ヘッダーをスキップ
Oracle Secure Backup管理者ガイド
リリース10.2
E06039-02
  目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

用語集

A C D N O R S T U W

A

Apache Webサーバー(Apache Web server)
Oracle Secure BackupのWebツールで使用されるパブリック・ドメインのWebサーバー。

C

CA
「認証局(CA)」を参照。

D

DBID
データベースを識別する内部的な一意に生成された番号。この番号は、データベースの作成時に自動作成される。
DMA
「データ管理アプリケーション(DMA)」を参照。

N

NAS
「ネットワーク接続ストレージ(NAS)」を参照。
NDMP
「ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)」を参照。
NDMPアクセス・モード(NDMP access mode)
ファイラ、または管理ドメイン内の通信にネットワーク・データ・管理プロトコル(NDMP)を使用する他のホストに対するアクセス・モード。NDMPアクセス・モードは、Oracle Secure Backupのネットワーク・プロトコルを使用するプライマリ・アクセス・モードと対照をなす。Oracle Secure Backupは、ホストへのアクセスに使用されるのがプライマリ・アクセス・モードかNDMPアクセス・モードかに関係なく、ホスト間のデータ転送にNDMPを使用する。

O

obtar
Oracle Secure Backupの基礎となるエンジンで、テープとの間でデータをやり取りする。obtarはオリジナルのBerkeley UNIX tar(2)コマンドから派生したものである。obtarは、通常、直接アクセスされることはないが、コマンドラインで指定したファイルまたはディレクトリのバックアップおよびリストアに使用できる。obtarにより、obtoolまたはOracle Secure Backup Webツールを介しては公開されない機能が使用できるようになる。
obtool
Oracle Secure Backupに対する主要なコマンドライン・インタフェース。このツールを使用すると、Oracle Secure Backupの構成、バックアップとリストア、メンテナンスおよび操作の監視のすべてを実行できる。obtoolユーティリティは、Oracle Secure Backup Webツールにかわるものである。
Oracle Secure Backupホーム(Oracle Secure Backup home)
Oracle Secure Backupソフトウェアがインストールされるディレクトリ。Oracle Secure Backupホームは、通常、UNIXおよびLinuxでは/usr/local/oracle/backup、WindowsではC:\Program Files\Oracle\Backupである。このディレクトリには、バイナリおよび構成ファイルがある。ディレクトリのコンテンツは、管理ドメイン内のホストに割り当てられるロールによって異なる。
Oracle Secure Backupユーザー(Oracle Secure Backup user)
Oracle Secure Backupの管理ドメイン内の定義済アカウント。Oracle Secure Backupユーザーは、オペレーティング・システム・ユーザーとは異なるネームスペースに存在する。
Oracle Secure Backup論理ユニット番号(Oracle Secure Backup logical unit number)
デバイスの構成時に一意のデバイス特殊ファイル名(/dev/obt0/dev/obt1など)を生成するために使用される0〜31の数値。必須ではないが、ユニット番号は通常0から始まり、特定のタイプのテープ・デバイステープ・ライブラリまたはテープ・ドライブ)が追加されるたびに増加する。
Oracle Secure Backup論理ユニット番号とSCSI LUNを混同しないこと。SCSI LUNはテープ・デバイスのハードウェア・アドレスの一部であるのに対し、Oracle Secure Backup論理ユニット番号はデバイス特殊ファイル名の一部である。

R

Recovery Manager(RMAN)
データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリに使用される、Oracle Database付属のユーティリティ。RMANは、Oracle Secure Backupとは別個のアプリケーションである。RMANとは異なり、Oracle Secure Backupを使用すると、データベース・ファイルだけでなく、ファイル・システム上のあらゆるファイルをバックアップできる。Oracle Secure Backupには、SBTインタフェースが含まれている。RMANは、このインタフェースを使用してデータベース・ファイルを直接テープにバックアップできる。
RMANクライアント(RMAN client)
Recovery Manager(RMAN)クライアント・プログラム。Oracleデータベース・ソフトウェアとともに自動的にインストールされ、データベースのバックアップおよびリカバリを開始する。RMANクライアントは、ローカルに、あるいは互換性の要件を満たすかぎりはOracle Netを通してアクセスできるOracleデータベース・ファイルをバックアップおよびリカバリできる。
RMANターゲット・データベース(RMAN target database)
ターゲットとは、Recovery Manager(RMAN)がバックアップまたはリストアするデータベース。RMANリポジトリは、RMANがバックアップおよびリカバリの管理に使用するメタデータで、ターゲット・データベースの制御ファイルに格納される。
RMANリカバリ・カタログ(RMAN recovery catalog)
リカバリ・カタログは、オプションのデータベース・スキーマで、Recovery Manager(RMAN)メタデータの2次リポジトリとして機能する。集中管理されたリカバリ・カタログをデータベースに作成して、複数のターゲット・データベースのメタデータを格納できる。リカバリ・カタログは、RMANで管理され、Oracle Secure Backupのカタログとは無関係である。

