プレゼンテーション・サービス構成ファイルの構造

プレゼンテーション・サービスの構成ファイルの構造によって、システムの出力が適切に表示されます。

構成ファイルの構造を次の例に示します。各ノードのカーディナリティは大カッコ内に示します。

例8-3 instanceconfig.xmlファイル内のログ・セクションの構造

Logging [1..1]
Writers [0..1]
Writer [0..1]
WriterClassGroups [0..1]
Filters [0..1]
FilterRecord [0..n]

4つのライターを含むinstanceconfig.xmlファイルの例を次に示します。

例8-4 4つのライターが含まれるinstanceconfig.xmlファイル

<?xml version="1.0" ?>
<Server>
. . . . . . .
<Logging>
<Writers>
<Writer implementation="FileLogWriter" name="Global File Logger"
writerClassId="1" dir="{%ORACLE_BIPS_INSTANCE_LOGDIR%}" filePrefix="sawlog"
maxFileSizeKb="10000" filesN="10" fmtName="ODL-Text" ODLLogFilePath="{%ORACLE_BIPS_INSTANCE_LOGDIR%}/diagnostic.log"/>
<Writer implementation="CoutWriter" name="Global Output Logger"
writerClassId="2" />
<Writer implementation="EventLogWriter" name="Event Logger"
writerClassId="3" />
<Writer implementation="CrashWriter" name="CrashWriter"
writerClassId="4"
/>
</Writers>
<WriterClassGroups>
<WriterClassGroup name="All">1,2,3,4</WriterClassGroup>
<WriterClassGroup name="File">1</WriterClassGroup>
<WriterClassGroup name="Console">2</WriterClassGroup>
<WriterClassGroup name="EventLog">3</WriterClassGroup>
<WriterClassGroup name="Crash">4</WriterClassGroup>
</WriterClassGroups>
<Filters>
<FilterRecord writerClassGroup="Console" path = "saw" information="1" warning="31" error="31" trace="0" incident_error="32" />
<FilterRecord writerClassGroup="File" path = "saw" information="1" warning="31" error="31" trace="0" incident_error="32" />
<FilterRecord writerClassGroup="File" path="saw.mktgsqlsubsystem.joblog" information="1" warning="2" error="31" trace="0" incident_error="32"/>
<FilterRecord writerClassGroup="File" path="saw.httpserver.request"
information="16" warning="32" error="32" trace="0" incident_error="32"/>
<FilterRecord writerClassGroup="File" path="saw.httpserver.response"
information="16" warning="32" error="32" trace="0" incident_error="32"/>
</Filters>
</Logging>
</Server>

次の表は、構成階層内の各ノードの説明を示しています。

要素 属性 説明

Writers

なし

ライター構成が含まれます。

この構成は起動時にロードされます。

Writer

なし

ライターを構成します。

Writer

disableCentralControl

(オプション)このエントリがFusion Middleware Controlによって更新されないように指定します。デフォルト値はtrueです。

Writer

implementation

次の実装が定義されています。

  • FileLogWriter。ディスク・ファイルに書き込みます。

  • CoutWriter。標準出力に書き込みます。

  • EventLogWriter。Windowsイベント・ログまたはLinux syslogに書き込みます。

  • CrashWriter。Windowsのみの機能で、プレゼンテーション・サービスが特定のソース・ファイルと行番号からのログを試みると、クラッシュ・ダンプ・ファイルに書き込みます。

