インストールそのものは、選択されたインスタンス管理者ユーザーが行う必要があります。インスタンス管理者は、インストール・ディレクトリ・ツリー内のすべてのファイルを所有しています。インスタンスを操作できるのは、インスタンス管理者のみです。
デフォルトのインストール先のディレクトリは、ユーザーが実行するインストールに基づいて、インストーラによって示されます。
インスタンスは、インスタンス管理者が十分な権限を所有している任意のディレクトリにインストールすることができます。
UNIXの場合、インストーラによって以前のリリースと同様に/opt/TimesTen/tt51が示されます。
Windowsの場合、インストーラによって以前のリリースのTimesTenで使用されたディレクトリ・パターン(C:\TimesTen\tt51)が示されます。
TimesTenのドキュメントでは、このディレクトリをinstall_dirと表します。
ホーム(実行中のデーモンの現在の作業ディレクトリ)は、デーモン・ホーム・ディレクトリと呼ばれます。このディレクトリは、rwxr-xr-x権限を持つインスタンス管理者によって所有される必要があります。デーモンは、その起動時にこのディレクトリを検証します。このディレクトリは、ローカル・ドライブの任意の場所に配置できますが、NFSマウントのファイル・システムには配置できません。
UNIXでは、root以外でインストールしている場合は、install_dir/infoを使用するように示されます。また、rootとして実行している場合は、以前のリリースと同様に/var/TimesTen/tt51を使用するように示されます。
Windowsでは、この目的のために、以前のリリースと同様にinstall_dir\srv\infoディレクトリが使用されます。
インストール時にアクセス制御を選択した場合、ユーザーおよびパスワードのデータはinstall_dir/info/ttpasswdファイルに格納されます。
初期状態では、このファイルにはインスタンス管理者用に1つのエントリが含まれています。このファイルが存在することで、デーモンは、アクセス制御が選択されたことを認識します。アクセス制御を選択した後でこのファイルが欠落すると、エラーが発生します。
このファイルに対して読取りおよび書込みを実行できるのは、インスタンス管理者のみです。パスワードは、暗号化された形式で格納されるため、インスタンス管理者には識別できません。
インスタンス・レジストリを使用すると、TimesTenインスタンスに対してポートの一意性を確保できますが、TimesTenのメイン・デーモン・ポートとTimesTen以外のアプリケーションが使用しているポートとの競合の可能性が常に存在することに注意してください。詳細は、「UNIXでのデーモン・ポート番号の変更」を参照してください。