Readme
リリース10.2
部品番号: E06043-05
2009年12月
このReadmeの目的
このReadmeドキュメントは、Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5にのみ適用されます。このReadmeには、ライセンス、サポートされるプラットフォームとデバイス、および既知の問題が記載されています。
ドキュメント
ドキュメントを参照するには、Webブラウザを使用してOracle Secure Backupドキュメント・ライブラリにアクセスしてください。ライブラリのホームページ名はindex.htmで、CD-ROMイメージのdocディレクトリにあります。
最新のOracle Secure Backupドキュメントはhttp://www.oracle.com/technology/products/secure-backup/index.html
にあります。ドキュメントは定期的に更新されています。このサイトで、Oracle Secure Backupの最適な利用法について、最新ドキュメントや情報を確認することをお薦めします。
目次
4項「Oracle Secure Backupリリース10.1および10.2からリリース10.2.0.5へのアップグレード」
5項「サポートされるテープ・デバイスおよびプラットフォーム」
7項「Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5で修正された不具合」
CD-ROMイメージには、すべての必要なツール、ドキュメント、および選択したプラットフォームでOracle Secure Backupをインストールおよび操作するためのソフトウェアが含まれています。
注意: サポートされる各プラットフォームには、専用のCD-ROMまたはインストールZipファイルがそれぞれ必要です。 |
物理CD-ROMまたは次の製品サイトからダウンロードしたZipファイルを使用して、インストール・ファイルにアクセスできます。
このリリースに含まれる製品はOracle Secure Backupのみです。
ライセンス条項は、『Oracle Secure Backupライセンス情報』を参照してください。
既存のOracle Secure Backupリリース10.1インストールをリリース10.2.0.5にアップグレードする場合、Oracle Secure Backup管理ドメイン内のすべてのホストをアップグレードする必要があります。Oracle Secure Backupリリース10.2は、Oracle Secure Backupリリース10.1と互換性がありません。
既存のOracle Secure Backupリリース10.2.0.1、10.2.0.2または10.2.0.3インストールをOracle Secure Backupリリース10.2.0.5にアップグレードする場合、Oracle Secure Backup管理ドメイン内の管理サーバーおよびメディア・サーバーのホストをアップグレードする必要があります。ドメイン内のクライアントもOracle Secure Backupリリース10.2.0.5に更新することをお薦めします。ただし、クライアントとしてのみ機能するホストは、Oracle Secure Backupリリース10.2.0.1、10.2.0.2または10.2.0.3のまま、Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5のドメインの一部として参加できます。
アップグレード・インストールでは、(管理ディレクトリに格納されている)Oracle Secure Backupカタログが保持されるので、管理ドメインの構成情報およびバックアップ・メタデータがそのまま保存されます。管理ドメインのこの状態情報(バックアップ・カタログ、ホスト、ユーザーおよびデバイスの構成情報や、スケジュール済のバックアップ・ジョブ)は、管理サーバーのOracle Secure Backupホームのadminディレクトリに格納されます。
注意: アップグレード前に、管理サーバーをバックアップすることをお薦めします。 |
既存の管理ドメインをOracle Secure Backupリリース10.2.0.5にアップグレードする前に、すべてのホスト上のOracle Secure Backup関連のドライバおよびバックグラウンド・プロセスを停止する必要があります。管理サーバーのホストを最初にアップグレードしてから、ドメイン内の他のホストをアップグレードしてください。
次の項で、各手順について簡単に説明します。
アップグレード・インストールを実行する前に、管理ドメイン内のすべてのホストのOracle Secure Backup関連デーモンおよびサービスを停止する必要があります。Oracle Secure Backupデーモンを停止するために推奨される方法は次のとおりです。
Linuxの場合:
# /etc/init.d/observiced stop
Solarisの場合:
#/etc/init.d/OracleSecureBackup stop
LinuxおよびSolarisのどちらの管理サーバーでも、Oracle Secure Backup Webツール・プロセスも停止する必要があります。Oracle Secure Backup httpdデーモン・プロセスを特定するには、ps
コマンドを使用します。
# /bin/ps -ef | grep ob
kill -9
コマンドを使用して、各プロセスを停止します。
Windowsホストでは、Oracle Secure Backup Servicesサービスを停止する必要があります。
サービスのアプレットを開きます。
「Oracle Secure Backup Services」サービスを右クリックして、「停止」を選択します。
Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5インストーラを実行すると、Windows(32-bit)の管理サーバー、メディア・サーバーおよびクライアントをOracle Secure Backupリリース10.2.0.1、10.2.0.2または10.2.0.3からOracle Secure Backupリリース10.2.0.5にアップグレードできます。これは、アップグレード・インストールと呼ばれます。インストーラによって既存のOracle Secure Backupインストールが検出され、新しいインストールを開始する前に、以前のリリースのアンインストーラが自動的に実行されます。
管理サーバーをOracle Secure Backupリリース10.2.0.1、10.2.0.2または10.2.0.3からOracle Secure Backupリリース10.2.0.5にアップグレードする場合、アンインストーラにより、次のプロンプトが表示されます。
This system was configured as an Oracle Secure Backup Administrative Server. Oracle Secure Backup creates files specific to this administrative domain in the "admin" directory. Would you like to keep these files in case you reinstall Oracle Secure Backup? If you choose "Delete" all files related to Oracle Secure Backup will be removed from this system. If you choose "Keep" the files specific to this administrative domain will be retained.
