キャンペーンを作成する

キャンペーンでは、3 種類のパーソナライゼーション機能を提供することができます。ユーザに BEA 仮想コンテンツ リポジトリのパーソナライズしたコンテンツを表示したり、パーソナライズした電子メールを送信したり、コマース アプリケーションの割引を提供したりすることができます。

注意 : この手順でキャンペーンを作成する前に、BEA のドキュメント Web サイトの『対話管理ガイド』の「キャンペーンの作成」の説明に従って、必要なキャンペーン設定の手順を実行してください。

キャンペーンにおける主な機能単位は、アクションです。アクションは、特定のパーソナライゼーション タスクを実行するもので、設定した特定条件によってトリガされます。アクションは、シナリオとしてグループ化されます。

たとえば、キャンペーン アクションは、次の条件でトリガされます。あるユーザが 1 月 1 日から 1 月 31 日の間にログインし、かつそのユーザが「非マネージャ」ユーザ セグメントのメンバーである場合に、何らかの動作を発生させるキャンペーンがトリガされます。その後、アクションにより次のようなタスクが実行されます。キャンペーンがトリガされると、自動的に電子メールを送信して、年間のパフォーマンス評価を完了させるようユーザに念を押します。

キャンペーンには、複数のシナリオを含めることが可能です。各シナリオには、複数のアクションを含めることができます。このアクションは、以下のすべての条件に該当するときにトリガされます。

開発者がキャンペーンを作成し、管理者がそれらのキャンペーンをテンプレートとして使用して、キャンペーン特性を変更し、同様な特性を備える新しいキャンペーンを作成します。

次の手順に従うことで、キャンペーンを構築できます。

1. キャンペーン ファイルを作成してキャンペーン プロパティを設定する

2. キャンペーンにシナリオを追加する

3. シナリオにアクションを追加する

1. キャンペーン ファイルを作成してキャンペーン プロパティを設定する

  1. サーバが実行されていなければ、[ツールWebLogic ServerWebLogic Server の起動] を選択して起動します。
  2. [アプリケーション] ウィンドウで data¥campaigns フォルダを右クリックし、[新規作成キャンペーン] を選択します。
  3. [新しいファイル] ウィンドウで [ファイル名] フィールドにキャンペーンの名前を入力します。.cam ファイル拡張子は必ず維持してください。
  4. [作成] をクリックします。Campaign Designer が表示されます。
  5. [プロパティ エディタ] ウィンドウで、次のプロパティを設定します。これらのプロパティは、キャンペーンを実行するかどうかの決定に役立つため非常に重要です。
    • [名前] - 読み込み専用。キャンペーンの名前 (キャンペーンのファイル名)。
    • [説明] - キャンペーンの詳細な説明を入力。この説明は、[説明] ウィンドウ内のテキストに添付されます。
    • [スポンサー] - キャンペーンのスポンサーである組織または個人の名前を入力。
    • [アクティブ] - キャンペーンを実行する場合は、値を true に設定。キャンペーンを実行しない場合は、値を false に設定。
    • [開始日] - 省略記号アイコン (...) をクリックして、キャンペーンを開始する日付を (自分のタイムゾーンで) 設定。
    • [終了日] - 省略記号アイコン (...) をクリックして、キャンペーンを終了する日付を (自分のタイムゾーンで) 設定。
    • [説明] (目標) - 終了日よりも前にキャンペーンを終了させる、目標値についての説明を入力。
  6. キャンペーンでパーソナライズされたコンテンツを表示している場合、ポータル内で特定の画像が表示またはクリックされたときに、キャンペーン終了日よりも前にキャンペーンを終了するには、オプションとして [目標の定義] プロパティを使用します。[キャンペーンの目標の編集] ウィンドウを起動するには、省略記号アイコン (...) をクリックします。


このウィンドウでは、[キャンペーンの目標] ペインに追加する目標にはそれぞれ [目標のパス] ペインに関連するコンテンツ項目があります。

たとえば、「コンテンツのある 1 ページが 3 回 (カウント) 表示 (インプレッション) されたら、目標達成」と定める目標を追加することができます。

目標を作成するには
  1. [新規作成] をクリックします。
  2. 目標を達成するために必要なコンテンツ項目の表示回数またはクリック回数を [カウント] に入力します。
  3. [カウント タイプ] を入力して、コンテンツ項目の表示 (インプレッション) とクリック (クリックスルー) のどちらが必要かを決定します。

