マルチ・プロジェクト・モードでは、プロジェクト所有のすべての要素が単純なルールに従います。つまり、要素を所有しているプロジェクトのみが、その要素を使用できます。さらに、次の要素は以下のように処理されます。
プロジェクトレベルのアクティビティ・コード: プロジェクトが所有するすべてのアクティビティ・コードは、マルチ・プロジェクト・モードで開かれると、それぞれのプロジェクトに含まれます。アクティビティ・コードのタイプはプロジェクトごとにグループ化され、対応するプロジェクト内のアクティビティに割り当てられている場合は、プロジェクトレベルのアクティビティ・コードを追加、編集、または除去できます。
プロジェクトレベルのレポート: すべてのグローバル・レポートおよび開かれているプロジェクトのすべてのプロジェクト固有レポートが使用できます。プロジェクト所有のレポートは、フィルタとしてプロジェクトを使用します。
プロジェクトレベルのカレンダ: プロジェクトが単独またはマルチ・プロジェクト・モードで開かれると、すべてのプロジェクトレベルのカレンダは、対応するプロジェクトに含まれます。マルチ・プロジェクト・モードでは、レイアウトはプロジェクトごとにグループ化されるため、対応するプロジェクト内のアクティビティに割り当てられているかぎり、プロジェクトレベルのカレンダを簡単に追加、編集、または除去できます。
デフォルト・プロジェクト: 「プロジェクト」ウィンドウで複数のプロジェクトを開いても、レイアウトがプロジェクトごとにグループ化されていない場合は、スケジュール、平準化、または他の機能を実行するときに使用するデフォルト・プロジェクトを選択できます。「プロジェクト」、「デフォルト・プロジェクトの設定」を選択し、開いているプロジェクトの中から使用するものを選択します。デフォルト・プロジェクトとして使用するプロジェクトの名前の隣にある「デフォルト」チェックボックスを選択します。
課題、リスク、およびしきい値(P6 Professionalのみ): 追加のプロジェクト単位グループ化アイテムは、マルチ・プロジェクト・モードで使用できます。新しい問題、リスクまたはしきい値を挿入する場合、新しいレコードを追加する必要があるプロジェクトを特定できず、デフォルトのプロジェクトが使用されます。ただし、別のプロジェクトからWBS要素を選択することで、プロジェクトの所有権を変更できます。
課題としきい値(P6 EPPMのみ): 追加のプロジェクト単位グループ化アイテムは、マルチ・プロジェクト・モードで使用できます。新しい問題またはしきい値を挿入する場合、新しいレコードを追加する必要があるプロジェクトを特定できず、デフォルトのプロジェクトが使用されます。ただし、別のプロジェクトからWBS要素を選択することで、プロジェクトの所有権を変更できます。
ドキュメント: ドキュメントはプロジェクトごとにグループ化されて、あるプロジェクトのドキュメントを別のプロジェクトのドキュメント階層に移動できないことが明確に示されます。ドキュメントごと、カテゴリごとにグループ化するため、以降のグループ化はプロジェクトによって自動的に行われます。
経費: 追加のプロジェクト単位グループ化アイテムをマルチ・プロジェクト・モードで使用して、経費をグループ化できます。
アクティビティ: 新しいアクティビティを追加する場合、新しいアクティビティを追加するプロジェクトが現在のグループ化のコンテキスト内で提供されていないと、アクティビティはデフォルトのプロジェクトに追加されます。使用するプロジェクトを指定するには、「プロジェクト」、「デフォルト・プロジェクトの設定」を選択します。
アクティビティ・レイアウト: アクティビティ・コードなどのすべてのプロジェクトレベル要素は、列、グループ化、フィルタ、ダイアログなどで使用できます。プロジェクトレベルの要素はグローバル要素と似ていますが、マルチ・プロジェクト・モード用の次のガイドラインが追加されます。
アイテム | 詳細 |
---|---|
列 | プロジェクトレベルのアクティビティ・コードを列として表示すると、他のプロジェクトに属するアクティビティは、その列の値が空白になります。 |
グループ化 | プロジェクトレベルのアクティビティ・コードのようなプロジェクト所有の要素によってグループ化すると、他のプロジェクトのレコードは「コードなし」グループに表示されます。 |
フィルタ | プロジェクトレベルのアクティビティ・コードのようなプロジェクト所有の要素によってフィルタすると、他のプロジェクトのレコードはフィルタによって除外されます。 |
