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Oracle Fail Safe for Microsoft Windows Server 2003(64-bit)リリース・ノート
リリース3.3.2
部品番号: J07920-01

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Oracle Fail Safe for Microsoft Windows Server 2003(64-bit)

リリース・ノート

リリース3.3.2

2003年6月

部品番号: J07920-01

このドキュメントでは、Oracle Fail Safe for Microsoft Windows Server 2003(64-bit)リリース3.3.2について説明します。ソフトウェアの互換性、ハードウェアの互換性、インストールおよび削除、Oracle データベースの可用性を高める構成などの詳細を説明します。

1 このドキュメントの構成

このリリース・ノートは次の項目で構成されています。

2 このリリースについて

このリリースのOracle Fail SafeはServerのみのリリースとなります。Oracle Fail Safe Managerは含まれていません。

3 ソフトウェアの互換性

このリリースのOracle Fail Safeと互換性のあるソフトウェアを次の表に示します。

ソフトウェア リリースまたはバージョン
Microsoft Cluster Server(MSCS) バージョン5.0以上
Oracleデータベース(Standard EditionおよびEnterprise Edition) Oracle9i 9.2.0.2
Oracle Intelligent Agent リリース9.2.0.2
Oracle Enterprise Manager リリース9.2.0
Oracle Fail Safe Manager リリース3.3.2

このOracle Fail Safe 64-bitリリースは、次のいずれかのシステムにインストールされているOracle Fail Safe Manager(32-bit)リリース3.3.2とともに使用できます。

このOracle Fail Safe Server 64-bitリリースと、Oracle Fail Safe Manager(32-bitリリース)は、別々のOracleホームにインストールしてください。

Oracle Fail Safe Managerは、Oracleデータベース・キットのリリース9.2.0.1 v5以上に含まれているOracle Fail Safe CD-ROMの中にあります。(Oracle Fail Safe Managerの64-bitリリースはありません。)

これまでのリリースと異なり、このOracle Fail Safeのリリースでは、Oracle Forms、Oracle Reports、Oracle Forms Load Balancer Server、Oracle HTTP Server、Oracle Applications Concurrent ManagerまたはOracle MTS Servicesの可用性を高める構成はサポートされていません。


注意: 

64-bit Oracle Fail Safe Serverのリリース・ノートは、Oracle Fail Safe Managerのリリース・ノートとは異なります。64-bit Serverと同じシステムにOracle Fail Safe Managerをインストールする場合、Serverのリリース・ノートはWindowsの「スタート」メニューから次の手順で参照できます。

「スタート」->「Oracle - <Serverホーム>」->「Oracle Fail Safe Documentation」

Oracle Fail Safe Managerのリリース・ノートは次のいずれかの手順を実行すると参照できます。

  • Oracle Fail Safe Managerの「ヘルプ」メニューから「オンライン・マニュアル」を選択します。

  • Windowsの「スタート」メニューから次の手順でドキュメントにアクセスします。

    「スタート」->「Oracle - <Managerホーム>」->「Oracle Fail Safe Documentation」


4 ハードウェアの互換性

ハードウェア・ベンダーに連絡を取り、Oracle Fail Safeを使用するハードウェアで、Microsoft Cluster Serverソフトウェアの使用が保証されていることを確認してください。

5 インストールと削除

この項では、Oracle Fail Safeのインストールと削除について説明します。

インストールと削除の詳細は、『Oracle Fail Safe for Windowsインストレーション・ガイド』を参照してください。

5.1 MSCSクラスタ アドミニストレータによるフェイルセーフ・リソース・タイプの問題の表示

Oracle Fail Safeのインストールの完了後、MSCSクラスタ アドミニストレータでフェイルセーフ・リソース・タイプ(データベースなど)の問題が表示される場合があります。MSCSクラスタ アドミニストレータでは、そのリソース・タイプ名の上にオースラッシュ(Ø)記号を表示して、問題が発生したことを示します。

この問題が発生した場合は、次のようにします。

  1. Oracle Fail Safeのインストール後にクラスタ・ノードを再起動していなかった場合は、再起動します。

  2. PATH環境変数に、Oracle Services for MSCSパスが含まれていることを確認します。(コマンド・プロンプト・ウィンドウで、PATHと入力してください。Oracle Services for MSCSパス(<Oracle_Home>\fs\fssvr\bin)が含まれているはずです。含まれていない場合は、これを追加し、 Oracle Services for MSCSパスがないノードを再起動します。)

