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Oracle Rdb for OpenVMS Oracle RMUリファレンス・マニュアル
リリース7.2
E06177-01
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1.42 RMU Restoreコマンド

RMU Backupコマンドで全体バックアップまたは増分バックアップが実行された時点の状態にデータベースをリストアします。また、アフター・イメージ・ジャーナル(.aij)ファイルが保存されている場合は、RMU Restoreが、存在しているすべての.aijファイルの適用をデータベースを完全にリカバリするために試行します。リストア操作の際にRMU Restoreによって自動的な.aijファイル・リカバリが試行される条件の詳細は、「説明」の項を参照してください。

RMU Restoreコマンドを使用して、新しいバージョンのOracle Rdbソフトウェアを備えたシステムにデータベースをリストアすると、NoconfirmおよびCommit修飾子が指定されたRMU ConvertコマンドがRMU Restoreの一部として自動的に実行されます。つまり、RMU Restoreコマンドを実行することで、データベースが最新バージョンに変換されます。新しいリリースのOracle Rdbのインストールやデータベースのリストア(または変換)の前に行う適切なバックアップ手順は、Oracle Rdbのインストレーションおよび構成ガイドを参照してください。

注意

データベースをリストアするときは、データベース・ルート(.rdb)ファイルのデフォルトOpenVMSアクセス制御エントリ(ACE)または伝播されたOpenVMSアクセス制御エントリ(ACE)が、ユーザーが保持するどのようなOracle RMUデータベース・アクセスよりも優先されます。

このため、デフォルト・エントリまたは伝播されたエントリが使用中の場合は、リストア操作が完了した後で、RMU Show PrivilegeコマンドおよびRMU Set Privilegeコマンドを使用して、Oracle RMUアクセスを確認して修正する必要があります。(デフォルト・エントリまたは伝播されたエントリが使用中かどうかは、RMU Restoreによって警告メッセージ「RMU-W-PREVACL, Restoring the root ACL over a pre-existing ACL」が表示されるためわかります。RMU RestoreコマンドがCDOユーティリティから起動された場合、この状態が普通です。)

RMU Show PrivilegeコマンドおよびRMU Set Privilegeコマンドを使用するには、アクセス制御リスト(ACL)を編集する権限が必要です。これには、RMU$SECURITYアクセス(アクセス制御エントリ(ACE)のVMS BIT_15アクセス)と(READ+WRITE+CONTROL)アクセスを使用します。(READ+WRITE+CONTROL)アクセスがある場合は、DCL SET ACLコマンドを使用して自分にBIT_15アクセスを付与することができます。

リストア操作の後で必要な変更を行うためのアクセスがない場合、必要なアクセスまたはOpenVMS BYPASSまたはSECURITYアクセスを保持するユーザーが、ACLを調べて修正する必要があります。

この動作がOracle RMUに存在するのは、既存のOpenVMSセキュリティ・ポリシーを無視してOracle RMUを使用しないようにするためです。


形式





説明

RMU Restoreは、事前にRMU Backupコマンドによって作成されたバックアップ・ファイルからデータベースを再構築し、バックアップ操作が実行された時点のデータベースの状態に戻します。また、データベースの完全なリストアおよびリカバリを提供するために、.aijファイルのリカバリを自動的に試行します。

RMU Restoreコマンドで指定できるバックアップ・ファイル・パラメータは1つのみです。このパラメータが全体バックアップ・ファイルの場合は、Incremental修飾子を使用できません。ただし、このパラメータに増分バックアップ・ファイルが指定された場合は、Incremental修飾子を使用する必要があります。

固定サイズの.aijファイルを使用している場合、.aijファイルが保持されている場合、およびデータベース変換が実行されていない場合は、データベース・リストア・コマンドを発行すると、RMU Restoreがデフォルトで自動的に.aijファイル・リカバリを試行します。(Aij_Options、After_JournalまたはDuplicate修飾子のいずれかを指定すると、.aijファイルは保持されません。)(RMU Backup After_Journalコマンドを使用して)いずれかの.aijファイルをバックアップしていても、RMU Restoreはそれらのファイルを認識しないため、自動的に.aijファイル・リカバリを試行しません。

また、自動的な.aijファイル・リカバリ操作が成功するには、次の条件が満たされる必要があります。

注意

全体、増分、領域別またはページ別のバックアップ・ファイルからデータベースをリストアすると、RMU Restoreが自動的に.aijファイル・リカバリを試行します。ただし、場合によってはNorecovery修飾子を使用してこの機能を無効にする必要があります。特に、次のいずれかに該当する場合はNorecovery修飾子を指定してください。

  • 以前のバージョンのOracle Rdbからデータベースをリストアしている場合。

  • データベースを完全にリストアするためにRMU Restoreコマンドを複数回発行する必要がある場合。
    たとえば、データベースをリストアするために、まず全体リストアのRMU Restoreコマンドを発行してから、IncrementalまたはArea修飾子を指定して複数のRMU Restoreコマンドを適用する場合、最後のコマンドを除き、発行する一連のRMU RestoreコマンドすべてでNorecovery修飾子を指定する必要があります。増分、領域別またはページ別のバックアップ・ファイルを追加して適用する予定があるときに、全体リストア操作で自動リカバリの試行をOracle RMUに許可すると、データベースが破損することがあります。

次の条件のいずれかが該当する場合、RMU Restoreは自動的に.aijファイル・リカバリを試行しません。

RMU Restoreが.aijファイル・リカバリを自動的に試行して、失敗しても、リストア操作が正常に終了していれば、RMU Recoverコマンドを使用してデータベースをリカバリすることができます。

注意

複数ファイル・データベースでDCL COPYコマンドを使用すると(つまりファイルが別の場所にコピーされると)、データベースがサポートされず使用できないようになります。DCL COPYコマンドでは、他のデータベース・ファイル(.rda、.snp、オプションの.aij)に対する詳細ファイル指定ポインタ(データベースのルート・ファイルに格納される)を更新できないため、このようになります。

次のいずれかのコマンドを使用して、Oracle Rdb複数ファイル・データベースを構成するファイルの名前を変更するか移動することができます。

  • RMU BackupおよびRMU Restoreコマンド

  • SQL EXPORTおよびIMPORT文

  • RMU Move_Areaコマンド

  • RMU Copy_Databaseコマンド

デフォルトでは、RMU Restoreが、データベース・ルート(.rdb)ファイルに格納されるメタデータと、メタデータのデータ・ディクショナリ・コピーを統合します(データ・ディクショナリがシステムにインストールされている場合)。ただし、Nocdd_Integrate修飾子を指定してディクショナリの統合を防ぐこともできます。

IncrementalまたはArea修飾子を指定するときは、次の修飾子を追加しないでください。

Directory
Nodes_Max
New_Version
Nonew_Version
Users_Max

Incremental修飾子を省略すると、RMU RestoreコマンドはConfirm修飾子を無視します。また、増分バックアップ・ファイルのリストア先が、新しいバージョンのデータベース、名前が変更されたデータベース、または新しい場所にリストアされるデータベースの場合は、Root修飾子を指定する必要があります。

データベースをテープからリストアする方法の詳細は、「使用上の注意」の項を参照してください。


コマンドのパラメータ

backup-file-spec

前のRMU Backupコマンドによって生成されたバックアップ・ファイルのファイル指定。テープにバックアップされてからディスクにコピーされた.rbfファイルについてはリモート・リストア操作を実行できないことに注意してください。

デフォルトのファイル拡張子は.rbfです。

リストア操作の実行元が、磁気テープ、ディスクまたは複数ディスクのいずれかに応じて、バックアップ・ファイル指定を次のようにします。

storage-area-name[,...]

データベースの記憶領域名。このパラメータはオプションです。次の状況で使用します。

RMU BackupおよびRMU Restoreコマンドを使用すると、データベースの選択した記憶領域をバックアップおよびリストアできます。バックアップとリストアを領域ごとに行えるOracle RMUのこの機能は、次のことを目的としています。

RMU BackupおよびRMU Restoreコマンドを使用して、データベースの選択した記憶領域のみのバックアップとリストアを行う予定がある場合は、そのデータベースで完全な全体バックアップ操作を定期的に実行する必要があります。完全な全体バックアップとは、データベースのすべての記憶領域に対する全体バックアップ操作(増分バックアップではない)です。データベース・ルート(.rdb)ファイルが破損した場合、記憶領域をリカバリできるのは、完全な全体バックアップ操作を最後に行った日付までです。このように、完全な全体バックアップ操作を定期的に実行することをお薦めします。

データベースの選択した記憶領域のみをバックアップおよびリストアする場合は、前に説明したデータベースの完全な全体バックアップ操作の実行に加えて、そのデータベースでアフター・イメージ・ジャーナルを有効にするように強くお薦めします。つまり、データベースの記憶領域すべてをバックアップおよびリストアしない場合は、アフター・イメージ・ジャーナルを有効にしておく必要があります。こうしておくと、システム障害時にデータベースのすべての記憶領域をリカバリすることができます。アフター・イメージ・ジャーナルを有効にしておらず、RMU Restoreでリストアされた1つ以上の領域が、リストアされなかった記憶領域と同じ最新状態ではない場合、リストアされたデータベースの最新状態ではない記憶領域をトランザクションが使用することはOracle Rdbで許可されません。このような状況では、データベースの記憶領域に対する最後の完全な全体バックアップ操作のバックアップ・ファイルを使用してデータベースをリストアすることで、機能するデータベースに戻ることができます。ただし、最後の完全な全体バックアップ操作が実行された後にデータベースに対して行われた変更はリカバリできません。

アフター・イメージ・ジャーナルを有効にしている場合は、RMU Recoverコマンドを使用して、RMU Restoreコマンドが完了した後で最新ではない記憶領域に.aijファイルのトランザクションを適用します。RMU Recoverコマンドが完了すると、データベースの整合性がとれ、使用可能になります。


コマンドの修飾子

Acl

Noacl

バックアップされたルート・ファイルのアクセス制御リスト(ACL)をリストアするかどうかを指定できます。

Acl修飾子を指定すると、バックアップしていたルート・ファイルACLがデータベースと一緒にリストアされます。ルート・ファイルのACLがバックアップされていないときに、RMU RestoreコマンドにAcl修飾子を指定すると、RMU Restoreは、ルート・ファイルのACLを使用せずにデータベースをリストアします。

