Tru64 UNIX SystemsへのTimesTenのインストール
この項では、Tru64 UNIX Systemsへのインストールと、それに関連するトピックについて説明します。
TimesTenのインストール
Tru64 UNIX SystemにTimesTenをインストールするには、次の手順を実行します。
- CD-ROMをCDドライブにロードします。
- マウント・ディレクトリがない場合は作成します。
- CD-ROMをマウントします。
- 次のように入力して、setupスクリプトを実行します。
注意: TimesTenを削除するには、削除するインストール・インスタンス以外のディレクトリで、setup.sh -uninstallを実行する必要があります。たとえば、デフォルトのインスタンスを削除するには、/opt/TimesTen/tt60/bin/setup.sh -uninstallを実行します。
setup.shには、次のオプションを指定することもできます。
| TimesTen製品のインストール中に、プロンプトに応答する必要がなくなります。filenameを指定した場合、インストールでは、インストール時のすべてのプロンプトでそのファイルが参照されます。バッチ・ファイルのfilenameはオプションです。ただし、バッチ・ファイルを作成して、インストールのインスタンス名を明確に指定することをお薦めします。 バッチ・ファイルを指定しないか、またはバッチ・ファイルにインスタンス名が含まれていない場合は、インスタンス名として「tt60」が使用され、デフォルトのインスタンスがインストールされます。インストールするマシン上に同じ名前のインスタンスがある場合、インストール手順は失敗します。 |
| TimesTen製品をインストールして、filenameに記述されたプロンプトへの応答を記録します。このオプションは、TimesTenのアンインストーラとともに使用することはできません。 |
-doc | ドキュメントをインストールします。 |
-help | ヘルプ・メッセージを表示します。
|
-verbose | その他のインストール情報を表示します。 |
CDには、TimesTenのtarファイルが収録されています。setupスクリプトが抽出元のtarファイルを検索できない場合、ユーザーはその場所の指定を求められます。
- setupスクリプトのプロンプトへの応答を入力します。
注意: プロンプトに応答せずにTimesTenをインストールするには、setup.shスクリプトで-batchオプションを使用します。TimesTenリリース5.1より前のバッチ・ファイルを使用して、今回のリリースをインストールしないでください。今回のリリースのインストール・スクリプトのすべての新しいプロンプトにデフォルトの応答が割り当てられ、予期しない結果が発生する可能性があります。
setupスクリプトによって、次の処理が実行されます(ユーザーの応答が原因で、インストール処理が終了した場合を除きます)。
- TimesTenの既存のインスタンスをアップグレードするか、またはTimesTenの新しいインスタンスをインストールするかを選択するように求められます。
- root以外のユーザーとしてインストールする場合は、TimesTenのインストール場所の指定が求められます。
- クライアントのみをインストールする場合を除き、アクセス制御を有効にするかどうか指定するよう求められます。デフォルトの応答は、「No」です。この場合、TimesTenをインストールまたは使用する際に、他に必要な変更はありません。アクセス制御の詳細は、このマニュアルの「アクセス制御およびroot以外でのインストール」を参照してください。
- マシンにTimesTenのインスタンスがインストールされていない場合、またはデフォルトのポート番号16001を使用しているインスタンスがない場合は、デーモンのポート番号を指定するように求められます。
- TimesTen製品をインストールするように求められます。
- TimesTen/DataServer
- TimesTen/Cache
- 次のいずれかのコンポーネントをインストールするように求められます。
- アップグレードをインストールする場合、今回のリリースのTimesTenの以前のインストールはすべて削除されます。
- インストールするコンポーネントの適切なtarファイルをインストール・ディレクトリ(デフォルトは/opt/TimesTen/tt60)に解凍します。
- デーモン・スクリプトを適切なディレクトリにコピーします。
- rootユーザーでインストールしている場合は、システムの起動時にデーモンが起動するようにシステムを構成します。
- TimesTenデモ・アプリケーションによって作成されるデータ・ストアが格納されるディレクトリ(/var/TimesTen/TTinstance/DemoDataStore)を作成します。
- TimesTen/Cacheをインストールしている場合、Oracle9i またはOracle Database 10g のインストールの場所の指定が求められます。
- デーモンを起動します。
- TimesTenの同じパッチ・リリースの他のインスタンスが同じマシンにインストールされている場合、TimesTenデーモンが使用する一意のポートを指定するように求められます。
- TimesTen Serverをインストールしている場合は、サーバー名、ロギング・オプションなど、サーバーを構成するように求められます。
- TimesTenドキュメントをインストールするように求められます。
デーモンによって、timestend.pidファイルがディレクトリに書き込まれます。デーモンは、rootユーザーでインストールしている場合は/var/TimesTen/TTinstance/から、root以外のユーザーでインストールしている場合はinstall_dir/infoから起動されています。
このファイルには、デーモンのプロセスIDが含まれています。デーモンを停止するスクリプトが実行されると、このIDに基づいて停止するプロセスが決定されます。プロセスが停止すると、timestend.pidファイルは削除されます。
TimesTenデーモンおよびサーバーの使用
TimesTenデーモン(timestend)は、オペレーティング・システムの起動時に自動的に起動され、常にバックグラウンドで稼働します。アプリケーション開発者が、デーモンと直接やりとりを行うことはありません。デーモンではアプリケーション・コードは実行されないため、通常、アプリケーション開発者はデーモンを意識する必要はありません。TimesTenデータ・ストアを使用するアプリケーション・プログラムは、TimesTen内部ルーチンを使用して透過的にデーモンとの通信を行います。
ただし、TimesTenメイン・デーモンの起動スクリプトを使用して、デーモンを手動で起動および停止する必要がある場合があります。この項では、デーモンを起動および停止する方法について説明します。TimesTen Serverをインストールしている場合、TimesTen Serverは、TimesTenデーモンの起動時に自動的に起動され、TimesTenデーモンの停止時に自動的に停止されます。
デーモンを手動で停止するには、次のコマンドを入力します。
TimesTenの削除
TimesTenのすべてのコンポーネントを削除するには、次の手順を実行します。
- TimesTenのsetupスクリプトは、install_dir/binディレクトリにあります。このスクリプトは、インストール・インスタンス以外のディレクトリから、-uninstallフラグを指定して実行します。