UNIXシステム上で、TimesTenインスタンスのデータ・ストアを、マイナー・バージョンが同一の新しいTimesTenインスタンスに移動します。たとえば、TimesTen 7.0.1のファイルをTimesTen 7.0.2に移動できます。
このユーティリティは新しいパッチ・リリースへの移行を容易にし、旧リリースをアンインストールせずに新しいリリースをテストするのに有効です。TimesTenの新バージョンをインストールし、1つ以上のデータ・ストアを新しいリリースに移行して、旧バージョンをアンインストールせずにテストできます。このユーティリティでは、両方のインスタンスのマイナー・バージョンが同一であることが必要です。
ttAdoptStoresユーティリティは、移行先のインスタンスで実行する必要があります。
アクセス制御がTimesTenのインスタンスに対して有効である場合、このユーティリティは2つのインスタンスのTimesTenインスタンス管理者が実行する必要があります。
ttadoptstores {-h | -help | -V} ttadoptstores [-quiet] -dspath path ttadoptstores [-quiet] -instpath path
ttAdoptStoresには次のオプションがあります。
データ・ストア /my/data/stores/ds
を移行するには、次のコマンドを実行します。
ttadoptstores -dspath /my/data/stores/ds
ディレクトリ/opt/TimesTen/instance1
のデータ・ストアすべてを移行するには、次のコマンドを実行します。
ttadoptstores -instpath /opt/TimesTen/instance1
一時データ・ストアは移行できません。
移行しようとしているインスタンスがレプリケーション・スキームの一部である場合、ttRepAdmin -duplicate
の操作時に、-remoteDaemonPort
オプションにポート番号が指定されていないかぎり、移行する側とされる側のレプリケーション・スキームのポート番号は一致している必要があります。通常、レプリケーション・スキームに含まれるインスタンスは、すべて同時に更新する必要があります。
このユーティリティで、sys.odbc.iniのエントリはコピーされません。これらのファイルは手動で移動する必要があります。