クイック・インストレーション・ガイド
10g リリース1(10.1.6) for Linux x86-64
部品番号: B28863-01
原典情報: B28690-02 Oracle Secure Enterprise Search Quick Installation Guide 10g Release 1 (10.1.6) for Linux x86-64
2006年5月
このマニュアルでは、Oracle Secure Enterprise Search(SES)のインストール方法について説明します。項目は次のとおりです。
ソフトウェア要件は次のとおりです。
Oracle SESは、次のオペレーティング・システムのいずれかのバージョンにインストールできます。
Red Hat Linux 3
Red Hat Linux 4
SuSE Linux Enterprise Server 9
システムでは、次のカーネル・バージョン(またはそれ以上)が動作している必要があります。
Red Hat Enterprise Linux 3 (Update 2): 2.4.21-15.EL
Red Hat Enterprise Linux 4 (Update 1): 2.6.9-11.EL smp
SuSE Linux Enterprise Server 9: 2.6.5-7.97
次のパッケージ(またはそれ以上のバージョン)がインストールされている必要があります。
Red Hat Enterprise Linux 3 (Update 2):
make-3.79.1 gcc-3.2.3-34 glibc-2.3.2-95.20 glibc-devel-2.3.2-95.20 glibc-devel-2.3.2-95.20 (32 bit) compat-db-4.0.14-5 compat-gcc-7.3-2.96.128 compat-gcc-c++-7.3-2.96.128 compat-libstdc++-7.3-2.96.128 compat-libstdc++-devel-7.3-2.96.128 gnome-libs-1.4.1.2.90-34.1 (32 bit) openmotif21-2.1.30-8 setarch-1.3-1 libaio-0.3.96-3 libaio-devel-0.3.96-3
Red Hat Enterprise Linux 4 (Update 1):
make-3.80-5 gcc-3.4.3-22.1 gcc-c++-3.4.3-22.1 libstdc++-3.4.3-22.1 libstdc++-devel-3.4.3-22.1 glibc-2.3.4-2.9 glibc-common-2.3.4-2.9 compat-db-4.1.25-9 compat-gcc-3.2.3 gnome-libs-1.4.1.2.90-44.1 openmotif21-2.1.30-11.RHEL4.2 binutils-2.15.92.0.2-13 pdksh-5.2.14-30 sysstat-5.0.5-1
SuSE Linux Enterprise Server 9:
gcc-3.3.3-43 gcc-c++-3.3.3-43 glibc-2.3.3-98 libaio-0.3.98-18 libaio-devel-0.3.98-18 make-3.80 openmotif-libs-2.2.2-519.1
システムが要件を満たしていることを確認するには、次の手順を実行します。
インストールされているLinuxのディストリビューションおよびバージョンを調べるために、次のコマンドを入力します。
# cat /etc/issue
Red Hat Linux 3システムの場合にのみ、次のコマンドを入力して必要なカーネル・エラータがインストールされているかどうかを調べます。
# uname -r 2.4.21-15.EL
この例では、出力にカーネル・バージョン(2.4.21)およびエラータ・レベル(15.EL)が示されています。 エラータ・レベルが15より小さい場合、最新のカーネル・アップデートをインストールしてください。 カーネル・アップデートはRed Hat Networkから入手できます。
Red Hat Linux 4システムの場合にのみ、次のコマンドを入力して必要なカーネル・エラータがインストールされているかどうかを調べます。
# uname -r 2.6.9-11.EL
この例では、出力にカーネル・バージョン(2.6.9)およびエラータ・レベル(11.EL)が示されています。 エラータ・レベルが11より小さい場合、最新のカーネル・アップデートをインストールしてください。 カーネル・アップデートはRed Hat Networkから入手できます。
SUSE Linux 9システムの場合にのみ、次のコマンドを入力して必要なカーネルがインストールされているかどうかを調べます。
# uname -r 2.6.5-7.97
この例では、出力にカーネル・バージョン(2.6.5-7.97)が示されています。 カーネル・バージョンが2.6.5-7.97より小さい場合、SUSE社にカーネル・アップデートの入手およびインストール方法を確認してください。
必要なカーネル・バージョンがインストールされているかどうかを調べるために、次のコマンドを入力します。
# uname -r
必要なパッケージがインストールされているかどうかを調べるために、次のようなコマンドを入力します。
# rpm -q package_name
Oracle SESには、最低2GBのディスク領域が必要です。 これには、インストール用の1GBと、初期Oracle SES索引を作成するための約500MBが含まれます。
