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Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド
リリース10.2
E06040-02
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4 Oracle Secure Backupのユーザー・インタフェース

この章では、Oracle Secure Backupで使用できるインタフェースについて説明します。Oracle Secure Backupとの主なインタフェースは次のとおりです。


注意:

  • データベースのバックアップは、Recovery Manager(RMAN)を使用して実行されます。バックアップとリカバリのアクティビティについては、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』と『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・アドバンスト・ユーザーズ・ガイド』で説明されているので、この章ではRMANについては説明していません。

  • Oracle Secure Backupでのバックアップおよびリストアの操作はすべて、最終的にobtarというコマンドライン・ツールをコールします。通常、obtarを直接コールする必要はありません。obtarの詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。


この章の内容は次のとおりです。

Enterprise ManagerでのOracle Secure Backupの使用方法

Oracle Enterprise Manager 10g(10.2)またはOracle Enterprise Manager 11g(11.1)を使用すると、管理ドメインおよびハードウェアの構成、メディアの管理、データベースのバックアップおよびリストアを含むOracle Secure Backupの大部分のタスクを実行できます。Oracle Enterprise Managerは、Oracle Secure Backupのタスクの優先的なWebインタフェースです。

ただし、Oracle Enterprise Managerでは、ファイル・システムのバックアップおよびリストア操作は実行できません。Oracle Enterprise Managerの「メンテナンス」ページには、それらのタスクのOracle Secure Backup Webツールへのリンクが含まれています。

このマニュアルでは、大部分のタスクに対するOracle Enterprise Managerの使用について説明し、Enterprise Managerに同等の機能がない場合にのみOracle Secure Backup Webツールについて説明します。

この項の内容は次のとおりです。

Oracle Enterprise ManagerでのOracle Secure Backupリンクの有効化

Oracle Enterprise Manager Grid Controlのリリース10.2.0.1または10.2.0.2、あるいはOracle Enterprise Manager Database Controlのリリース10.2.0.2を使用している場合、「メンテナンス」ページにはデフォルトで「Oracle Secure Backup」セクションは表示されません。「Oracle Secure Backup」セクションに「メンテナンス」ページが表示されない場合、Oracle Enterprise Managerを構成してリンクを有効にします。

Oracle Enterprise Managerで「Oracle Secure Backup」セクションを有効にするには、次のようにします。

  1. ORACLE_HOME/hostname_SID/sysman/configディレクトリに移動し、テキスト・エディタでemoms.propertiesファイルを開きます。

  2. osb_enabled=trueを設定し、ファイルを保存します。

  3. Oracle Enterprise Manager Database Controlコンソールをemctlコマンドで停止し、再起動します。

    emctl stop dbconsole
    emctl start dbconsole
    
  4. 「メンテナンス」ページに移動し、図4-1のように「Oracle Secure Backup」セクションが表示されることを確認します。

    図4-1「メンテナンス」ページ

    図4-1の説明が続きます
    「図4-1 「メンテナンス」ページ」の説明

Oracle Enterprise Managerでの管理サーバーの登録

RMANバックアップは、Oracle Secure Backup SBTインタフェースに次の3つの方法で作成できます。

  • Oracle Enterprise Manager Database Control

  • Oracle Enterprise Manager Grid Control

  • RMANコマンドライン・クライアント

Database Controlコンソールは、管理サーバーで実行する必要があり、その管理サーバー上で実行されているOracleデータベースしかバックアップできません。管理ドメイン内の任意のデータベース・ホストでGrid Controlコンソールを実行し、それを使用してドメイン内の任意のデータベースをバックアップできます。この項では、Database Controlコンソールの使用方法について説明します。

Enterprise Managerを使用してバックアップを管理するには、Oracle Secure Backup管理ドメインの構成データおよびカタログを格納する管理サーバーをEnterprise Managerに認識させる必要があります。Oracle Enterprise Manager Database Controlに管理サーバーを登録するには、次のようにします。

  1. データベース管理者権限を持つユーザーとして、Oracle Enterprise Manager Database Controlコンソールにログインします。

