C.2 一般的な待機イベント・パラメータの説明

この項では一般的な待機イベント・パラメータについて説明します。

block#

これは、Oracleが待機する必要があるブロックのブロック番号です。ブロック番号は、ファイルの開始位置からの相対番号です。ブロックが属しているオブジェクトを検索するには、次のSQL文を発行します。

select segment_name, segment_type, owner, tablespace_name
from dba_extents
where file_id = file#
     and block#
     between block_id and block_id + blocks - 1;

blocks

ファイルから読み取られている、またはファイルに書き込まれているブロック数です。ブロック・サイズは、次のようにファイル・タイプによって異なります。

  • データベース・ファイルの場合は、DB_BLOCK_SIZEのブロック・サイズ

  • ログファイルおよび制御ファイルの場合は、プラットフォームの物理ブロック・サイズと同じブロック・サイズ

break?

このパラメータの値が0の場合、クライアントにリセットが送信されたことを示します。値が0以外の場合、クライアントにブレークが送信されたことを示します。

class

ブロックのクラスは、ブロック内容の用途を示します。たとえば、クラス1はデータ・ブロックを、クラス2はソート・ブロックを表します。次のSQL問合せを使用して、ブロック・クラスを表示します。

SELECT view_definition FROM V_$FIXED_VIEW_DEFINITION WHERE
view_name='GV$WAITSTAT';

dba

dbaは、ファイル番号およびブロック番号で構成されるデータ・ブロック・アドレスの頭文字です。

driver id

現在使用中のドライバの切断関数のアドレスです。

file#

次の問合せを実行すると、データベース・ファイル名が戻ります。

select *
from v$datafile
where file# = file#;

id1

エンキューまたはグローバル・ロックの第1識別子(id1)は、P2またはP2RAWから値を取得します。識別子の意味は名前(P1)によって異なります。

id2

エンキューまたはグローバル・ロックの第2識別子(id2)は、P3またはP3RAWから値を取得します。識別子の意味は名前(P1)によって異なります。

le

V$GC_ELEMENTに対する相対索引番号です。

mode

modeは、通常P1またはP1RAWの下位バイトに格納され、エンキューまたはグローバル・ロック要求のモードを示します。このパラメータは次のいずれか1つの値をとります。

表C-1 ロック・モードの値

モード値 説明

1

NULLモード

2

半共有

3

下位排他

4

共有

5

共有または下位排他

6

排他

ロック名とロック要求のモードを取り出すには、次のSQL文を使用します。

select chr(bitand(p1,-16777216)/16777215)||
       chr(bitand(p1, 16711680)/65535) "Lock",
       bitand(p1, 65535) "Mode"
from v$session_wait
where event = 'DFS enqueue lock acquisition';

nameおよびtype

エンキューまたはグローバル・ロックの名前またはタイプは、P1またはP1RAWの上位2バイトを参照して判断できます。名前は、常に2文字です。ロック名を取り出すには、次のSQL文を使用します。

select chr(bitand(p1,-16777216)/16777215)||
      chr(bitand(p1,16711680)/65535) "Lock"
from v$session_wait
where event = 'DFS enqueue lock acquisition';

namespace

V$DB_OBJECT_CACHEビューの表示と同様の、オブジェクトのネームスペースの名前です。

requests

要求されたI/Oの数です。1つの要求は複数のブロックを含む可能性があるので、この数値はブロック数とは一致しません。

session#

アクティブでないセッションの番号です。セッションに関する詳細情報を検索するには、次のSQL文を使用します。

select *
from v$session
where sid = session#;

waited

これは、このセッションの終了までにセッションが待機した合計時間です。