adminディレクトリのファイルについては、「保存」オプションを選択する必要があります。「削除」オプションを選択すると、インストールが不完全になり、完全なインストールのためにOracle Secure Backupのアンインストールと再インストールが必要になります。既存のadminディレクトリのファイルを保存しない場合は、インストールを終了し、Oracle Secure Backupリリース10.2.0.1、10.2.0.2または10.2.0.3をアンインストールして「削除」オプションを選択します。Oracle Secure Backupリリース10.2.0.1、10.2.0.2または10.2.0.3をアンインストールしたら、Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5インストーラを実行してOracle Secure Backupリリース10.2.0.5をインストールします。
管理サーバーがメディア・サーバーではない場合には、アップグレード・インストールで、Windows(32-bit)の管理サーバーおよびクライアントをOracle Secure Backupリリース10.1からOracle Secure Backupリリース10.2.0.5にアップグレードできます。
管理サーバーをOracle Secure Backupリリース10.1からOracle Secure Backupリリース10.2.0.5にアップグレードする場合は、「保存」オプションを選択して管理ドメインの既存の構成を保持する必要があります。「削除」オプションを選択すると、Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5のインストールは成功しますが、Oracle Secure Backupの構成設定をすべて再入力する必要があります。
アップグレード・インストールでは、メディア・サーバーまたはメディア・サーバーでもある管理サーバーを、Oracle Secure Backupリリース10.1からOracle Secure Backupリリース10.2.0.5に正常にアップグレードできません。この特別な場合には、次の手順を使用します。
既存のOracle Secure Backupソフトウェアをアンインストールします。
「スタート」→「プログラム」→「Oracle Secure Backup」→「Oracle Secure Backupのアンインストール」の順に選択して、既存のOracle Secure Backupソフトウェアをアンインストールします。
メディア・サーバーでもある管理サーバーをアップグレードする場合は、「保存」オプションを選択します。
ホストを再起動します。
Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5インストーラを実行します。
Windows(x64)では、「Windows(32-bit)でのOracle Secure Backupリリース10.2.0.5のアップグレード・インストール」に記載されている手順とは異なるアップグレード・インストール手順を使用する必要があります。管理サーバーがメディア・サーバーではない場合には、次の手順を使用してWindows(x64)の管理サーバーまたはクライアントをアップグレードできます。
管理サーバーをアップグレードする場合は、「保存」オプションを選択して既存のOracle Secure Backupソフトウェアをアンインストールします。
関連項目: Oracle Secure Backupソフトウェアのアンインストールおよび「保存」オプションの詳細は、「Windows(32-bit)でのOracle Secure Backupリリース10.2.0.5のアップグレード・インストール」を参照してください。 |
Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5インストーラを実行します。
Windows(x64)のメディア・サーバーまたはメディア・サーバーでもある管理サーバーをアップグレードするには、次の手順を使用します。
メディア・サーバーでもある管理サーバーをアップグレードする場合は、「保存」オプションを選択して既存のOracle Secure Backupソフトウェアをアンインストールします。
ホストを再起動します。
Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5インストーラを実行します。
LinuxまたはUNIXでOracle Secure Backupインストールをアップグレードするには、『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』に記載されているセットアップとインストールのプロセスに従ってください。
アップグレード・プロセス中に、インストーラにより次のプロンプトが表示されます。
Oracle Secure Backup is already installed on this machine (myhostname-sun2). Would you like to re-install it preserving current configuration data[no]?