Noacl修飾子を指定すると、ルート・ファイルのACLはデータベースと一緒にリストアされません。

デフォルトはAcl修飾子です。

Active_IO=max-reads

RMU Restoreがバックアップ・ファイルに対して同時に試行する読取り操作の最大回数を指定します。Active_IO修飾子の値は1〜5の範囲で指定できます。デフォルト値は3です。3を超える値を指定すると、複数のテープ・ドライブを使用するときのパフォーマンスが向上する可能性があります。

After_Journal=file-spec

Noafter_Journal

注意

この修飾子は、リリース6.0よりも前のOracle Rdbとの互換性のために維持されています。拡張可能な.aijファイルの作成に関心がある場合を除き、Aij_Options修飾子を指定するほうが役に立つ可能性があります。(拡張可能な.aijファイルは、サイズが特定のしきい値に到達したときに、指定した容量に応じて拡張されるファイルです。ファイルが存在するディスクに十分な空き領域があると仮定した場合です。)

次のルールに従って、アフター・イメージ・ジャーナルや.aijファイルの作成をRMU Restoreでどのように処理するかを指定します。

.aijファイル名を指定するときは、.aijファイルの新しいデバイスとディレクトリを指定する必要があります。デバイスとディレクトリを指定しないと警告メッセージを受け取ります。メディア障害に備えるために、.aijファイルをデータベース・ファイルとは別のデバイスに配置します。

オリジナル・データベースが損失または破損したが、ジャーナル・ファイルが被害を受けていない場合、通常はAij_OptionsまたはAfter_Journal修飾子のいずれも使用せずにデータベースをリストアします。

After_Journal修飾子はAreaおよびIncremental修飾子と競合します。After_Journal修飾子とこれら2つのいずれかを同じRMU Restoreコマンドラインに指定することはできません。

After_Journal修飾子を使用して、固定サイズの.aijファイルを作成することはできません。Aij_Options修飾子を使用してください。

Aij_Options=journal-opts

Noaij_Options

次のルールに従って、アフター・イメージ・ジャーナルや.aijファイルの作成をRMU Restoreでどのように処理するかを指定します。

Aij_Options修飾子はAreaおよびIncremental修飾子と競合します。Aij_Options修飾子とこれら2つのいずれかを同じRMU Restoreコマンドラインに指定することはできません。

オリジナル・データベースが損失または破損したが、ジャーナル・ファイルが被害を受けていない場合、通常はAij_OptionsまたはAfter_Journal修飾子のいずれも使用せずにデータベースをリストアします。

journal-opts-fileの形式の詳細は、第1.62.1項を参照してください。

Area

コマンドラインのstorage-area-nameパラメータまたはオプション・ファイルに指定した記憶領域のみをリストアすることを指定します。この修飾子を使用して、大規模データベースの物理的な再構築を単純化することができます。

デフォルトではArea修飾子は指定されません。Area修飾子を指定しない場合、すべての記憶領域とデータベース・ルート(.rdb)ファイルがリストアされます。したがって、すべての記憶領域をリストアするにはArea修飾子を省略します。Area修飾子を指定する場合は、有効なデータベース・ルートが存在する必要があります。(存在しない場合は、まず、全体バックアップ・ファイルを使用するRMU Restore Only Rootコマンドを発行して、有効なデータベースを作成します。)

RMU BackupおよびRMU Restoreコマンドを使用すると、データベースの選択した記憶領域をバックアップおよびリストアできます。Oracle RMUのこのような領域ごとのバックアップおよびリストア機能は、次の目的で設計されています。

注意

領域別のリストア操作を実行すると、一貫性がないとして領域がマークされることがあります。つまり、リストア操作が完了したときに、その領域のトランザクション状態がデータベース・ルートと同じにならない可能性があります。たとえば、Norecovery修飾子によって自動的なaijリカバリが無効になっているときや、自動リカバリが失敗した場合に、このようになることがあります。領域の一貫性があるかどうかはRMU Show Corrupt_Pagesコマンドを使用してチェックできます。1つ以上の領域に一貫性がないことがわかった場合は、RMU Recoverコマンドを使用して.aijファイルを適用します。.aijファイルが使用できない場合は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』で非一貫性フラグのクリアに関する項を参照して、破損した領域の一貫性を設定した場合の影響について確認してください。また、非一貫性フラグをクリアするSet Corrupt_Pagesコマンドの使用方法の詳細は、第1.53節を参照してください。

バックアップ・ファイルに含まれないデータベース領域をリストアしようとすると、エラー・メッセージを受け取ります。通常、影響を受けた領域を適切にリストアするまで、データベースは一貫性が失われるか、使用できなくなります。

次の例では、DEPARTMENTS記憶領域がバックアップ操作から除外されています。このため、バックアップ・ファイルに含まれないDEPARTMENTSのリストアが試行されると、警告メッセージが表示されます。使用可能なデータベースに対して試行するとリストア操作は完了しますが、現在、DEPARTMENTS記憶領域には一貫性がないことに注意してください。


$ RMU/BACKUP /EXCLUDE=DEPARTMENTS MF_PERSONNEL.RDB -
_$ PERS_BACKUP5JAN88.RBF
$ RMU/RESTORE /NEW_VERSION /AREA PERS_BACKUP5JAN88.RBF DEPARTMENTS
%RMU-W-AREAEXCL, The backup does not contain the storage
 area - DEPARTMENTS

RMU BackupコマンドとExclude修飾子を使用してバックアップ・ファイルを作成した場合、RMU RestoreおよびRMU Recoverコマンドを使用してデータベースを複製するときには、データベースのすべての領域がリストアおよびリカバリされるように確認する必要があります。

Area修飾子はAfter_JournalおよびAij_Options修飾子と競合します。

Cdd_Integrate

Nocdd_Integrate

データベース・ルート(.rdb)ファイルのメタデータをデータ・ディクショナリに統合します(データ・ディクショナリがシステムにインストールされている場合)。

Nocdd_Integrate修飾子を指定すると、リストア操作で統合は行われません。

リストア操作が正常に終了した後でデータベース・メタデータとデータ・ディクショナリの統合を行いたい場合があります。

データベースの定義時にDICTIONARY IS REQUIRED句が使用されていても、Nocdd_Integrate修飾子を使用できます。

Cdd_Integrate修飾子では、データベースからディクショナリへの1方向にのみ定義を統合できます。Cdd_Integrate修飾子では、ディクショナリからデータベース・ファイルへの定義の統合は行われません。

Close_Wait=n

RMU Restoreがデータベースを自動的に閉じるまでの待機時間n分を指定します。nに値を指定する必要があります。

この修飾子を使用するには、RMU RestoreコマンドラインのOpen_Mode修飾子をAutomaticに設定する必要があります。

Commit

NoCommit

リストア操作を完了する前に変換済データベースをOracle Rdbの現在のバージョンにコミットするようにOracle RMUに指示します。この修飾子を使用するのは、リストアされるバックアップ・ファイルが前のバージョンのOracle Rdbのものである場合のみです。変換は永続的であり、データベースを前のバージョンに戻すことはできません。NoCommit修飾子を指定すると、変換済データベースをコミットしないようにOracle RMUに指示します。この場合は、Rollback修飾子を付けたRMU Convertコマンドを使用してデータベースを元のバージョンにロールバックできます。または、Commit修飾子を付けたRMU Convertコマンドを使用すると、データベースを現在のバージョンに永続的にコミットできます。

Commit修飾子がデフォルトです。

Confirm

Noconfirm

増分リストア操作を実行しているデータベースの名前をRMU Restoreが通知するように指定します。増分バックアップ・ファイルの適用先として正しい.rdbファイル名を指定したことを確認できます。これは対話型処理のデフォルトです。

増分リストア操作で確認が特に重要になるのは、全体バックアップ・ファイルからのリストア操作中に、.rdbファイル名を変更した場合または新しいバージョンのデータベースを作成した場合です。(新しいバージョンの作成または.rdbファイル名の変更には、Root修飾子も指定する必要があります。)

Noconfirm修飾子を指定すると、RMU Restoreが増分バックアップ・ファイルをデータベースに適用するときに確認を要求しません。これはバッチ処理のデフォルトです。

Incremental修飾子を使用しないかぎり、RMU RestoreはConfirmおよびNoconfirm修飾子を無視します。

Directory=directory-spec

リストア対象データベース・ファイルのデフォルトのリストア先を指定します。ファイル名またはファイル拡張子を指定すると、リストアされるすべてのファイルにそのファイル名またはファイル拡張子が付けられます。この修飾子のデフォルト・ディレクトリ指定はありません。Directory修飾子を指定しないと、RMU Restoreは、すべてのデータベース・ファイルを、バックアップ・ファイルの作成時に存在していたディレクトリへリストアしようとします。それらのディレクトリがなくなっている場合、リストア操作は失敗します。

この修飾子とRootおよびFile修飾子の関係や、リソース識別子によって所有されるディレクトリへのデータベース・ファイルのリストアに関する警告の詳細は、「使用上の注意」を参照してください。

Disk_File[=(Reader_Threads=integer)]

マルチスレッド・リストア操作をディスク・ファイル、フロッピー・ディスクまたはPC外部のその他のディスクから実行することを指定します。この修飾子は、リストア元のバックアップ・ファイルを作成したときにRMU Backupコマンドで指定しておく必要があります。

Reader_Threadsキーワードに、ディスク・ファイルからのマルチスレッド・リストア操作を実行するときOracle RMUで使用されるスレッド数を指定します。コマンドライン(またはコマンド・パラメータ・オプション・ファイル)で指定したデバイスの数を超える読取りスレッド数を指定することはできません。デフォルトでは1つの読取りスレッドが使用されます。

この修飾子と、テープ操作を制御するすべての修飾子(Label、Loader_Synchronization、Master、Media_LoaderおよびRewind)は相互に排他的です。

Duplicate

Noduplicate

オリジナルのデータベースと内容が同じでIDが異なる新しいデータベースを指定します。デフォルトはNoduplicate修飾子です。

Duplicate修飾子を指定するとデータベースのコピーが作成されます。これは、元のデータベースとの連続性を保つとは想定されません。アフター・イメージ・ジャーナル(.aij)ファイルを、オリジナルのデータベースと複製データベースの間で流用することはできないことに注意してください。それぞれのデータベースは一意であるためです。

複製データベースを作成できるのは、Duplicate修飾子を使用するときです。Noduplicate修飾子を使用すると再びオリジナルのデータベースを作成できます。

