3.4 ネットワーク自己回復性のテスト

Istioネットワーク自己回復性およびテスト機能を使用すると、障害リカバリを設定およびテストすることや、自己回復性のテストのために障害を注入することができます。こうした機能を動的に実行時に設定することで、サービス・メッシュ内のアプリケーションの自己回復性が向上します。このリリースで使用可能な、ネットワーク自己回復性およびテストの機能は次のとおりです。

  • タイムアウト: サイドカー・プロキシがサービスからの返信を待機する時間。仮想サービスを設定して、サービスごとに特定のタイムアウトを構成できます。HTTPリクエストに対するデフォルトのタイムアウトは15秒です。

  • 再試行: サイドカー・プロキシがサービスに接続するまでに許容される最初の接続失敗からの再試行の回数。仮想サービスを設定することで、サービスごとに再試行の回数を有効化して構成できます。デフォルトでは、再試行は許可されません。

  • 障害注入: 障害注入メカニズムを設定して、アプリケーションの障害リカバリをテストします。仮想サービスを設定することで、サービスへの障害注入を設定して障害を注入できます。遅延を設定することで、ネットワーク・レイテンシや過負荷状態のアップストリーム・サービスを模倣できます。また、中断を設定することで、アップストリーム・サービスのクラッシュを模倣することもできます。