  3. Oracle Fail SafeリソースDLLのFsResOdbs.dllが、<Oracle_Home>\fs\fssvr\binにインストールされていることを確認します。

    リソースDLLがない場合は、Oracle Fail Safeを再インストールします。

  4. Oracle Fail Safe Managerを使用してクラスタを検証(「トラブルシューティング」メニューで「クラスタの検証」を選択)して、その後、各クラスタ・ノードを1つずつ 再起動します。「クラスタの検証」コマンドは自動的にOracleリソースDLLの登録を検証します。すべてのクラスタ・ノードを再起動する必要がない場 合もあります。1つのノードを再起動した後、MSCSクラスタ アドミニストレータでリソース・タイプ名からオースラッシュ記号が削除されているか確認します。オースラッシュ記号がなくなっている場合は、すべてのクラ スタ・ノードを再起動する必要はありません。

5.2 サイレント削除の実行

サイレント削除を実行できます。これは、Oracle Universal Installerに対する入力を、Oracle Universal InstallerのGraphical User Interface(GUI)を介してではなく、ファイルで提供することによってOracle Fail Safe for Windows Server 2003リリース3.3.2を削除する方法です。

それぞれ同じか、あるいは類似した削除を複数実行する場合、Oracle Universal Installerをサイレント・モードで実行して削除処理を自動化できます。これは、Oracle Fail Safeとともに提供されるレスポンス・ファイルというファイルを編集して実行します。

レスポンス・ファイルには、対話型の削除セッションで入力する標準的な回答が含まれています。レスポンス・ファイルは、コマンドライン・プロンプト またはバッチ・モードで起動しますが、その中に削除に必要な入力がすべて提供されているため、ユーザーは直接操作する必要がなく、GUIも表示されませ ん。

レスポンス・ファイルを使用したサイレント削除を実行するには、コマンドライン・モードまたはバッチ・スクリプトを使用して、Oracle Universal Installerを起動してレスポンス・ファイルを使用可能にします。

5.2.1 レスポンス・ファイルの編集と使用可能化

Oracle Fail Safe for Windows Server 2003リリース3.3.2のCD-ROMには、2種類のレスポンス・ファイルのテンプレートが収録されています。これらのレスポンス・ファイルのテンプ レートは、Oracle Fail Safeの、サイレント・モードによるインストールおよび削除を設定する際に役立ちます。各テンプレート・ファイルにより異なるタイプのインストールが実 行されますが、削除する場合はどのファイルを使用することもできます。次の2種類のテンプレート・ファイルはCD-ROMの\stage\ Responseディレクトリにあります。

  • oracle.failsafe.complete.typical.rsp

  • oracle.failsafe.complete.custom.rsp

5.2.2 実装手順

次の手順で、レスポンス・ファイル内の変数のカスタマイズと、Oracle Universal Installerでこのファイルを使用できるようにする方法を説明します。

手順1 レスポンス・ファイル・テンプレートをCD-ROMからコピーします。

元のレスポンス・ファイル・テンプレート(CD-ROMの\stage\Responseディレクトリにあります)のコピーを作成して、レスポンス・ファイルのベースとして使用します。元のファイルは、テンプレートとして使用できるように保持しておきます。

手順2 レスポンス・ファイルを編集します。

レスポンス・ファイルを編集して、Oracle Fail Safeの削除のオプションを指定します。

レスポンス・ファイル・テンプレートには、Oracle Fail Safeのインストールおよび削除に必要な変数がすべて含まれています。削除に関連する変数は次のとおりです。

  • ORACLE_HOME

    C:\ofshomeのようなOracleホームのパス名を指定します。

  • ORACLE_HOME_NAME

    ofshomeのようなOracleホームの名前を指定します。

  • DEINSTALL_LIST

    削除するコンポーネントのリストを指定します。または、Oracle Fail Safe for Windows Server 2003リリース3.3.2のすべてのコンポーネントを削除する場合は次のように指定します。

    DEINSTALL_LIST={"oracle.failsafe.complete","3.3.2.0.0"}

  • SHOW_DEINSTALL_CONFIRMATION

    削除セッションで削除の確認を表示する場合は、次のようにtrueに設定します。

    SHOW_DEINSTALL_CONFIRMATION=true

  • SHOW_DEINSTALL_PROGRESS

    削除セッションで削除の進捗状況を表示する場合は、次のようにtrueに設定します。

    SHOW_DEINSTALL_PROGRESS=true

レスポンス・ファイルでは、番号記号(#)で始まるコメント行を使用して各変数についての説明があります。コメントには、変数のタイプ、変数がダイアログ・ボックスで表示されるかどうか、および変数の機能についての情報が含まれます。

レスポンス・ファイル内の他の変数(サイレント・インストール操作で使用される)の詳細は、『Oracle Fail Safe for Windowsインストレーション・ガイド』の付録Bを参照してください。

