Oracle® Key Vault
リリース・ノート
リリース18.3
F29499-01(原本部品番号:F26791-01)
2020年2月
リリース・ノートには、このリリースのOracle Key Vaultの新機能、最新の製品ソフトウェアおよびドキュメントのダウンロード方法、およびOracle Key Vaultの既知の問題の対処方法が記載されています。
1.1 Oracle Key Vaultのこのリリースの変更点
Oracle Key Vaultリリースでは、大規模な企業でOracle Key Vaultの使用を強化する新機能が導入されています。
- Oracle Cloud Marketplaceで使用可能なOracle Key Vault
このリリース以降では、Oracle Key Vaultをデプロイして、Oracle Cloud Infrastructure (OCI) VMコンピュート・インスタンスで実行できます。 - RESTfulサービスを使用してエンドポイント・グループと仮想ウォレットの名前を変更する機能
このリリースから、RESTfulサービスを使用してエンドポイント・グループと仮想ウォレットの名前を変更できます。
親トピック: リリース・ノート
1.1.1 Oracle Cloud Marketplaceで使用可能なOracle Key Vault
このリリース以降、Oracle Key Vaultをデプロイして、Oracle Cloud Infrastructure (OCI) VMコンピュート・インスタンスで実行できます。
この機能は、Oracle Cloud Marketplaceでクリックするだけでデプロイできるソフトウェアとして使用できます。このタイプのデプロイメントのもう1つの利点は、オンプレミスのインストールよりもOCIでのほうがプロビジョニングが合理化され、アプリケーションを高速に実行できることです。オンプレミスの場合、Oracle Key Vaultがインストールされているハードウェアを管理者が管理する必要があります。
親トピック: Oracle Key Vaultのこのリリースの変更点
1.1.2 RESTfulサービスを使用してエンドポイント・グループと仮想ウォレットの名前を変更する機能
このリリース以降、RESTfulサービスを使用してエンドポイント・グループおよび仮想ウォレットの名前を変更できます。
modify_endpoint_group_name
modify_wallet_name
親トピック: Oracle Key Vaultのこのリリースの変更点
1.2 Oracle Key Vaultのソフトウェアおよびドキュメントのダウンロード
最新バージョンのOracle Key Vaultのソフトウェアおよびドキュメントはいつでもダウンロードできます。
1.2.1 Oracle Key Vaultインストール・ソフトウェアのダウンロード
新規インストールの場合は、Software Delivery CloudからOracle Key Vaultソフトウェアをダウンロードできます。このパッケージは、Oracle Key Vaultのアップグレードには使用できません。既存のOracle Key Vaultデプロイメントからのアップグレードの場合、アップグレード手順を記載したreadme
ファイルを含んだMy Oracle Support WebサイトからOracle Key Vaultのアップグレード・ソフトウェアをダウンロードできます。
1.3.1 一般的な問題
この項では、Oracle Key Vaultに関する一般的な問題について説明します。
- HP-UXシステムで、SELECT FROM V$ENCRYPTION_KEYSを実行するとORA-28407が返されることがある
- OKV 12.2 BP1: 複数回ログインに失敗すると、ユーザーがロックされ、ログイン不能になる
- 問題の修正後もリストにOKVアラートが表示される
- Java Keystoreがokvutilユーティリティの-oオプションを使用してアップロードされた場合、秘密キーが上書きされない
- okvclient.oraの再読取り時にセッション・タイプ(「Persistent Cache」が「Enabled」か「Disabled」か)をリフレッシュする必要がある
親トピック: 既知の問題
1.3.1.1 HP-UXシステムで、SELECT FROM V$ENCRYPTION_KEYSを実行するとORA-28407が返されることがある
問題: HP-UXオペレーティング・システムで、長時間実行されているデータベース・プロセスまたはセッションで実行された次のような透過的データ暗号化(TDE)問合せで、ORA-28407 ハードウェア・セキュリティ・モジュール・エラーが検出されました