S

SAN
「ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)」を参照。
SBTインタフェース(SBT interface)
Recovery Manager(RMAN)が3次ストレージへのバックアップに使用できるメディア管理ソフトウェア・ライブラリ。SBTインタフェースは、公開されたAPIに準拠し、メディア管理ベンダーによって提供される。Oracle Secure Backupには、RMANで使用するためのSBTインタフェースが含まれている。
SCSI
「Small Computer System Interface(SCSI)」を参照。
SCSI LUN
Small Computer System Interface(SCSI)テープ・デバイスの論理ユニット番号。論理ユニット番号により、複数のテープ・デバイスが1つのSCSI IDを使用できる。Oracle Secure Backup論理ユニット番号と混同しないこと。
Secure Sockets Layer(SSL)
セキュアなネットワーク通信を提供する暗号プロトコル。SSLは、証明書によってエンドポイント・ホスト認証を提供する。SSLで送信されるデータは、盗聴、改ざんやメッセージの偽造、リプレイ攻撃から保護される。
Small Computer System Interface(SCSI)
各種周辺機器とホスト・コンピュータとの接続を可能にするパラレルI/Oバスおよびプロトコル。SCSIバスには、ホスト・アダプタおよび周辺機器コントローラを使用して接続できる。
SSL
「Secure Sockets Layer(SSL)」を参照。

T

TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)
ネットワークでデータを送信するために、ホストとの接続に使用されるプロトコルのスイート。

U

Universal Unique Identifier(UUID)
Oracle Secure Backupの管理ドメイン全体でオブジェクトを特定するために使用される識別子。

W

Webツール(Web tool)
管理ドメインの構成、バックアップおよびリストア操作の管理、バックアップ・カタログの参照を可能にするブラウザベースのGUI。

アイデンティティ証明書(identity certificate)
Oracle Secure Backupの管理ドメイン内のホストを一意に識別する、認証局(CA)が署名したX.509証明書
アクティブな場所(active location)
テープ・ライブラリまたはテープ・ドライブ内の場所

ウォレット(wallet)
パスワードで保護された暗号化されたファイル。Oracleウォレットは、主にX.509証明書とそれに関連付けられた公開鍵/秘密鍵のペアを格納するように設計されている。ウォレットのコンテンツは、ウォレット・パスワードを指定しないと使用できない。ただし、不明瞭化ウォレットの場合、パスワードは不要である。
上書き(overwrite)
同じファイル名を持つファイルをリストアすることによって、システム上のファイルを置換するプロセス。

オフサイト・バックアップ(off-site backup)
全体バックアップに相当するバックアップ。だたし、全体/増分バックアップ・スケジュールに影響を与えない。オフサイト・バックアップは、増分バックアップのスケジュールを妨害せずに、オフサイト保管用のバックアップ・イメージを作成するときに使用すると便利である。
オブジェクト(object)
クラスOracle Secure Backupユーザー、ホスト、テープ・デバイステープ・ライブラリバックアップ・スケジュールなど、Oracle Secure Backupによって管理されるインスタンス構成データ。オブジェクトは、Oracle Secure Backupホームのadmin/configのサブディレクトリにファイルとして格納される。
オペレータ(operator)
バックアップ操作バックアップ・スケジュールの管理、テープの交換およびエラーのチェックなどを担当する人物。
オリジナルの場所(originating location)
ボリュームが最初に書き込まれた場所
オリジナル・ボリューム(original volume)
複製の作成元ボリューム
オンデマンド・バックアップ(on-demand backup)
obtoolbackupコマンドまたはWebツールを使用して開始されるファイル・システム・バックアップ。このバックアップは1回かぎりで、即時実行されるか、指定された未来の時間に実行される。オンデマンド・バックアップは、Oracle Secure Backupのスケジューラによって開始されるスケジュール済バックアップと対照をなす。