その他のOracle SES要件は、検索する必要のあるデータの量に応じて異なります。構成例を次に示します。
100,000件のドキュメントを索引付けする場合の要件は、次のとおりです。
4GBのディスク領域
1GBのRAM
システムは、少なくとも次のハードウェア要件を満たしている必要があります。
512MBの物理RAM
1GBのスワップ領域(またはRAMサイズの2倍)
2GB以上のRAMのシステムでは、スワップ領域をRAMのサイズの1〜2倍にすることができます。
/tmpディレクトリに400MBのディスク領域
Oracleソフトウェア用の1.5GB〜3GBのディスク領域(インストール・タイプおよびプラットフォームによります)
システムが要件を満たしていることを確認するには、次の手順を実行します。
物理RAMのサイズを調べるために、次のコマンドを入力します。
# grep MemTotal /proc/meminfo
構成されているスワップ領域のサイズを調べるために、次のコマンドを入力します。
# grep SwapTotal /proc/meminfo
/tmpディレクトリで使用できる空きディスク領域の量を調べるために、次のコマンドを入力します。
# df -k /tmp
システム上の空きディスク領域の量を調べるために、次のコマンドを入力します。
# df -k
1,000,000件のドキュメントを索引付けする場合の要件は、次のとおりです。
20GBのディスク領域
6GBのRAM
インストール前のヒントなど、インストール関連のヘルプについては、次のOracle SESチュートリアルを参照してください。
http://st-curriculum.oracle.com/tutorial/SESAdminTutorial/index.htm
|
注意: Oracle SESの管理ツールおよびデフォルトの問合せアプリケーションは、次のブラウザで動作保証されています。
|
Oracleインストールを始める前に、次の表に示すパラメータが推奨値以上の値に設定されていることを確認してください。値を確認および設定する方法については、表に続く手順を参照してください。
表1 カーネル・パラメータ
| パラメータ | 値 | ファイル |
|---|---|---|
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250 32000 100 128 |
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2097152 |
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物理メモリー・サイズの1/2 |
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4096 |
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65536 |
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1024 65000 |
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注意: いずれかのパラメータの現在の値がこの表に示した値よりも大きい場合、そのパラメータは変更しないでください。 |
前述のカーネル・パラメータに現在指定されている値を確認し、必要に応じて変更する手順は、次のとおりです。
次のようなコマンドを入力して、カーネル・パラメータの現在の値を表示します。
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注意: 現在の値をメモして、変更する必要のある値を識別してください。 |
表2 カーネル・パラメータ用コマンド
| パラメータ | コマンド |
|---|---|
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|
このコマンドを実行すると、セマフォ・パラメータの値が指定の順序で表示されます。 |
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このコマンドを実行すると、ポート番号の範囲が表示されます。 |
いずれかのカーネル・パラメータの値が推奨値と異なる場合は、次の手順を実行します。
テキスト・エディタを使用して/etc/sysctl.confファイルを作成または編集し、次のような行を追加または編集します。
|
注意: 変更する必要のあるカーネル・パラメータ値の行のみを含めてください。セマフォ・パラメータ(kernel.sem)の場合は、4つの値をすべて指定する必要があります。ただし、現在の値のいずれかが推奨値よりも大きい場合は、大きい方の値を指定します。
|
kernel.shmall = 2097152 kernel.shmmax = 2147483648 kernel.shmmni = 4096 kernel.sem = 250 32000 100 128 fs.file-max = 65536 net.ipv4.ip_local_port_range = 1024 65000
/etc/sysctl.confファイルで指定した値は、システムのリブート時も存続します。
次のコマンドを入力して、カーネル・パラメータの現在の値を変更します。
# /sbin/sysctl -p
このコマンドからの出力を調べて、値が適切であることを確認します。値が不適切な場合は、/etc/sysctl.confファイルを編集し、このコマンドを再入力します。
