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Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1)for Microsoft Windows
E05877-03
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A インストール・プロセスに関するトラブルシューティング

この付録では、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)をインストールするためのトラブルシューティング情報について説明します。この付録の内容は次のとおりです。

A.1 Oracle RACのインストールのトラブルシューティング

この項の内容は次のとおりです。

A.1.1 一般的なインストールの問題

次に、インストール中に発生する可能性のある様々なエラーの例を示します。

OUIのノードの選択画面で選択可能なノードがない
原因: Oracle Clusterwareがインストールされていないか、またはOracle Clusterwareサービスが起動および実行されていません。
処置: Oracle Clusterwareをインストールするか、またはOracle Clusterwareの状態を確認してください。また、ノードを再起動すると問題を解決できる場合があります。
ノード<ノード名>に到達できない
原因: IPホストが使用不可能です。
処置: 次の手順を実行してください。
  1. コマンドipconfig /allを実行します。このコマンドの出力とC:\WINNT\system32\drivers\etc\hostsファイルの内容を比較して、ノードIPがリストされていることを確認します。

  2. コマンドnslookupを実行して、ホストが到達可能であるかどうかを確認します。

タイムスタンプが進んでいる
原因: 1つ以上のノードの時計の時刻がローカル・ノードと異なっています。このような場合には、次のような出力が表示される場合があります。
time stamp 2005-04-04 14:49:49 is 106 s in the future
処置: クラスタ内のすべてのメンバー・ノードの時計を同じ時刻にしてください。
管理ユーザーがSYSDBAロールを使用してSQL*Plusにログインできない
原因: Oracle DatabaseをMicrosoft Windowsにインストールする場合、Oracle Universal InstallerによってORA_DBAというWindowsローカル・グループが作成され、それにWindowsユーザー名が追加されます。ORA_DBAのメンバーには、自動的にSYSDBA権限が与えられます。ただし、クラスタ・インストールに関しては、リモートでインストールが実行された場合、Oracle Universal Installerは、ORA_DBAにユーザーを追加しません。そのため、ユーザーはSYSDBAロールを使用してSQL*Plusにログインできません。
処置: ORA_DBAにリモート・ユーザーを手動で追加してください。

A.1.2 Oracle Real Application Clustersのインストール時のエラー・メッセージ

Oracle RAC管理ツールのエラー・メッセージについては、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

A.1.3 Oracle Real Application Clustersのインストール中のクラスタ診断の実行

Oracle Universal Installer(OUI)のノードの選択ページが表示されない場合、Oracle Clusterwareホーム(CRS_home\BIN)のバイナリ・ディレクトリからolsnodes -vコマンドを実行してクラスタウェア診断を行い、その出力を分析します。出力の詳細情報でクラスタウェアが動作していないことが示された場合は、クラスタウェアのドキュメントを参照してください。

また、次のコマンド構文を使用してクラスタ・マネージャの整合性を検証します。

cluvfy comp clumgr -n node_list -verbose

前述の構文例で、node_list変数は、クラスタ内のノードのカンマ区切りリストです。

A.2 要件の検証

この付録のすべてのトラブルシューティング手順を試行する前に、次のことを実行します。

A.3 インストール・エラーの発生

インストール中にエラーが発生した場合は、次のようにします。

A.4 インストール・セッションのログの確認

During Oracle Universal Installerでは、インストール中、実行されたすべての動作がログ・ファイルに記録されます。インストール中に問題が発生した場合は、ログ・ファイルを参照して、考えられる問題の原因についての情報を確認してください。デフォルトでは、ログ・ファイルは次のディレクトリに格納されます。

SYSTEM_DRIVE:\> Program Files\Oracle\Inventory\logs

対話型インストールのログ・ファイル名の形式は次のとおりです。

installActionsdate_time.log

たとえば、2006年10月14日の午前9時0分56秒に対話型インストールを実行したとすると、ログ・ファイルの名前は次のようになります。

installActions2006-10-14_09-00-56AM.log

注意:

Inventoryディレクトリまたはその内容を、削除したり手動で変更しないでください。そうすると、Oracle Universal Installerは、システムにインストールする製品を特定できません。

A.5 サイレント・インストールまたは非対話型インストールのレスポンス・ファイルのエラー処理

サイレント・インストールまたは非対話インストールが成功したかどうかを判断するには、DRIVE_LETTER:\Program Files\Oracle\Inventory\logsにあるsilentInstallActionsdate_time.logファイルを確認してください。

Inventoryディレクトリの位置の特定については、必要に応じて、前述の項を参照してください。

次の場合は、サイレント・インストールまたは非対話型インストールが失敗します。

Oracle Universal InstallerまたはConfiguration Assistantでは、実行時にレスポンス・ファイルが検証されます。検証が失敗すると、サイレント・インストールまたは非対話型インストールまたは構成プロセスが終了します。 Oracle Universal Installerでは、コンテキスト、形式またはタイプに誤りがあるパラメータの値を、ファイルに値が指定されていないものとして扱います。


参照:

対話型インストール・ログ・ファイルの詳細は、「インストール・セッションのログの確認」を参照してください。

A.6 Oracle Configuration Managerのトラブルシューティング

この項では、Oracle Configuration Managerの使用時に発生する可能性があるいくつかのエラーと、それらのエラーをトラブルシューティングする際のヒントを示します。

A.7 Configuration Assistantのトラブルシューティング

Configuration Assistantの実行中に発生したインストール・エラーをトラブルシューティングするには、次の作業を行います。

A.7.1 Configuration Assistantのエラー

Oracle Configuration Assistantのエラーは、インストール・ウィンドウの下部に表示されます。Configuration Assistantインタフェースに追加情報が表示される場合もあります。Configuration Assistantの実行状態は、installActionsdate_time.logファイルに保存されています。

実行ステータス・コードを次に示します。

ステータス 結果コード
Configuration Assistantが成功しました 0
Configuration Assistantが失敗しました 1
Configuration Assistantが取り消されました -1

A.7.2 致命的エラー

Configuration Assistantの実行中に致命的エラーが発生した場合は、次の作業を行う必要があります。

  1. 「インストール後が失敗した後のクリーン・アップ」に示すように、失敗したインストールを削除します。

  2. 致命的エラーの原因を解決します。

  3. Oracleソフトウェアを再インストールします。

A.8 インストールが失敗した後のクリーン・アップ

インストールが失敗したら、インストール中にOracle Universal Installerによって作成されたファイルを削除し、Oracleホーム・ディレクトリを削除する必要があります。 第7章「Oracle Databaseソフトウェアの削除」の手順に従ってOracle Universal Installerを実行し、Oracle Clusterwareを削除した後、手動でOracleディレクトリを削除し、レジストリ・エディタ・キーからOracleを削除します。その後、ソフトウェアを再インストールします。

A.9 オンライン・ヘルプが動作しない

ユーザーが仮想ホストを介してOracle Application Expressにアクセスしている場合、オンライン・ヘルプは動作しません。次の例について考えてみます。

この例では、ユーザーがinternal.server.comにアクセスできないと、Oracle Application Expressのオンライン・ヘルプが動作しません。この問題を解消するには、次の行をOracle Application Expressのデータベース・アクセス記述子(DAD)に追加し、CGI環境変数SERVER_NAMEおよびSERVER_PORTを上書きします。

PlsqlCGIEnvironmentList SERVER_NAME=external.server.com
PlsqlCGIEnvironmentList SERVER_PORT=80

参照:

CGI環境変数の上書きについては、『Oracle HTTP Server mod_plsqlユーザーズ・ガイド』を参照してください。