8.245 V$FS_OBSERVER_HISTOGRAM

V$FS_OBSERVER_HISTOGRAMは、オブザーバとプライマリ・データベース間の正常なpingの頻度に基づいて、様々な時間間隔で統計情報を表示します。このヒストグラムの待機イベントは、プライマリに対するpingが成功するまでのオブザーバの待機時間です。

このヒストグラムが表示されるのは、オブザーバとプライマリ・データベースの間でpingが失敗した場合のみです。

登録解除されたオブザーバの場合、このビューには行が表示されません。

これらの統計情報を使用して、環境のFastStartFailoverThreshold構成プロパティに適切な値を選択できます。

データ型 説明

OBSERVER_NAME

VARCHAR2(513)

ファスト・スタート・フェイルオーバーのオブザーバ名

OBSERVER_HOST

VARCHAR2(513)

このオブザーバが実行されているホストの名前

WAIT_TIME

NUMBER

このインスタンスに対する正常なオブザーバのpingのペア(pingペア)間の時間間隔。この列の値は、特定のヒストグラム・バケットで表されるping間の間隔サンプルの上限であることに注意してください。WAIT_TIME = numberである場合、この列は、小さいバケットには含まれていない、number以下の、ping間の間隔を表します。

この列の値は、pingの障害が継続した時間(秒単位)です。

WAIT_COUNT

NUMBER

このヒストグラム・バケットに対応するping間の間隔があるpingペアの数。

すべてのpingが正常に行われた場合、この列の値は0になります。

LAST_UPDATE_TIME

VARCHAR2(20)

この行が最後に更新された時刻

CON_ID

NUMBER

データが関係するコンテナのID。可能な値は次のとおり。

  • 0: この値は、CDB全体に関連するデータを含む行に使用される。この値は、非CDB内の行にも使用される。

  • 1: この値は、ルートのみに関連するデータを含む行に使用される

  • n: nは、データを含む行に適用されるコンテナID

関連項目:

FastStartFailoverThreshold構成プロパティの詳細は、『Oracle Data Guard Broker』を参照してください。

次が、プライマリに対するオブザーバのpingのステータスを示しているとします。

Ping time   Ping result
---------  -----------
1:00:00    SUCCESS
1:00:03    FAIL
1:00:06    FAIL
1:00:09    SUCCESS   => Wait time of 6 seconds
1:00:12    SUCCESS   
1:00:15    FAIL
1:00:18    FAIL
1:00:21    SUCCESS   => Wait time of 6 seconds
1:00:24    SUCCESS
1:00:27    FAIL
1:00:30    SUCCESS   => Wait time of 3 seconds

これらのpingの結果により、次のヒストグラム・ビューが生成されます。

WAIT_TIME   WAIT_COUNT   LAST_UPDATE_TIME
  3         1            1:00:30

  6         2            1:00:21

  9         0

 12         0

...

この場合、オブザーバとプライマリの間の通信が6秒間失敗することがあるため、FastStartFailoverThreshold値を6よりも大きい値に設定する必要があります。