この付録では、LinuxまたはUNIXでのOracle Secure Backupのインストール・パラメータについて説明します。これらのパラメータは、obparametersファイルに設定できます。このファイルは、LinuxまたはUNIXのOracle Secure Backupホームのinstallサブディレクトリにあるプレーン・テキスト・ファイルです。
注意: obparametersファイルは、Windowsのインストール環境では使用されません。 |
この付録の内容は次のとおりです。
obparametersファイルのいずれかのパラメータをカスタマイズした場合、customized
obparameters
パラメータをyes
に設定します。
このオプションでは、管理サービス・デーモンにより発行されるすべのホスト・アイデンティティ証明書に関連する鍵サイズ(セキュリティのレベル)をビット単位で構成します。
デフォルトは1024
です。
注意: 一般的に、1024ビット未満の証明書鍵サイズは、セキュアではありません。3072ビット以上の証明書鍵サイズは、きわめてセキュアです。 |
表B-3 identity certificate key size: 値
値 | 意味 |
---|---|
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512ビット長の証明書鍵サイズを指定します。 |
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768ビット長の証明書鍵サイズを指定します。 |
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1024ビット長の鍵を指定します。これは、十分なセキュリティに必要とされる最低限の値です。 |
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2048ビット長の鍵を指定します。この値では、十分なセキュリティが保証されます。 |
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3072ビット長の鍵を指定します。この値では、きわめて高度なセキュリティが保証されます。 |
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4096ビット長の鍵を指定します。この値では、きわめて高度なセキュリティが保証されます。 |
このパラメータでは、データベースのバックアップおよびリストア操作を実行するための権限が事前に付与されたoracle
というOracle Secure Backupユーザーを、Oracle Secure Backupのインストール・プロセスで作成するかどうかを制御します。
Oracle Secure Backupのインストールが正常に終了し、管理ドメインの初期設定が完了した後、必要に応じてoracle
というデフォルトのOracle Secure Backupユーザーを作成できます。このパラメータを設定することで、oracle
というOracle Secure Backupユーザーのマップ先となるLinuxまたはUNIXのオペレーティング・システム・ユーザーを指定します。この作業は、Oracle Secure Backup Webツールでも実行できます。
インストールが正常に終了し、管理ドメインの初期設定が完了した後、必要に応じてLinuxまたはUNIXにデフォルト・グループを作成できます。default
UNIX
user
パラメータで指定されるユーザーは、このグループのメンバーです。
Oracle Secure Backupのインストールおよび管理をできるかぎり簡略化するため、ネットワーク内の各プラットフォームに対応するOracle Secure Backupホーム・ディレクトリの名前を識別するメカニズムが提供されています。このディレクトリは、各プラットフォーム専用である必要があり、ネットワーク・ファイル・システム(NFS)や同様のリモート・ファイル・システムを通じては共有されません。
インストール・プログラムは、Oracle Secure Backupソフトウェアをインストールする際に、インストール用としてこれらのホーム・ディレクトリを選択します。または、これらのディレクトリが以前使用されていたかどうかを確認します。これらのデフォルト設定は、使用しているコンピュータのディスク領域の可用性に基づいて変更される場合があります。
各プラットフォームには、Oracle Secure Backupがホスト固有の情報を保存するための個別のディレクトリがあります。このディレクトリは、各プラットフォーム専用である必要があり、ネットワーク・ファイル・システム(NFS)や同様のリモート・ファイル・システムを通じては共有されません。
Oracle Secure Backupでは通常、一時ファイルの保存用に各ホストの/usr/tmpディレクトリを使用します。一時ディレクトリにロック可能なファイルを格納でき、再起動プロセスの初めにアクセス可能であることが必要です。このディレクトリは、ローカル・ディスク上に存在する必要があります。これらの<os-name> temp dir
パラメータを変更すると、プラットフォームごとに異なるディレクトリを指定できます。
インストール時に、通常では/usr/binおよび/etcにシンボリック・リンクが作成されるため、Oracle Secure Backupユーザーは検索パスを変更する必要がありません。この動作は、次のように変更できます。
インストール・プログラムでリンクを作成しない場合、これらのパラメータをコメント・アウトするか削除します。
インストール・プログラムで特定のプラットフォームの別のディレクトリにリンクを作成する場合、これらのパラメータの値を変更します。
これらのパラメータは、サポートされる各プラットフォームに固有です。システムによっては、/usr/binではなく/binに、または/etcではなく/usr/etcにリンクを配置する方が適切な場合があります。
このパラメータには、次の順序で3つの値を続ける必要があります。
binリンクを作成するディレクトリの名前。
etcリンクを作成するディレクトリの名前。
libリンクを作成するディレクトリの名前。
注意: このパラメータは、提供されているデフォルト設定のまま使用することをお薦めします。 |
表B-10 os-name links: パラメータと値
パラメータ | 意味 |
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Linuxホストでシンボリック・リンクを作成するディレクトリを指定します。デフォルト・ディレクトリのリストは、/usr/bin /etc/libです。 |
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Solaris 64ビット・ホストでシンボリック・リンクを作成するディレクトリを指定します。デフォルト・ディレクトリのリストは、/usr/bin /etc/libです。 |
注意: obparametersファイルを使用して、現行インストールのオペレーティング・システム・タイプに対してlibディレクトリを指定すると、installobにより、そのディレクトリにlibobk.soシンボリック・リンクが作成されます。このシンボリック・リンクは、Oracle Secure Backupホームのプラットフォーム固有のlibディレクトリにある実際のlibobk.soファイルを指します(.lib.linux32など)。 |
インストールの際に、デフォルトのOracle Secure Backupホーム以外のディレクトリにOracle Secure Backupをインストールしようとしているときに、通知を受けるかどうかを指定します。
Oracle Secure Backupのインストール完了時に有効になるディレクトリおよびファイル保護情報を指定します。
注意: ファイル保護情報は、参照目的専用として提供されています。この情報を変更すると製品が機能しなくなる可能性があるため、提供されているデフォルト設定のまま使用することを強くお薦めします。 |
値
obparametersファイルのdefault
protection
セクションの各行は、名前またはワイルドカード・パターンで指定された1つ以上のファイルのファイル所有者、グループ番号および権限を示しています。デフォルト値は次のとおりです。
default protection: root.0 755 ./.wrapper root.0 644 ./device/* root.0 755 ./install/* root.0 644 ./help/* root.0 755 ./man/* root.0 644 ./man/man1/* root.0 644 ./man/man8/* root.0 644 ./samples/* root.0 755 ./samples/autoobtar root.0 755 ./samples/bdf2ds root.0 755 ./samples/*.sh root.0 700 ./admin root.0 700 ./admin/* root.0 700 ./admin/config/* root.0 755 ./.bin.*/* root.0 4755 ./.bin.*/obtar root.0 4755 ./.bin.*/obt root.0 4755 ./.bin.*/obtool root.0 755 ./.etc.*/* root.0 4755 ./.etc.*/obixd root.0 4755 ./.etc.*/observiced root.0 4755 ./.etc.*/obscheduled root.0 4755 ./.etc.*/obrobotd root.0 755 ./.etc.*/ root.0 4755 ./.etc.*/doswitch root.0 644 ./.drv.*/* root.0 755 ./.lib.*/* root.0 755 ./* root.0 755 /usr/etc/ob root.0 644 /usr/etc/ob/.hostid root.0 755 /usr/etc/ob/xcr root.0 644 /etc/obconfig