というエラーが発生することがあります。
SELECT * FROM V$ENCRYPTION_KEYS;
これは、PTHREAD_KEYS_MAX
設定によって制御されるプロセスごとのキーの合計数に関するシステムによる制限にプロセスが達したか、超過したため、システムがそれ以上スレッド固有のデータ・キーを作成できなかったためです。通常、PTHREAD_KEYS_MAX
は128
に設定されています。
回避策: データベース・セッションを切り替えて、TDE問合せを再実行します。セッションを切り替えることができない場合は、データベースおよびリスナーを開始する前に、PTHREAD_USER_KEYS_MAX
に16384
を設定します。
バグ番号: 28270280
親トピック: 一般的な問題
1.3.1.2 OKV 12.2 BP1: 複数回ログインに失敗すると、ユーザーがロックされ、ログイン不能になる
問題: 現在のパスワード・ポリシーでは、ユーザーがパスワードを連続して3回間違って入力した場合、ユーザー・アカウントが1日間ロックされます。このため、そのユーザーは24時間のロックアウト期間が経過した後にのみログインできます。
回避策: パスワードをメモし、安全に保管して参照できるようにします。
バグ番号: 23300720
親トピック: 一般的な問題
1.3.1.3 問題の修正後もリストにOKVアラートが表示される
問題: ユーザーがパスワードを変更した後でも、ユーザー・パスワードの期限切れのアラートが引き続き表示されます。
回避策: Oracle Key Vault管理コンソールで、「Reports」、「Configure Reports」の順に選択します。「User Password Expiration」オプションの選択を解除します。または、アラートを無視します。
バグ番号: 27620622
親トピック: 一般的な問題
1.3.1.4 Java Keystoreがokvutilユーティリティの-oオプションを使用してアップロードされた場合、秘密キーが上書きされない
問題: okvutil upload
コマンドの-o
オプションを使用して、Java keystore (JKS)またはJava Cryptography Extension keystore (JCEKS)をOracle Key Vaultサーバーにアップロードした場合、ユーザー定義のキーは上書きされません。
回避策: ウォレットから秘密キーを削除し、そのキーを再度アップロードします。
バグ番号: 26887060
親トピック: 一般的な問題
1.3.1.5 okvclient.oraの再読取り時にセッション・タイプ(「Persistent Cache」が「Enabled」か「Disabled」か)をリフレッシュする必要がある
問題: PKCS11_CONFIG_PARAM_REFRESH_INTERVALの導入により、長時間実行されているクライアント・プロセスはokvclient.ora
を定期的に再読込みして、それに従って自身を更新します。ただし、永続キャッシュが無効になっている(PKCS11_PERSISTENT_CACHE_TIMEOUTとPKCS11_PERSISTENT_CACHE_REFRESH_WINDOWが両方とも0に設定されている)パラメータのセットから、永続キャッシュを有効(PKCS11_PERSISTENT_CACHE_TIMEOUTまたはPKCS11_PERSISTENT_CACHE_REFRESH_WINDOWのいずれかがゼロ以外の値に設定されている)に変更する場合は、内部の状態が適切に更新されません。その結果、これらのプロセス(データベース・プロセスgen0
など)によって永続キャッシュへの格納を開始するキーは、常に失効し、使用できません。また、PKCS11_PERSISTENT_CACHE_FIRSTパラメータへの変更は、ウォレットを閉じて再度開くまで反映されません。
回避策: TDEウォレットを閉じて開きます。
バグ番号: 30724172
親トピック: 一般的な問題
1.3.2.1 このリリースのOKVサーバーにアップグレードされたプライマリ/スタンバイのペア解除が権限の問題で失敗することがある
ORA-48141: error creating directory during ADR initialization: [/var/lib/oracle/diag/rdbms/dbfwdb/dbfwdb/metadata_pv] ORA-48189: OS command to create directory failed
/var/lib/oracle/diag/rdbms/dbfwdb/dbfwdb/metadata_pv
