RMU Monitor Startコマンドでは、Oracle Rdbモニター・プロセス(RDMS_MONITORnn。nnはOracle Rdbのバージョン)をアクティブにして、このプロセスの優先順位を設定し、モニター・ログ・ファイルを作成するデバイス、ディレクトリおよびファイル名を指定します。モニター・プロセスがすでにアクティブな場合は、次のエラーメッセージが返されます。
%RMU-F-MONMBXOPN, monitor is already running
ノードにログインしたユーザーがOracle Rdbデータベースを使用するには、Oracle Rdbモニター・プロセスがそのノードで稼働している必要があります。VMScluster環境では、データベースにアクセスするクラスタ内の各ノードでモニター・プロセスが稼働している必要があります。
Oracle Rdbモニター・プロセスですべてのデータベース・アクセスが制御され、システム障害やその他のデータベース・ユーザー・プロセスの異常終了の後に自動データベース・リカバリ・プロシージャが起動されます。
Oracle Rdbの複数バージョンのサポートの詳細は、Oracle Rdbのインストレーションおよび構成ガイドを参照してください。
Output=file-name
モニター・ログを受けるデバイス、ディレクトリおよびファイル名を指定します。この修飾子を使用して、モニター・ログ・ファイルの場所を変更できます。デフォルトのデバイスおよびディレクトリはSYS$SYSTEMディレクトリです。デフォルトのログ・ファイル名はRDMMON.LOGです。RMU Monitor Startコマンドによって、データベース・セッションごとにログ・ファイルの新しいバージョンが作成されます。Priority=integer
モニター・プロセスのベース優先順位を指定します。この優先順位は、最も優先順位の高いデータベース・ユーザー・プロセスより常に高くします。デフォルトでは、モニターは最も高い対話式優先順位の15で稼働します。通常は、モニター・プロセスの優先順位を低くする必要はありません。低い優先順位に変更すると、アタッチ操作でデッドロックが生じることがあります。デッドロックは、モニターより優先順位の高い複数のプロセスが同時にアタッチすると、起こります。この場合、モニターと複数の優先順位の高いプロセスとの間でCPU時間が競合し、モニターが無期限にロックアウトされます。この結果、データベースを使用できません。
Swap
Noswap
モニター・プロセスのスワップを有効または無効にします。デフォルトはNoswapです。モニター・プロセスがスワップしている間はデータベースを使用できないため、タイム・クリティカルなアプリケーションにはSwap修飾子はお薦めしません。
- RMU Monitor Startコマンドを使用するには、OpenVMSのSETPRV権限を持っているか、OpenVMSのWORLD、CMKRNL、DETACH、PSWAPM、ALTPRI、PRMMBX、SYSGBL、SYSNAM、SYSPRVおよびBYPASS権限を持っている必要があります。
- システムで以前にモニターを起動したことがない場合、RMU Monitor Startコマンドではなく、RMONSTART.COMコマンド・ファイル(デフォルトでは、SYS$STARTUPディレクトリにある)を使用します。
- モニターはSYSTEMアカウント(SETPRV権限を持つ)から起動します。モニターを起動するプロセスは、RDMS_MONITORにすべての権限を付与します。特に必要な権限は、ALTPRI、CMKRNL、DETACH、PSWAPM、PRMMBX、SETPRV、SYSGBL、SYSNAMおよびWORLDです。
- モニター・プロセスは、起動したユーザーのMAXDETACHなどの一部の割当て制限とユーザー名を継承します。これによって、ユーザー・アクセスに対する制限が厳しくなる場合があります。たとえば、モニターを起動したユーザーのMAXDETACH割当て制限が2の場合、モニターで一度に起動できるリカバリ・プロセスは2つのみです。ただし、モニターに必要な割当て制限の大部分はシステムで定義されます。
- LNM$SYSTEM_TABLE論理名表にLNM$PERMANENT_MAILBOX表が定義されていない場合、次のいずれかが起こります。
- RMU Start Monitorコマンドがハングします。
- モニターが起動しているのに「monitor is not running」というエラーが返されます。
デフォルトでは、LNM$PERMANENT_MAILBOX表はLNM$SYSTEM_TABLE論理名表に定義されています。ただし、ユーザーまたはサード・パーティ・アプリケーションによってLNM$PERMANENT_MAILBOX表が別の論理名表(LNM$GROUP表など)に再定義される場合があります。この状況からリカバリするには、次の手順に従います。
- LNM$PERMANENT_MAILBOX表をLNM$SYSTEM_TABLEに定義します。
$ DEFINE/TABLE=LNM$PROCESS_DIRECTORY LNM$PERMANENT_MAILBOX - _$ LNM$SYSTEM
- データベース・モニターを起動します。
RMU/MONITOR START
- アプリケーションを起動します。
あるいは、次の例に示すように、LNM$SYSTEM_TABLE表を含む検索リストとしてLNM$PERMANENT_MAILBOXを定義するようLNM$PERMANENT_MAILBOX表を再定義するアプリケーションを変更します。
$ DEFINE/TABLE=LNM$PROCESS_DIRECTORY LNM$PERMANENT_MAILBOX - _$ LNM$GROUP, LNM$SYSTEM
- モニター・ログ・ファイルがデフォルトの場所にない場合、RMU Show Systemコマンドを使用してファイルの場所を確認します。RMU Monitor Startコマンドを発行する際にOutput修飾子にデフォルトとは異なる場所を指定した場合、モニター・ログ・ファイルはデフォルトの場所にありません。
注意
モニター・プロセスは、アカウントに割当て制限が十分にあるユーザーが起動する必要があります。モニター・プロセスはSYSTEMアカウントから起動するのが理想です。
- モニター・ログ・ファイルの内容をオンラインで(ディスク領域の問題でディスクベースのロギングが無効の場合でも)表示するには、パフォーマンス・モニターを使用し、「Per-Process」メニューから「Monitor Log」画面を選択します。パフォーマンス・モニターの使用の詳細は、『Oracle Rdb7 Guide to Database Performance and Tuning』またはパフォーマンス・モニターのヘルプを参照してください。
例1次のコマンドでは、Oracle Rdbモニター・プロセスをアクティブにします。
$ RMU/MONITOR START
RMU Monitorコマンドの例は、『Oracle Rdb Guide to Database Maintenance』を参照してください。