yes
を入力すると、以前の構成を保持してアップグレード・インストールを実行します。
Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5は、管理サーバー、メディア・サーバーおよびAIXプラットフォームのクライアント・ロールをサポートしています。Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5をインストールする前に、Oracle Secure Backupの以前のリリースをアンインストールする必要があります。
注意: 『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』には、AIXでのサポートはクライアント・ロールに限定されていると記載されています。この記述は正しくありません。 |
Oracle Secure Backupのインストール中に、Oracle Secure Backupのadmin
ユーザーは、デフォルトでUNIXユーザーのroot
およびUNIXグループのroot
にマップされます。Oracle Secure Backupでは、この構成でファイル・システムが正常にバックアップされるためには、ユーザーroot
がグループroot
のメンバーである必要があります。AIXは、デフォルトではグループroot
を定義しません。AIXシステムにグループroot
が存在しない場合、グループroot
を作成し、ユーザーroot
をそのメンバーにする必要があります。
注意: Oracle Secure Backupのadmin ユーザーのマッピングは、インストール後に変更できます。 |
SCSIまたはファイバ・チャネルのテープ・デバイスにアクセスするために、Oracle Secure Backupでは、デバイスのホストへの接続方法に関する次の識別情報が必要です。
SCSIバス名
ターゲットID
論理ユニット番号(LUN)
この情報は、標準のオペレーティング・システム・コマンドを使用するすべての接続デバイスですぐに入手できるとはかぎりません。Oracle Secure Backupには、AIX環境でのデバイス情報の収集に役立つ、スタンドアロン・ツールobscan
が含まれています。obscan
の実行可能ファイルは、Oracle Secure BackupのCDまたはCDイメージのcdtoolsディレクトリにあります。
注意: Oracle Secure Backupのmakedev コマンドの実行時に、obscan から取得した情報が必要です。詳細は、『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』の「makedevによるデバイス特殊ファイルの作成」を参照してください。 |
obscan
を実行するには、デバイスにアクセスするオペレーティング・システム権限(多くの場合、rootアクセス)を持っている必要があります。obscan
の構文は次のとおりです。device_filename
は、スキャンするSCSIバスまたはファイバ・チャネル・ファブリックのデバイス・ファイル名です。
obscan device_filename
Oracle Secure Backupが使用するテープ・デバイスと接続した各SCSIおよびファイバ・チャネル・アダプタに対して、obscan
を実行します。次の例では、obscan
によって、デバイス・ファイル/dev/scsi2で識別されるSCSIバスに接続するテープ・デバイスに関する情報が収集されます。
obscan /dev/scsi2 obscan version 10.2.0.3 (AIX) Copyright (c) 2008, Oracle. All rights reserved. DEVICE information for /dev/scsi2 Target-id : 0, Lun : 0 Vendor : ADIC Product : FastStor 2 Target-id : 5, Lun : 0 Vendor : HP Product : Ultrium 2-SCSI Total count of Media Changers and/or Tape devices found : 2
2番目の例では、obscan
によって、/dev/fssci0で識別されるファイバ・チャネル・ファブリックに接続するテープ・デバイスに関する情報が収集されます。
obscan /dev/fscsi0DEVICE information for /dev/fscsi0 Target-id : 6423827, Lun : 0 Vendor : ADIC Product : Scalar 24 World Wide Name : 2001006045175222 Target-id : 6423827, Lun : 1 Vendor : IBM Product : ULTRIUM-TD2 World Wide Name : 2001006045175222 Target-id : 6423827, Lun : 2 Vendor : IBM Product : ULTRIUM-TD2 World Wide Name : 2001006045175222 Target-id : 6491411, Lun : 0 Vendor : ADIC Product : Scalar i500 World Wide Name : 2400005084800672 Target-id : 6491411, Lun : 1 Vendor : IBM Product : ULTRIUM-TD3 World Wide Name : 2400005084800672 Target-id : 6491411, Lun : 2 Vendor : IBM Product : ULTRIUM-TD3 World Wide Name : 2400005084800672 Target-id : 6491411, Lun : 3 Vendor : IBM Product : ULTRIUM-TD3 World Wide Name : 2400005084800672 Target-id : 6491411, Lun : 4 Vendor : IBM Product : ULTRIUM-TD3 World Wide Name : 2400005084800672 Total count of Media Changers and/or Tape devices found : 8