書込みウィンドウ(write window)
更新(通常、バックアップ・イメージを最後に追加)のためにボリューム・セットがオープンのままである期間。書込みウィンドウは、セット内の最初のボリュームに対するボリューム作成時間に開き、書込みウィドウの期間が経過した後に閉じる。書込みウィンドウのクローズ時間後は、ボリューム・セットは、(有効期限ポリシーによる定義に従って)期限切れになるまで、あるいは再度ラベルを付けられる、再利用される、ラベル付けを解除されるまたは強制的に上書きされるまで更新できない。
書込みウィンドウはメディア・ファミリに関連付けられる。メディア・ファミリのメンバーであるボリューム・セットはすべて同じ期間、更新のためにオープンのままである。
書込みウィンドウ期間(write window time)
ボリューム・セットへの書込みが可能な期間。
書込みウィンドウのクローズ時間(write window close time)
更新に対してボリューム・セットが閉じる日時。この時間は、バックアップ・イメージ・ファイルの番号1がセット内の最初のボリュームに書き込まれるときに計算される。ボリューム・セットに書込みウィンドウのクローズ時間が設定されている場合、その情報はボリューム・ラベルのボリューム・セクションにある。
仮想テープ・ライブラリ(virtual tape library)
複数の仮想テープ・ボリュームにパーティション化された1つ以上の大容量ディスク・ドライブ。Oracle Secure Backupでは、仮想テープ・ライブラリは、テープ・ボリュームと少なくとも1つのテープ・ドライブを含む物理ライブラリとみなされる。仮想テープ・ライブラリのボリュームとドライブは、通常の物理テープおよび物理ドライブと同様に構成できる。
カタログ(catalog)
Oracle Secure Backupの管理ドメイン内のバックアップを記録するリポジトリ。Oracle Secure Backup Webツールまたはobtoolを使用すると、カタログを参照して、すでにバックアップしたファイルを確認できる。カタログは、管理サーバー上に格納される。
管理サーバー(administrative server)
管理ドメイン内のホストに対する構成情報およびカタログ・ファイルを格納するホスト。管理ドメインごとに単一の管理サーバーが必要である。1つの管理サーバーでネットワーク上のすべてのクライアントを処理できる。管理サーバーは、管理ドメイン内でバックアップを開始および監視するスケジューラを実行する。
管理ドメイン(administrative domain)
バックアップおよびリストア操作を実行するための共通単位として管理する、ネットワーク上のコンピュータのグループ。管理ドメインには、単一の管理サーバーを含める必要がある。次のものを含めることができる。
管理ドメインは、管理サーバー、メディア・サーバーおよびクライアントロールを担う単一のホストで構成できる。

記憶域要素(storage element)
ロボット・アームによるボリュームの格納および取出しが可能な、テープ・ライブラリ内の物理位置。
共通インターネット・ファイル・システム(Common Internet File System: CIFS)
TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)上で実行するインターネット・ファイル・システム・プロトコル。

クライアント(client)
Oracle Secure Backupがバックアップまたはリストアするファイルを含むコンピュータまたはサーバー。
クラス(class)
Oracle Secure Backupユーザー用の名前付きの権限セット。1つのクラスは複数のユーザーを保有できるが、各ユーザーは1つのクラスにしか属することができない。

権限(rights)
クラスに割り当てられる管理ドメイン内の権限。たとえば、自分によるバックアップ実行(perform backup as self)権限は、デフォルトでoperatorクラスに割り当てられる。クラスに属するすべてのOracle Secure Backupユーザーには、そのクラスに関連付けられた権限が付与される。

公開鍵(public key)
特定エンティティと信頼できるやり取りを行う必要があるすべてのユーザーが知っている、そのエンティティに関連付けられた数値。公開鍵は、対応する秘密鍵とともに使用され、通信の暗号化および署名の検証を行うことができる。
コンテンツ管理の有効期限ポリシー(content-managed expiration policy)
このタイプの有効期限ポリシーが指定されたボリュームは、ボリューム上のバックアップ・ピースのすべてに削除済のマークが付けられると期限切れになる。コンテンツ管理のボリュームには、Recovery Manager(RMAN)のバックアップは作成できるが、ファイル・システム・バックアップは作成できない。RMANを使用するとバックアップ・ピースを削除できる。

サービス・デーモン(service daemon)
プライマリ・アクセス・モードにより通信する管理ドメイン内の各ホスト上で稼働するデーモン(observiced)。サービス・デーモンは、証明書の操作を含め、様々なサービスを提供する。
差分増分バックアップ(differential incremental backup)
増分バックアップの一種で、同位またはより下位のバックアップ・レベルで変更があったデータのみをコピーする。このバックアップは、レベル10のバックアップとも呼ばれる。Oracle Secure Backupでは、Network Appliance FilerなどのNASデバイスを含む、一部のプラットフォームにおけるレベル10のバックアップはサポートしていない。