    注意 : コンテンツ項目でクリックスルー機能を使用するには、この機能に adTargetUrl プロパティ、adTargetContent プロパティ、または adMapName プロパティのいずれかを設定する必要があります。これらのプロパティのプロパティ値はどれも URL です。クリックしたユーザを指定の場所に移動させることができます。ポータルでは、ポータル Web プロジェクトのルートを基準とした相対 URL です。詳細については、「ポータル リソースへの URL を作成する」を参照してください。
  4. [タイプ] フィールドで、コンテンツのインプレッションまたはクリックスルーが、このキャンペーンが表示するコンテンツ上 (このキャンペーンからのみ) で行われなければならないか、または、キャンペーンが表示するコンテンツ上またはキャンペーンの外部 (どこからでも) で行われる必要があるかを選択します。
  5. [ロジック] フィールドで、選択されているすべてのコンテンツ項目に対するインプレッションまたはクリックスルーを加算することで、そのカウントに到達できるのか (パス カウントを合計)、または、リストのいずれか 1 つの項目のインプレッションまたはクリックスルーがそのカウントに到達しなければならないのかを選択します (いずれか 1 つのパスに対して)。
  6. 目標に使用するコンテンツ項目を [目標のパス] ペインに追加します。[目標のパス] リストを設定するには、次のいずれかまたは両方の手順を実行します。
    1. [目標にパスを追加] フィールドで、BEA の仮想コンテンツ リポジトリのコンテンツへのリポジトリ パスを入力し、[追加] をクリックします。
    2. [クエリ パスの取得] フィールドで、キャンペーンですでに定義したコンテンツ アクションを選択します。コンテンツ アクションには、仮想コンテンツ リポジトリから特定のコンテンツ項目を取得する関連クエリがあります。[取得] をクリックして、クエリが取得するコンテンツ項目のリストを取得します。目的のコンテンツ項目を選択して、[追加] をクリックします。
  7. 必要に応じてさらに目標を作成します。
  8. 複数の目標を作成する場合は、[キャンペーンの目標] ペインで適切なキャンペーンの終了オプションを選択してください。
  9. [キャンペーンの目標の編集] ウィンドウで [OK] をクリックします。
  1. キャンペーンを保存します。

2. キャンペーンにシナリオを追加する

  1. [パレット] ウィンドウから、[新しいシナリオ] 項目を Campaign Designer にドラッグします。

注意 : これ以外に、定義済みのアクションおよび条件を含む 4 つのシナリオ テンプレートが使用できます。これらのシナリオの 1 つを Campaign Designer にドラッグする場合は、それぞれの詳細について [Description] ウィンドウを参照してください。

  1. [プロパティ エディタ] ウィンドウで、次のプロパティを設定します。
  2. 必要に応じて、さらにシナリオを追加します。

3. シナリオにアクションを追加する

シナリオで実行するアクションを追加します。各シナリオには、複数のアクションを追加できます。

コンテンツ アクションを追加する

コンテンツ アクションは、コンテンツ リポジトリから Web コンテンツを取得し、選択したコンテンツを、JSP 上のあらかじめ定義されたプレースホルダで表示します。

  1. [パレット] ウィンドウから、[新しいコンテンツ ルール] アイコンを Campaign Designer の適切なシナリオ アイコン上にドラッグします。
  2. [プロパティ エディタ] ウィンドウにアクションの名前を入力します。
  3. アクションにおいて、[全ての] リンクをクリックし、[いずれかの] と [全ての] を切り替えてどちらの条件でアクションをトリガするかを決定します。
  4. クエリを定義するには、[空のコンテンツ サーチ] リンクをクリックします。WebLogic Portal の条件式構文 ([詳細] タブ) を使用して詳細設定モードで、または、グラフィカル モードで ([クエリ] タブ) クエリを定義できます。

    詳細設定モード - [コンテンツ検索] ウィンドウで [詳細] タブをクリックして、「条件式を使用してコンテンツ クエリを構築する」の手順に従ってクエリを構築します。

    グラフィカル モード - 次の手順に従ってコンテンツ項目を取得するためのコンテンツ プロパティ、比較演算子、および値を選択して、コンテンツ クエリを構築します。
    1. [コンテンツ検索] ウィンドウ内で、[クエリ] タブをクリックします。
    2. コンテンツ タイプを選択し、コンテンツ タイプ内で [プロパティ] を選択して、[追加] をクリックします。

