WebLogic Integration ソフトウェアには、Format Builder を使用して非 XML データのメッセージ フォーマット定義を作成およびテストする基本テクニックの例示を目的とする Purchase Order サンプルが含まれています。Purchase Order サンプルは MFL ファイルと DATA ファイルで構成されています。このサンプルを利用すると、WebLogic Integration での非 XML データの使い方を詳しく学習したり、WebLogic Integration の非 XML マッピング機能のインストールをテストしたりできます。
WebLogic Integration での非 XML データの使い方、および Format Builder を使用したメッセージ フォーマット定義の作成とテストの詳細については、データ トランスフォーメーション ガイドを参照してください。
Format Builder の詳細については、Format Builder の実行ファイルに含まれているヘルプを参照してください。Format Builder のヘルプを表示するには、手順 1. Format Builder の起動とメッセージ フォーマットの作成の説明に従って Format Builder を起動し、Format Builder のメニュー バーから [Help|Help Topics] を選択します。
次の表では、Purchase Order サンプル アプリケーションに付属のファイルについて説明します。ディレクトリ名はすべて、WebLogic Integration のサンプル ディレクトリ (WLP_HOME\integration\samples\di) を基準とした相対的なものです。WLP_HOME は、WebLogic Platform の最上位ディレクトリです。たとえば、WebLogic Platform を c:\bea ディレクトリにインストールした場合、di ディレクトリは c:\bea\weblogic81\integration\samples\di に位置します。
Format Builder の使い方を理解するには、WebLogic Integration に付属のデータ統合ツールで使用されるデータ フォーマット (非 XML データ、XML、および MFL) を理解しておくと役立ちます。まだそれらのフォーマットが理解できていない場合は、Format Builder ヘルプのサポートされるデータ型のセクションを参照してください。Format Builder のヘルプを表示するには、手順 1. Format Builder の起動とメッセージ フォーマットの作成の説明に従って Format Builder を起動し、Format Builder のメニュー バーから [Help|Help Topics] を選択します。
以下の節では、サンプル発注書のフォーマット定義をビルドして、非 XML データの XML フォーマットへのトランスフォーメーションをテストする方法について説明します。
非 XML データと XML の相互の変換に必要な情報を提供するフォーマット定義をビルドできます。フォーマット定義は、非 XML データ ファイルの内容を解析するために使用されるメタデータです。
XML との間で非 XML データを変換するには、非 XML データの正確な記述を作成することが必要です。非 XML データ (自己記述型でないデータ) の場合、以下の要素を指定する必要があります。
次のリストは、WLP_HOME\integration\samples\di\po\po_01.data ファイルに含まれているサンプルの非 XML データを示しています。WLP_HOME は、WebLogic Platform の最上位ディレクトリです。たとえば、WebLogic Platform を c:\bea ディレクトリにインストールした場合、po ディレクトリは c:\bea\weblogic81\integration\samples\di\po に位置します。
この例では、サンプル データは XYZ Corporation が使用する専用システムにある架空の発注書から取得されます。この会社は、XML データを受け取る別のシステムと情報交換したいと考えています。
1234;88844321;SUP:21Sprockley's Sprockets01/15/2000123 Main St.; Austin;TX;75222;555 State St.;Austin;TX;75222;PO12345678; 666123;150;Red Sprocket;
フィールドとは、アプリケーションにとって意味のあるバイト シーケンスです。たとえば、表 2-2 の Purchase Request Number、Supplier ID、Supplier Name などはすべてフィールドです。
フィールド属性には、フィールド名、フィールドに格納されるデータの型、フィールドの長さ、またはフィールドの終了を示す区切り記号があります。たとえば、Supplier ID フィールドはセミコロン (;) で区切られ、フィールド データの終了を示しますが、Requested Delivery Date の長さは 10 桁に決まっています。
グループはなんらかの関連があるフィールド、コメントおよびその他のグループまたは参照の集合です。表 2-1 のサンプル データでは、はっきりと区別されるいくつかのグループ (Shipping Address、Billing Address、Payment Terms、および Purchase Items) が定義されています。
階層グループの属性を定義する必要があります。グループ属性には、グループの名前、グループが省略可能、繰り返し、区切りのいずれであるか、別のグループへの参照として定義されているかどうかが含まれます。たとえば、Shipping Address と Billing Address の両方で同じフィールド (Street、City、State、Zip) を定義する必要があるので、Shipping_Address グループの Address グループを定義して、Billing_Address グループから、Address グループへの参照を設定できます。
上記の手順を完了したら、図 : 発注書データの分析のサンプルに示すようにデータをスプレッドシートに入力できます。このスプレッドシートは、発注書のメッセージ定義を作成する際にガイドとして役立てることができます。
この節では、非 XML データを XML に変換するために、メッセージ フォーマットを作成するプロセスを順を追って説明します。発注書のメッセージ フォーマットを正しく作成するために、作成したファイルを WebLogic Integration に含まれている WLP_HOME\integration\samples\di\po\po.mfl ファイルと比較することができます。WLP_HOME は、WebLogic Platform の最上位ディレクトリです。たとえば、WebLogic Platform を c:\bea ディレクトリにインストールした場合、po ディレクトリは c:\bea\weblogic81\integration\samples\di\po に位置します。
Format Builder を起動してメッセージ フォーマットを作成するには、次の手順に従います。
Format Builder のメイン ウィンドウが表示されます。