時間管理の有効期限ポリシー(time-managed expiration policy)
ボリューム・セット内のすべてのボリュームがそれぞれのボリューム有効期限に達すると上書きできる、メディア・ファミリ有効期限ポリシー。ボリューム有効期限は、セット内の最初のボリュームに対するボリューム作成時間に、書込みウィンドウ期間および保存期間を合算して算出される。
たとえば、メディア・ファミリの書込みウィンドウを7日間、保存期間を14日間に設定する。Oracle Secure Backupが、まず1月1日の正午にセット内の最初のボリュームに書き込み、その後セット内の次の20ボリュームにデータを書き込んだとする。この場合、セット内の21ボリュームはすべて1月22日の正午に期限切れとなる。
時間管理の有効期限ポリシーを使用するボリュームには、Recovery Manager(RMAN)のバックアップまたはファイル・システム・バックアップを作成できる。
事前認可(preauthorization)
Oracle Secure Backupユーザーのオプションの属性。事前認可により、指定されたOracle Secure Backupのリソースへのアクセス権限がオペレーティング・システム・ユーザーに付与される。
証明書(certificate)
認証局(CA)が発行するデジタル署名付きの文書で、別のエンティティの公開鍵(および他の情報)が特定の値であることを証明するもの。X.509規格は、証明書の形式および証明書に含まれる情報の種類、すなわち証明書のバージョン、シリアル番号、アルゴリズムID、発行者、有効期間、被発行者、被発行者の公開鍵情報および鍵の用途(署名、暗号化など)などの拡張情報を指定する。証明書のエンコード、識別および格納には、様々な方法が使用される。
ジョブ・サマリー(job summary)
Oracle Secure Backupによって生成されるテキスト・ファイルのレポートで、選択されたバックアップおよびリストア・ジョブのステータスが記述されている。このレポートは、ユーザー指定のジョブ・サマリー・スケジュールに従って生成される。
ジョブ・サマリー・スケジュール(job summary schedule)
ジョブ・サマリーを生成するためのユーザー定義のスケジュール。ジョブ・サマリー・スケジュールは、obtoolmksumコマンドを使用して作成する。
ジョブ・リスト(job list)
Oracle Secure Backupによって作成および管理されるカタログで、過去、現在および保留中の各バックアップ・ジョブが記述されている。
信頼できる証明書(trusted certificate)
妥当性テストをしなくても有効とみなされる証明書。信頼できる証明書により、信頼システムの基盤が構築される。通常、これらは信頼できる認証局(CA)が発行する証明書である。

スケジューラ(scheduler)
管理サーバー上で稼働し、すべてのバックアップ・スケジュール・アクティビティを管理するデーモン(obscheduled)。スケジューラには、実行をスケジュールされたバックアップ・ジョブジョブ・リストが保持される。
スケジュール(schedule)
スケジュール済バックアップ操作を実行するためのユーザー定義の期間。ファイル・システム・バックアップは、スケジュールによってトリガーされる。スケジュールは、obtoolmkschedコマンドを指定して作成できる。対照的に、オンデマンド・バックアップは、backupコマンドを使用して作成される1回かぎりのバックアップである。
スケジュール済バックアップ(scheduled backup)
obtoolmkschedコマンドまたはOracle Secure Backup Webツールを使用してスケジュールされる(またはrunjobコマンドによって変更される)ファイル・システム・バックアップ。バックアップ・スケジュールは、バックアップの対象となるファイルを記述する。スケジュールに定義されるトリガーは、バックアップ・ジョブの実行時期を指定する。
ストレージ・エリア・ネットワーク(Storage Area Network: SAN)
高速ストレージ・デバイス・サブネットワーク。SANは、データのバックアップおよびリストア機能を2次ネットワークに割り当てるように設計されているため、これらの機能によってサーバーの機能は妨害されない。
スーパーディレクトリ(super-directory)
ファイル・システム・バックアップの参照時に表示される架空のディレクトリ。ファイル・システムの最上位レベルから保存されたファイルとディレクトリがすべて含まれる。

接続(attachment)
管理ドメイン内のホストに対する、テープ・デバイスの物理的または論理的な接続(データが移動するパス)。
全体バックアップ(full backup)
クライアントで選択されたファイルをすべてバックアップする操作。増分バックアップとは異なり、前回のバックアップ後に変更されたかどうかに関係なくファイルをバックアップする。