ディレクトリに正しい権限が設定されていることを確認してください。
- sshを使用してユーザー
support
としてプライマリOracle Key Vaultシステムにログインします。$ ssh support@okv_instance_ip_address
root
ユーザーに切り替えます。support$ su - root
/var/lib/oracle/diag/rdbms/dbfwdb/dbfwdb/metadata_pv
ディレクトリの権限を確認します。root# ls -l /var/lib/oracle/diag/rdbms/dbfwdb/dbfwdb
出力は次のようになります。drwxr-xr-x 2 root oinstall 4096 Apr 24 22:01 metadata_pv
- 前述の例のようにディレクトリの所有者がユーザー
root
の場合は、次のコマンドを実行します。root# chown oracle:oinstall /var/lib/oracle/diag/rdbms/dbfwdb/dbfwdb/metadata_pv
ファイルをリストして、所有者がoracle
になったことを確認します。root# ls -l /var/lib/oracle/diag/rdbms/dbfwdb/dbfwdb
出力は次のようになります。drwxr-xr-x 2 oracle oinstall 4096 Apr 24 22:01 metadata_pv
バグ番号: 29693700
親トピック: アップグレードの問題
1.3.2.2 アップグレードする前にペア解除されたOKVシステムでは、DB_UNIQUE_NAMEをリセットする必要がある
問題: ペア解除される前はOracle Key Vault 12.2高可用性(現在はプライマリ-スタンバイ)構成の一部で、その後アップグレードされたOracle Key Vaultシステムでは、DB_UNIQUE_NAMEパラメータにDBFWDB_HA1またはDBFWDB_HA2が設定されています。このパラメータは、システムをクラスタ・モードに変換する前に、DBFWDBにリセットする必要があります。そうしないと、クラスタへのノードの追加に失敗します。
- sshを使用してユーザー
support
としてプライマリOracle Key Vaultシステムにログインします。$ ssh support@okv_instance_ip_address
root
ユーザーに切り替えます。support$ su - root
/var/lib/oracle/diag/rdbms/dbfwdb/dbfwdb/metadata_pv
ディレクトリの所有者およびグループを確認します。root# ls -l /var/lib/oracle/diag/rdbms/dbfwdb/dbfwdb
出力は次のようになります。drwxr-xr-x 2 root oinstall 4096 Apr 24 22:01 metadata_pv
- 前述の例のようにディレクトリの所有者がユーザー
root
の場合は、次のコマンドを実行します。root# chown oracle:oinstall /var/lib/oracle/diag/rdbms/dbfwdb/dbfwdb/metadata_pv
ファイルをリストして、所有者がoracle
になったことを確認します。root# ls -l /var/lib/oracle/diag/rdbms/dbfwdb/dbfwdb
出力は次のようになります。drwxr-xr-x 2 oracle oinstall 4096 Apr 24 22:01 metadata_pv
- ユーザー
oracle
に切り替えます。root# su oracle
- SQL*Plusを開始します。
oracle$ sqlplus / as sysdba
- 次の文を実行します。
show parameter db_unique_name;
DB_UNIQUE_NAME
がDBFWDB
以外である場合は、次のコマンドを実行します。alter system set db_unique_name='DBFWDB' scope=spfile; exit
root
ユーザーとして、次のコマンドを実行します。oracle$ service dbfwdb stop oracle$ service dbfwdb start
DB_UNIQUE_NAME
パラメータが変更されたことを確認します。SQL*Plusを開始します。oracle$ sqlplus / as sysdba
- 次の文を実行します。
show parameter db_unique_name
