行中にエラーが発生した場合は、「Configuration Assistantのトラブルシューティング」を参照してください。
問題を解消できない場合は、「インストールが失敗した後のクリーン・アップ」に示されている手順に従って、失敗したインストールを削除します。
During Oracle Universal Installerでは、インストール中、実行されたすべての動作がログ・ファイルに記録されます。インストール中に問題が発生した場合は、ログ・ファイルを参照して、考えられる問題の原因についての情報を確認してください。デフォルトでは、ログ・ファイルは次のディレクトリに格納されます。
SYSTEM_DRIVE:\> Program Files\Oracle\Inventory\logs
対話型インストールのログ・ファイル名の形式は次のとおりです。
installActionsdate_time.log
たとえば、2006年10月14日の午前9時0分56秒に対話型インストールを実行したとすると、ログ・ファイルの名前は次のようになります。
installActions2006-10-14_09-00-56AM.log
注意: Inventory ディレクトリまたはその内容を、削除したり手動で変更しないでください。そうすると、Oracle Universal Installerは、システムにインストールする製品を特定できません。 |
サイレント・インストールまたは非対話インストールが成功したかどうかを判断するには、DRIVE_LETTER
:\Program Files\Oracle\Inventory\logs
にあるsilentInstallActions
date_time
.log
ファイルを確認してください。
Inventory
ディレクトリの位置の特定については、必要に応じて、前述の項を参照してください。
次の場合は、サイレント・インストールまたは非対話型インストールが失敗します。
レスポンス・ファイルを指定していない。
誤った、または不完全なレスポンス・ファイルを指定した。
よくある問題としては、製品固有のデータはすべて正しくインストールされている場合でも、ステージング領域の位置が正しくないことがあります。この場合は、FROM_LOCATION
変数を確認し、それがインストール・メディアのproducts.xml
ファイルを指していることを確認します。このproducts.xml
は、インストール・メディアのdatabase\stage
にあります。
Oracle Universal Installerでディスク領域不足などのエラーが発生した。
Oracle Universal InstallerまたはConfiguration Assistantでは、実行時にレスポンス・ファイルが検証されます。検証が失敗すると、サイレント・インストールまたは非対話型インストールまたは構成プロセスが終了します。 Oracle Universal Installerでは、コンテキスト、形式またはタイプに誤りがあるパラメータの値を、ファイルに値が指定されていないものとして扱います。
この項では、Oracle Configuration Managerの使用時に発生する可能性があるいくつかのエラーと、それらのエラーをトラブルシューティングする際のヒントを示します。
installCCRSQL collectconfig実行時の権限が不十分
installCCRSQL.exe
スクリプトを実行すると、ORACLE_OCM
ユーザーが作成され、データベース構成情報を収集するためのジョブが設定されます。データベース・バージョンが10g以上の場合は、ORACLE_OCM
ユーザーには、UTL_FILE
とDBMS_SCHEDULER
に対するEXECUTE
権限が必要です。10g以下のデータベースの場合は、DBMS_JOB
に対するEXECUTE
権限が必要です。これらの権限がPUBLIC
に付与されている場合、ORACLE_OCM
ユーザーはこれらの権限を継承します。そうでない場合、これらの権限は、installCCRSQL.exe
スクリプトが実行されるときに明示的に付与されます。継承された権限が取り消されると、権限の不足を示す次のエラーがalert_log
に記録されます。
ORA-12012: error on auto execute of job 52
ORA-04068: existing state of packages has been discarded
ORA-04063: package body "ORACLE_OCM.package_name" has errors
ORA-06508: PL/SQL: could not find program unit being called
これらのエラーを解消するには、不足しているEXECUTE
権限をORACLE_OCM
ユーザーに付与する必要があります。
データベース・バージョンが10g以上の場合は、次のSQL*PLUS
コマンドを入力して、UTL_FILE
およびDBMS_SCHEDULER
パッケージに対するEXECUTE
権限をORACLE_OCM
ユーザーに付与します。
SQL> grant execute on UTL_FILE to oracle_ocm; SQL> grant execute on DBMS_SCHEDULER to oracle_ocm; SQL> ALTER PACKAGE oracle_ocm.MGMT_DB_LL_METRICS compile; SQL> ALTER PACKAGE oracle_ocm.mgmt_config compile;
10g以下のデータベースの場合は、次のSQL*PLUS
コマンドを入力して、DBMS_JOB
パッケージに対するEXECUTE
権限をORACLE_OCM
ユーザーに付与します。
SQL> grant execute on UTL_FILE to oracle_ocm; SQL> grant execute on DBMS_JOB to oracle_ocm; SQL> ALTER PACKAGE oracle_ocm.MGMT_DB_LL_METRICS compile; SQL> ALTER PACKAGE oracle_ocm.mgmt_config compile;
ORA-04021エラー
インストール中にORACLE_OCM