増分バックアップ(incremental backup)
前回のバックアップ後に変更されたクライアント上のファイルのみをバックアップする操作。Oracle Secure Backupでは、ファイル・システム・バックアップについて9つの異なる増分バックアップ・レベルをサポートしている。累積増分バックアップは、より下位のレベルで、最新のバックアップ後に変更があったデータのみをコピーする。差分増分バックアップは、レベル10のバックアップに相当し、同位またはより下位のレベルで、増分バックアップ後に変更があったデータをコピーする。
増分バックアップは、最後に変更された時期に関係なくすべてのファイルを常にバックアップする全体バックアップと対照をなす。全体バックアップは、レベル0の増分バックアップに相当する。

データ管理アプリケーション(Data Management Application: DMA)
データ・サービスおよびテープ・サービスへの接続を通し、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)を介してバックアップまたはリストア操作を制御するアプリケーション。DMAはセッション・マスターであるのに対し、NDMPサービスはスレーブである。Oracle Secure Backupの管理ドメインでは、obtarがDMAの例である。
データ・サービス(data service)
クライアント上で稼働し、1次ストレージ・システム上のデータベースおよびファイル・システム・データへのネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)・アクセスを提供するアプリケーション。
データセット(dataset)
ファイル・システム・バックアップのコンテンツ。データセットは、データセット・ファイルに記述される。たとえば、データセット・ファイルmy_data.dsを作成し、ホストbrhost2上の/homeディレクトリを含むデータセットを記述することができる。
データセット・ディレクトリ(dataset directory)
1つ以上のデータセット・ファイルを格納するディレクトリ。ディレクトリは、共通参照用にデータセット・ファイルを1セットとしてグループ化する。
データセット・ファイル(dataset file)
データセットを記述するテキスト・ファイル。Oracle Secure Backupのデータセット言語により、バックアップするファイル・システム・データを定義するためのテキストベースの手段が提供される。
データ・ブロック(data block)
各書込み操作でボリュームに書き込まれるデータ量。
データベース・バックアップ記憶域セレクタ(database backup storage selector)
Recovery Manager(RMAN)のSBTバックアップの特性を指定するOracle Secure Backupの構成オブジェクト。記憶域セレクタは、データベースにアクセスするRMANと、バックアップ・メディアを管理するOracle Secure Backupソフトウェアの間のレイヤーとして機能する。
デバイス特殊ファイル(device special file)
ハードウェア・テープ・デバイスを表す、UNIXまたはLinux上の/devファイル・システムにあるファイル名。デバイス特殊ファイルは、ディスク上のデータを指定するのではなく、ハードウェア装置とそれを処理するデバイス・ドライバを特定する。ファイルのinodeには、デバイス番号の他、権限および所有権データが含まれる。添付ファイルは、ホスト名とOracle Secure Backupによるテープ・デバイスへのアクセスに使用されるデバイス特殊ファイル名で構成される。
デフォルトとポリシー(defaults and policies)
管理ドメイン内でのOracle Secure Backupの実行方法を指定する一連の構成データ。
テープ・サービス(tape service)
2次ストレージとデータをやり取りし、データ管理アプリケーション(DMA)で2次ストレージの操作およびアクセスができるようにするネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)サービス。
テープ・デバイス(tape device)
ユーザー定義デバイス名で識別されるテープ・ライブラリまたはテープ・ドライブ
テープ・ドライブ(tape drive)
テープに格納されたデータの読取りおよび書込みを行うテープ・デバイス。テープ・ドライブは順次アクセスである。つまり、特定のデータを読み取るには、それより前のデータをすべて読み取る必要がある。テープ・ドライブは、Small Computer System Interface(SCSI)ファイバ・チャネルなど、様々なプロトコルによってアクセスできる。テープ・ドライブは、スタンドアロンで、またはテープ・ライブラリ内に存在できる。
テープ・ライブラリ(tape library)
Small Computer System Interface(SCSI)コマンドを受け入れて、記憶域要素テープ・ドライブの間でボリュームを移動させるメディア・チェンジャ。
デーモン(daemons)
バックアップおよびリストア操作の実行中に、Oracle Secure Backupによってタスクが割り当てられたバックグラウンド・プロセス。デーモンには、常に稼働しているものと、必要に応じて開始および停止されるものがある。

特権バックアップ(privileged backup)
backupコマンドの--privilegedオプションによって開始されるファイル・システムのバックアップ操作。UNIXおよびLinuxシステムでは、特権バックアップはrootユーザーのアイデンティティのもとで実行される。Windowsシステムでは、Windowsクライアント上のOracle Secure Backupのサービスと同じアカウント(通常Local System)のもとで実行される。
ドメイン(domain)
共通のルールおよび手順により1つの単位として管理される、ネットワーク上のコンピュータおよびテープ・デバイスのグループ。インターネット内では、ドメインはIPアドレスによって定義される。IPアドレスの共通部分を共有するすべてのテープ・デバイスを、同じドメイン内にあるという。
トリガー(trigger)
バックアップが発生する日時を指定するバックアップ・スケジュールの一部。