  2. 「Oracle Secure Backup」セクションで、「Oracle Secure Backupデバイスおよびメディア」をクリックします。

    「管理サーバーの追加」ページが表示されます。

  3. Oracle Secure Backup管理ドメインに次のようにログインします。

    1. 「Oracle Secure Backupのホーム」フィールドにOracle Secure Backupホーム・ディレクトリを入力します。このディレクトリは通常、UNIXおよびLinuxでは/usr/local/oracle/backup、WindowsdではC:\Program Files\Oracle\Backupです。

    2. Oracle Secure Backup管理ユーザーの名前を「ユーザー名」フィールドに入力します。たとえば、adminと入力します。

    3. Oracle Secure Backup管理者のパスワードを「パスワード」フィールドに入力します。

    4. 「OK」をクリックします。

    「ホスト資格証明」ページが表示されます。

  4. 管理サーバー上のオペレーティング・システム・ユーザーのユーザー名およびパスワードを入力します。このユーザーにはroot権限が必要です。

    「Oracle Secure Backupデバイスおよびメディア: 管理サーバー: hostname」ページが表示されます。このページを使用してテープをロードできます。

管理サーバーを登録すると、Oracle Enterprise ManagerをOracle Secure Backupで使用できます。


関連項目:

RMANでのデータベースのバックアップおよびリカバリにOracle Enterprise Managerを使用する方法の概要は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。

Enterprise ManagerからWebツールへのアクセス

データベース用のOracle Enterprise Managerコンソールには、Oracle Secure Backup Webツールへのリンクが用意されています。ファイル・システム・バックアップ情報など、Oracle Secure Backup Webツールの機能にアクセスする必要がある場合は、このリンクを使用できます。

Oracle Enterprise Manager Database ControlからOracle Secure Backup Webツールにアクセスするには、次のようにします。

  1. データベース管理者権限を持つユーザーとして、Oracle Enterprise Manager Database Controlにログインします。

  2. 「メンテナンス」ページの「Oracle Secure Backup」セクションに移動します。

    「メンテナンス」ページに「Oracle Secure Backup」セクションが表示されていない場合は、「Oracle Enterprise ManagerでのOracle Secure Backupリンクの有効化」を参照してください。

  3. 「ファイルシステムのバックアップおよびリストア」をクリックします。

    Oracle Secure Backup Webツール・インタフェースが開きます(「Webツール・セッションの開始」を参照)。

Oracle Secure Backup Webツールの使用方法

Oracle Secure Backup WebツールはOracle Secure Backupのブラウザベースのインタフェースであり、Oracle Enterprise Managerのインストールは必要ありません。また、Oracle Secure Backupのファイル・システム・バックアップ機能に対する唯一のグラフィカル・インタフェースです。


注意:

Oracle Secure Backup Webツールを使用すれば、ファイル・システム・レベルのバックアップを含め、Oracle Secure Backupのすべての機能にアクセスできます。ただし、大部分の機能についてはOracle Enterprise Managerが優先的なインタフェースであり、テープへのOracle Databaseバックアップ用の唯一のグラフィカル・インタフェースです。

Oracle Secure Backup Webツールには、Secure Sockets Layer(SSL)を介して管理サーバーに接続可能な、サポートされている任意のブラウザからアクセスできます。これらのリクエストに応答するには、Oracle Secure Backupを提供するApache Webサーバーを実行させる必要があります。サポートされているWebブラウザは、次のURLにあるMetalinkの「Certify」のリストに記載されています。

http://metalink.oracle.com/

この項の内容は次のとおりです。

Webツール・セッションの開始

この項では、Oracle Secure Backup Webツールを使用して、Oracle Secure Backupの管理ドメインにアクセスする方法について説明します。

Oracle Secure Backup Webツール・セッションを開始するには、次のようにします。

  1. Webブラウザを起動し、Oracle Secure Backupを実行しているホストのURLを入力します。次の構文を使用します。hostnameは、完全修飾ドメイン名です。

    https://hostname
    

    たとえば、次のURLを指定します。

    https://osblin1.oracle.com
    
  2. ブラウザには、証明書が信頼できないという警告が表示されます。Oracle Secure Backupでは、Apache Webサーバー用の自己署名付き証明書をインストールします。Webサーバーには、データ暗号化のために署名付き証明書が必要です。ブラウザでは署名者が登録済の認証局(CA)として認識されないため、セキュリティの警告が表示されます。この警告は、データが暗号化されないということではなく、単にCAが認識されないということです。