obscan
ツールによる情報を使用して、Oracle Secure Backupで使用される接続ポイントを作成し、バックアップおよびリストア操作を行うデバイスを識別できます。次の例では、接続ポイント/dev/obl8が、ターゲットID0およびLUN0であるscsi2に接続するADIC FastStor 2ライブラリ用に作成されます。
makedev Enter logical unit number 0-31 [0]: 8 Enter 'd' if this device is a tape drive or 'l' if a SCSI-2 addressable tape library [d]: l Enter SCSI bus name: scsi2 Enter SCSI target id 0-16777215: 0 Enter SCSI logica l unit number (lun) 0-7 [0]: 0 /dev/obt8 created
2番目の例では、接続ポイント/dev/obl9が、ターゲットID6423827およびLUN0であるfsci0に接続するADIC Scalar 24ライブラリ用に作成されます。
makedev Enter logical unit number 0-31 [0]: 9 Enter 'd' if this device is a tape drive or 'l' if a SCSI-2 addressable tape library [d]: l Enter SCSI bus name: fscsi0 Enter SCSI target id 0-16777215: 6423827 Enter SCSI logical unit number (lun) 0-7 [0]: 0 /dev/obl9 created
注意: obscan ツールは、Oracle Secure Backupインストールの一部には含まれていません。AIX環境でデバイスを識別するためのオプションのツールとして提供されます。 |
サポートされるプラットフォーム、WebブラウザおよびNASデバイスのリストについては、次のURLにあるMetalinkの「動作保証」を参照してください。
テープ・ドライブおよびライブラリのマトリクスは、次のURLから入手できます。
この項では、Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5の未解決の不具合および既知の問題について説明します。
Oracle Secure Backupでは、Solaris 10を実行しているメディア・サーバー上で、ファイバ・チャネル接続のテープ・デバイスを使用できます。そのようなデバイスのための特殊なデバイス・ファイルに対する必要なリンクを/devディレクトリに作成するために、Oracle Secure Backupのインストール・スクリプトおよびmakedevユーティリティを使用することはできません。
Oracle Secure Backupをインストールする前に、Solarisのsgen
ドライバを無効にする必要があります。無効にしないと、これがメディア・チェンジャまたはテープ・デバイスに接続され、Oracle Secure Backupが接続できなくなります。
Solarisのsgen
ドライバを無効にする手順は次のとおりです。
/kernel/drv/sgen.confのすべてのエントリをコメントアウトします。
/etc/driver_aliasesファイルですべてのsgen
エントリを確認し、update_drv
コマンドを使用してそれらを削除します。たとえば、/etc/driver_aliasesに次のエントリが含まれているとします。
sgen "scsa,08.bfcp" sgen "scsc,08.bvhci"
これらのエントリを削除するには、次のコマンドを実行します。
/usr/sbin/update_drv -d -i '"scsa,08.bfcp'" sgen /usr/sbin/update_drv -d -i '"scsa,08.bvhci'" sgen
システムを再起動してテープ・デバイスを解放します。
インストール中に、Oracle Secure Backupドライバによって、自動的にファイバ・チャネル接続のデバイスがWorld Wide Nameで識別されます。ドライバのインストール後に、各デバイスのWorld Wide Nameを特定し、デバイスの実際の接続ポイントを示すシンボリック・リンクを手動で/devディレクトリに作成する必要があります。
Solaris 10のテープ・デバイスに対する特殊なデバイス・ファイルを作成する手順は、次のとおりです。
メディア・サーバー上でOracle Secure Backupのインストール・スクリプトを実行します。
Oracle Secure Backupドライバのインストール後、次のプロンプトが表示されます。
NOTE: The Oracle Secure Backup device driver has been successfully installed. Would you like to configure (or reconfigure) any Oracle Secure Backup devices that are attached to dlsun1976 [no]?
