この付録では、Solaris用のOracle Secure Backupカーネル・デバイス・ドライバを手動でインストールおよびアンインストールする方法について説明します。
注意: この付録の手順は、Solarisのインストールにのみ必要です。Oracle Secure Backupでは、Linuxシステムについては自動的にパススルー・ドライブが使用されます。 |
次のいずれかの場合にのみ、この付録で説明されている手順を実行する必要があります。
第2章「LinuxまたはUNIXでのOracle Secure Backupのインストール」で説明されているinstallobインストール・プログラムを使用しないことを選択したか、使用できなかった場合。
installobを使用したが、テープ・ライブラリまたはテープ・ドライブを指定しなかったか、ネットワーク記述ファイルのdevice_list
フィールドを空白のままにした場合。この場合、installobでは、Oracle Secure Backupのデバイス・ドライバがインストールされないか、デバイス特殊ファイル.が作成されません。
注意: 一般的に、メディア・サーバーのデバイスを構成するためにinstallobを再度実行することは可能です。詳細は、「installobの再実行によるデバイス特殊ファイルの作成」を参照してください。 |
この付録の内容は次のとおりです。
メディア・サーバーで、システム・ファイルが存在しないか変更されている、主なデバイス番号がすでに使用されている、予期しない保護属性が存在するなどのサイト固有の問題がある場合、installdriverを使用したドライバのインストールは、失敗する可能性があります。この場合、かわりにドライバ・カーネルを手動でインストールする必要があります。
オペレーティング・システムのコマンドを使用して、Solaris 2.8以上にOracle Secure Backupのデバイス・ドライバをインストールするには、次の手順を実行します。
注意: これらの手順は、install/installdriverシェル・スクリプトによって実行される手順と同じです。この作業を実行する場合、ここに記載されている手動プロセスを使用するかわりに、このスクリプトを実行することを強くお薦めします。 |
root
としてログインしていることを確認します。
任意のバージョンのOracle Secure Backupドライバが現在インストールされているかどうかを次のようにチェックします。
# /usr/sbin/modinfo | grep ob
手順2により、ob
というドライバがインストールされていることがわかった場合、そのデバイス・ドライバを使用するプロセスが存在しないことを確認します。実行中のOracle Secure Backupのデーモンがある場合、この時点でkill -9
を使用してそれらを停止します。
現在のドライバをアンインストールします。たとえば、次のようになります。
# /usr/sbin/rem_drv ob
ドライバをOracle Secure BackupのSolarisドライバ・ディレクトリから/usr/kernel/drvにコピーします。たとえば、次のようになります。
cp /usr/local/oracle/backup/.drv.solaris64/ob /usr/kernel/drv/ob
ドライバのob.confファイルを次のようにコピーします。
cp /usr/local/oracle/backup/.drv.solaris64/ob.conf /usr/kernel/drv/ob.conf
ob.confファイルにより、Oracle Secure Backupデバイスは、任意のバスにおける任意のSCSIターゲットの論理ユニット番号(LUN)0
または1
に配置可能となります。ob.confを変更すると、Oracle Secure Backupで使用するために構成するデバイスのみに対応するSCSIターゲットを指定できます。また、状況によっては、Oracle Secure Backupドライバでデバイスを管理するために、0
または1
以外のLUNを含むようob.confファイルを変更する必要があります。
64ビット・バージョンのドライバを/usr/kernel/drv/sparcv9にコピーします。たとえば、次のようになります。
cp /usr/local/oracle/backup/.drv.solaris64/ob64 /usr/kernel/drv/sparcv9/ob
add_drv
を使用して次のようにシステムにドライバを追加します。
/usr/sbin/add_drv -m '* 0666 bin bin' ob
installobまたはmakedevを使用して、各テープ・ライブラリおよびテープ・ドライブにデバイス特殊ファイルを作成します。
オペレーティング・システムからOracle Secure Backupドライバをアンインストールすることが必要になる場合があります。この場合、通常は、Oracle Secure Backupのuninstallobプログラムを使用する必要があります。詳細は、「LinuxまたはUNIXでのOracle Secure Backupのアンインストール」を参照してください。
注意: 次の手順には、ファイルの名前変更や削除が含まれるため、操作を続ける前に適切なディレクトリ・ツリー(/etc/confや/stand/buildなど)のバックアップ・コピーを作成してください。 |
SolarisでOracle Secure Backupドライバをアンインストールするには、次のようにします。