    証明書を受け入れます。証明書の表示または構成の変更を行う必要はありません。

    Oracle Secure Backupの「ログイン」ページが表示されます。

  3. 「ユーザー名」ボックスにOracle Secure Backupユーザー名を、「パスワード」ボックスにパスワードを入力します。

    Oracle Secure Backup Webツールに初めてログインする場合は、adminユーザーとしてログインします。ログイン後に追加のユーザーを作成できます。


    注意:

    Oracle Secure Backupパスワードの格納には、ブラウザベースのパスワード・マネージャを使用しないことをお薦めします。

  4. 「ログイン」をクリックします。Oracle Secure Backupのホームページが表示されます。

    「ホーム」「構成」「管理」「バックアップ」および「リストア」タブについては、この後の各項で詳細に説明します。

Webツールのホームページ

Oracle Secure Backup Webツール・インタフェースにログインすると、Oracle Secure Backupのホームページが表示されます。このページには、各Oracle Secure Backupジョブとテープ・デバイスの現行ステータスのサマリーが表示されます。図4-2は、ホームページの例を示しています。

図4-2 Oracle Secure Backupのホームページ

図4-2の説明が続きます
「図4-2 Oracle Secure Backupのホームページ」の説明

メイン・ページには、最近のジョブのスケジュール時間、ステータス、ジョブID、ジョブ・タイプおよびジョブ・レベルが表示されます。Oracle Secure Backupにより失敗したジョブのリンクが示され、ユーザーと管理者に潜在的な問題点を警告します。

「デバイス」リンクには、各ジョブに関連付けられたテープ・デバイスが、テープ・デバイスのタイプ、デバイス名およびステータスに関する情報とともにリストに表示されます。このページでは、進行中の様々なバックアップやリストアのプロセス全体が把握できます。


注意:

未使用デバイスのステータスは、テープ・デバイスは存在するが、現在バックアップまたはリストア操作に使用されていないことを意味します。

Oracle Secure Backupのホームページの上部のメニュー・バーで、「構成」「管理」「バックアップ」および「リストア」タブを選択できます。


注意:

Oracle Secure Backup Webツールを使用する場合、ブラウザが表示するたびにページをリロードするよう構成されていることを確認してください。そのように構成されていない場合、ブラウザには古い情報が表示される可能性があります。たとえば、obtoolで加えられた変更がブラウザに表示されない場合があります。

ページの永続リンク

ホームページやOracle Secure Backup Webツール・インタフェースの全ページには、上部および下部パネルに次のような永続リンクがあります。

  • ヘルプ

    このリンクを使用して、Oracle Secure BackupのPDF形式のオンライン・ドキュメントにアクセスします。

  • ログアウト

    現行ユーザーをOracle Secure Backup Webツールからログアウトし、ユーザー名およびパスワードのCookieを削除して「ログイン」ページに戻ります。

  • プリファレンス

    このリンクを使用して、次のオプションの設定にアクセスします。

    • 拡張コマンド出力

      このオプションにより、アクションを実行し、各ページの下部にOracle Secure Backup Webツール用の出力ページを生成するために使用するobtoolコマンドが表示されます。

    • バックグラウンド・タイムアウト

      このオプションでは、複数のリクエストにわたり状態情報を保存するために、Oracle Secure Backup Webツールで使用されるobtoolバックグラウンド・プロセスの最大アイドル時間を設定します。

      カタログの参照、データのリストア操作、およびオンデマンド・バックアップ操作などの操作では、バックグラウンドのobtoolプロセスを使用して、複数のHTTPリクエストにわたり状態情報を保存します。リクエスト間の時間がこの制限を超えると、プロセスは正常に終了し、関連付けられたユーザーのセッション状態は失われます。デフォルトは24時間です。

    • 表サイズの選択

      このオプションでは、Oracle Secure Backup Webツール・インタフェースの表示ウィンドウの行数を設定します。デフォルトは8行です。

    • 非アクティブのログアウト

      このオプションでは、Oracle Secure Backup Webツールでユーザーをログアウトし「ログイン」ページに戻るまでの時間を設定します。デフォルトは30分です。