no
と入力します。
インストールが完了したら、dmesg
コマンドを実行して出力を確認します。
Oracle Secure Backupドライバにより、ファイバ・チャネル接続のテープ・デバイスのWorld Wide Nameが含まれたログに、メッセージが追加されます。テープ・ドライブの接続ポイントには文字列sgen
が含まれます。テープ・ライブラリの接続ポイントには文字列st
が含まれます。
たとえば、次の出力には、テープ・ドライブおよびテープ・ライブラリのWorld Wide Nameと対応する接続ポイントが含まれています。
Dec 12 17:12:53 storabck22 scsi: [ID 799468 kern.info] ob30 at fp0: name w500308c162680e24,1, bus address 6119e8 Dec 12 17:12:53 storabck22 genunix: [ID 936769 kern.info] ob30 is /pci@1f,4000/fibre-channel@2/fp@0,0/sgen@w500308c162680e24,1 Dec 12 17:12:53 storabck22 scsi: [ID 799468 kern.info] ob31 at fp0: name w500308c162680e24,0, bus address 6119e8 Dec 12 17:12:53 storabck22 genunix: [ID 936769 kern.info] ob31 is /pci@1f,4000/fibre-channel@2/fp@0,0/st@w500308c162680e24,0
dmesg
の出力に記載された各デバイスに対し、Oracle Secure Backupの論理ユニット番号を割り当てます。
接続ポイントを参照するシンボリック・リンクを/devディレクトリに作成します。
テープ・ドライブに対するシンボリック・リンク名は、/dev/obt
n
とする必要があり、テープ・ライブラリに対しては/dev/obl
n
とする必要があります。n
は、手順3でデバイスに割り当てたOracle Secure Backupの論理ユニット番号です。
たとえば、手順2の出力に記載されたデバイスに、Oracle Secure Backupの論理ユニット番号0を割り当てるとします。その結果、テープ・ライブラリのデバイス名は/dev/obl0
となり、テープ・ドライブのデバイス名は/dev/obt0
となります。次のコマンドによって、必要なシンボリック・リンクが/devに作成されます。
ln –s /devices/pci@1f,4000/fibre-channel@2/fp@0,0/sgen@w500308c162680e24,1:fp0 /dev/obl0 ln –s /devices/pci@1f,4000/fibre-channel@2/fp@0,0/st@w500308c162680e24,0:fp0 /dev/obt0
obtoolのmkdev
コマンドまたはOracle Secure Backup Webツールを使用して、これらのデバイスを管理ドメインに追加します。
1つのOracle Secure Backupドメイン内に作成された複数のボリュームを代替Oracle Secure Backupドメインにインポートできます。複数のボリュームを代替Oracle Secure Backupドメイン(カタログ)にインポートする場合、ベスト・プラクティスとして、ボリュームIDが重複しないようにドメインごとに異なるボリュームIDネーミング・スキームを使用することをお薦めします。複数のドメインで同じボリュームIDネーミング・スキームを使用すると、ドメイン間のボリューム・メタデータのインポートで問題が発生する可能性があり、複数ボリュームが1つのドメイン内で同じボリュームIDを保持できるようになります。
Oracle Bug#6631412に関連しています。
Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5へのアップグレード後に、NDMPメディア・サーバーのユーザー名とパスワードをリストアする必要があります。obtoolのchhost
コマンドを使用できます。
# chhost –ndmppass <ndmp-password> --ndmpuser <ndmp-username> <host-name>
Oracle Bug#6893306に関連しています。
Oracle Secure Backup Webツールの「Configure: Hosts」ページに表示される暗号化アルゴリズムは正しくありません。正しい設定を表示するには、obtoolのlsh
コマンドを使用する必要があります。
# lsh –l <host-name>
Oracle Bug#6894525に関連しています。
Oracle Secure Backup Webツールの「Configure: Hosts」ページで、ホストの暗号化アルゴリズムを変更できません。obtoolのchhost
コマンドを使用する必要があります。
# chhost –algorithm <algorithm-type> <host-name>
Oracle Bug#6894525に関連しています。
バッファ・サイズがデフォルトに設定されている場合、Oracle Secure Backup Webツールの「Configure: Hosts」ページに表示されるTCP/IPバッファ・サイズが空白になります。obtoolのlshコマンドを使用する必要があります。
# lsh –l <host-name>
Oracle Bug#6911984に関連しています。
Oracle Secure Backupでは、次のグローバリゼーション制限が適用されます。
Oracle Secure BackupのWebツールおよびコマンドライン・インタフェースは英語のみで、グローバル化されていません。ローカライゼーションまたはマルチバイト・キャラクタ・セットのデータはサポートされません。メッセージおよびドキュメントはすべて英語です。