Duplicate修飾子は、Incremental、AreaおよびOnline修飾子と競合します。

Encrypt=({Value=|Name=}[,Algorithm=])

Encrypt修飾子を指定すると、データベース・バックアップの保存セット・ファイルが復号化されます。

キー値を文字列として指定するか、事前定義済キーの名前を指定します。アルゴリズム名を指定しない場合、デフォルトはDESCBCです。Value、NameおよびAlgorithmパラメータの詳細は、ヘルプの「ENCRYPT」を参照してください。

この機能では、OpenVMS Encrypt製品がこのシステムにインストールされており、ライセンスがあることが必要です。

Global_Buffers=global-buffer-options

データベースをリストアするときにデフォルトのグローバル・バッファ・パラメータを変更できるようになります。次のオプションを指定できます。

Global_Buffers修飾子を指定しないと、データベースのバックアップ時に有効になっていた値でデータベースがリストアされます。

Global_Buffers修飾子に複数のオプションを指定するときは、カンマを使用して各オプションを区切り、オプションのリストをカッコで囲みます。

Incremental

Incremental修飾子を指定すると、増分バックアップ・ファイルからデータベースをリストアします。

Incremental修飾子を使用するのは、この増分バックアップ・ファイルの基礎である全体バックアップ・ファイルを指定するRMU Restoreコマンドを最初に発行した場合のみです。各増分バックアップ・ファイルは、特定の全体バックアップ・ファイルに対応しています。

全体バックアップ・ファイルと増分バックアップ・ファイルの両方をリストアすると、増分バックアップ操作を実行した時点の状態にデータベースがリストアされます。

RMU Restoreは、デフォルトではバックアップ・ファイルの全体リストア操作を実行します。

After_JournalまたはJust_Corrupt修飾子をIncremental修飾子と一緒に指定することはできません。

Journal=file-name

リストア操作(領域別リストア操作または破損直後リストア操作を含む)によるテープのパフォーマンスを改善するために使用するジャーナル・ファイルを指定できます。

バックアップ操作によって、ジャーナル・ファイルが作成され、そのファイルにバックアップ操作の説明が書き込まれます。この説明には、テープ・ドライブのID、テープ・ボリュームおよび内容が含まれます。Journal修飾子を指定して、ジャーナル・ファイルを読み取って有効なテープ・ボリュームのみを選択するようにRMU Restoreに指示します。

ジャーナル・ファイルは、バックアップ操作が実行されたときに作成されたものであることが必要です。誤ったジャーナル・ファイルを指定すると、RMU Restoreが情報メッセージを返します。指定したジャーナルファイルは、処理すべきボリュームの選択に使用されません。

Label修飾子を省略すると、リストア操作によってジャーナル・ファイルの内容からボリューム・ラベルのリストが作成されます。

領域別リストア操作でも、有効なテープ・ボリューム・ラベルのリストがジャーナル・ファイルから作成されます。それらのボリュームのみをマウントして処理します。

Just_Corrupt

Just_Corrupt修飾子はグローバル修飾子、ローカル修飾子または両方として適用できます。3つの使用方法の詳細は、「ファイルおよび領域の修飾子」のリストの下にあるJust_Corrupt修飾子の説明を参照してください。

Label=(label-name-list)

バックアップ・ファイルのボリューム・ラベルに付ける1〜6文字の文字列を指定します。Label修飾子を適用できるのはテープ・ボリュームのみです。Label修飾子を使用するときは1つ以上のラベル名を指定する必要があります。

複数のテープの場合、テープ・ラベルのリストを指定できます。複数のテープ・ラベル名を指定する場合は、名前をカンマで区切り、名前のリストをカッコで囲みます。

通常のリストア操作では、RMU Restoreコマンドに指定するLabel修飾子は、データベースをバックアップしたときのRMU Backupコマンドで指定したLabel修飾子と同じにする必要があります。

Label修飾子は間接的なファイル参照で使用できます。詳細は、第1.3節を参照してください。

Librarian[=options]

Librarian修飾子を使用して、Oracle Media Managementインタフェースをサポートするデータ・アーカイブ・ソフトウェア・アプリケーションからファイルをリストアします。コマンドラインに指定したファイル名によって、Librarianユーティリティから取得するデータのストリームが識別されます。デバイスまたはバージョン番号の指定は無視されます。

Oracle RMUでLibrarian修飾子を使用した取得がサポートされるのは、以前にOracle RMUによってLibrarian修飾子を使用して格納されたデータのみです。

Librarian修飾子には次のオプションを指定できます。

Oracle RMUのバックアップまたはリストア操作を実行する前に、次のOpenVMS論理名を定義して、Librarianユーティリティで使用できるようにする必要があります。これらの論理名を定義するためにLibrarian修飾子のLogical_Namesオプションを使用しないでください。

次に示す行は、RMU Backup/Parallel/Librarianコマンドによって作成されるバックアップ・プラン・ファイルのものです。


    Backup File = MF_PERSONNEL.RBF
    Style = Librarian
    Librarian_trace_level = #
    Librarian_logical_names = (-
             logical_name_1=equivalence_value_1, -
             logical_name_2=equivalence_value_2)
    Writer_threads = #

Style = Librarianエントリは、バックアップをLibrarianユーティリティに送ることを指定します。Librarian_logical_namesエントリは、論理名とその等価値のリストです。これは、バックアップまたはリストア操作が開始する前に、特定のLibrarianユーティリティで使用されるすべての論理名をプロセス論理名として定義するためのオプション・パラメータです。たとえば、一部のLibrarianユーティリティは、カタログの指定やデバッグのために論理名をサポートしています。

Rewind、Density、Labelなどデバイス固有の修飾子はLibrarian修飾子と一緒に使用できません。LibrarianユーティリティではOracle RMUではなくストレージ・メディアが処理されるためです。

Loader_Synchronization

オペレータ・サポートのニーズを最小限にするためにテープをプリロードできます。Loader_Synchronization修飾子を指定して、複数のテープ・ドライブを指定すると、リストア操作は最初のテープ・ボリューム・セットを同時に読み取り、同時テープ操作がすべて終了するまで待機してから次のテープ・ボリューム・セットを割り当てます。このため、リストア操作で必要な順序でテープをローダーまたはスタッカにロードすることができます。

Loader_Synchronization修飾子を使用するとパフォーマンスは低下します。最高のパフォーマンスを得るには、アイドル状態が続くドライブをなくし、指定された次のボリュームをアイドルになった最初のドライブに配置する必要があります。ただし、ドライブがアイドルになる順序は、制御できない多くの要因によって左右され予測不可能なため、ドライブにテープをプリロードすることはできません。

Loader_Synchronization修飾子を使用するコストはハードウェア構成とシステム・ロードによって異なるため、コストを予測することはできません。操作の経過時間が5%〜20%延長することが一般的です。オペレータ・サポートのレベルを下げたことによるメリットが、パフォーマンスの低下に見合うかどうかを判断する必要があります。Loader_Synchronization修飾子は大規模なリストア操作で最も役立ちます。

Volumes修飾子も指定しないと、Loader_Synchronization修飾子は有効になりません。

Local_Buffers=local-buffer-options

データベースをリストアするときにデフォルトのローカル・バッファ・パラメータを変更できるようになります。次のオプションを指定できます。

Local_Buffers修飾子を指定しないと、データベースのバックアップ時に有効になっていた値でデータベースがリストアされます。

Log

Log=Brief

Log=Full

Nolog

コマンドの処理をSYS$OUTPUTに報告するかどうかを指定します。Log修飾子を指定すると、リストア操作の進捗をSYS$OUTPUTに出力するようにリクエストします。Nolog修飾子を指定するとこの報告は行われません。Log=Briefオプション(修飾子なしでLogオプションを使用した場合のデフォルト)を指定すると、ログには各記憶領域の開始時刻と終了時刻が記録されます。Log=Fullオプションを指定すると、スレッド割当てと記憶領域の統計メッセージもログに含まれます。

どちらも指定しなかった場合は、DCL検証スイッチの現在の設定がデフォルトとして使用されます。(DCL SET VERIFYコマンドによってDCL確認スイッチが制御されます。)

Master

複数ドライブが同時にアクセスされる場合にドライブの使用方法を明示的に指定できます。これは、テープ・ドライブをマスター・テープ・ドライブとして指定する位置依存修飾子です。

Master修飾子を使用するときは、指定した最初のドライブに使用する必要があります。その他のすべてのドライブはマスターに対するスレーブとなります。これは、コマンドラインの終了か次にMaster修飾子を指定するまで変わりません(いずれか先に行われる指定に対応)。

独立したI/Oパスのないドライブ(ハードウェア・マスターではない)にMaster修飾子を使用すると、パフォーマンスが低下します。

Master修飾子を使用しない場合に、同時テープ・アクセスをリクエストすると(Volumes=n修飾子の使用)、バックアップ操作がマスター・ドライブを選択するときに利用するのと同じ自動構成手順をRMU Restoreが使用します。

同時テープ・アクセスを指定しない場合(Volumes=n修飾子を指定しない場合)、Master修飾子の使用はエラーになります。同時テープ・アクセスの指定の詳細は、Volumes修飾子の説明を参照してください。

Media_Loader

Nomedia_Loader

Media_Loader修飾子は、RMU Restoreがバックアップ・ファイルを読み取るテープ・デバイスにローダーまたはスタッカがあることを指定するために使用します。Nomedia_Loader修飾子は、テープ・デバイスにローダーやスタッカが付いていないことを指定するために使用します。

デフォルトでは、テープ・デバイスにローダーまたはスタッカがある場合は、RMU Restoreによって認識されるはずです。ただし、テープ・デバイスにローダーまたはスタッカが付いていることがRMU Restoreで認識されないこともあります。このため、RMU Restoreは、最初のテープを読み取ると、ローダーまたはスタッカに次のテープをリクエストするかわりに、次のテープのリクエストをオペレータに発行します。同様に、テープ・デバイスにローダーまたはスタッカがない場合でも、あるかのようにRMU Restoreが動作することがあります。

テープ・デバイスにローダーまたはスタッカがあることがRMU Restoreによって認識されていないとわかった場合は、Media_Loader修飾子を指定します。該当しない場合にRMU Restoreがローダーまたはスタッカを想定していることがわかったときは、Nomedia_Loader修飾子を指定します。