認証局(Certification Authority: CA)
公開鍵のペアをアイデンティティにバインドするという機能を実行するネットワーク内の機関。CAは、アイデンティティとそれに対応する公開鍵の記述が含まれる証明書にデジタル署名することによって、バインディングを認証する。管理サーバーは、Oracle Secure Backupの管理ドメインに対するCAである。

ネットワーク接続ストレージ(Network Attached Storage: NAS)
NASサーバーは、ファイル・システムを管理するネットワーク上のコンピュータである。このサーバーは、1つ以上の標準プロトコル(通常NFSおよびCIFS)を使用してファイル・システムをクライアントに公開する。
ネットワーク・データ管理プロトコル(Network Data Management Protocol: NDMP)
ネットワーク上の異種ファイル・サーバーのバックアップに対する共通アーキテクチャを定義するオープン・スタンダード・プロトコル。このプロトコルにより、中央のバックアップ・アプリケーションで使用される共通エージェント(データ管理アプリケーション(DMA)と呼ぶ)を作成し、異なるオペレーティング・システムが稼働しているサーバーをバックアップできる。NDMPを使用すると、データ・パスと制御パスが分離されるため、ネットワークの混雑状態が最小限に抑えられる。バックアップはローカルに(ファイル・サーバーから直接テープ・ドライブに)行うことができる一方、管理は中央で行うことができる。
ネットワーク・ファイル・システム(Network File System: NFS)
異種のコンピュータ上に格納されている共有ファイルにすべてのネットワーク・ユーザーがアクセスできるようにするクライアント/サーバー・アプリケーション。NFSは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)の最上位で稼働する仮想ファイル・システム(VFS)と呼ばれるインタフェースを介して共有ファイルにアクセスできるようにする。ユーザーは、ローカル・ディスク上に格納されているかのように共有ファイルを操作できる。NFSを使用すると、ネットワークに接続されているコンピュータは、リモート・ファイルにアクセスしている間はクライアントとして動作し、リモート・ユーザーがローカル共有ファイルへのアクセスを提供している間はサーバーとして動作する。NFS規格は、公開されており、幅広く使用されている。

バーコード(barcode)
識別のためにボリュームに物理的に適用される記号コード。タグとも呼ばれる。Oracle Secure Backupでは、バーコードを読み取るための自動化方法を持つテープ・ライブラリの使用をサポートしている。
場所(location)
場所は、ボリュームが物理的に存在する場所で、テープ・ライブラリ、データ・センターまたはオフサイトの保管施設などの名前になる。
バックアップ・イメージ(backup image)
バックアップ操作の作業結果。1つのバックアップ・イメージが、ボリューム・セット内の複数のボリュームにまたがることがある。1つのボリュームに収まるバックアップ・イメージの部分を、バックアップ・セクションと呼ぶ。
バックアップ・イメージ・ファイル(backup image file)
バックアップ・イメージの論理コンテナ。バックアップ・イメージは1つのファイルで構成される。1つのバックアップ・イメージは複数のバックアップ・セクションで構成される。
バックアップ・イメージ・ラベル(backup image label)
バックアップ・イメージのファイル番号、バックアップ・セクション番号および所有者を特定するテープ上のデータ。
バックアップ・ウィンドウ(backup window)
バックアップ操作を実行できる期間。
バックアップ・ジョブ(backup job)
Oracle Secure Backupのスケジューラによる実行の対象となるバックアップ。バックアップ・ジョブは、backup --goコマンドを使用してスケジューラに転送されていないオンデマンド・バックアップであるバックアップ・リクエストと対照をなす。
バックアップ・スケジュール(backup schedule)
Oracle Secure Backupがデータセットによって指定されたファイルをバックアップする時期と頻度の記述。バックアップ・スケジュールは、使用する各データセット・ファイルの名前およびメディア・ファミリの名前で構成される。トリガーと呼ばれるスケジュールの部分は、バックアップが発生する日時を定義する。obtoolでは、mkschedコマンドを使用してバックアップ・スケジュールを作成する。
バックアップ・セクション(backup section)
1つのテープに存在するバックアップ・イメージ・ファイルの部分。1つのバックアップ・イメージは複数のバックアップ・セクションで構成されることがある。各バックアップ・セクションは、バックアップIDによって一意に識別される。
バックアップ操作(backup operation)
データが1次メディアから2次メディアにコピーされるプロセス。Oracle Secure Backupを使用すると、ファイル・システム上のあらゆるファイルをバックアップできるファイル・システム・バックアップを行える。また、Oracle Secure BackupのSBTライブラリをRecovery Manager(RMAN)とともに使用すると、データベースをテープにバックアップできる。
バックアップ・ピース(backup piece)
Recovery Manager(RMAN)によって生成されるバックアップ・ファイル。バックアップ・ピースは、バックアップ・セットと呼ばれる論理コンテナに格納される。
バックアップ・リクエスト(backup request)
--goオプションを指定したbackupコマンドを実行するまで、obtoolでローカルに保持されるオンデマンド・バックアップ。この時点で、リクエストはスケジューラに転送され、バックアップ・リクエストはバックアップ・ジョブとなり、実行対象となる。
バックアップ・レベル(backup level)
ファイル・システム・データの増分バックアップのレベル。Oracle Secure Backupでは、ファイル・システム・バックアップについて9つの異なる増分バックアップ・レベルをサポートしている。