Oracle Secure Backupは、ヌル終端文字をサポートしないUniversal Character Set(UCS)などのキャラクタ・セットでエンコードされるファイル名やRMANのバックアップ名をサポートしません。
Oracle Enterprise Manager Database ControlまたはOracle Enterprise Manager Grid Controlが稼働するLinuxホストでは、Oracle Database 10gリリース2のパッチ・セットが最初に適用されるまで、Oracle Secure Backupの管理はサポートされません。
また、Oracle Enterprise Manager Grid Controlリリース10.2.0.1および10.2.0.2、Oracle Enterprise Manager Database Controlリリース10.2.0.2では、「メンテナンス」ページに「Oracle Secure Backup」セクションがデフォルトで表示されません。
『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』の第4章の「Oracle Enterprise ManagerのOracle Secure Backupリンクの有効化」の手順に従い、「メンテナンス」ページに「Oracle Secure Backup」セクションを含めるようにOracle Enterprise Managerを構成します。
注意: 『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』に記載されている手順を使用してEnterprise Managerリンクの表示を有効化しても、「メンテナンス」ページの「Oracle Secure Backup」セクションがOracle Database Controlに表示されない場合があります。この問題の解決方法は、Metalinkノート399826.1に記載されています。 |
Windows(x64)でのOracle Secure Backupリリース10.2.0.5のインストールで、既存のOracle Secure Backupリリース10.1.0.2インストールをアップグレードできません。アップグレードに失敗し、インストール・ウィザードは中断されます。この失敗により、現行のOracle Secure Backupインストールは変更されません。Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5をインストールする前に、まず、現行のOracle Secure Backupインストールをアンインストールする必要があります。
Windowsプラットフォームでは、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』のカタログ・リカバリ手順の手順4と5が異なります。その他のリカバリ手順はすべて記載に従ってください。
Windowsの場合、手順4は次のようになります。
OSB-CATALOG-MF
バックアップ・ボリュームをドライブにロードし、次に例を示すように、obtar -tf drive_name -F file_number
コマンドでテープを索引付けしてボリュームおよびファイル番号を検証します。
C:\>obtar -tf t4_d1 -F 1 > outt C:\>more outt C:\osb\backup\admin ... C:\osb\backup\db ...
Windowsの場合、手順5は次のようになります。
obtar -xf drive_name -F file_number -s,P,R,
(接頭辞Pを文字列Rに置き換える)コマンドで、バックアップ・ディレクトリを代替場所に抽出します。
obtar
のパス置換構文は-s,P,R,
(接頭辞Pを文字列Rに置き換える)です。
カタログ・バックアップは、必ず代替ディレクトリにリストアしてください。カタログ・バックアップを元の場所にリストアすると、Oracle Secure Backupの構成が一貫性のない状態のままになります。
C:\>obtar -xf t4_d1 -F 1 -s,C:/osb/backup,C:/osb/backup-restored, C:\osb\backup-restored>dir *. <DIR> admin <DIR> db
この項には、Oracle Secure Backupリリース10.2.0.5で修正された不具合が記載されています。
表1 Oracle Secure Backupの不具合
Oracle Bug# | 件名 |
---|---|
7044337 |
OBTOOL LSD -Lで間違ったCAPサイズが表示される |
7044342 |
CAPのCAP IDを変更するOBTOOL CHD -Cが機能しない |
7387404 |
データセットのinclude pathにワイルドカードを使用すると、ファイルごとのinclude pathになる |
7423327 |
大規模なACSLSシステムでのobacslibdのクラッシュ |
7454723 |
NDMPバックアップで未ソートのAIFのパフォーマンスの問題 |
7454992 |
カタログ・レコードが1ブロックずつ拡張される |
7533861 |
テープのクリーニング情報を解析/更新するためのACSLSでのインベントリ操作の強化 |
7583295 |
ACSLSライブラリ内のイジェクトされたテープがLSVOLで表示される |
7609777 |
ACSLSライブラリのインベントリで制限付きテープ・ドライブが表示される |
7665919 |
警告: FINI: inode(36E6FC)のノード・レコードに対応するディレクトリ・レコード(376D07)がない |
7672297 |
カタログのクリーンアップが非常に遅い |
7683563 |
更新、問合せまたはRM時の内部整合性チェックの不適合 |
7704605 |
ボリュームIDが古いとみなされる |
7827410 |
エラー: NDMPサーバーに接続できません...接続ステータスの待機中のタイムアウト |
8206760 |
obixdの停止後indices.curが失われる |