    ログ記録可能であっても回復可能ではないエラー(たとえば、NQTESTの失敗)に関する情報を得るために、本番環境で使用されます。

    ノート: サーバーが不安定な状態になる可能性があるため、この実装の使用には注意が必要です。この実装は、テスト・システムでごくまれに診断目的でのみ使用します。

    WindowsでCrashWriterを使用するには、適切なバージョンのdbghelp.dll(6.0.17.0以上)が必要です。

    適切なdbghelp.dllは、support/windows/system64にあります。

    このDLLをWINNT/system64またはmain/binディレクトリに配置します。

    登録は必要ありません。

Writer

name

ライターの一意の名前です。

Writer

writerClassId

1 - 10の範囲の整数値を指定します。この値は、ロギングを許可または禁止するために、フィルタで使用されます。

個々のライターはそれぞれ一意の値を持つ必要があり、その値が後でフィルタ構成で使用されます。

異なるライターが同じクラスIDを持つこともありますが、その場合、フィルタでそれらのライターを区別できません。

Writer

fmtName

(オプション)ログ・メッセージの形式を指定します。有効な値は次のとおりです。

  • デフォルト - 10g形式。識別の見出しを使用してメッセージを書式設定します。

  • ODL-TEXT。Oracle診断テキスト形式でメッセージを書式設定します。

  • ODL-XML。Oracle診断XML形式でメッセージを書式設定します。

この属性を設定しないと、ログ・メッセージはデフォルト形式で表示されます。デフォルト形式は、ファイル・ログ・ライターの場合は10g形式で、コンソールの場合はODL-TEXTです。

例は、「ログ・メッセージの形式例」を参照してください。

Writer(FileLogWriter固有の属性)

dir

ログ・ファイルが作成されるディレクトリを指定します。

Writer(FileLogWriter固有の属性)

ODLLogFilePath

Fusion Middleware Controlがログ・ビューアに表示するファイルを指定します。

Writer(FileLogWriter固有の属性)

maxFileSizeKb

ログ・ファイルの最大サイズをKB単位で指定します。

ファイル・サイズの上限に達するとファイルは閉じられ、新しいログ・ファイルが作成されます。

Writer(FileLogWriter固有の属性)

filePrefix

ログ・ファイルの接頭辞を指定します。

Writer(FileLogWriter固有の属性)

filesN

ログ・ファイルの最大数を指定します。

この値を超えると、最初のファイルが削除され、再び作成されます。ログ出力が起動し、最初のファイルの先頭に書き込みが実行されます。

Writer(EventLogWriter固有の属性)

winSource

ログに記録されるイベントのイベント・ログ・ソースを指定します。

Writer(CrashWriter固有の属性)

file

ダンプ・ファイル・パスを指定します。

Windowsの場合、ダンプ・ファイルはbin/coredumpsに作成され、プレゼンテーション・サービスは実行を続けます。

Writer(CrashWriter固有の属性)

line

ダンプ・ファイルの行番号です。

WriterClassGroups

なし

ライター・クラスの定義が含まれます。ライター・クラスは、ライター・クラスIDのグループです。

WriterClassGroup(クラスIDのカンマ区切りのリストを子テキストとして含む。)

name

WriterClassGroupの名前を指定します。

Filters

なし

フィルタ構成が含まれます。

FilterRecord

writerClassGroup

このレコードが適用されるライターのグループを指定します。WriterClassGroupは通常、WriterClassGroupsセクションであらかじめ定義されています。

FilterRecord

disableCentralControl

(オプション)このエントリがFusion Middleware Controlによって更新されないように指定します。デフォルト値はtrueです。

FilterRecord

path

ログ・ソース・パスを指定します。SOAP情報のロギングを有効にするには、次の値を入力します。

saw.httpserver.request.soaprequest

現在のフィルタ・レコードは、パスで識別されるソフトウェア・コンポーネントとそのすべてのサブコンポーネントに適用されます。

FilterRecord

information

対応するメッセージ・タイプの重大度を指定する整数が含まれます。

指定の値より重大度が低いメッセージのみが記録されます。

FilterRecord

warning

対応するメッセージ・タイプの重大度を指定する整数が含まれます。

指定の値より重大度が低いメッセージのみが記録されます。

FilterRecord

error

対応するメッセージ・タイプの重大度を指定する整数が含まれます。

指定の値より重大度が低いメッセージのみが記録されます。

FilterRecord

trace

対応するメッセージ・タイプの重大度を指定する整数が含まれます。

指定の値より重大度が低いメッセージのみが記録されます。

FilterRecord

incident_error

対応するメッセージ・タイプの重大度を指定する整数が含まれます。

指定の値より重大度が低いメッセージのみが記録されます。