非特権バックアップ(unprivileged backup)
backupコマンドの--unprivilegedオプションを使用して作成されるファイル・システム・バックアップOracle Secure Backupユーザーを作成または変更する際に、オペレーティング・システム・アカウントとそのユーザーを関連付ける。ホストの非特権バックアップは、そのバックアップを開始したOracle Secure Backupユーザーに関連付けられたオペレーティング・システム・アカウントのもとで実行される。
秘密鍵(private key)
特定の公開鍵に対応し、所有者のみが知っている数値。すべての公開鍵暗号システムで、秘密鍵と公開鍵はペアで存在する。RSAなどの典型的な公開鍵暗号システムでは、秘密鍵に対応する公開鍵は1つのみである。秘密鍵は、署名を計算してデータを復号化するのに使用できる。

ファイアウォール(firewall)
プライベート・ネットワークとの間で行われる不正なアクセスを防止するように設計されたシステム。
ファイバ・チャネル(Fibre Channel)
ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)内のテープ・デバイス間で主に使用されるプロトコル。
ファイラ(filer)
データ・ストレージに使用されるネットワーク接続アプライアンス。
ファイル・システム・バックアップ(file system backup)
Oracle Secure Backupによって開始されるファイル・システム上のファイルのバックアップ。ファイル・システム・バックアップは、Oracle Secure BackupのSBTインタフェースを介して実行されるRecovery Manager(RMAN)バックアップとは異なる。
不明瞭化ウォレット(obfuscated wallet)
スクランブル・アルゴリズムが不明の場合に読取りがきわめて難しい形式にデータがスクランブル化されているウォレット。このウォレットは読取り専用であるが、パスワードによって保護されてはいない。不明瞭化ウォレットでは、シングル・サインオン(SSO)がサポートされている。
プライマリ・アクセス・モード(primary access mode)
Oracle Secure Backupのネットワーク・プロトコルを管理ドメイン内の通信に使用するホストに対するアクセス・モード。Oracle Secure Backupは、プライマリ・アクセス・モードを使用するホストにインストールする必要がある。対照的に、NDMPアクセス・モードを使用するホストには、Oracle Secure Backupをインストールする必要がない。Oracle Secure Backupは、ホストへのアクセスに使用されるのがプライマリ・アクセス・モードかNDMPアクセス・モードかに関係なく、ホスト間のデータ転送にNDMPを使用する。