ユーザーに必要な権限を付与する必要がある場合があります。権限を付与しているときに、ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\ccr\log\collectconfig
SID
.log
に次のエラーが発生する場合があります。
ORA-04021: timeout occurred while waiting to lock object SYS.<package like UTL_FILE>
このエラーは、権限を付与しようとしているパッケージが別のプロシージャによって使用されている場合に発生する可能性があります。このエラーを解消するには、パッケージが使用されていないときにインストールを再試行します。このエラーは、UTL_FILE
、DBMS_SCHEDULER
またはDBMS_JOB
に対する権限を付与しているときに発生する場合があります。
ORA-01925 installCCRSQL実行中のエラー
このエラーは、MAX_ENABLED_ROLES
初期化パラメータの値を超えた場合に発生する可能性があります。このエラーを解消するには、次のようにMAX_ENABLED_ROLES
パラメータの値を増やして、データベースを再起動します。
init
sid
.ora
ファイル(SID
はデータベース・システム識別子です)を編集し、MAX_ENABLED_ROLES
の値を増やします。サーバー・パラメータ(SPFILE)が使用されている場合は、次のSQL*PLusコマンドを使用して、MAX_ENABLED_ROLES
パラメータを変更します。
SQL> alter system set MAX_ENABLED_ROLES=value scope=spfile
データベースを再起動します。
データベースを再起動したら、installCCRSQL.exe
スクリプトを再実行します。
誤って構成されたホスト名が短縮名でMy Oracle Supportに表示される
ホスト名を完全修飾名でMy Oracle Supportに表示するには、%windir%\system32
\drivers\etc\hosts
ファイルに、ホスト名とネットワーク・ドメインの両方のエントリを次の形式で記述しておく必要があります。
IP-Address Full-HostName Short-HostName
次に例を示します。
10.10.10.10 myhost.mydomain myhost
hosts
ファイルが正しく構成されていないと、My Oracle Supportには短縮名のみが表示されます。
Configuration Assistantの実行中に発生したインストール・エラーをトラブルシューティングするには、次の作業を行います。
「インストール・セッションのログの確認」に示すインストール・ログ・ファイルを確認します。
ORACLE_BASE
\
cfgtoollogs
ディレクトリにある特定のConfiguration Assistantのログ・ファイルを確認します。エラーの原因になった問題を修正します。
注意: パスに空白文字がないことを確認します。 |
「致命的エラー。再インストールしてください」というメッセージが表示された場合は、ログ・ファイルを確認して問題の原因を調査します。詳細は、「致命的エラー」を参照してください。
Oracle Configuration Assistantのエラーは、インストール・ウィンドウの下部に表示されます。Configuration Assistantインタフェースに追加情報が表示される場合もあります。Configuration Assistantの実行状態は、installActions
date_time
.log
ファイルに保存されています。
実行ステータス・コードを次に示します。
ステータス | 結果コード |
---|---|
Configuration Assistantが成功しました | 0 |
Configuration Assistantが失敗しました | 1 |
Configuration Assistantが取り消されました | -1 |
Configuration Assistantの実行中に致命的エラーが発生した場合は、次の作業を行う必要があります。
「インストール後が失敗した後のクリーン・アップ」に示すように、失敗したインストールを削除します。
致命的エラーの原因を解決します。
Oracleソフトウェアを再インストールします。
インストールが失敗したら、インストール中にOracle Universal Installerによって作成されたファイルを削除し、Oracleホーム・ディレクトリを削除する必要があります。 第7章「Oracle Databaseソフトウェアの削除」の手順に従ってOracle Universal Installerを実行し、Oracle Clusterwareを削除した後、手動でOracleディレクトリを削除し、レジストリ・エディタ・キーからOracleを削除します。その後、ソフトウェアを再インストールします。
ユーザーが仮想ホストを介してOracle Application Expressにアクセスしている場合、オンライン・ヘルプは動作しません。次の例について考えてみます。
Oracle Application ExpressのDADが存在するOracle HTTP Serverのホスト名は internal.server.com
で、ポートは7777
です。
ユーザーは仮想ホストを介してOracle Application Expressにアクセスします。Webブラウザでは、external.server.com
とポート80
が表示されます。
この例では、ユーザーがinternal.server.com
にアクセスできないと、Oracle Application Expressのオンライン・ヘルプが動作しません。この問題を解消するには、次の行をOracle Application Expressのデータベース・アクセス記述子(DAD)に追加し、CGI環境変数SERVER_NAME
およびSERVER_PORT
を上書きします。
PlsqlCGIEnvironmentList SERVER_NAME=external.server.com PlsqlCGIEnvironmentList SERVER_PORT=80
参照: CGI環境変数の上書きについては、『Oracle HTTP Server mod_plsqlユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |