概要 : アダプタとアプリケーション ビュー

アプリケーション ビュー コントロールを使用すると、WebLogic Workshop の Web サービスからエンタープライズ アプリケーション(エンタープライズ情報システムまたは EIS ともいう)にアクセスできます。EIS は一般に、カスタマ リレーションシップ マネジメント(CRM)、エンタープライズ リソース プランニング(ERP)、ヒューマン リソース(HR)などの大規模なビジネス アプリケーションです。EIS の例には SAP、PeopleSoft、Siebel があります。

アダプタ

企業のさまざまな活動を統合するには、組織における各種の EIS のデータと機能を公開する必要があります。Java 2 Enterprise Edition(J2EE)モデルでは、EIS の機能は、J2EE コネクタ アーキテクチャに従ってアダプタリソース アダプタまたはコネクタともいう)を使用して Java クライアントに公開されます。代表的な EIS のアダプタは、アプリケーションのベンダ、BEA Systems、およびサードパーティ ベンダから入手できです。

BEA Systems のエンタープライズ統合機能の WebLogic Integration(WLI)には、Application Integration(AI)の一部として Adapter Development Kit(ADK)が含まれています。開発者は、ADK を使用して、サービスイベントを定義するアダプタを構築できます。

サービスは、EIS での特定のアクションを要求するメッセージを表します。たとえば、顧客を定義するメッセージを受け取ってから、EIS を呼び出して適切な顧客レコードを作成する AddCustomer というサービスをアダプタに定義することができます。

イベントは、関連のあるイベントが EIS で発生した場合にメッセージを発行します。たとえば、顧客レコードが EIS で更新されたら関連するパーティにメッセージを送信するというイベントをアダプタに定義することができます。

アプリケーション ビュー

開発者は、WebLogic Integration の AI コンポーネントを使用して、アダプタを定義および実装するだけでなく、アプリケーション ビューを作成することもできます。アプリケーション ビューはアダプタの上部に位置する抽象層となります。アダプタは EIS で使用可能な特定の機能に関連付けられ、アプリケーション ビューはクライアントによって実行されるビジネス プロセスに関連付けられます。アプリケーション ビューは、ビジネス プロセスのステップをアダプタの処理に変換します。

ビジネス プロセスを提供するサービスとイベントはアプリケーション ビューによって公開されます。WebLogic Workshop のアプリケーション ビュー コントロールは特定のアプリケーション ビューに関連付けらます。それにより、アプリケーション ビューのサービスとメソッドは、コントロールのメソッドやコールバックとして、WebLogic Workshop Web サービスで使用できるようになります。