返される出力は次の出力と一致するはずです。NAME TYPE VALUE --------------------- ----------- ----------- db_unique_name string DBFWDB
バグ番号: 29696058
親トピック: アップグレードの問題
1.3.3.1 OKV 12.2 BP8: HAペアでのスイッチオーバー時に、監査証跡がリモートのsyslogに送信されない
説明: プライマリにsyslogが構成されている場合は、監査ログもsyslogに書き込まれます。スイッチオーバー時に、監査ログがsyslogに書き込まれないことがあります。これはスタンバイにsyslogが構成されていないためです。syslogはプライマリとスタンバイで別個に構成する必要があります。
回避策: スイッチオーバー後にスタンバイにsyslogを構成し、監査ログがsyslogに書き込まれるようにします。
バグ番号: 28790364
親トピック: プライマリ/スタンバイの問題
1.3.3.2 OKV 12.2 BP2: HAでのフェイルオーバーでSSHトンネル・ステータスが無効として表示される
問題: フェイルオーバー操作の後、新しいOracle Key Vaultプライマリ・サーバーでSSHトンネルの正しいステータスが表示されません。SSHトンネルが使用可能になったときに、SSHトンネルが無効として表示されます。ダッシュボードにもSSHトンネルの設定が失敗したことを警告するアラートが表示されます。これは、フェイルオーバー操作の後、同じサービス・エンドポイントとしてのデータベースに対してOracle Key Vaultが2つのSSHトンネルを確立しようとするためであり、間違ったステータスとなり、ダッシュボードにアラートが表示されます。サービス・エンドポイントとしてのデータベースへの2番目のSSHトンネルは、Oracle Key Vaultサーバーとサービス・エンドポイントとしてのデータベースの間の接続性に影響しません。サービス・エンドポイントとしてのデータベースへの最初のSSHトンネルは、フェイルオーバー後に機能して使用可能です。
回避策: フェイルオーバー後、新しいOracle Key Vaultプライマリ・サーバーでは、使用可能という正しいSSHステータスが表示され、サービス・エンドポイントとしてのデータベースに接続されます。サービス・エンドポイントとしてのデータベースでokvutil list
を使用して、SSHトンネルのステータスを確認することもできます。
バグ番号: 24679516
親トピック: プライマリ/スタンバイの問題
1.3.3.3 HA 12.2 BP5からペア解除し、新しいOKVサーバーに再度ペアリングしてもスタンドアロンと表示される
問題: Oracle Key Vault 12.2.0.5.0以降を実行しているペア解除されたOracle Key Vaultプライマリ・サーバーを新しくインストールされたOracle Key Vaultサーバーとペアリングした場合、「Primary-Standby」ページの「Current status」でサーバーがスタンドアロン・モードであると表示されます。スタンドアロン・ステータスは、プライマリ-スタンバイ構成が失敗したことを示します。プライマリ-スタンバイ設定が失敗するのは、プライマリ・サーバーのSSH構成が再度有効にされないためです。
回避策: Oracle Key Vaultが実行されているペア解除されたOracle Key Vaultプライマリ・サーバーをペアリングする前に、SSH構成を無効にして再度有効にします。プライマリ・サーバーをスタンバイ・サーバーとペア解除して、プライマリ・サーバーでプライマリ-スタンバイ構成を実行した後に、SSH構成を無効にして再度有効にする必要があります。
注意:
Oracle Key Vaultが実行されているペア解除されたOracle Key Vaultプライマリ・サーバーをペアリングする前に、他のすべてのブラウザ・インスタンスを閉じたことを確認します。バグ番号: 26617880
親トピック: プライマリ/スタンバイの問題
1.3.3.4 管理された停止がプライマリOKVで行われたときに、フェイルオーバーの問題が発生する
問題: プライマリ/スタンバイ・ペアのプライマリOracle Key Vaultノードでは、管理された停止が定期的に実行されます。たとえば、ユーザーが、管理コンソールの電源オフ・ボタンを押すか、端末から停止コマンドを実行して、停止を実行します。これが発生すると、フェイルオーバー操作は行われず、スタンバイOracle Key Vaultノードはプライマリ・サーバーとして引き継ぎません。これはプライマリOracle Key Vaultサーバーの/var/lock/subsys/dbfwdb