コピー/切取りと貼付けまたはドラッグ・アンド・ドロップ | WBSおよびOBS要素、経費、およびレポートは、プロジェクト間で移動できません。階層内の他のすべてのプロジェクト所有要素は、次のガイドラインを使用して移動できます。 カレンダ、アクティビティ・コード、ドキュメントは、これらの要素が現在のプロジェクト内の1つ以上のアクティビティに割り当てられている場合は、移動できません。 P6 Professionalデータベースに接続している場合: リスクは、プロジェクト間で移動できません。 P6 EPPMデータベースに接続している場合: P6からのリスクは、プロジェクト間で移動できません。 しきい値と問題は、プロジェクト間で移動できます。ただし、しきい値によって生成される問題間のリンクは切断されます。 レポートは移動できません。プロジェクトレベルのレポートは、プロジェクト固有のデータに基づいてグループ化またはフィルタできます。 経費は移動できません。経費は特定のアクティビティと密接に結び付けられています。 |
選択と割当て: 異なるプロジェクトのWBSまたはアクティビティ要素を選択すると、要素のプロジェクト所有権が変化します。たとえば、P6 ProfessionalがP6 Professionalデータベースに接続している場合は、「アクティビティ」ウィンドウからWBS要素を、「経費」ウィンドウからアクティビティを、「しきい値」ウィンドウ、「リスク」ウィンドウおよび「課題」ウィンドウからWBS要素を選択できます。P6 EPPMデータベースに接続している場合は、「しきい値」ウィンドウおよび「課題」ウィンドウからWBS要素を選択できます。
しきい値モニター: 各しきい値は、自分のプロジェクト内のWBS/アクティビティのみをモニターします。あるプロジェクトのしきい値は、別のプロジェクトに対する課題を生成できません。さらに、すべての詳細な(集計されていない)プロジェクトがモニターされ、各プロジェクトのベースライン1が使用されます。
ベースライン: ベースライン情報はEPSレベルでは保存されません。開いているプロジェクトの中にベースラインが存在しないものがある場合、このような各プロジェクトは現在の計画をベースライン1として使用します。「ベースライン」ダイアログ・ボックスで開いているすべてのプロジェクトを選択し、「追加」をクリックすることで、すべての開いているプロジェクトのベースラインを追加できます。
プロジェクトWebサイトの発行: すべての開いている詳細(集計されていない)プロジェクトは、マルチ・プロジェクト・モードでは、同じWebサイトに発行されます。発行するレポートを選択するときは、すべてのグローバル・レポートおよび開いているプロジェクトのプロジェクト固有レポートを使用できます。
実績の適用: 開いている各プロジェクトの計算日が使用されます。「実績の適用」ダイアログ・ボックスには、詳細モード(集計されていない)で開かれているすべてのプロジェクトを示すグリッドがあります。実績を適用する前に、各プロジェクトの計算日をこのダイアログ・ボックスで変更できます。
スケジューリング/平準化: 複数のプロジェクトをスケジューリングする場合、各プロジェクトで独自の計算日を使用するか、開いているすべてのプロジェクトを指定の計算日でスケジューリングするかを選択できます。複数のプロジェクトが開いている場合、すべてのプロジェクトは同じプロジェクトのオプションを使用してスケジューリングまたは平準化されます。「スケジュール・オプション」ダイアログ・ボックスで使用するプロジェクトのスケジューリング・オプションと、「リソース平準化」ダイアログ・ボックスで使用するプロジェクトの平準化オプションを指定できます。
プロジェクトのオープン/アクセス・レベル: 「プロジェクトを開く」ダイアログ・ボックスからプロジェクトを開くと、プロジェクトは同じアクセス・レベルで開かれます。
開かれるデータのスコープ: 階層の分岐内のすべてのプロジェクトのルート・ノードを含むすべてのEPSノードは、ユーザーがログインするとサマリー・レベルで自動的に開かれます。「プロジェクト」ウィンドウから、1つ以上のプロジェクトを詳細レベルで開くことができます。
1つ以上のプロジェクトを詳細レベルで開いた場合、「トラッキング」ウィンドウなどのプロジェクト固有の表示にアクセスできます。詳細レベルで開かれているプロジェクトがない場合、プロジェクト固有の表示にはアクセスできません。さらに、プロジェクト固有のウィンドウを開くと、詳細レベルで開かれているプロジェクトのデータのみが表示されて操作できます。
プロジェクト・メニュー: プロジェクトが詳細モードで開かれていない場合、プロジェクト・メニュー全体が無効になります。