保管場所(storage location)
ボリュームを格納できる、テープ・ライブラリまたはテープ・ドライブ以外の場所
ホスト(host)
特定なロールの下にあるネットワーク内のアドレスで参照できるコンピュータ。
ホスト認証(host authentication)
管理ドメイン内の2つのホスト間における接続の初期化フェーズ。ホストがアイデンティティ証明書を使用して相互に認証すると、ホスト間の通信はSSLによって暗号化される。ほとんどすべての接続は双方向に認証される。ただし、管理ドメインへの参加を初めてホストに求めること、およびNDMPアクセス・モードを使用するホストとのやり取りは例外である。
保存期間(retention period)
ボリューム・セットのデータが上書き対象とならない期間。保存期間は、時間管理メディア・ファミリの属性である。保存期間は、書込みウィンドウのクローズ時間から始まる。たとえば、メディア・ファミリの書込みウィンドウが7日で、保存期間が14日の場合、ボリューム・セットの最初のボリュームへの最初の書込みから21日後に、データは上書き対象となる。
ボリューム(volume)
ボリュームとは、8mmテープなどのメディアの1つの単位を表す。ボリュームには複数のバックアップ・イメージを含めることができる。
ボリュームID(volume ID)
ボリュームにラベルを付ける際に、Oracle Secure Backupによって割り当てられる一意の英数字の識別子。通常、ボリュームIDは、ボリュームのメディア・ファミリ名、ダッシュ記号および一意のボリューム順序番号で構成される。たとえば、RMAN-DEFAULTメディア・ファミリ内のボリュームIDであればRMAN-DEFAULT-000002となる。
ボリューム作成時間(volume creation time)
Oracle Secure Backupがバックアップ・イメージ・ファイルの番号1をボリュームに書き込んだ時間。
ボリューム順序番号(volume sequence number)
ボリューム・ラベルに記録される、ボリューム・セット内のボリュームの順序を示す番号。セット内の最初のボリュームの順序番号は1である。通常、ボリュームのボリュームIDは、そのボリュームのメディア・ファミリ名、ダッシュ記号および一意のボリューム順序番号で構成される。たとえば、RMAN-DEFAULTメディア・ファミリ内のボリュームのボリュームIDであればRMAN-DEFAULT-000002となる。
ボリューム順序ファイル(volume sequence file)
ボリュームにラベルを付ける際に割り当てる一意のボリュームIDが含まれるファイル。
ボリューム・セット(volume set)
バックアップ・イメージがまたがっているボリュームのグループ。1つのボリュームに収まるバックアップ・イメージの部分が、バックアップ・セクションである。
ボリューム・タグ(volume tag)
ボリュームに対するバーコード識別子(ボリューム・タグともいう)を保持するために一般的に使用されるフィールド。ボリューム・タグは、ボリューム・ラベル内にある。
ボリューム有効期限(volume expiration time)
ボリューム・セット内のボリュームが期限切れになる日時。この時間は、書込みウィンドウの期間(該当する場合)をセット内の最初のボリュームに対するボリューム作成時間に加算した後、保存期間を加算して算出される。
たとえば、保存期間が14日で書込みウィンドウが7日のメディア・ファミリにボリューム・セットが属するとする。また、セット内の最初のボリュームに対するボリューム作成時間が1月1日の正午で、その後にデータがセット内の次の20ボリュームに書き込まれたとする。この場合、セット内の21ボリュームすべてに対するボリューム有効期限は1月22日の正午である。
ボリューム・ラベル(volume label)
ボリュームにおける最初のバックアップ・イメージの最初のブロック。ボリュームID、所有者の名前、ボリューム作成時間などの情報が含まれる。

マウント・モード(mount mode)
このモードは、テープ・ドライブに物理的にロードされたボリュームをOracle Secure Backupで使用する方法を指す。有効値は、読取り専用、書込み/追加、上書きおよびマウントなしである。

メディア・サーバー(media server)
1つ以上のテープ・デバイスが接続されたコンピュータまたはサーバー。メディア・サーバーは、接続されているテープ・デバイスとの間でデータを送信する。
メディア・ファミリ(media family)
同じボリューム順序ファイル有効期限ポリシーおよび書込みウィンドウを共有する、バックアップ・ボリュームの名前付き分類。

有効期限ポリシー(expiration policy)
メディア・ファミリ内のボリュームがどのように期限切れになるか、すなわち上書き対象となるかをOracle Secure Backupが決定する方法。メディア・ファミリには、コンテンツ管理の有効期限ポリシーまたは時間管理の有効期限ポリシーのいずれかを指定できる。

累積増分バックアップ(cumulative incremental backup)
増分バックアップの一種で、より下位のバックアップ・レベルで変更があったデータのみをコピーする。たとえば、レベル3の増分バックアップは、レベル2以下の最新のバックアップ後に変更があったデータのみをコピーする。

ローテーション・ポリシー(rotation policy)
ローテーション・ポリシーは、メディアのライフサイクルを通じてのバックアップ・メディアの物理的な管理を定義する。このポリシーによって、各ボリュームが、再利用されるまでに、最初のアクティブな場所(ボリュームが書き込まれる場所)からその他の場所に移動される順序と時刻が決まる。
ロール(roles)
ネットワーク内のホストがバックアップおよびリストア操作中に持つことができる機能。Oracle Secure Backupのロールには、管理サーバーメディア・サーバークライアントの3つがある。ネットワーク内のホストは、これらのロールのいずれかまたはこれらを組み合せて機能する。たとえば、管理サーバーは、クライアントおよびメディア・サーバーになることもできる。