New_Version

Nonew_Version

リストア先のデバイスとディレクトリに前のバージョンのデータベース・ファイルが含まれる場合に、新しいバージョンのデータベース・ファイルを作成すべきかどうかを指定します。

New_Version修飾子を使用すると、新しいデータベース・ファイル・バージョンが作成されます。New_Version修飾子はIncremental修飾子と競合します。

デフォルトのNonew_Version修飾子を使用した場合、リストア対象のデータベース・ファイルの古いコピーが存在するとエラーが発生します。

新しいデータベース・ルート(.rdb)ファイルを作成するリストア操作では、常に、アフター・イメージ・ジャーナルを無効にするか、新しい.aijファイルを作成する必要があります。事前に存在している.aijファイルの使用をリストア対象データベースで試行すると、ジャーナルが破損し、.aijファイルを使用した将来のリカバリが不可能になります。New_Version修飾子を.aijファイルに適用することはできません。

Nodes_Max=number-cluster-nodes

ユーザーがリストア対象データベースにアクセスする際のVMSclusterノード数の新しい上限を指定します。Nodes_Max修飾子にはVMSclusterノード数として1〜96の値を指定できます。実際の最大値は、現在のバージョンのOpenVMSで許可されるVMSclusterノードの最大数です。デフォルト値は、データベースのバックアップ前にデータベースについて定義された制限です。

IncrementalまたはArea修飾子を使用する場合、Nodes_Max修飾子は指定できません。

Online

Noonline

他のユーザーがデータベースにアタッチしているときにリストア操作を実行するように指定します。Online修飾子を一緒に指定できるのは、AreaまたはJust_Corrupt修飾子のみです。リストアされるページは排他アクセスのためにロックされているため、指定されているページでデータのその他の使用とリストア操作は両立できません。

デフォルトはNoonline修飾子です。

Open_Mode=Automatic

Open_Mode=Manual

データベースをリストアするときにデータベースを開くモードを変更できます。Open_Mode=Automaticを指定すると、ユーザーはデータベースをリストアした後ですぐに起動できます。Open_Mode=Manualを指定すると、ユーザーがデータベースを起動する前に、RMU Openコマンドを使用してデータベースを開く必要があります。

Open_Mode修飾子では、データベースを閉じるモードを指定することもできます。Open_Mode=Automaticを指定した場合は、Close_Wait修飾子を使用すると、データベースを自動的に閉じるまでの時間(分)も指定できます。

Open_Mode修飾子を指定しない場合、データベースはバックアップ時に有効になっていたオープン・モードでリストアされます。

Options=file-spec

記憶領域名が含まれるオプション・ファイルを指定します。記憶領域名の後には、その記憶領域に適用する記憶領域の修飾子が指定されています。

この修飾子で使用するオプション・ファイルを作成するようにRMU Restoreに指示するには、RMU Backup、RMU DumpおよびRMU Dump BackupコマンドでRestore_Options修飾子を指定します。詳細は、第1.10節第1.19節および第1.21節を参照してください。

独自にオプション・ファイルを作成する場合、記憶領域名をカンマで区切らないでください。かわりに、記憶領域名は1つずつ改行してファイルの別の行に指定します。オプション・ファイルには領域の修飾子をいくつかまたはすべて含めることができます。(Area修飾子のリストは、「形式」の項を参照してください。)オプション・ファイルではDCLの行継続文字であるハイフン(-)またはコメント文字(!)を使用できます。デフォルトのファイル拡張子は.optです。

Page_Buffers=number-buffers

データベース・ファイルが作成されるとき、RMU Restore操作中にOracle Rdbで使用されるバッファの最大数を指定します。Page_Buffers修飾子の値は1〜5の範囲で指定できます。デフォルトは3バッファです。3を超える値を指定すると、特に増分リストア操作においてパフォーマンスが向上する可能性があります。

RMU Restoreが、リストア操作の最後で内部構造の再構築ステージに入ったとき、非常に大規模なデータベースではPage_Buffers修飾子の値を高くしておくと効果があります。ただし、そのように余分なバッファを使用するとメモリー使用量が高くなるデメリットがあります。つまり、リストア操作時のトレードオフは、メモリー使用量とパフォーマンスです。

Path=cdd-path

データベース定義を統合するデータ・ディクショナリのパスを指定します。Path修飾子を指定しないと、RMU Restoreは、RMU Restoreコマンドを入力したユーザーのCDD$DEFAULT論理名値を使用します。

相対パス名を指定した場合は、入力した相対パス名がCDD$DEFAULTの値に追加されます。cdd-pathパラメータに英数字以外の文字を含める場合は、二重引用符("")で囲む必要があります。

Nocdd_Integrate修飾子を使用した場合、またはデータ・ディクショナリがシステムにインストールされていない場合、Path修飾子は無視されます。

Prompt=Automatic

Prompt=Operator

Prompt=Client

サーバー・プロンプトの送信先を指定します。Prompt=Automaticを指定するとプロンプトは標準入力デバイスに送信され、Prompt=Operatorを指定するとプロンプトはサーバー・コンソールに送信されます。Prompt=Clientを指定するとプロンプトはクライアント・システムに送信されます。

Recovery[=Aij_Buffers=n]

Norecovery

Recovery=Aij_Buffers=n修飾子を使用すると、自動リカバリ時に使用するリカバリ・バッファの数を指定できます。nのデフォルト値は100リカバリ・バッファです。

Recovery修飾子は、リストア操作時にRMU Restoreが.aijファイルの自動リカバリを試行することを明示的に指定します。

.aijファイルが保持されている場合のみ、Recover=Aij_Buffers=n修飾子とRecovery修飾子のいずれかを指定します。.aijファイルが保持されていない状況(Aij_Options、After_JournalまたはDuplicate修飾子が指定されている)でどちらかの修飾子を指定すると、警告メッセージが表示され、RMU Restoreは.aijファイルのリカバリを試行せずにリストア操作を実行します。

Norecovery修飾子は、リストア操作時にRMU Restoreが.aijファイルの自動リカバリを試行しないことを指定します。この修飾子を指定するのは、RMU RecoverコマンドでUntil修飾子を使用する場合、または増分リストア操作を実行する予定がある場合です。

Rewind

Norewind

バックアップ・ファイルを含むテープを巻き戻してから処理を開始することを指定します。Norewind修飾子(デフォルト)では、現在のテープ位置からバックアップ・ファイルの検索を開始します。

RewindおよびNorewind修飾子はテープ・デバイスのみに適用できます。これらの修飾子を使用したときにターゲット・デバイスがテープ・デバイスでない場合、RMU Restoreがエラー・メッセージを返します。

Root=root-file-spec

リストア対象データベースのデータベース・ルート(.rdb)ファイル指定を指定します。この修飾子とDirectory、FileおよびSnapshot修飾子の関係や、リソース識別子によって所有されるディレクトリへのデータベース・ファイルのリストアに関する警告の詳細は、「使用上の注意」を参照してください。

Root修飾子の意味があるのは、複数ファイル・データベースに対して使用する場合のみです。

Transaction_Mode=(mode-list)

リストア操作でリストアされるデータベース・ルート・ファイルについて許可されるトランザクション・モードを設定します。この修飾子を主に使用するのは、(マスター・データベースの)バックアップ・ファイルをリストアしてホット・スタンバイ・データベースを作成するときです。スタンバイ・データベースでは読取り専用トランザクションしか許可されないため、Transaction_Mode=Read_Only修飾子の設定を使用する必要があります。この設定により、レプリケーション操作がアクティブでない場合でも、常にスタンバイ・データベースへの変更が禁止されます。ホット・スタンバイの詳細は、『Oracle Rdb7 and Oracle CODASYL DBMS: Guide to Hot Standby Databases』を参照してください。mode-listには、次の1つ以上のトランザクション・モードを含めることができます。

リストア操作にはデータベース・ルート・ファイルを含める必要があります。そうしないと、RMU RestoreコマンドにTransaction_Mode修飾子を付けて発行すると、RMU RestoreがCONFLSWITエラーを返します。

複数のトランザクション・モードをmode-listに指定する場合は、リストをカッコで囲み、トランザクション・モードを1つずつカンマで区切ります。次のことに注意してください。

Users_Max=number-users

リストア対象データベースに同時にアクセスできるユーザー数の新しい上限を指定します。有効範囲は1〜2032ユーザーです。デフォルト値は、データベースのバックアップ前にデータベースについて定義された値です。

IncrementalまたはArea修飾子を使用する場合、Users_Max修飾子は指定できません。

Volumes=n

リストア操作の時間を短縮するために同時テープ・アクセスを使用することを指定できます。

Volumes修飾子を使用して、同時テープ・アクセスを指定し、バックアップ・ファイルのテープ・ボリューム数を指定します。リストア操作を完了するためにボリューム数を正確に指定する必要があります。

マルチディスク・バックアップ・ファイルからリストアする場合、値nは、リストア操作に必要なバックアップ・ファイルを含むディスク・デバイスの数を示します。

Volumes修飾子を指定しないと、リストア操作で同時テープ・アクセスが使用されません。


ファイルまたは領域の修飾子

Blocks_Per_Page=integer

オリジナルのデータベースよりも大きな混合ページ・サイズでデータベースをリストアすることができます。このとき記憶領域ファイルの各ページに空き領域が作成され、レコードのクラスタ化には影響しません。記憶領域の現在のページ・サイズ以下の整数を指定すると、RMU Restoreはこの修飾子を無視します。

ページ・サイズを増やす場合の例としては、記憶領域内のハッシュ索引がいっぱいになりかけている場合などが考えられます。そのような場合は、ページ・サイズを大きくすることで記憶領域の拡張を回避できます。

この修飾子を使用して、統一ページ形式の記憶領域のページ・サイズを変更することはできません。

Extension=Disable

Extension=Enable

データベースをリストアするときに自動ファイル拡張属性を変更できるようになります。これらの修飾子は位置依存修飾子です。

Extension=Disable修飾子を使用して、記憶領域の自動ファイル拡張を無効にします。

Extension=Enable修飾子を使用して、記憶領域の自動ファイル拡張を有効にします。

Extension=DisableまたはExtension=Enable修飾子を指定しないと、データベースがバックアップされた時点に有効だった自動ファイル拡張属性で記憶領域がリストアされます。