ソフトウェアのパフォーマンスを向上させるために、oracleユーザーに対する次のシェル制限を引き上げる必要があります。
表3 oracleユーザーに対するシェル制限
| シェル制限 | limits.confの項目 | 強い制限 |
|---|---|---|
|
オープン・ファイル記述子の最大数 |
|
65536 |
|
シングル・ユーザーに使用可能なプロセスの最大数 |
|
16384 |
シェル制限を引き上げる手順は、次のとおりです。
/etc/security/limits.confファイルに次の行を追加します。
* soft nproc 2047 * hard nproc 16384 * soft nofile 1024 * hard nofile 65536
存在しない場合は、/etc/pam.d/loginファイルに次の行を追加します。
session required /lib64/security/pam_limits.so
oracleユーザーのデフォルト・シェルに応じて、デフォルト・シェル起動ファイルを次のように変更します。
Bourne、BashまたはKornシェルの場合は、/etc/profileファイルに次の行を追加します。
if [ $USER = "oracle" ]; then
if [ $SHELL = "/bin/ksh" ]; then
ulimit -p 16384
ulimit -n 65536
else
ulimit -u 16384 -n 65536
fi
fi
Cまたはtcshシェルの場合は、/etc/csh.loginファイルに次の行を追加します。
if ( $USER == "oracle" ) then
limit maxproc 16384
limit descriptors 65536
endif
シェル制限の設定後にシステムをリブートします。
Oracle SESはroot以外のユーザーがインストールする必要があります。 UNIXプラットフォームでは、rootユーザーのみが1023以下のポートにバインドできます。Oracle SESを1023以下のポート番号にインストールするには、次の手順に従います。
インストール時にポート(80など)を指定します。
インストールの完了後にrootユーザーとしてログインします。
次のコマンドを実行します。
chgrp -R root $ORACLE_HOME/jdk $ORACLE_HOME/bin/searchctl start
|
注意:
|
1024以上のポートへのインストールが完了した後で、1023以下のポートに変更する場合は次の手順に従います。
次のコマンドで中間層をシャットダウンします。
$ORACLE_HOME/bin/searchctl stop
$ORACLE_HOME/oc4j/j2ee/OC4J_SEARCH/config/http-web-site.xml内でport属性の値を編集します。 (新規ポートが使用されていないことを確認してください。)
rootユーザーとしてログインします。
次のコマンドを実行します。
chgrp -R root $ORACLE_HOME/jdk $ORACLE_HOME/bin/searchctl start
Oracle SESの簡易インストール手順については、次のURLでインストール・ヒントのチュートリアルを参照してください。
http://st-curriculum.oracle.com/tutorial/SESAdminTutorial/index.htm
次の手順では、ディスク・マウント・ポイントを/SD_CDROMと呼びます。マウント・ポイントが異なる場合は、/SD_CDROMの出現箇所をすべて正しいマウント・ポイント名で置き換えてください。
インストーラを起動する手順は、次のとおりです。
「システム要件」で説明した最低要件をすべてチェックしたことを確認します。
Oracle SESをインストールするユーザーでコンピュータにログインします。
Oracle Secure Enterprise Search CD-ROMを挿入します。
コンピュータに自動マウント機能がない場合は、CD-ROMの手動マウント手順を「CD-ROMのマウント」で確認してください。
インストーラを起動します。
prompt> cd prompt> /SD_CDROM/runInstaller
Oracle Universal Installerが起動します。
|
注意: インストーラはマウント・ポイント・ディレクトリから実行しないでください。インストーラをマウント・ポイントから起動しないように、cdコマンドで現行のディレクトリをホーム・ディレクトリに変更します。
|
Oracle Universal Installerで指定する必要のある値は、管理パスワードのみです。残りの値はデフォルトに設定されますが、オーバーライドできます。インストール・パラメータは、次のとおりです。
検索サーバー名: 検索サーバー名。
管理パスワード: 後で管理ツールへのログオンに使用するパスワード。
HTTPポート: Oracle SES中間層がリスニングするポート。たとえば、Oracle SESをホストmyhost.oracle.comにインストールした場合にポート7890を指定すると、検索ページのURLはhttp://myhost.oracle.com:7890/search/query/searchとなります。
インストール先パス: Oracle SESソフトウェアがインストールされている場所。
データ記憶域の場所: Oracle SESのデータが格納される場所。
次のスクリーンショットは、Oracle Universal Installer画面を示しています。