      注意 : 選択するプロパティは、ユーザ プロファイル プロパティやセッション プロパティのようなプロパティ セット プロパティではなく、コンテンツ プロパティ (タイプ) です。
    3. [コンテンツ検索値] ウィンドウが表示されたら、次のタブの 1 つを使用します。
      • [] - 入力した値との比較に基づいてクエリを定義。たとえば、[高] とマークされている investorRiskLevel プロパティを備えたコンテンツを取得するように、クエリを設定できます。
      • [プロパティ] - ユーザ プロファイル プロパティなど、別のタイプのプロパティから動的に与えられるプロパティ値に基づいてコンテンツ クエリを定義。たとえば、静的なコンテンツ プロパティに基づいてクエリを作成するのではなく、クエリに挿入される現在のユーザの「investorRiskLevel」の値から読み取れるクエリを作成できます。クエリは、各ユーザごとに異なったものになります。
    4. [追加] をクリックします。クエリ記述子が、[コンテンツ検索] ウィンドウに追加されます。
    5. クエリには、さらに値条件句を追加できます。その後、ウィンドウ下部の [記述子が複数の場合] 領域で適切なオプションを設定します。
  5. [コンテンツ検索] ウィンドウで [OK] をクリックします。
  6. アクション内の [プレースホルダ名] リンクをクリックし、シナリオがトリガされたときにコンテンツを表示するプレースホルダを選択します。
  7. Designer の下の [コンテンツ プレビュー] ウィンドウで、クエリによって取得されるコンテンツをプレビューできます。ユーザ プロファイル プロパティの値を使用するためのクエリを定義した場合は、取得されるコンテンツはユーザごとに異なりなります。そのため、どのコンテンツが取得されたかを確認するには、[プレビュー ユーザ] フィールドに「weblogic」などの既存ユーザのユーザ名を入力する必要があります。

    注意 : [コンテンツ プレビュー] ウィンドウには、取得するクエリのコンテンツが表示されます。ただし、プレースホルダには一度に 1 つのコンテンツしか表示できないので、表示されるその 1 つのコンテンツは実行するクエリ (クエリに設定した優先順位およびキャンペーン クエリの設定によって決定される) および、コンテンツの adWeight プロパティによって異なります。

    adWeight プロパティを単値の整数としてコンテンツ タイプに追加する必要があります。adWeight の値が大きいコンテンツほど、プレースホルダで表示するために選択される可能性が高くなります。
  8. キャンペーン終了前にコンテンツの表示を停止する場合は、[キャンペーンが終わるまで] リンクをクリックして、コンテンツの表示を停止する時期を決定します。
  9. クエリからのコンテンツが表示される機会を増やすには、[どのコンテンツも削除しない] リンクをクリックして、アクション実行時に、指定したプレースホルダから削除される既存コンテンツを決定します。
  10. プレースホルダ内に存在するかもしれない他のクエリと比較しての、クエリ実行の優先順位を設定するには、[] リンクをクリックして、優先順位を選択します。優先順位が高いほど、そのクエリが実行される機会は多くなります。
  11. [選択可能な条件] ペインで、アクションをトリガする条件を選択します。条件を選択すると、アクション領域に対応するリンクが表示されます。そのリンクをクリックして、条件を定義します。
  12. キャンペーン ファイルを保存します。

電子メール アクションを追加する

電子メール アクションは、あらかじめ定義された電子メールをユーザに送信します。

  1. [パレット] ウィンドウから、[新しい電子メール ルール] アイコンを Campaign Designer の適切なシナリオ アイコン上にドラッグします。
  2. [プロパティ エディタ] ウィンドウにアクションの名前を入力します。
  3. アクションにおいて、[全ての] リンクをクリックし、[いずれかの] と [全ての] を切り替えてどちらの条件でアクションをトリガするかを決定します。
  4. [サーバ uri] リンクをクリックして、送信する電子メール メッセージを選択し、[件名] と [デフォルト E メール アドレス] (省略可能) を入力します。電子メールをプレビューする場合は、[プレビュー] をクリックします。
  5. [了解] をクリックします。
  6. [選択可能な条件] ペインで、アクションをトリガする条件を選択します。条件を選択すると、アクション領域に対応するリンクが表示されます。そのリンクをクリックして、条件を定義します。
  7. キャンペーン ファイルを保存します。

割引アクションを追加する

割引アクションは、商品、注文、または出荷に関してユーザに割引を提供します。

  1. [パレット] ウィンドウから、[新しい割引ルール] アイコンを Campaign Designer の適切なシナリオ アイコン上にドラッグします。
  2. [プロパティ エディタ] ウィンドウにアクションの名前を入力します。
  3. アクションにおいて、[全ての] リンクをクリックし、[いずれかの] と [全ての] を切り替えてどちらの条件でアクションをトリガするかを決定します。
  4. [割引] リンクをクリックし、適用する割引を選択します。表示された割引の横のショッピング カート内に表示できる割引の説明を入力します (省略可能)。
  5. [OK] をクリックします。
  6. [選択可能な条件] ペインで、アクションをトリガする条件を選択します。条件を選択すると、アクション領域に対応するリンクが表示されます。そのリンクをクリックして、条件を定義します。
  7. キャンペーン ファイルを保存します。

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