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Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド
リリース6.0
B25767-02
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データ・ストアのコピー、移行、バックアップおよびリストア

データ・ストアのコピー、バックアップ、リストアおよび移行用のTimesTenユーティリティでは、次の処理を実行できます。

注意: バックアップ・ディレクトリの内容は手動で変更しないでください。バックアップ・ディレクトリ内のいずれかのファイルを追加、削除または変更(ttBackupおよびttRestoreによる変更は除く)すると、バックアップの整合性が損なわれ、このバックアップからデータ・ストアをリストアできなくなる場合があります。

また、TimesTenでは、ストリーム・バックアップも可能です。ストリーム・バックアップでは、データ・ストアのバックアップがstdoutに書き込まれます。

特定のバックアップ・パスに格納されている、特定のデータ・ストアのバックアップ情報が含まれている一連のファイルは、バックアップ・インスタンスと呼ばれます。バックアップ・インスタンスは、増分バックアップに対して明示的に使用可能にする必要があります。

増分バックアップでは、同じデータ・ストアの既存の増分可能バックアップの増補のみを行うことができます。バックアップからデータ・ストアをリストアすると、このデータ・ストアのすべての既存の増分可能バックアップは、増分不可になります。

TimesTenでは、データ・ストアごとに最大8つの増分可能バックアップ・インスタンスがサポートされています。9番目のバックアップ・パスで増分バックアップを開始しようとすると、エラーが発生します。増分バックアップは、永続ディスク・ロギングのデータ・ストアでのみサポートされています。

増分バックアップに関する情報は、データ・ストアのリカバリまたはリストアにまたがっては保存されません。既存のバックアップ・インスタンスは引き続きデータ・ストアのリストアに使用できますが、これらのインスタンスに対する増分バックアップは再度使用可能にする必要があります。

バックアップ処理は原子的な処理です。成功すると、データ・ストアをそのバックアップ・ポイントの状態にリストアするために使用可能なバックアップが生成されます。なんらかの理由で失敗すると、既存のバックアップが存在する場合はそれがそのままの状態で残り、バックアップ・ポイントは変更されません。

注意: 全体バックアップの場合、新しいバックアップが作成されるまで、既存のバックアップおよび新しいバックアップの両方を保持できる十分なディスク領域が必要です。

既存のバックアップ・ファイルは、全体バックアップまたは増分バックアップの失敗によって変更される場合があります。ただし、これによって、これらのファイルからデータ・ストアをリストアできなくなることはありません。

通常、増分バックアップは、全体バックアップよりコピーするデータ量が少ないため、処理が早く完了します。増分バックアップでは、ディスク使用率を増加し、リストアにかかる時間を長くすることによって全体バックアップより高いパフォーマンスが実現されています。増分バックアップは、バックアップにかかる時間、ディスク使用率、リストアにかかる時間のバランスを考慮し、全体バックアップと組み合せて使用してください。

TimesTenでサポートされているバックアップ・タイプは次のとおりです。

バックアップ・タイプ
ファイルまたはストリーム
全体または増分
増分可能
コメント
fileFull
ファイル
全体
いいえ
デフォルト
fileFullEnable
ファイル
全体
はい
 
fileIncremental
ファイル
増分
はい
増分バックアップが不可の場合は失敗します。
fileIncrOrFull
ファイル
両方
はい
可能な場合はfileIncremental、そうでない場合はfileFullEnableを実行します。
streamFull
ストリーム
全体
いいえ
 
incrementalStop
なし
なし
いいえ
バックアップを行いません。既存の増分可能バックアップを使用不可にします。

TimesTenのバックアップおよびリストア機能の使用方法の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database APIおよびSQLリファレンス・ガイド』を参照してください。