コンピュータでCD-ROMが自動マウントされない場合の手順は、次のとおりです。
CD-ROMを挿入します。
rootユーザーとしてログインします。
prompt> su Password:
CD-ROMのマウント・ポイント・ディレクトリを作成します。
prompt> /usr/bin/mkdir /SD_CDROM
マウント・ポイント・ディレクトリにCD-ROMドライブをマウントします。
prompt> /bin/mount -t iso9660 /dev/cdrom /SD_CDROM
この例では、/SD_CDROMはディスク・マウント・ポイント・ディレクトリで、/dev/cdromはディスク・デバイスのデバイス名です。
rootユーザーからログアウトします。
# exit
Oracle SESを削除するには、Oracle SESをインストールしたユーザーとして$ORACLE_HOME/install/deinstall_sesを実行します。
|
注意: Oracle SESインスタンスが1023以下のポートにバインドされており、中間層をrootユーザーとして実行していた場合は、削除後に$ORACLE_HOMEにファイルが残ることがあります。 削除の完了後に、rootユーザーとしてログインし、残っているファイルを削除してください。
|
検索エンジンの起動および停止には、searchctlツールを使用します。リブート後にOracle SESを再起動するには、Oracle SESがインストールされている$ORACLE_HOME/binディレクトリにナビゲートしてsearchctl startallを実行します。
searchctlコマンドを実行すると、パスワード入力を要求されます。
手順の詳細は、Oracle SESチュートリアルの起動/停止に関する項を参照してください。
http://st-curriculum.oracle.com/tutorial/SESAdminTutorial/index.htm
Oracle Secure Enterprise Searchをよく理解するために、次のタスクを完了することをお薦めします。
Oracle Secure Enterprise Searchチュートリアルに従います。
http://st-curriculum.oracle.com/tutorial/SESAdminTutorial/index.htm
インストール時に設定したユーザー名とパスワードを使用して、Oracle SES管理ツールにログインします。管理ツールを使用して、次の操作を実行できます。
検索するソースの定義
ソースのクロールの構成とスケジューリング
クロールと検索のステータスとパフォーマンスのモニター
管理ツールのすべてのページの右上隅に「ヘルプ」リンクがあり、クリックすると状況依存ヘルプが表示されます。
システムの可用性を保証するためにロード・バランサや他のモニタリング・ツールが使用される本番環境では、Oracle SESも次のURLを介して容易にモニターできます。
http://host:port/monitor/check.jsp
このURLからは、Oracle Secure Enterprise Searchインスタンスは利用可能です。というメッセージが戻されます。
|
注意: システム・モニタリング・ツールでは、この文字列のバイト比較が必要になることがあるため、このメッセージは他の言語に翻訳されません。 |
Oracle Secure Enterprise Searchが使用できなければ、URLからは接続エラーまたはHTTPエラー・コード503が戻されます。
この項では、次の内容について説明します。
このメディア・パックに含まれている製品は、トライアル・ライセンス契約に基づき、30日間、インストールおよび評価できます。 ただし、30日間の評価期間後もいずれかの製品の使用を継続する場合、プログラム・ライセンスをご購入いただく必要があります。
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| リソース | 連絡先/ Webサイト |
|---|---|
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開発者向けのテクニカル・リソースにアクセスできます。 |
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インストール・マニュアルにアクセスできます。 |
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サポート・サービスに関する情報にアクセスできます。 |
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日本オラクル技術営業の連絡先です。 |
0120-155-096 |
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注意: ドキュメント内に記載されているURLや参照ドキュメントには、Oracle Corporationが提供する英語の情報も含まれています。日本語版の情報については、前述のURLを参照してください。 |
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SQL文やSQL関数をオンラインで参照できるSQL構文検索サービスです。
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または、次のWebサイトにアクセスしてください。
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