File=file-spec

この修飾子を適用する記憶領域を指定の場所にリストアするようにリクエストします。

この修飾子は、シングル・ファイル・データベースでは無効です。これは位置依存修飾子です。

この修飾子とRoot、DirectoryおよびSnapshot修飾子の関係や、リソース識別子によって所有されるディレクトリへのデータベース・ファイルのリストアに関する警告の詳細は、「使用上の注意」を参照してください。

Just_Corrupt

この修飾子は、Just_Pages修飾子のかわりにOracle Rdbリリース7.0から導入されています。

破損ページ表(CPT)に記録されているデータベース内の破損したページと領域をリストアできます。CPTは.rdbファイルで管理されます。(破損ページ表がいっぱいになると、破損ページの数が最も多い領域は破損とマークされ、その領域の個々のページがCPTから削除されることに注意してください。)

多くの場合、ハードウェアまたはソフトウェア障害のためにデータベース内の1つまたは少数のページのみが破損します。Just_Corrupt修飾子を使用すると、最小限の干渉および最短の時間でデータベースをリカバリできます。破損していないデータの可用性にも影響がありません。破損ページ表で破損として記録されているページ(または領域)にリストアを限定することができます。

Just_Corrupt修飾子は位置依存修飾子です。この修飾子をグローバル位置で使用すると、破損ページ表に記録されているすべての破損ページと破損領域をRMU Restoreがリストアします。ローカル位置で使用すると、対象の領域名の破損ページ(またはその領域全体)のみをRMU Restoreがリストアします。

領域全体のリストアと破損ページのみのリストアを同じコマンドで一緒に指定することができます。次の例では、AREA_1のすべて(破損の状態に関係なく)とAREA_2の破損ページのみ(CPTに記録されている)がリストアされます。


$ RMU/RESTORE/AREA backup_file  AREA_1, AREA_2/JUST_CORRUPT

Just_Corrupt修飾子をグローバルに使用すると、指定した領域に関してCPTに記録されているすべての破損ページがリストアされます。たとえば、次のコマンドでは、AREA_1とAREA_2のCPTに記録されたすべての破損ページがリストアされます。(ただし、指定した領域の一方に破損が含まれない場合、情報メッセージが表示され、その領域はリストアされません。)


$ RMU/RESTORE/JUST_CORRUPT backup_file /AREA AREA_1, AREA_2

破損したページおよび領域のリストアはオンラインで実行できます。オンライン操作では、リストア操作の間、破損したページまたは領域のみがロックされます。記憶領域の他の部分は、アプリケーションによる読取りや更新が可能です。領域全体がオンラインでリストアされるとき、そのリストア操作の間、領域全体がアプリケーションに対してロックされます。

Just_Corrupt修飾子の使用には次のような制限があります。

Just_Pages[=(p1,p2,...)]

この修飾子は、Oracle Rdbリリース7.0から導入されたJust_Corrupt修飾子によって置き換えられます。Just_Corruptの説明を参照してください。

Read_Only

Read_Only修飾子を使用して、読取り/書込み記憶領域またはライトワンス記憶領域を読取り専用記憶領域に変更します。

Read_OnlyまたはRead_Write修飾子を指定しない場合、データベースのバックアップ時に有効になっていた読取り/書込み属性で記憶領域がリストアされます。

これは位置依存修飾子です。

Read_Write

Read_Write修飾子を使用して、読取り専用記憶領域またはライトワンス記憶領域を読取り/書込み記憶領域に変更します。

Read_OnlyまたはRead_Write修飾子を指定しない場合、データベースのバックアップ時に有効になっていた読取り/書込み属性で記憶領域がリストアされます。

これは位置依存修飾子です。

Snapshot=(Allocation=n,File=file-spec)

Allocationパラメータを指定すると、リストア対象領域のスナップショット・ファイル割当てサイズがnページとして指定されます。Fileパラメータを指定すると、適用先のリストア対象記憶領域の新しいスナップショット・ファイルの場所が指定されます。Allocationパラメータのみ、Fileパラメータのみ、または両方のパラメータを指定できますが、Snapshots修飾子を指定した場合は、少なくともいずれかのパラメータを指定する必要があります。

これは、データベース・バックアップ時に定義されたパラメータから、リストア対象データベースのパラメータを変更するために使用するコマンドの1つです。他には/DIRECTORY、/ROOTおよび/FILEがあります。

この修飾子とRoot、FileおよびDirectory修飾子の関係の詳細は、「使用上の注意」を参照してください。

Shapshot修飾子は位置依存修飾子です。コマンドライン上に修飾子を指定する位置によって、ローカルまたはグローバルで使用できます。「例22」および「例23」を参照してください。

読取り/書込みディスク領域を保存するには、記憶領域の.snpファイルを読取り/書込みディスク上に読取り/書込みファイルとして残す場合に、その.snpファイルに割り当てる領域を少なく指定できます。キーワードAllocationを省略すると、オリジナルの割当てが使用されます。この修飾子は、シングル・ファイル・データベースでは無効です。

シングル・ファイル・データベースでは.snpファイルの名前は指定できません。シングル・ファイル・データベースに対して.snpファイルを作成しても、Oracle Rdbでは.snpファイルのファイル指定が格納されません。かわりにデータベース・ルート(.rdb)ファイルのファイル指定を使用して、.snpファイルのファイル指定を判別します。

.snpファイルを別のデバイスまたはディレクトリに配置したい場合は、複数ファイル・データベースを作成することをお薦めします。ただし、隠し論理名の検索リストを定義することで、この制限を回避することもできます。 (その場合は、データベース・ファイルの定義に、CONCEALED非指定のルート論理名を使用しないでください。CONCEALEDを指定しない、ルート論理名を使用して作成されたデータベースは、バックアップすることはできますが、ファイルを新しいディレクトリにリストアしようとする際に正常にリストアできない可能性があります。)

別のデバイスまたはディレクトリにある.snpを含むデータベースを作成するには、隠し論理名を使用して検索リストを定義します。ルート・ファイルの場所は、検索リストの最初の項目として指定します。データベースを作成する際には、ディレクトリ指定に論理名を使用します。その後、.snpファイルを2番目のデバイスにコピーします。次に示すのは、この回避方法の実例です。


$ ! Define a concealed logical name.
$ DEFINE /TRANS=CONCEALED/SYSTEM TESTDB USER$DISK1:[DATABASE], -
_$ USER$DISK2:[SNAPSHOT]
$
$ SQL
SQL> -- Create the database.
SQL> --
SQL> CREATE DATABASE FILENAME  TESTDB:TEST;
SQL> EXIT
$ !
$ ! Copy the snapshot (.snp) file to the second disk.
$ COPY USER$DISK1:[DATABASE]TEST.SNP -
_$ USER$DISK2:[SNAPSHOT]TEST.SNP
$ !
$ ! Delete the snapshot (.snp) file from the original disk.
$ DELETE USER$DISK1:[DATABASE]TEST.SNP;

Spams

Nospams

指定した領域の領域管理(SPAM)ページを有効にします。Nospams修飾子を指定すると、指定した領域のSPAMページが無効になります。デフォルトでは属性は変更されません。SpamsおよびNospams修飾子は、統一ページ形式の記憶領域では指定できません。これは位置依存修飾子です。

Thresholds=(val1[,val2[,val3]])

記憶領域の使用率のしきい値を指定します。SPAMしきい値を調整すると、記憶領域の将来の利用を改善することができます。各しきい値は、データ・ページの使用率を表します。データ・ページが、所定のしきい値で定義された使用率に到達すると、データ・ページの領域管理エントリがそのしきい値を含むように更新されます。

Thresholds修飾子は、混合ページ形式の記憶領域のみに適用されます。

Thresholds修飾子をRMU Restoreコマンドで使用しない場合、Oracle Rdbによって記憶領域のオリジナルのしきい値が使用されます。

これは位置依存修飾子です。

SPAMしきい値の設定の詳細は、『Oracle Rdb7 Guide to Database Performance and Tuning』を参照してください。


使用上の注意


例1

次の例は、mf_personnelデータベースをバックアップ・ファイルpers_bu.rbfからリストアし、新しいバージョンのデータベース・ファイルをリクエストします。After_Journal修飾子を指定したため、自動リカバリは試行されません。


$ RMU/RESTORE/NEW_VERSION/AFTER_JOURNAL=AIJ_DISK:[AIJS]PERSAIJ -
_$ /NOCDD_INTEGRATE/LOG  PERS_BU -
_$ EMP_INFO  /THRESHOLDS=(65,75,80)/BLOCKS_PER_PAGE=3

このコマンドは、.aijファイルの場所と名前をAIJ_DISK:[AIJS]PERSAIJ.AIJに変更し、データ・ディクショナリとの統合を行わず、リストア操作の進捗を表示します。記憶領域EMP_INFOに関しては、このコマンドが、SPAMしきい値を65%、75%および80%に変更し、ページ当たりのブロック数を3ブロックに増加します。

例2

2005年10月25日(水)午前10時に、ディスク・デバイスのハードウェア障害により、デバイス上のすべてのファイル(mf_personnel.rdbファイルを含む)が破損したとします。次のコマンドは、前の日曜日に作成された全体データベース・バックアップ・ファイル(pers_full_oct22.rbf)をリストアし、火曜日に作成された増分バックアップ・ファイルをリストアします。増分データベース・バックアップ・ファイルは月曜日にも作成されていますが、最後の全体バックアップ・ファイル以降は、新しい増分バックアップ・ファイルが作成されるごとに、その前に作成された増分バックアップ・ファイルは置き換えられることに注意してください。


$ RMU/RESTORE/LOG/NORECOVERY MUA1:PERS_FULL_OCT22.RBF
$ RMU/RESTORE/INCREMENTAL/CONFIRM/LOG/NORECOVERY -
_$ PERS_INCR_OCT24.RBF

このとき、データベースは、最後の増分バックアップ・ファイルがmf_personnelから作成された火曜日の午後11:30の時点の状態になっています。このデータベースではアフター・イメージ・ジャーナルが有効であるため、.aijファイルの自動リカバリを使用することもできます。ただし、なんらかの理由でリカバリ・プロセスが失敗した場合や、この例のようにNorecovery修飾子を指定した場合には、RMU Recoverコマンドを使用して、火曜日の午後11:30からハードウェア障害の直前までのデータベースへの変更を含む.aijファイルを、リストア対象のmf_personnel.rdbファイルとその記憶領域ファイルに適用できます。次に例を示します。