手順3 Oracle Universal Installerをサイレント・モードで起動します。

Oracle Universal Installerをサイレント・モードで起動します。

Oracle Fail Safeを削除する各システム上で、コマンドライン・プロンプトまたはバッチ・ファイルで次のコマンド構文を使用して、Oracle Universal Installerを起動します。

E:\stage\Disk1\install\setup.exe -responseFile filename -silent -deinstall

例では、E:をCD-ROMのドライブ文字としています。次のリストで、コマンドラインの構文を説明します。

  • setup.exeは、Oracle Universal Installerを起動します。

  • -responseFileは、この削除にレスポンス・ファイルを提供することを示します。

  • filenameは、Oracle Universal Installerへの入力の提供に使用する、レスポンス・ファイルのフルパス名を指定します。

  • -silentは、Oracle Universal Installerをサイレント・モードで実行することを示します。

  • -deinstallは、Oracle Universal InstallerでOracle Fail Safeソフトウェアを削除することを示します。

たとえば、次のコマンドは、failsafe.rspファイルを読み込むことにより、サイレント・モードでOracle Fail Safeの削除を実行します。

E:\stage\Disk1\install\setup.exe -responseFile C:\failsafe.rsp -silent -deinstall

5.2.3 silentInstall.logファイル

サイレント削除を実行するとき、silentInstall.logというファイルに削除の成功や失敗が記録されます。このファイルは、C:\ Program Files\Oracle\Inventory\logsなどのOracleインストール・ログ・エリアにあります。

Oracle Universal Installerは、サイレント削除が完了するまで、ログ・ファイルに書き込みません。

5.3 サイレント・インストールおよびサイレント削除での大/小文字区別

Oracle Fail Safeのサイレント・インストールおよびサイレント削除では、大文字と小文字を区別します。コマンドラインの構文はすべて、『Oracle Fail Safe for Windowsインストレーション・ガイド』に示されているとおりに入力する必要があります(たとえば、-responseFileパラメータは、Fを除 いてすべて小文字を使用して入力します)。ファイル名もWindowsエクスプローラで表示されるとおりに、大文字と小文字を区別して入力する必要があり ます(たとえば、C:\Ofs\Silent_Install\OfsProducts.rspなど)。

5.4 Oracle Services for MSCSのインストール時におけるWindowsイベント ビューアの稼働の禁止

Windowsイベント ビューアを実行中にOracle Services for MSCSをインストールすると、インストール・プロシージャから、fsus.dll(日本語システムではfsja.dll)ファイルをコピーできないとい うエラーが返され、再試行するか、無視するか、あるいは取り消すかをたずねられます。Windowsイベント ビューアを停止し、Oracle Fail Safeのインストール・エラー・ウィンドウで「再試行」をクリックすると、インストールを続行できます。

6 Oracle Services for MSCS

この項では、Oracle Services for MSCSについて説明します。

6.1 異なるアカウントのもとで実行可能なOracle Services for MSCSとMicrosoft Cluster Server

クラスタが最初に構成され、Microsoft Cluster Serverが最初にインストールされた場合、これはWindowsユーザー・アカウントのもとにインストールされています。

Oracle Services for MSCSは、(システム・アカウントではなく)全クラスタ・ノードに管理者権限を持つドメイン・ユーザー・アカウントのもとでWindowsサービスとし て実行されます。Oracle Services for MSCSをインストールする際、必要な権限を持つユーザー・アカウントのユーザー名およびパスワードの組合せを入力するように求められます。このアカウン トは、Microsoft Cluster Serverがインストールされたアカウントと同じである必要はありません。

Oracle Fail SafeリソースのIs Aliveポーリングは、Oracle Services for MSCSが実行しているアカウントではなく、Microsoft Cluster Serverが実行しているWindowsアカウントを使用して実行されます。

7 Oracleデータベース

この項では、Oracleデータベースについて説明します。

7.1 「スタンドアロン・データベースの検証」コマンド実行時のFS-10611などのエラー

Microsoft Windowsでは時として(別プログラムがファイルを更新している場合など)、データベース用の初期化パラメータ・ファイルが別ユーザーによってロック されていると判断され、ファイルが一時的に名前を変更されたり、読込み/書込みアクセスのために開かれたりすることが拒否されます。これは、「スタンドア ロン・データベースの検証」コマンドが実行されたときに問題となり、ユーザーに不可解なエラー・メッセージが返される原因ともなります。特に、「スタンド アロン・データベースの検証」の実行時に次のメッセージと同様のエラー・メッセージが返された場合は、オペレーティング・システムのエラー・メッセージが 表示されずに、データベース用の初期化パラメータ・ファイルの名前を一時的に変更できるかどうか、確認してください。

