トランザクションの基礎

トランザクションを使用すると、変更がアプリケーションの状態に及ぼす影響を制御できるので、堅牢かつ信頼性の高いエンタープライズ アプリケーションを構築できます。アプリケーションの状態とは、ある時点におけるアプリケーションの全リソースの状態(どのデータがディスクにあるか、メモリにあるか、データベースにあるか)です。高性能のアプリケーションでは、これらのリソースは異なるプロセスまたは異なるマシンにあり、ある 1 つの処理によって、複数のリソースが更新されることがあります。どこかで障害が発生しても、他の変更が許可された場合、アプリケーションの整合性が損なわれることがあります。トランザクションでは、すべての処理が成功しない限りリソースが更新されないので、この問題を解決できます。全処理が成功すると、トランザクションはコミットされます。つまり、関連する全リソースに更新が適用されます。処理が 1 つでも失敗すると、変更はすべて初期状態にロールバックされます。障害は、ログに記録されるか、またはユーザにエラーとして通知されます。

トランザクションには、原子性、一貫性、隔離性、持続性という特性があり、これらをまとめて ACID 特性といいます。以下に、各特性について説明します。

トランザクション管理は、WebLogic Server の基本的な機能です。ほとんどの場合、トランザクションはバックグラウンドで管理されますが、アプリケーションでどのようにトランザクションが起こるかを理解しておけば、ユーザにとって役立つでしょう。トランザクション管理の詳細については、edocs.beasys.co.jp のトランザクションの管理(http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs70/adminguide/managetx.html)を参照してください。

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