レッスン1: データソース名(DSN)の定義
データソースおよびデータ・ストア
データ・ストアとは、TimesTenの表および索引の集まりです。データ・ストアの名前は、そのチェックポイント・ファイルおよびログ・ファイルのパス名(DSNの作成時に入力)によって識別されます。
データソースとは、データ・ストアへの接続に使用される構成情報を定義するODBCエンティティです。接続の構成は、データソースの属性の設定によって決まります。
DSNは、データソースの論理名です。ODBCドライバは、DSNを使用してデータ・ストアに接続します。DSNでは大/小文字が区別されません。DSNはデータ・ストアのパス名を使用してデータ・ストアにマップします。同一のデータ・ストアに複数のDSNをマップすることで、そのデータ・ストアに対して様々な接続構成を作成できます。
WindowsでのDSNの定義
「ODBC TimesTen Setup」ダイアログ・ボックスを使用してDSNを定義します。
- デスクトップから「スタート」→「コントロール パネル」→「管理ツール」→「データ ソース(ODBC)」を選択します。
- 「データ ソース(ODBC)」をダブルクリックします。
- 「ユーザー DSN」または「システム DSN」タブをクリックします。
- 「追加」をクリックします。「データ ソースの新規作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。
- 「Oracle TimesTen Data Manager 6.0」を選択します。
- 「完了」をクリックします。「ODBC TimesTen Setup」ダイアログ・ボックスが表示されます。
- 「Data Store」をクリックします。
- 「Data Source Name」フィールドにref_customersと入力します。
注意: データソース名とデータ・ストア名を同じにする必要はありません。ここではわかりやすくするために同じ名前を使用します。
- 「Data Store Path and Name」フィールドにc:\temp\ref_customersと入力します。

- 「First Connection」タブをクリックします。
- 「Permanent Data Size」フィールドに20と入力します。このサイズによってデータ・ストアの初期サイズ(MB)が指定されます。
- 「Log Files Size (MB)」フィールドに8と入力します。

注意: 「AutoCreate」が選択されていることを確認してください。レッスン2でこの属性を使用します。接続時にデータ・ストアが存在しない場合は、データ・ストアが作成されます。
- 「General Connection」をクリックします。
- 「DurableCommits」の選択が解除されていることを確認してください。これによって、ログ・バッファへの書込みが最小になり、パフォーマンスが向上します。

- 「OK」をクリックします。
- 「ODBCデータソース アドミニストレータ」で「OK」をクリックします。
TimesTen属性の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database APIおよびSQLリファレンス・ガイド』のデータ・ストア属性に関する章を参照してください。
UNIXでのDSNの定義
UNIXでは、TimesTenを実行する前に、構成ファイルをホーム・ディレクトリに作成する必要があります。UNIX構成ファイルの詳細は、「UNIX構成ファイル」に関する章を参照してください。TimesTenで必要なDSNの定義を含むサンプル・ファイルは、次の場所にあります。
/var/timesten/TTinstance/sys.odbc.ini
ホーム・ディレクトリに.odbc.iniファイルがある場合は、sys.odbc.iniファイルの内容を.odbc.iniファイルにマージします。DSNがユーザーの.odbc.iniファイルとシステムの.odbc.iniファイルの両方で定義されている場合、TimesTenではユーザーの.odbc.iniファイルの定義が使用されます。
ホーム・ディレクトリに.odbc.iniファイルを作成した後、次のエントリを作成します。