FS-10890: Oracle Services for MSCSはスタンドアロンの検証操作中に失敗しました。

FS-10818: Oracle Databaseリソース・プロバイダで、リソースTESTDB1.US.ORACLE.COMの構成処理の準備中に失敗しました。

FS-10160: スタンドアロンのOracleデータベースTESTDB1.US.ORACLE.COMの検証に失敗しました。

FS-10611: ファイルd:\oracle\database\initestdb1.oraを読み込むために開こうとして失敗しました。

0xB: An attempt was made to load a program with an incorrect format

別のアプリケーションがファイルを制御し始めた場合は、ファイルが常駐するディスクを所有するクラスタ・ノードを再起動することで、問題を解決でき ます(再起動後に必ず、データベース・ファイルを含むすべてのクラスタ・ディスクを、データベースのホストとなるノードに移動しなおしてください)。

7.2 データベースのシャットダウン時に停止して再起動されるデフォルトのOracle Intelligent Agent

デフォルトのOracle Intelligent Agentは、デフォルトのOracle Intelligent Agentが稼働中のノードでフェイルセーフ・データベースを検出してデータベースへの接続を保持しますが、これは適切ではありません。(デフォルトの Oracle Intelligent Agentはノードのホスト・アドレスでリスニングし、仮想アドレスを使用するためフェイルセーフ・データベースを検出するべきではないのです。)このた め、フェイルセーフ・データベースがOracle Fail Safe Managerを使用してnormalまたはtransactionalモードでオフラインに設定されると、Oracle Fail Safeはデータベースをシャットダウンする前にデフォルトのOracle Intelligent Agentをシャットダウンします。Oracle Fail Safeは、データベースのシャットダウン操作が完了した後、デフォルトのOracle Intelligent Agentを再起動します。

7.3 SYSにする必要があるデータベース・ユーザー名

Oracle Fail Safeのすべての操作を成功させるには、オペレーティング・システム認証が使用される場合を除き、データベース・ユーザー名が"SYS"である必要があ ります。オペレーティング・システム認証が使用される場合、Oracle Fail SafeはSYSアカウントを使用しません。

8 ディスク・リソース

Oracle Fail Safeでは、EMC GeoSpanディスクを使用できます。ただし、リソースのグループへの追加時にリソースで使用されているEMC GeoSpanディスクがそのグループにまだない場合、Oracle Fail SafeではFS-10203エラーが返され、処理がロールバックされます。

このエラーが発生した場合は、リソースに必要なEMC GeoSpanディスクがすでに含まれているグループに、リソースを追加します。

9 仮想アドレス

MSCSネットワーク名に後続スペースが含まれている場合に、Oracle Fail Safe Managerで仮想アドレスをグループに追加しようとすると、操作は失敗し、次のエラーが返されます。

NT-5045: クラスタ ネットワークが見つかりません。

MSCSクラスタ アドミニストレータを使用して、後続スペースを削除するようにネットワーク名を変更すると、この問題を回避できます。

10 Oracle Enterprise Managerとの統合

物理ノードのデフォルトIntelligent Agentは、グループへのデータベースの追加、グループからのデータベースの削除などの各操作時に自動的に再起動しません。物理ノードにあるデータベー スの更新済リストが必要な場合は、デフォルト・エージェントを手動で再起動します。

11 このリリースで更新されるドキュメント

『Oracle Fail Safe for Windowsリリース・ノート』のみがこのリリースで更新されています。その他の情報は、Oracle 9.2.0.2に含まれているOracle Fail Safe CD-ROMの中の『Oracle Fail Safe for Windowsリリース・ノート』と、次のドキュメント(Oracle Fail Safeリリース3.3.1で更新済)を参照してください。

Oracle Fail Safeリリース3.3.1と記載されているマニュアルは、Oracle Fail Safeリリース3.3.2に適用可能です。そのドキュメント内におけるリリース3.3.1への特定の参照も、リリース3.3.2に適用できます。ただ し、Oracle Fail Safe for Windows Server 2003リリース3.3.2では、データベース、データベース関連コンポーネント(データベース、リスナー、仮想アドレス、Oracle Intelligent Agentおよびディスク)、汎用サービスなどの可用性を高める構成のみサポートされているため、他のコンポーネント(Oracle Forms Serverなど)のドキュメントは適用されません。

キットに付属のドキュメントは、HTMLおよびPDFオンライン形式で提供されます。PDFファイルを表示するには、Adobe Acrobat Reader 4.0以上が必要です。最新バージョンは、次のAdobe Webサイトからダウンロードできます。

http://www.adobe.com/prodindex/acrobat/readstep.html

12 追加情報

Oracle Fail Safeの詳細は、次のWebサイトを参照してください。