  • バージョン情報

    このリンクは、リリース日、システム情報、管理サーバー名、IPアドレスなど、Oracle Secure Backupソフトウェアに関する情報を表示します。

Webツールの「構成」ページ

メニュー・バーから「構成」タブをクリックして、構成オプションを表示します。図4-3は、「構成」ページの例を示しています。

図4-3 Oracle Secure Backupの「構成」ページ

図4-3の説明が続きます
「図4-3 Oracle Secure Backupの「構成」ページ」の説明

「構成」ページは、「基本」セクションと「拡張」セクションに分かれています。「基本」セクションには、次のリンクがあります。

  • ユーザー

    Oracle Secure Backupにログインして使用するために1つ以上のユーザー・アカウントを構成するには、このリンクをクリックします。

  • ホスト

    1つ以上のホストを構成するには、このリンクをクリックします。ホストとは、Oracle Secure Backup 管理ドメインに参加するコンピュータです。

  • デバイス

    Oracle Secure Backupで使用するためにテープ・デバイスを構成するには、このリンクをクリックします。テープ・デバイスとは、ユーザー定義名で識別されるテープ・ドライブまたはテープ・ライブラリです。

  • メディア・ファミリ

    メディア・ファミリを構成するには、このリンクをクリックします。メディア・ファミリとは、バックアップ・ボリュームの名前付きの分類です。ボリュームとは、メディアの1つの単位(8mmテープなど)です。

  • データベース・バックアップ記憶域セレクタ

    Oracleデータベースのバックアップおよびリストア操作時に使用するために、1つ以上のテープ・デバイスおよびメディア・ファミリを構成するには、このリンクをクリックします。

「拡張」セクションには、次のリンクがあります。

  • クラス

    クラスを構成するには、このリンクをクリックします。クラスとは、ユーザーに付与される一連の権限の定義です。クラスは複数のユーザーに適用できますが、各ユーザーは1つのクラスにしか割り当てられません。

  • ジョブ・サマリー

    電子メール配信用のジョブ・サマリーを生成するジョブ・サマリー・スケジュールを作成するには、このリンクをクリックします。

    ジョブ・サマリーとは、バックアップ操作が成功したかどうかを知らせるために生成されるテキスト・ファイルのレポートです。Oracle Secure Backupでは、スケジュール済バックアップごとにステータスを詳述するジョブ・サマリーを生成し、電子メールで送信できます。

  • デフォルトおよびポリシー

    デフォルトおよびポリシーを編集するには、このリンクをクリックします。デフォルトおよびポリシーとは、管理ドメイン全体でのOracle Secure Backupの実行状態を制御する構成データのセットです。

Webツールの「管理」ページ

「管理」タブをクリックして管理オプションを表示します。図4-4は、「管理」ページの例を示しています。

図4-4 Oracle Secure Backupの「管理」ページ

図4-4の説明が続きます
「図4-4 Oracle Secure Backupの「管理」ページ」の説明

「管理」ページは、2つのメイン・セクションに分かれています。「メンテナンス」セクションと、「デバイスとメディア」セクションです。「デバイスとメディア」セクションには、次のリンクがあります。

  • ドライブ

    ボリュームまたはテープ・デバイスのステータスを確認したり、ボリュームをマウントまたはアンマウントしたりするには、このリンクをクリックします。

  • ライブラリ

    ライブラリの表示および制御を行うには、このリンクをクリックします。

  • デバイス予約

    プライベート使用のテープ・デバイスの予約および予約解除を行うには、このリンクをクリックします。

「メンテナンス」セクションには、次のリンクがあります。

  • ジョブ

    管理ドメインでジョブを管理するには、このリンクをクリックします。バックアップ・ジョブおよびリストア・ジョブのステータスを表示できます。

  • ボリューム

    カタログですべてのボリュームをフィルタ処理して表示するには、このリンクをクリックします。結果をフィルタ処理して、検索を制限できます。ボリュームとは、メディアの1つの単位(8mmテープなど)です。ボリュームには複数のバックアップ・イメージを含めることができます。

  • バックアップ・イメージ

    バックアップ・イメージを管理するには、このリンクをクリックします。バックアップ・イメージとは、1回のバックアップ操作の作業結果です。

  • バックアップ・セクション

    バックアップ・セクションの表示および削除を行うには、このリンクをクリックします。バックアップ・セクションとは、1つの物理ボリュームを占めるバックアップ・イメージの部分です。