$ RMU/RECOVER/UNTIL = "25-OCT-2005 09:55:00.00" -
_$ AIJ_DISK:[AIJS]PERSAIJ.AIJ;1

例3

障害が発生したディスクに記憶領域があるとき、RMU Restoreコマンドを使用してその記憶領域を別のディスクに移動する場合があります。次のRMU Restoreコマンドは、EMPIDS_OVER記憶領域のみをmf_personnelの全体バックアップ・ファイルからリストアし、EMPIDS_OVER記憶領域とスナップショット(.snp)ファイルを333$DUA11ディスク上の新しい場所に移します。リカバリ操作が必要になるのは、必要な.aijファイルがバックアップされており、最新のaij状態ではない場合のみです。


$ RMU/RESTORE/AREA 222$DUA20:[BACKUPS]MF_PERS_BU.RBF -
_$ EMPIDS_OVER /FILE=333$DUA11:[DBS]EMPIDS_OVER.RDA -
_$ /SNAPSHOT=(FILE=333$DUA11:[DBS]EMPIDS_OVER.SNP)
$ !
$ ! Recovery from the after-image journal is automatic.  If
$ ! automatic recovery is not possible, or if the Norecovery
$ ! qualifier had been specified, perform the following:
$ !
$ RMU/RECOVER/AREA AIJ_DISK:PERS.AIJ

例4

次の例は、mf_personnelデータベースの1つの記憶領域に対して領域別のバックアップとリストア操作を使用する方法を示します。さらに、RMU Restoreコマンドの自動リカバリ機能の使用方法も示します。


$ !
$ ! Create an .aij file for the database. Because three
$ ! .aij files are created, fixed-size .aij
$ ! journaling will be used.
$ !
$ RMU/SET AFTER_JOURNAL/ENABLE/RESERVE=4     -
_$ /ADD=(name=AIJ1, FILE=DISK2:[CORP]AIJ_ONE)   -
_$ /ADD=(name=AIJ2, FILE=DISK2:[CORP]AIJ_TWO)   -
_$ /ADD=(NAME=AIJ3, FILE=DISK2:[CORP]AIJ_THREE) -
_$ MF_PERSONNEL.RDB
%RMU-W-DOFULLBCK, full database backup should be done to
 ensure future recovery
$ RMU/BACKUP MF_PERSONNEL DISK3:[BACKUP]MF_PERS.RBF

$ SQL
SQL> ATTACH 'FILENAME MF_PERSONNEL';

SQL> --
SQL> -- On Monday, define a new row in the DEPARTMENTS table. The
SQL> -- new row is stored in the DEPARTMENTS storage area.
SQL> --
SQL> INSERT INTO DEPARTMENTS
cont>   (DEPARTMENT_CODE, DEPARTMENT_NAME, MANAGER_ID,
cont>   BUDGET_PROJECTED, BUDGET_ACTUAL)
cont>   VALUES ('WLNS', 'Wellness Center', '00188', 0, 0);
1 row inserted
SQL>

SQL> COMMIT;
SQL> EXIT;

$ !
$ ! Assume that you know that the only storage area ever updated in
$ ! the mf_personnel database on Tuesdays is the SALARY_HISTORY
$ ! storage area, and you decide that you will create an incremental
$ ! backup file of just the SALARY_HISTORY storage area on Tuesday.
$ ! Before you perform the by-area backup operation on the
$ ! SALARY_HISTORY storage area on Tuesday, you must perform a full
$ ! and complete backup operation on the mf_personnel database when
$ ! it is in a known and working state.
$ !

$ RMU/BACKUP MF_PERSONNEL.RDB -
_$ DISK3:[BACKUP]MF_MONDAY_FULL.RBF
$ !

SQL> --
SQL> -- On Tuesday, two rows are updated in
SQL> -- the SALARY_HISTORY storage area.
SQL> --
SQL> UPDATE SALARY_HISTORY
cont>    SET SALARY_END ='20-JUL-2003 00:00:00.00'
cont>    WHERE SALARY_START='14-JAN-1993 00:00:00.00'
cont>    AND EMPLOYEE_ID = '00164';
1 row updated
SQL> UPDATE SALARY_HISTORY
cont>    SET SALARY_START ='5-JUL-2000 00:00:00.00'
cont>    WHERE SALARY_START='5-JUL-1990 00:00:00.00'
cont>    AND EMPLOYEE_ID = '00164';
1 row updated

SQL> COMMIT;
SQL> EXIT;

$ !
$ ! On Tuesday, you create an incremental backup file of the
$ ! SALARY_HISTORY storage area only. Only the SALARY_HISTORY
$ ! storage area is included in the by-area backup file.
$ !  Oracle RMU  provides an informational message telling
$ ! you that not all storage areas in the database are included
$ ! in the mf_tuesday_partial.rbf backup file.

$ RMU/BACKUP/INCLUDE=(SALARY_HISTORY) -
_$ /INCREMENTAL/LOG DISK1:[USER]MF_PERSONNEL.RDB -
_$ DISK3:[BACKUPS]MF_TUESDAY_PARTIAL.RBF
%RMU-I-NOTALLARE, Not all areas will be included in
 this backup file
%RMU-I-LOGLASCOM, Last full and complete backup was dated
 18-JAN-2006 11:19:46.31
%RMU-I-BCKTXT_00, Backed up root file
 DISK1:[DB]MF_PERSONNEL.RDB;1
%RMU-I-BCKTXT_03, Starting incremental backup of
 storage area DISK3:[SA}SALARY_HISTORY.RDA;1 at
 18-JAN-2006 11:20:49.29
%RMU-I-BCKTXT_13, Completed incremental backup of
 storage area DISK3:[SA]SALARY_HISTORY.RDA;1 at
 18-JAN-2006 11:20:49.40
%RMU-I-COMPLETED, BACKUP operation completed at
 18-JSN-2006 11:20:49.59
   .
   .
   .

$ !

SQL> -- Update another row in the SALARY_HISTORY table:
SQL>  UPDATE SALARY_HISTORY
cont>     SET SALARY_START ='23-SEP-1991 00:00:00.00'
cont>     WHERE SALARY_START='21-SEP-1981 00:00:00.00'
cont>     AND EMPLOYEE_ID = '00164';
1 row updated
SQL> COMMIT;
SQL> EXIT;

$ ! Assume that a disk device hardware error occurs here
$ ! and only the SALARY_HISTORY storage area and snapshot
$ ! file is lost. Also assume that the database root (.rdb)
$ ! file and other storage areas in the database are still
$ ! fine and do not need to be restored or recovered.
$ ! Therefore, you do not need to restore the .rdb file or
$ ! other storage areas from the full and complete backup
$ ! file. Because only the SALARY_HISTORY storage area was
$ ! lost, you must do the following:
$ ! 1) Restore the SALARY_HISTORY storage area and snapshot
$ !    file from the last full and complete backup file.  Note
$ !    this operation can be done on line.  Specify the Norecovery
$ !    qualifier because you still have an incremental restore
$ !    operation to perform.
$ ! 2) Restore the SALARY_HISTORY storage area from the last
$ !    incremental backup file.  Note this operation can be
$ !    done on line.  This time do not specify the Norecovery
$ !    qualifier so that the automatic recovery provided by
$ !     Oracle RMU  will be implemented.
$ !

$ RMU/RESTORE/NOCDD_INTEGRATE/ONLINE/LOG/NORECOVERY -
_$ /AREA DISK3:[BACKUP]MF_MONDAY_FULL.RBF SALARY_HISTORY
%RMU-I-RESTXT_21, Starting full restore of storage area
 DISK1:[USER]SALARY_HISTORY.RDA;1 at 18-JAN-2006 11:25:13.17
%RMU-I-RESTXT_24, Completed full restore of storage area
 DISK1:[USER]SALARY_HISTORY.RDA;1 at 18-JAN-2006 11:25:13.86
%RMU-I-RESTXT_01, Initialized snapshot file
 DISK1:[USER]SALARY_HISTORY.SNP;1
%RMU-I-LOGINIFIL,     contains 100 pages, each page is 2
 blocks long
%RMU-I-AIJWASON, AIJ journaling was active when the database
 was backed up
%RMU-I-AIJRECFUL, Recovery of the entire database starts with
 AIJ file sequence 0
%RMU-I-AIJRECARE, Recovery of area SALARY_HISTORY starts with
 AIJ file sequence 0
%RMU-I-COMPLETED, RESTORE operation completed at 18-JAN-2006 11:25:14.51

$ RMU/RESTORE/NOCDD_INTEGRATE/INCREMENTAL/ONLINE/LOG -
_$ /AREA DISK3:[BACKUPS]MF_TUESDAY_PARTIAL.RBF SALARY_HISTORY
DISK1:[USER]MF_PERSONNEL.RDB;1, restore incrementally? [N]:Y
%RMU-I-RESTXT_22, Starting incremental restore of storage area
 DISK1:[USER]SALARY_HISTORY.RDA;1 at 18-JAN-2006 11:29:35.54
%RMU-I-RESTXT_25, Completed incremental restore of storage area
 DISK1:[USER]SALARY_HISTORY.RDA;1 at 18-JAN-2006 11:29:35.64
%RMU-I-RESTXT_01, Initialized snapshot file
 DISK1:[USER]SALARY_HISTORY.SNP;1
%RMU-I-LOGINIFIL,     contains 100 pages, each page is 2
 blocks long
%RMU-I-AIJWASON, AIJ journaling was active when the database
 was backed up
%RMU-I-AIJRECFUL, Recovery of the entire database starts with
 AIJ file sequence 0
%RMU-I-AIJRECARE, Recovery of area SALARY_HISTORY starts with
 AIJ file sequence 0
%RMU-I-AIJBADAREA, inconsistent storage area
 DISK1:[USER]SALARY_HISTORY.RDA;1 needs AIJ sequence number 0
%RMU-I-LOGRECDB, recovering database file
 DISK1:[USER]MF_PERSONNEL.RDB;1
%RMU-I-AIJAUTOREC, starting automatic after-image journal recovery
%RMU-I-LOGOPNAIJ, opened journal file DISK2:[CORP]AIJ_ONE.AIJ;17
%RMU-I-AIJONEDONE, AIJ file sequence 0 roll-forward operations completed
%RMU-I-LOGRECOVR, 1 transaction committed
%RMU-I-LOGRECOVR, 0 transactions rolled back
%RMU-I-LOGRECOVR, 3 transactions ignored
%RMU-I-AIJNOACTIVE, there are no active transactions
%RMU-I-AIJSUCCES, database recovery completed successfully
%RMU-I-AIJALLDONE, after-image journal roll-forward operations completed
%RMU-I-LOGSUMMARY, total 1 transaction committed
%RMU-I-LOGSUMMARY, total 0 transactions rolled back
%RMU-I-LOGSUMMARY, total 3 transactions ignored
%RMU-I-AIJSUCCES, database recovery completed successfully