ファイルの存在によって予想できます。管理された停止時にプライマリにこのファイルが存在する場合、フェイルオーバーは行われません。存在しない場合は、フェイルオーバーが行われます。
プライマリでの電源喪失、データベースの障害などの他の状況では、このファイルが存在しているかどうかにかかわらず、フェイルオーバーは引き続き行われます。
回避策: スタンバイ・ノードが新しいプライマリ・ノードとして引き継がれるように管理された停止を実行する場合は、かわりにスイッチオーバーを実行します。
バグ番号: 29666606
親トピック: プライマリ/スタンバイの問題
1.3.3.5 プライマリおよびスタンバイが異なるRO制限モード構成の場合にHA設定が成功する
問題: プライマリ-スタンバイ構成を行うとき、一方のOracle Key Vaultサーバーで読取り専用制限モードが有効にされ、もう一方のOracle Key Vaultサーバーで無効にされている場合に、構成が成功します。プライマリ-スタンバイ・デプロイメントでは、この不一致は問題と混乱に繋がる場合があります。
回避策: Oracle Key Vault管理コンソールを使用して、両方のサーバーに同じ読取り専用制限モード状態が適用されていることを確認します。これを行うには、「System」タブを選択して、「Primary-Standby」を選択します。「Allow Read-Only Restricted Mode」オプションを選択します。その後、各サーバーにプライマリ-スタンバイ構成を適用します。
バグ番号: 26536033
親トピック: プライマリ/スタンバイの問題
1.3.4.1 OKVクラスタで複数のシステム障害が発生した後に、レプリケーションの再開が失敗することがある
問題: GoldenGateのバグ29624366が原因で、Oracle Key Vaultクラスタで複数のシステム障害が発生した後に、一部のノードからのレプリケーションの再開に失敗することがあります。特に、これが発生すると、GoldenGateのReplicatが終了し、GoldenGate証跡ファイルの新しい変更ログを処理できません。
回避策: そのようなReplicatの位置を手動で変更して、証跡ファイル内のエラーのあるレコードをスキップするか、障害の発生したOracle Key Vaultノードをクラスタから強制的に削除し、新しいノードを追加してそれに置き換えます。
バグ番号: 29700647
親トピック: マルチマスター・クラスタの問題
1.3.4.2 候補ノードに変換された後にOKVノードで変更されたシステム設定がコントローラ・ノードに反映されない
問題: Oracle Key Vaultノードが候補ノードに変換された後にシステム設定が変更され、コントローラ・ノードがその候補ノードの設定を最初に検証しようとして失敗した場合、更新された設定はコントローラ・ノードに反映されません。ペアリング・プロセスは、コントローラおよび候補ノードの両方で中断する必要があります。
回避策: なし。候補ノードに変換してクラスタに追加する前に、Oracle Key Vaultノードのシステム設定がクラスタの設定と一致していることを確認します。
バグ番号: 29430349
親トピック: マルチマスター・クラスタの問題
1.3.4.3 再起動後の読取り専用制限モードでの読取り/書込みノード
問題: 読取り/書込みノードを再起動すると、ノードまたはその読取り/書込みピアが読取り専用制限モードでスタックすることがあります。
回避策: ノードを再起動する際、ノードの読取り/書込みピア・ノードが一時的に読取り専用制限モードになるのは正常です。ただし、ノードの起動が完了するとすぐに、読取り/書込みピアは数分以内に読取り/書込みモードに戻ります。再起動されたノードは読取り専用制限モードで起動することがありますが、同様に数分以内に読取り/書込みモードに戻ります。ただし、ノードまたはその読取り/書込みピアが読取り専用制限モードのままになっていない場合、REDO送信がスタックしている可能性があります。読取り専用制限モードのままでノードを再起動すると修正できます。
バグ番号: 30589921
親トピック: マルチマスター・クラスタの問題
1.3.4.4 OGGに引き続き必要なアーカイブ・ログのRMANによる自動クリーン・アップ
