8.1 動的パフォーマンス・ビュー
SYSがアクセスできます。これらのビューは、データベースがオープンされて使用されている間に継続的に更新され、内容が主にパフォーマンスに関係しているため、動的パフォーマンス・ビューと呼ばれます。これらのビューは通常のデータベース表のように見えますが、そうではありません。これらのビューでは、内部ディスク構造およびメモリー構造のデータが表示されます。これらのビューを選択することはできますが、更新や変更はできません。
ノート:
- 
                        動的パフォーマンス・ビューに問い合せて、情報を抽出することができます。ただし、サポートされているのは、単純な問合せのみです。ソート、結合、 GROUP BY句などが必要な場合は、情報を各V$ビューから表にコピー(たとえば、CREATE TABLE ... AS SELECT文を使用)して、その後、それらの表を問い合せてください。
- 
                        V$ビュー内の情報は動的であるため、これらのビューのSELECT操作の読取り一貫性は保証されません。
catalog.sqlスクリプトには、動的パフォーマンス・ビューに関するビューおよびパブリック・シノニムが定義されています。これらのビューとシノニムを作成するには、catalog.sqlを実行する必要があります。インストール後、ユーザーSYSまたはSYSDBA権限が付与されているユーザーのみが動的パフォーマンス表にアクセスできます。catalog.sqlの実行の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
               
8.1.1 V$ビュー
実際の動的パフォーマンス・ビューは、接頭辞V_$によって識別されます。これらのビューのパブリック・シノニムには、接頭辞V$が付いています。データベース管理者および他のユーザーは、V_$オブジェクトではなく、V$オブジェクトのみにアクセスしてください。
                  
動的パフォーマンス・ビューはOracle Enterprise Managerによって使用され、Oracle Enterprise Managerはシステム・パフォーマンスに関する情報にアクセスするための主要なインタフェースとなります。インスタンスが起動されると、メモリーから読み込まれるV$ビューがアクセス可能になります。ディスクから読み込まれるビューにアクセスするには、データベースがマウントされ、場合によってはオープンされている必要があります。
                  
V$ビューはCONTAINER_DATAオブジェクトです。ルートに接続したユーザーがV$ビューを問い合せる場合、問合せ結果はそのビューに対するユーザーのCONTAINER_DATA属性によって異なります。ユーザーのCONTAINER_DATA属性を設定および変更するには、SQL文のALTER USERのCONTAINER_DATA句を使用します。
                  
V$ビューは、ルート・コンテナからの問合せに対し、CDB内の別のコンテナからデータを返すことができます。これらのオブジェクトでは、暗黙的にルート・コンテナ(AL32UTF8)の文字セットにデータが変換され、ユーザーに結果が返されます。一部の文字セットには文字拡張(文字を表すためにより多くのバイト数を必要とする)があるため、AL32UTF8への変換時、特定のPDBからのデータがそのビューの列幅で格納できない場合、データが切り捨てられる可能性があります。
関連項目:
- 
                           コンテナ・データ・オブジェクトの詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。 
- 
                           SQL文の ALTER USERのCONTAINER_DATA句の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。
8.1.2 GV$ビュー
この章で説明されているほとんどすべてのV$ビューには、対応するGV$(グローバルV$)ビューがあります。Oracle Real Application Clustersでは、GV$ビューに対して問合せを実行すると、該当するすべてのインスタンスからV$ビュー情報が取り出されます。V$情報に加えて、各GV$ビューには、NUMBERデータ型のINST_IDという追加の列が含まれています。INST_ID列にはインスタンス番号が表示され、この番号に基づいて関連するV$ビュー情報が取得されます。INST_ID列をフィルタとして使用することで、使用可能なインスタンスのサブセットからV$情報を取り出せます。たとえば、次の問合せを実行して、V$LOCKビューからインスタンス2および5の情報を取り出します。
                  
SQL> SELECT * FROM GV$LOCK WHERE INST_ID = 2 OR INST_ID = 5;
関連項目:
ご使用のオペレーティング・システムのOracle Real Application Clustersのインストレーション・ガイド
GV$ビューはCONTAINER_DATAオブジェクトです。ルートに接続したユーザーがGV$ビューを問い合せる場合、問合せ結果はそのビューに対するユーザーのCONTAINER_DATA属性によって異なります。ユーザーのCONTAINER_DATA属性を設定および変更するには、SQL文のALTER USERのCONTAINER_DATA句を使用します。
                  
GV$ビューは、ルート・コンテナからの問合せに対し、CDB内の別のコンテナからデータを返すことができます。これらのオブジェクトでは、暗黙的にルート・コンテナ(AL32UTF8)の文字セットにデータが変換され、ユーザーに結果が返されます。一部の文字セットには文字拡張(文字を表すためにより多くのバイト数を必要とする)があるため、AL32UTF8への変換時、特定のPDBからのデータがそのビューの列幅で格納できない場合、データが切り捨てられる可能性があります。
関連項目:
- 
                           コンテナ・データ・オブジェクトの詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。 
- 
                           SQL文の ALTER USERのCONTAINER_DATA句の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。