新しいメッセージ フォーマット ルート ノードが作成され、ナビゲーション ツリーに表示されます。
発注書の基本識別情報を取り出すために必要なフィールドを作成する手順は次のとおりです。
ナビゲーション ツリー (左ペイン) に新しいフィールドが追加されます。詳細ウィンドウ (右ペイン) に、デフォルトのフィールド プロパティが表示されます。
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注意 : 詳細ウィンドウ (右ペイン) のチェックボックスとフィールドの詳細については、〔F1〕を選択してください。チェックボックスとフィールドの説明がブラウザに表示されます。
注意 : これらの値は、図 : 発注書データの分析で示す発注書の生データを分析した結果決められました。
注意 : PR_Number フィールドと Supplier_ID フィールドの違いは名前だけなので、Supplier_ID フィールドの作成には、Format Builder の複製機能を使用できます。
複製されたフィールド (NewPR_Number) が兄弟として追加され、ナビゲーション ツリーで選択されます。
注意 : 拡張子を指定しない場合は、自動的に .mfl という拡張子がメッセージ フォーマット ファイルに割り当てられます。
ナビゲーション ツリー (左ペイン) に新しいフィールドが追加されます。詳細ウィンドウに、デフォルトのフィールド プロパティが表示されます。
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注意 : 詳細ウィンドウ (右ペイン) のチェックボックスとフィールドの詳細については、〔F1〕を選択してください。チェックボックスとフィールドの説明がブラウザに表示されます。
注意 : ナビゲーション ツリーでフィールド アイコンの周囲が点線のボックスで表示される場合、そのフィールドは省略可能です。
ナビゲーション ツリーに新しいフィールドが追加されます。詳細ウィンドウに、デフォルトのフィールド プロパティが表示されます。
注意 : フィールドの詳細ウィンドウの内容は、[Type] の設定によって決まります。ドロップダウン リストからデータ型を選択すると、長さは指定しなくても決定されます。このため、[Field Attributes:] の [Termination] プロパティは表示されません。
注意 : 詳細ウィンドウ (右ペイン) のチェックボックスとフィールドの詳細については、〔F1〕を選択してください。チェックボックスとフィールドの説明がブラウザに表示されます。
Shipping Address グループと Billing Address グループを作成する手順は次のとおりです。
ナビゲーション ツリーに新しいグループが追加されます。詳細ウィンドウに、デフォルトのグループ プロパティが表示されます。
注意 : これらの値は、図 : 発注書データの分析で示す発注書の生データを分析した結果決められました。
注意 : 詳細ウィンドウ (右ペイン) のチェックボックスとフィールドの詳細については、〔F1〕を選択してください。チェックボックスとフィールドの説明がブラウザに表示されます。
注意 : Shipping_Address グループと Billing_Address グループの違いは名前だけなので、Billing_Address のフィールドは、Format Builder の複製機能を使用して作成できます。
複製されたグループ (NewShipping_Address) が兄弟として追加され、ナビゲーション ツリーで選択されます。
Shipping_Address グループと Billing_Address グループは、同じ属性の同じフィールドを含むので、Shipping_Address グループで Address グループを定義して、Billing_Address グループでは Address グループを参照として設定できます。
注意 : Street フィールドを作成すれば、[Duplicate] ボタンを使用して City フィールドと State フィールドを作成できます。
Address グループのプロパティ (子フィールドを含む) がコピーされ、クリップボードに置かれます。
Billing_Address グループのすぐ後に、Address 参照が貼り付けられます。アイコンの矢印は、グループが参照グループであることを示します。
Address 参照は、Billing_Address グループの子になります。
必要に応じて、フィールドおよびグループの作成または複製のプロセスを繰り返し、発注書メッセージ フォーマット ドキュメントを完成させます。図 : 発注書データの分析で示す発注書の生データの分析を利用して各項目に入力する必要がある値を決定します。サポート情報として、WLP_HOME\integration\samples\di\po\po.mfl ファイルを参照してください。WLP_HOME は、WebLogic Platform の最上位ディレクトリです。たとえば、WebLogic Platform を c:\bea ディレクトリにインストールした場合、po ディレクトリは c:\bea\weblogic81\integration\samples\di\po に位置します。
必要な項目の入力が終わると、ナビゲーション ツリー (左ペイン) が図 : 完成した Purchase Order サンプルのナビゲーション ツリーのように表示されるはずです。
図 : 完成した Purchase Order サンプルのナビゲーション ツリー
[File|Save] を選択して、完成したメッセージ フォーマットを保存します。
メッセージ フォーマットを使用してデータを変換する前に、メッセージ フォーマットをテストしてエラーがないかどうかを確認する手順は次のとおりです。
非 XML データが [Non-XML] ウィンドウに表示されます。
アクティブな MFL ドキュメントを基にして、PO_01.DATA ファイルの内容が XML に変換されます。[XML] ウィンドウに XML 出力が表示されます。
注意 : トランスフォーメーションの各ステップの説明を参照するには、[Display|Debug] を選択して [Debug] ウィンドウを開き、[Transform|Non-XML To XML] を選択します。プロセスの各ステップでメッセージが表示されます。
Format Builder を使用してメッセージ定義を作成して、XML データの非 XML へのトランスフォーメーションをテストすることもできます。この操作を実行するのに必要な手順は、非 XML データを XML に変換する場合と基本的に同じです。XML データを非 XML に変換するためには、最初に非 XML フォーマットの MFL 記述を作成します。Purchase Order サンプル ファイルを、プロセスのテストに使用する手順は次のとおりです
ナビゲーション ツリーに、メッセージ フォーマット ドキュメントが表示されます。
XML データが変換され、右ペインに発注書データが非 XML フォーマットで表示されます。
注意 : トランスフォーメーションの各ステップの説明を参照するには、[Display|Debug] を選択して [Debug] ウィンドウを開き、[Transform|XML to Non-XML] を選択します。プロセスの各ステップでメッセージが表示されます。
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