例5

次の例では、オプション・ファイルが、記憶領域(.rda)ファイルを別のディスクにリストアするように指定します。記憶領域のスナップショット(.snp)ファイルは、関連する記憶領域(.rda)ファイルとも別に、それぞれ別のディスクにリストアされることに注意してください。これは最適なパフォーマンスのためにお薦めします。(この例では、options_file.optで各記憶領域ファイルに指定されたディスクは、記憶領域が現在存在している場所とは異なります。)


$ RMU/RESTORE/NOCDD_INTEGRATE/OPTIONS=OPTIONS_FILE.OPT -
_$ MF_PERS_BCK.RBF

$ TYPE OPTIONS_FILE.OPT

EMPIDS_LOW /FILE=DISK1:[CORPORATE.PERSONNEL]EMPIDS_LOW.RDA -
   /SNAPSHOT=(FILE=DISK2:[CORPORATE.PERSONNEL]EMPIDS_LOW.SNP )

EMPIDS_MID /FILE=DISK3:[CORPORATE.PERSONNEL]EMPIDS_MID.RDA -
   /SNAPSHOT=(FILE=DISK4:[CORPORATE.PERSONNEL]EMPIDS_MID.SNP )

EMPIDS_OVER /FILE=DISK5:[CORPORATE.PERSONNEL]EMPIDS_OVER.RDA -
   /SNAPSHOT=(FILE=DISK6:[CORPORATE.PERSONNEL]EMPIDS_OVER.SNP )

DEPARTMENTS /FILE=DISK7:[CORPORATE.PERSONNEL]DEPARTMENTS.RDA -
   /SNAPSHOT=(FILE=DISK8:[CORPORATE.PERSONNEL]DEPARTMENTS.SNP )

SALARY_HISTORY /FILE=DISK9:[CORPORATE.PERSONNEL]SALARY_HISTORY.RDA -
   /SNAPSHOT=(FILE=DISK10:[CORPORATE.PERSONNEL]SALARY_HISTORY.SNP )

JOBS /FILE=DISK7:[CORPORATE.PERSONNEL]JOBS.RDA -
   /SNAPSHOT=(FILE=DISK8:[CORPORATE.PERSONNEL]JOBS.SNP )

EMP_INFO /FILE=DISK9:[CORPORATE.PERSONNEL]EMP_INFO.RDA -
   /SNAPSHOT=(FILE=DISK10:[CORPORATE.PERSONNEL]EMP_INFO.SNP )

RESUME_LISTS /FILE=DISK11:[CORPORATE.PERSONNEL]RESUME_LISTS.RDA -
   /SNAPSHOT=(FILE=DISK12:[CORPORATE.PERSONNEL]RESUME_LISTS.SNP )

RESUMES /FILE=DISK9:[CORPORATE.PERSONNEL]RESUMES.RDA -
   /SNAPSHOT=(FILE=DISK10:[CORPORATE.PERSONNEL]RESUMES.SNP )

例6

次の例は、自動リカバリが失敗した場合に、Area修飾子を指定したRMU Restoreコマンドの後でどの.aijファイル・シーケンスを使用するかを示します。


$ RMU/RESTORE/AREA MFPERS_62691.RBF -
         DEPARTMENTS, JOBS
   .
   .
   .
%RMU-I-AIJWASON, AIJ journaling was active when the
 database was backed up
%RMU-I-AIJRECFUL, Recovery of the entire database
 starts with AIJ file  sequence 0

例7

次の例は、RMU BackupおよびRMU Restoreコマンドを使用してシングル・ファイル・データベースを新しいディレクトリに移動する方法を示します。


$ RMU/BACKUP PERSONNEL PERS
$!
$ RMU/RESTORE/NOCDD/NOAFTER_JOURNAL -
_$ /DIRECTORY=DISK4:[USER2] PERS

例8

次の例は、RMU BackupおよびRMU Restoreコマンドを使用してシングル・ファイル・データベースを移動するときに、データベースの名前を変更する方法を示します。


$ RMU/BACKUP PERSONNEL PERS
$!
$ RMU/RESTORE/NOCDD/NOAFTER_JOURNAL -
_$ /DIRECTORY=DISK4:[USER2]TEST_PERSONNEL PERS

例9

次の例は、mf_pers_bck.rbfバックアップ・ファイルからリストアするデータベースに、データベース・ユーザーごとに2バッファという制限がある60個のグローバル・バッファを設定します。Enabledオプションを使用するため、グローバル・バッファリングはデータベースがリストアされるとすぐに有効になります。


$ RMU/RESTORE/NOCDD/GLOBAL_BUFFERS=(ENABLED,TOTAL=60,USER_LIMIT=2) -
_$ MF_PERS_BCK.RBF

例10

次のコマンドは、mf_pers_bu.rbfバックアップ・ファイルからリストアしているデータベースのSALARY_HISTORY記憶領域を、読取り専用記憶領域としてリストアします。その他のデータベース記憶領域はこのリストア操作では変更されません。


$ RMU/RESTORE/NOCDD MF_PERS_BU.RBF SALARY_HISTORY /READ_ONLY

例11

次の例では、大規模なリストア操作を実行するために複数のテープ・ドライブを使用していると仮定します。Loader_SynchronizationおよびVolumes修飾子を指定すると、テープが終了するたびにユーザーがテープをロードするようにコマンドから要求されなくなります。かわりに、ローダーまたはスタッカにテープをロードしておくと、RMUリストア・プロセスが、1つのテープ・ボリューム・セットのすべての同時テープ操作が終了するまで待機してから、次のテープ・ボリューム・セットを割り当てます。この例では、バックアップ操作で2つのテープ出力スレッドが使用され、各スレッドによって4つのテープに書込みが行われたと仮定します。

この例では、Master修飾子を使用して、$111$MUA0:および$444$MUA2:ドライブをマスター・ドライブにすることを指定します。

この例を使用するときは、次の操作を実行します。

  1. 各テープ・ドライブを割り当てます。

  2. テープBACK01およびBACK05をマスター・ドライブ$111$MUA0:に手動でセットします。

  3. テープBACK02およびBACK06をマスター・ドライブ$333$MUA2:に手動でセットします。

  4. テープBACK03およびBACK07をスレーブ・ドライブ$222$MUA1:に手動でセットします。

  5. テープBACK04およびBACK08をスレーブ・ドライブ$444$MUA3:に手動でセットします。

  6. 最初のボリューム(BACK01)をマウントします。

  7. リストア操作を実行します。

  8. マウントされた最後のテープをディスマウントします。

  9. 各テープ・ドライブの割当てを解除します。


$ ALLOCATE $111$MUA0:
$ ALLOCATE $222$MUA1:
$ ALLOCATE $333$MUA2:
$ ALLOCATE $444$MUA3:
$
$ MOUNT/FOREIGN $111$MUA0:
$
$ RMU/RESTORE/LOG/REWIND/LOADER_SYNCHRONIZATION              -
_$ /LABEL=(BACK01, BACK02, BACK03, BACK04, BACK05,           -
_$ BACK06, BACK07, BACK08)                                   -
_$ /VOLUMES=8                                                -
_$ $111$MUA0:PERS_FULL_MAR30.RBF/MASTER, $222$MUA1:          -
_$ $333$MUA2:/MASTER, $444$MUA3
$
$ DISMOUNT $222$MUA3:
$
$ DEALLOCATE $111$MUA0:
$ DEALLOCATE $222$MUA1:
$ DEALLOCATE $333$MUA2:
$ DEALLOCATE $444$MUA3:

例12

次の例は、RMU Restoreコマンドの自動.aijリカバリ・メカニズムを示します。この例では次の処理が実行されます。


$ SET DEFAULT DISK1:[USER]
$ !
$ RMU/SET AFTER_JOURNAL/ENABLE/RESERVE=4        -
_$ /ADD=(name=AIJ1, FILE=DISK2:[CORP]AIJ_ONE)   -
_$ /ADD=(name=AIJ2, FILE=DISK2:[CORP]AIJ_TWO)   -
_$ /ADD=(NAME=AIJ3, FILE=DISK2:[CORP]AIJ_THREE) -
_$ MF_PERSONNEL
%RMU-W-DOFULLBCK, full database backup should be done
 to ensure future recovery
$ !
$ ! Back up database, as instructed.
$ !
$ RMU/BACKUP MF_PERSONNEL DISK3:[BACKUPS]MF_PERS.RBF
$ !
$ ! Database update activity occurs.
$ !

