EJB チュートリアル : 手順 3 : VisitTrackerBean セッション Bean を作成する

前の手順では、訪問をモデル化するエンティティ Bean を作成しました。この Bean は、データベース内の訪問データの行を表します。この手順では、訪問の追跡をモデル化するセッション Bean (別の種類の EJB) を作成します。

WebLogic Server のトピック (「アプリケーションによる EJB の使い方」) で説明されているように、セッション Bean はビジネスロジックを実装し、クライアントの代理として機能します。このチュートリアルで構築するアプリケーションの場合、クライアントはテスト Web ページ (ひいてはそのページのユーザ) です。クライアントの要求を満たすために、これから作成するセッション Bean は、訪問者を名前で見つける方法、訪問回数をインクリメントする方法などを認識します。

この節では、VisitTrackerBean ソースファイルを作成します。

VisitTrackerBean のソースファイルを作成するには

[プロジェクト・エクスプローラ] で [VisitEJBProject｜src] を展開し、[hello] を右クリックして [新規｜WebLogic セッション Bean] を選択します。

[新しいセッション Bean] ダイアログの [ファイル名] ボックスに VisitTrackerBean と入力して [終了] をクリックします。

VisitBean エンティティ Bean と同様に、この新しいセッション Bean にもあらかじめていくつかのアノテーションが入力されています。それらは以下のとおりです。

@Session - セッション Bean のクラススコープのプロパティを定義します。

属性	説明
`ejbName`	セッション Bean の説明的な名前。

@JndiName - EJB のローカルおよびリモート JNDI 名、つまりそのローカルインタフェースとリモートインタフェースに関連付けられている JNDI 名を指定します。コードに示される属性には以下のようなものがあります。

属性	説明
`remote`	EJB のリモート JNDI 名。

@FileGeneration - ビルド中に自動生成されるインタフェース、複合主キー、および値クラスを指定します。

属性	説明
`localClass`	EJB のローカルインタフェースを生成するかどうか。
`localHome`	EJB のローカルホームインタフェースを生成するかどうか。
`remoteClass`	EJB のリモートインタフェースを生成するかどうか。
`remoteHome`	EJB のリモートホームインタフェースを生成するかどうか。
`valueClass`	EJB の値クラスを生成するかどうかを指定します。

追加するコードをサポートするために、次の import コードを追加します。

import javax.naming.InitialContext;
import javax.naming.NamingException;
import javax.ejb.EJBException;
import javax.ejb.FinderException;
import javax.ejb.CreateException;
import weblogic.ejbgen.EjbLocalRefs;
import weblogic.ejbgen.EjbLocalRef;

@Session アノテーションの上に、ネストされた @EjbLocalRef アノテーションと一緒に次の @EjbLocalRefs アノテーションを貼り付けます。

@EjbLocalRefs({
    @EjbLocalRef(home = "hello.VisitBeanLocalHome", 
        jndiName = "ejb.VisitBeanLocalHome", 
        local = "hello.VisitBeanLocal", 
        name = "ejb/VisitBean",
        type = Constants.RefType.ENTITY)
})

次の表では、設定する属性について説明します。

属性	説明
`home`	参照先 EJB のローカルホームインタフェース。
`jndiName`	参照先 EJB のローカル JNDI 名。
`local`	参照先 EJB のローカル (ビジネス) インタフェース。
`name`	他の Bean を参照するときに使用される名前。
`type`	参照先 Bean の EJB タイプ。

追加された ejbCreate メソッドの上に visitHome フィールドを追加します。作成するコードでは、この変数を使用して特定の訪問者の VisitBean インスタンスを作成します。

private VisitBeanLocalHome visitHome;

ejbCreate メソッドを次のように編集します。このコードは、VisitBean インスタンスを取得します。

public void ejbCreate()
{
    try
    {
        javax.naming.Context initialContext = new InitialContext();
        visitHome = (VisitBeanLocalHome) initialContext.lookup("java:comp/env/ejb/VisitBean");
    } catch (NamingException ne)
    {
        throw new EJBException(ne);
    }
}

ejbCreate メソッドコードの下に、次の greetVisitor メソッドコードを追加します。

public String greetVisitor(String visitorName)
{
    VisitBeanLocal theVisit;
    int visitNumber;

    try 
    {
        // データベース内の訪問者を検索。
        theVisit = visitHome.findByPrimaryKey(visitorName);
    } catch (FinderException fe) 
    {
        try 
        {
            // 訪問者がデータベースに存在しない場合、
            // 指定の名前で新しい訪問者を作成。
            visitHome.create(visitorName);
            // 新しい訪問者に対してあいさつを返す。
        return "Hello, " + visitorName + "!;
        } catch (CreateException ce) 
        {
            throw new EJBException(ce);
        }
    }
    // 再訪問者の訪問回数を取得し、
    // この訪問からインクリメントする。
    visitNumber = theVisit.getVisitNumber();
    theVisit.setVisitNumber(visitNumber + 1);
    // 再訪問者に対してあいさつを返す。
    if (visitNumber == 1) 
    {
        return "Hello again, " + visitorName + "!";
    } else 
    {
        return "Hello, " + visitorName + "! This is visit number "
            + theVisit.getVisitNumber() + ".";
    } 
}

greetVisitor メソッドコードにカーソルを合わせ、[プロパティ] ビューで RemoteMethod プロパティを検索します。
RemoteMethod プロパティを右クリックして、[アノテーションの追加] をクリックします。@RemoteMethod() アノテーションが greetVisitor メソッドの直前に追加されるはずです。
〔Ctrl〕+〔S〕を押して作業を保存します。

これでエンティティ Bean とセッション Bean のコードが完成し、これらをテストする準備が整いました。次の手順では、そのための設定を行います。

手順 3 : VisitTrackerBean セッション Bean を作成する

VisitTrackerBean のソース ファイルを作成するには

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VisitTrackerBean のソースファイルを作成するには