読取り専用モードと読取り/書込みモードのOracleホームの相違点

読取り専用のOracleホーム・ソフトウェア・イメージにより、複数のデータベース・サーバー間でのソフトウェアのパッチ適用および一括ロールアウトが簡略化されます。

読取り専用Oracleホーム(ORACLE_HOME)をインストールすると、Oracleホーム・ディレクトリ内でファイルを作成および変更できなくなります。

従来の読取り/書込みOracleホームには、インスタンス固有のファイルが格納されます。これらのファイルにパッチを適用する場合は、それぞれ個別にパッチを適用する必要があります。これに対し、Oracleホームが読取り専用である場合、インスタンス固有のファイルはOracleホームではなく、Oracleベース・ディレクトリ(ORACLE_BASE)に別個に格納されます。この構成によって、読取り専用Oracleホームには静的ファイルのみが格納されるため、複数のデータベース・サーバー間で共有できるソフトウェア・イメージとしてOracleホームを使用できます。このオプションにより、複数のデータベース・サーバーにパッチを配布する場合、1つのOracleホーム・イメージを更新するだけで済むため、パッチと一括ロールアウトが簡素化されます。

読取り専用Oracleホームには、従来のORACLE_BASEおよびORACLE_HOMEディレクトリとは別に、次のディレクトリが存在します。

  • ORACLE_BASE_HOME: ORACLE_BASEディレクトリ内のサブディレクトリです。このディレクトリには、ユーザー固有のファイル、インスタンス固有のファイルおよびログ・ファイルが格納されます。

  • ORACLE_BASE_CONFIG: このディレクトリはORACLE_BASEディレクトリと同じです。このディレクトリには、インスタンス固有の動的なファイル(構成ファイルなど)が格納されます。

参照:

Oracleホームを読取り専用モードで構成する方法の詳細は、使用しているプラットフォームに固有のOracle Databaseインストレーション・ガイドで、読取り専用Oracleホームの構成に関する項を参照してください。