$!
$! Database is lost.  Issue the RMU Restore command to
$! restore and recover the database.  Because the Norecovery
$! qualifier is not specified,  Oracle RMU  will
$! automatically attempt to recover the database.
$!
$ RMU/RESTORE DISK3:[BACKUPS]MF_PERS.RBF/NOCDD_INTEGRATE
%RMU-I-AIJRSTAVL, 3 after-image journals available for use
%RMU-I-AIJRSTMOD, 1 after-image journal marked as "modified"
%RMU-I-AIJISON, after-image journaling has been enabled
%RMU-W-DOFULLBCK, full database backup should be done
  to ensure future recovery
%RMU-I-LOGRECDB, recovering database file
 DISK1:[USER]MF_PERSONNEL.RDB;1
%RMU-I-AIJAUTOREC, starting automatic after-image
 journal recovery
%RMU-I-AIJONEDONE, AIJ file sequence 0 roll-forward
 operations completed
%RMU-I-AIJONEDONE, AIJ file sequence 1 roll-forward
 operations completed
%RMU-W-NOTRANAPP, no transactions in this journal
 were applied
%RMU-I-AIJALLDONE, after-image journal roll-forward
 operations completed
%RMU-I-AIJSUCCES, database recovery completed successfully
%RMU-I-AIJFNLSEQ, to start another AIJ file recovery,
 the sequence number needed  will be 1

例13

次の例は、mf_personnelデータベースのすべての破損ページと破損領域をリストアおよびリカバリする方法を示します。RMU Show Corrupt_Pagesコマンドが、JOBS記憶領域が破損していることと、DEPARTMENTS記憶領域ではページ3のみが破損していることを示すとします。その他のすべての記憶領域は破損しておらず、一貫性も損なわれていません。Just_Corrupt修飾子をグローバル位置に指定しており、mf_personnel.rbfが全体バックアップ・ファイルであるため、RMUリストア・プロセスは、JOBS記憶領域すべてとDEPARTMENTS記憶領域のページ3のみをリストアします。アフター・イメージ・ジャーナルが有効になっている場合は、自動リカバリが試行されます。


$ RMU/RESTORE/AREA/JUST_CORRUPT MF_PERSONNEL.RBF

例14

次の例は、mf_personnelデータベースの特定の破損をリストアおよびリカバリする方法を示します。例12と同じく、RMU Show Corrupt_Pagesコマンドが、JOBS記憶領域が破損していることと、DEPARTMENTS記憶領域ではページ3のみが破損していることを示すとします。その他のすべての記憶領域は破損しておらず、一貫性も損なわれていません。バックアップ・ファイルmf_partial.rbfは、JOBS、DEPARTMENTSおよびSALARY_HISTORY記憶領域のバックアップを含む領域別バックアップ・ファイルです。この例では、JOBS、DEPARTMENTSおよびSALARY_HISTORY領域をリストア対象として指定します。SALARY_HISTORY領域には破損がないため、情報メッセージが返されます。RMUリストア・プロセスが、JOBS記憶領域のすべてとDEPARTMENTS記憶領域のページ3のみをリストアします。アフター・イメージ・ジャーナルが有効になっている場合は、自動リカバリが試行されます。


$ RMU/RESTORE/JUST_CORRUPT/AREA MF_PARTIAL.RBF JOBS, -
_$ DEPARTMENTS,SALARY_HISTORY
%RMU-I-RESTXT_20, Storage area DISK1:[AREA]SALARY_HISTORY.RDA;1 is not
  corrupt and will not be restored

例15

次の例は、mf_personnelデータベースの特定の破損をリストアおよびリカバリすると同時に、破損していない領域をリストアする方法を示します。例13と同じく、RMU Show Corrupt_Pagesコマンドが、JOBS記憶領域が破損していることと、DEPARTMENTS記憶領域ではページ3のみが破損していることを示すとします。その他のすべての記憶領域は破損しておらず、一貫性も損なわれていません。バックアップ・ファイルmf_personnel.rbfは全体バックアップ・ファイルです。この例では、Just_Corrupt修飾子をDEPARTMENTS記憶領域に対してローカルに使用します。

JOBS、DEPARTMENTSおよびSALARY_HISTORY領域をリストア対象として指定します。SALARY_HISTORY領域には破損が含まれませんが、この例では情報メッセージは返されません。Just_Corrupt修飾子をDEPARTMENTSに対してローカルに指定したため、RMUリストア・プロセスが破損状態に関係なくJOBSおよびSALARY_HISTORY記憶領域をリストアすること、DEPARTMENTS記憶領域をリストアして破損を修正することが、Restoreコマンドによってリクエストされます。RMUリストア・プロセスは、JOBSおよびSALARY_HISTORY記憶領域のすべてとDEPARTMENTS記憶領域のページ3のみをリストアします。アフター・イメージ・ジャーナルが有効になっている場合は、自動リカバリが試行されます。


$ RMU/RESTORE/AREA MF_PERSONNEL.RBF JOBS, SALARY_HISTORY, -
_$ DEPARTMENTS/JUST_CORRUPT

例16

次の例は、Just_Corrupt修飾子をSALARY_HISTORY記憶領域に対してローカルに指定している以外は例15と同じです。SALARY_HISTORY記憶領域には破損がないため、エラー・メッセージが返されます。


$ RMU/RESTORE/AREA MF_PERSONNEL.RBF JOBS,SALARY_HISTORY/JUST_CORRUPT, -
_$ DEPARTMENTS/JUST_CORRUPT
%RMU-I-RESTXT_20, Storage area DISK1:[AREA]SALARY_HISTORY.RDA;1 is
 not corrupt and will not be restored

例17

次の例は、Just_Corrupt修飾子をグローバルとローカルの両方で使用する場合のRMU Restoreコマンドの動作を示します。Just_Corrupt修飾子をグローバルに使用すると、ローカルな使用よりも優先されます。この例では、RMUリストア・プロセスが、JOBS、SALARY_HISTORYおよびDEPARTMENTS記憶領域をリストアするのは、それらの記憶領域に破損が含まれる場合のみです。それ以外の場合、エラーが返されます。前の例と同じく、JOBSおよびDEPARTMENTS記憶領域のみに破損が含まれるとします。


$ RMU/RESTORE/JUST_CORRUPT/AREA MF_PERSONNEL.RBF  SALARY_HISTORY, -
_$ JOBS/JUST_CORRUPT, DEPARTMENTS/JUST_CORRUPT
%RMU-I-RESTXT_20, Storage area DISK1:[AREA]SALARY_HISTORY.RDA;1 is
 not corrupt and will not be restored

例18

次の例は、Directory、FileおよびRoot修飾子の使用方法を示します。この例の内容は次のとおりです。


$ RMU/RESTORE MF_PERSONNEL.RBF -
_$ /DIRECTORY=DISK2:[DIR] -
_$ /ROOT=DISK3:[ROOT]MF_PERSONNEL.RDB -
_$ EMPIDS_MID/FILE=DISK4:[FILE], -
_$ EMPIDS_LOW/FILE=EMPIDS -
_$ /SNAPSHOT=(FILE=DISK5:[SNAP]EMPIDS.SNP)

例19

次の例は、データベースをリストアし、新たにリストアされたデータベースで読取り専用トランザクションのみを許可する方法を示します。RMUリストア・プロセスがコマンドを実行した後で、データベースはホット・スタンバイ・レプリケーション操作を開始できる状態になります。ホット・スタンバイ・レプリケーション操作の開始の詳細は、『Oracle Rdb7 and Oracle CODASYL DBMS: Guide to Hot Standby Databases』を参照してください。


$RMU/RESTORE/TRANSACTION_MODE=READ_ONLY MF_PERSONNEL.RBF

例20

次の例では、構造レベルがリリース7.1のデータベースのバックアップ・ファイルをリリース7.2環境でリストアするときにNocommit修飾子を使用します。


$ RMU/SHOW VERSION
Executing RMU for Oracle Rdb V7.2-00
$ RMU/RESTORE MFP71.RBF /NOCOMMIT/NOCDD/NORECOVER
%RMU-I-AIJRSTAVL, 0 after-image journals available for use
%RMU-I-AIJISOFF, after-image journaling has been disabled
%RMU-I-LOGCONVRT, database root converted to current structure level
%RMU-S-CVTDBSUC, database USER1:[80]MF_PERSONNEL.RDB;1 successfully
converted from version V7.1 to V7.2
%RMU-W-USERECCOM, Use the RMU Recover command. The journals are not
available.
$ RMU/SHOW VERSION
Executing RMU for Oracle Rdb V7.2-00
$ RMU/CONVERT/ROLLBACK MF_PERSONNEL.RDB
%RMU-I-RMUTXT_000, Executing RMU for Oracle Rdb V7.2-00
Are you satisfied with your backup of RDBVMS_USER1:[V71]MF_PERSONNEL.RDB;1
and your backup of any associated .aij files [N]? Y
%RMU-I-LOGCONVRT, database root converted to current structure level
%RMU-I-CVTROLSUC, CONVERT rolled-back for RDBVMS_USER1:[V71]MF_PERSONNEL.
RDB;1 to version V7.1

例21

次の例は、Close_Wait修飾子を使用してデータベースのクローズ・モードをTIMED AUTOMATICに設定し、データベースが10分で自動的にクローズするように指定します。


$ RMU/RESTORE/OPEN_MODE=AUTOMATIC/CLOSE_WAIT=10/DIR=DISK:[DIR] TEST_DB.RBF
$ RMU/DUMP/HEADER=PARAMETERS TEST_DB.RDB

例22

次の例は、/SNAPSHOT=(ALLOCATION=N)が位置依存修飾子であることを示します。動作は、コマンドラインでの修飾子の位置によって変わります(ローカルまたはグローバル)。次の例では、グローバルとローカルの両方で使用しています。


MALIBU-> RMU/RESTORE/NOCDD -
         /DIR=SYS$DISK:[]/SNAP=ALLO=12345 [JONES.RDB]MF_PERSONNEL_V71.RDF -
         DEPARTMENTS/SNAP=ALLO=2
MALIBU-> DIR/SIZE *.SNP

Directory DBMS_USER3:[JONES.WORK]

DEPARTMENTS.SNP;1          6
EMPIDS_LOW.SNP;1       24692
EMPIDS_MID.SNP;1       24692
EMPIDS_OVER.SNP;1      24692
EMP_INFO.SNP;1         24692
JOBS.SNP;1             24692
MF_PERS_DEFAULT.SNP;1
                       24692
MF_PERS_SEGSTR.SNP;1
                       24692
SALARY_HISTORY.SNP;1
                       24692

Total of 9 files, 197542 blocks.

例23

次の例は、/SNAPSHOT=(ALLOCATION=N)を使用して、データベース・バックアップ時に定義されたパラメータから、リストア対象データベースのパラメータを変更する方法を示します。多くの場合、/SNAPSHOTは/FILEと一緒に使用します。記憶領域のRDAファイルに対して/FILE、記憶領域のスナップショット・ファイルに対して/SNAPSHOTを使用します。


$ RMU/RESTORE MFP.RBF -
  /DIRECTORY=DISK1:[DIRECTORY] -
  /ROOT=DISK2:[DIRECTORY]MF_PERSONNEL.RDB -
 EMPIDS_MID /FILE=[DISK3:[DIRECTORY]  /SNAPSHOT=(ALLOCATION=2000),  -
 EMPIDS_LOW /FILE=[DISK3:[DIRECTORY]NEWNAME  -
      /SNAPSHOT=(FILE=DISK4:[DIR]NEWNAME, ALLOCATION=3000)

この例では、ルート、EMPIDS_MID、EMPIDS_LOWおよびスナップがそれぞれ別のディスクに移動し、両方のスナップに指定のページ数が割り当てられます。他のすべてのスナップとRDAファイルは、/DIRECTORYの指定先に移動します(スナップはオリジナルの割当てのままになります)。