8267216 |
ACSLSベースのインベントリでボリュームがラベルなし10.3および10.2.0.4とタグ付けされる |
8283529 |
ACSLSのインベントリのエクスポート/挿入でボリュームがラベルなしになる |
8345949 |
ボリュームの交換が必要な場合、バックアップ・ジョブがハングする |
8331225 |
OSBを介したRMANのテープへのバックアップで、バックアップの開始時のテープのロードが非常に遅い |
8373174 |
複数の変数を使用したproperty_box.phpへのOSコマンドの挿入 |
8373151 |
login.phpのユーザー名フィールドに山カッコを使用することによる認証の回避 |
8451264 |
解決したクライアントのDNS名が112文字を超える場合のバッファ・オーバーフロー |
8849663 |
WINDOWSで引数がエスケープされない |
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を参照してください。電話番号の一覧は、http://www.fcc.gov/cgb/dro/trsphonebk.html
を参照してください。
次の各項に、各サービスに接続するためのURLを記載します。
Oracleサポート・サービス
オラクル製品サポートの購入方法、およびOracleサポート・サービスへの連絡方法の詳細は、次のURLを参照してください。
http://www.oracle.com/lang/jp/support/index.html
製品マニュアル
製品のマニュアルは、次のURLにあります。
http://www.oracle.com/technology/global/jp/documentation/index.html
研修およびトレーニング
研修に関する情報とスケジュールは、次のURLで入手できます。
http://education.oracle.com/pls/web_prod-plq-dad/db_pages.getpage?page_id=3
その他の情報
オラクル製品やサービスに関するその他の情報については、次のURLから参照してください。
http://www.oracle.com/lang/jp/index.html
http://www.oracle.com/technology/global/jp/index.html
注意: ドキュメント内に記載されているURLや参照ドキュメントには、Oracle Corporationが提供する英語の情報も含まれています。日本語版の情報については、前述のURLを参照してください。 |
Oracle Secure Backup Readme, リリース10.2
部品番号: E06043-05
Oracle Secure Backup Readme, Release 10.2
原本部品番号: E05411-06
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Programs, software, databases, and related documentation and technical data delivered to U.S. Government customers are "commercial computer software" or "commercial technical data" pursuant to the applicable Federal Acquisition Regulation and agency-specific supplemental regulations.As such, the use, duplication, disclosure, modification, and adaptation shall be subject to the restrictions and license terms set forth in the applicable Government contract, and, to the extent applicable by the terms of the Government contract, the additional rights set forth in FAR 52.227-19, Commercial Computer Software License (December 2007).Oracle USA, Inc., 500 Oracle Parkway, Redwood City, CA 94065.
このソフトウェアは様々な情報管理アプリケーションでの一般的な使用のために開発されたものです。このソフトウェアは、危険が伴うアプリケーション(人的傷害を発生させる可能性があるアプリケーションを含む)への用途を目的として開発されていません。このソフトウェアを危険が伴うアプリケーションで使用する際、このソフトウェアを安全に使用するために、適切な安全装置、バックアップ、冗長性(redundancy)、その他の対策を講じることは使用者の責任となります。このソフトウェアを危険が伴うアプリケーションで使用したことに起因して損害が発生しても、オラクル社およびその関連会社は一切の責任を負いかねます。
OracleはOracle Corporationおよびその関連企業の登録商標です。その他の名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。
このソフトウェアおよびドキュメントは、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセス、あるいはそれらに関する情報を提供することがあります。オラクル社およびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスに関して一切の責任を負わず、いかなる保証もいたしません。オラクル社およびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセスまたは使用によって損失、費用、あるいは損害が発生しても、一切の責任を負いかねます。