  • チェックポイント

    ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)の処理中、失敗および完了のバックアップを示すチェックポイントを一覧表示および削除するには、このリンクをクリックします。

  • デーモン

    デーモンの管理と、デーモンのプロパティの制御および表示を行うには、このリンクをクリックします。

Webツールの「バックアップ」ページ

「バックアップ」タブをクリックして、バックアップ・イメージのオプションを表示します。図4-5は、サンプルのページを示しています。

図4-5 Oracle Secure Backupの「バックアップ」ページ

図4-5の説明が続きます
「図4-5 Oracle Secure Backupの「バックアップ」ページ」の説明

「バックアップ」ページは、「操作」セクションと「設定」セクションに分かれています。「操作」セクションには、次のリンクがあります。

  • ただちにバックアップ

    既存のデータセット・ファイルで記述されているデータのワンタイム・バックアップを実行するには、このリンクをクリックします。

「設定」セクションには、次のリンクがあります。

  • データセット

    データセット・ファイルを構成するには、このリンクをクリックします。データセット・ファイルでは、バックアップの対象となるデータについて記述します。

  • スケジュール

    バックアップ・スケジュールを構成するには、このリンクをクリックします。バックアップ・スケジュールでは、バックアップを実行する頻度を記述します。

  • バックアップ・ウィンドウ

    バックアップ・ウィンドウを構成するには、このリンクをクリックします。バックアップ・ウィンドウとは、スケジュール済バックアップ操作を実行するための時間範囲です。

Webツールの「リストア」ページ

「リストア」タブをクリックして、リストアのオプションを表示します。図4-6は、サンプルのページを示しています。

図4-6 Oracle Secure Backupの「リストア」ページ

図4-6の説明が続きます
「図4-6 Oracle Secure Backupの「リストア」ページ」の説明

「リストア」ページは「操作」セクションのみで、次のリンクがあります。

  • バックアップ・カタログ

    バックアップおよびリストア操作に関連付けられたデータを参照するには、このリンクをクリックします。

  • メディアから直接

    RAWリストアを実行するには、このリンクをクリックします。RAWリストアには、リストアするファイル・システム・オブジェクト名の予備知識が必要です。また、ボリュームIDと、ボリュームが格納されているファイル番号についても知っている必要があります。

obtoolの使用方法

obtoolは、Oracle Secure Backupへの主要なコマンドライン・インタフェースです。obtool実行可能ファイルは、Oracle Secure Backupホームのbinサブディレクトリにあります。管理ドメイン内の任意のホストでobtoolを起動し、Oracle Secure Backupユーザーとしてドメインにログインして、コマンドを発行できます。


注意:

この項のすべての例では、Oracle Secure BackupホームのbinサブディレクトリはユーザーのPATHにあるものと想定しています。

この項の内容は次のとおりです。


関連項目:

obtoolの起動と、主にobtoolによって内部で使用されるobtarの詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。

obtoolの起動に関するヘルプの表示

Oracle Secure Backupホームのbinサブディレクトリがユーザーのシステム・パスにある場合、オペレーティング・システムのプロンプトで次のコマンドを実行することにより、obtool起動オプションについてのオンライン・ヘルプを表示できます。

% obtool help invocation

対話モードでのobtoolの起動

コマンドラインでobtoolと入力して、対話モードでobtoolを使用します。

初めてobtoolを起動するときには、Oracle Secure Backupユーザーとしてユーザー・アイデンティティを確立する必要があります。ユーザー・アイデンティティをまだ確立していない場合は、ユーザー名およびパスワードを求められます。


注意:

Oracle Secure Backupのインストーラでは、adminユーザーが自動的に作成され、パスワードの入力を求められます。インストール後初めてOracle Secure Backupにログインするときには、これらの資格証明を使用します。

コマンドラインまたはコマンド・スクリプトに、パスワードをクリア・テキストで入力する方法はお薦めできません。セキュリティ上の脆弱性となります。ユーザーにパスワードの入力を求めることをお薦めします。


対話モードでのobtoolコマンドの実行

obtoolプロンプトでは、『Oracle Secure Backupリファレンス』に記載されているコマンドを入力できます。たとえば、lshostコマンドにより、管理ドメイン内のホストに関する情報が表示されます。

ob> lshost
brhost2          client                            (via OB)   in service
brhost3          mediaserver,client                (via OB)   in service
br_filer         client                            (via NDMP) in service
stadv07          admin,mediaserver,client          (via OB)   in service

テキスト・ファイルからのobtool入力のリダイレクト

対話モードで<コマンドを使用すると、複数のobtoolコマンドが含まれるテキスト・ファイルを読み取ることができます。たとえば、複数のobtoolコマンドを記述したmy_script.txtというファイルを作成し、obtool入力を次のようにこのスクリプトにリダイレクトできます。

ob> < /my_dir/my_script.txt

obtoolは、このファイルからコマンドを実行し、次のコマンドのためにob>プロンプトに戻ります。

非対話モードでのobtoolコマンドの実行

実行するコマンドを引数として指定して、LinuxまたはUNIXシェルから、またはWindowsコマンド・プロンプトから、非対話モードでobtoolを実行できます。obtoolは、ただちに指定したコマンドを実行し、終了します。次の構文を使用します。

obtool  [ cl-option ]... command-name [ option ]... [ argument ]...

次の例では、obtool lshostコマンドを実行し、オペレーティング・システム・プロンプトに戻ります。

% obtool lshost
Output of command: lshost
brhost2          client                            (via OB)   in service
brhost3          mediaserver,client                (via OB)   in service
br_filer         client                            (via NDMP) in service
stadv07          admin,mediaserver,client          (via OB)   in service
%

非対話モードでの複数コマンドの実行

コマンドラインでコマンドをセミコロンで区切ることによって、obtoolの1回の起動で複数のコマンドを実行できます。


注意:

コマンドラインにセミコロンを入力する場合は、ホストのオペレーティング・システムのシェルまたはコマンドライン・インタプリタの引用符規則に従ってください。たとえば、bashシェル・セッションでは、セミコロンを次のように引用符で囲みます。
$ obtool lshost ';' lsdev

非対話モードでの入力のリダイレクト

非対話モードで<コマンドを使用すると、複数のobtoolコマンドを含むテキスト・ファイルを読み取ることができます。たとえば、複数のobtoolコマンドを記述したmy_script.txtというファイルを作成し、obtool入力を次のようにこのスクリプトにリダイレクトできます。

% obtool < /my_dir/my_script.txt

obtoolは、このファイルのコマンドを実行し、次のコマンドのためにオペレーティング・システム・プロンプトに戻ります。

obtoolセッションの終了

obtoolセッションは、次のコマンドのいずれかを使用して終了できます。

  • exit

    このコマンドによってobtoolセッションは終了しますが、ログイン・トークンによりユーザーの資格証明が保存されるため、次のobtool起動時には、ユーザー名またはパスワードの入力を求められません。

  • quit

    このコマンドは、exitと同義語です。

  • logout

    このコマンドは、obtoolセッションを終了し、ログイン・トークンを破棄するため、次のobtoolセッション開始時には、資格証明の入力を求められます。

次の例では、ログイン・トークンの期限が切れているため、最初のセッションにログイン資格証明が必要です。この最初のセッションはexitコマンドで終了され、2番目のセッションが開始されます。ログイン・トークンが保存されたため、この2番目のセッションにはログイン資格証明は不要です。2番目のセッションはlogoutコマンドで終了され、3番目のセッションが開始されます。ログイン・トークンがlogoutコマンドにより破棄されたため、3番目のセッションにはログイン資格証明が必要です。

[cfoch@stbcs06-1 ~]$ obtool
Oracle Secure Backup 10.2.0.0
Warning: auto-login failed - login token has expired
login: admin
ob> exit
[cfoch@stbcs06-1 ~]$ obtool
ob> logout
[cfoch@stbcs06-1 ~]$ obtool
Oracle Secure Backup 10.2.0.0
login: admin
ob>

特定ユーザーとしてのobtoolの起動

起動時に、既存のログイン・トークンを破棄して、obtoolで強制的に新しい資格証明を使用することができます。これには、obtool-uオプションを使用して、新しいセッションのユーザー名を指定します。たとえば、次のようになります。

[root@osblin1 ~]# obtool -u admin
Password:
ob>

注意:

コマンドラインまたはコマンド・スクリプトに、パスワードをクリア・テキストで入力する方法はお薦めできません。セキュリティ上の脆弱性となります。ユーザーにパスワードの入力を求めることをお薦めします。