問題: RMANは、高速リカバリ領域のアーカイブ・ログを自動的に管理します。通常の状況では、Oracle GoldenGateで引き続き必要とされているアーカイブ・ログはRMANによって削除されません。ただし、領域が不足すると、RMANは必要なアーカイブ・ログをクリーン・アップすることがあります。このようなアーカイブ・ログがクリーン・アップされると、現在のノードからノードの読取り/書込みピア・ノードを除いた他のすべてのノードへのレプリケーションが中断されます。Oracle Key Vaultでは、高速リカバリ領域の定期的なクリーン・アップを実行してこの問題を緩和しようとしますが、まれに、高速リカバリ領域が一杯になり、この問題が発生することがあります。
回避策: 高速リカバリ領域での領域不足の原因を特定し、問題を修正します。ディスク領域にタブを保持することで、高速リカバリ領域での領域不足を特定できます。高速リカバリ領域は、/var/lib/oracle/fast_recovery_area/
下にあります。
バグ番号: 30558372
親トピック: マルチマスター・クラスタの問題
1.3.4.5 MDNDよりも時間がかかる場合、Oracle Key Vaultでは有効化が終了しないようにする必要がある
問題: 「Maximum Disable Node Duration」時間制限より前にOracle Key Vaultノードを有効または無効にしたが、「Maximum Disable Node Duration」時間制限が失効する前に有効化が終了しない場合、クラスタ内の不一致の原因となるアーカイブ・ログおよび証跡ファイルのクリーン・アップが行われる可能性があります。この場合、有効化プロセスを終了させないでください。
回避策: 有効化を終了するのに「Maximum Disable Node Duration」期間より長くかかる場合、クラスタからノードを削除または強制削除します。
バグ番号: 30533066
親トピック: マルチマスター・クラスタの問題
1.3.4.6 12.2 BP4以前からのアップグレードの場合、クラスタに変換する前に証明書をローテーションする必要がある
問題: Oracle Key Vault 12.2 BP4から18.2までをOracle Key Vault 18.3にアップグレードしようとして、アップグレード前に新しい証明書を生成しない場合は、次のエラー・メッセージを受信します。
Failed to convert server to cluster node, detected use of weak signature algorithms in OKV server credentials. Please perform a certificate rotation operation before converting this server to a cluster node.
- Oracle Key Vault 12.2 BP4から12.2 BP10にアップグレードして、証明書ローテーション操作を実行します。
- Oracle Key Vault 12.2 BP10からOracle Key Vaultリリース18.3にアップグレードします。
バグ番号: 30673249
親トピック: マルチマスター・クラスタの問題
1.4.1 Oracle TDEとOracle Key Vaultの統合
使用しているOracle DatabaseのバージョンおよびTDEの機能によっては、スムーズな運用のためにOracleデータベースにパッチ適用する必要がある場合があります。
MOS-NOTEのドキュメントID 2535751.1を参照して、使用しているデプロイメントにデータベース・パッチが必要かどうかを確認します。
MOS-NOTEには、Oracle Key Vaultをキーストアとして使用するように構成されたOracle Database Transparent Data Encryption (TDE)機能の既知の問題がリストされています。このドキュメントには問題を解決するための修正もリストされており、Oracle Database TDEとOracle Key Vaultをよりスムーズに統合できます。問題は、不具合、簡略化された操作によるユーザーの負荷の軽減、またはTDEとOKVの統合の改善です。このドキュメントは、データベース管理者、およびOracle Key Vaultを使用してTDEマスター・キーを管理する担当のユーザーを対象としています。
親トピック: Oracle Key Vaultに関する考慮事項
1.4.2 レポートがマルチマスター・クラスタの監査レプリケーションの影響を受ける
ホームページのOracle Key Vaultのレポートおよび詳細は、Oracle Key Vault監査レコードから生成されます。監査レプリケーションがオフにされている場合、各ノードにはそのノードで行われた操作のレポートが表示されます。監査レプリケーションがオンにされている場合、各ノードにはクラスタのすべてのノードで行われた操作のレポートが表示されます。
監査レプリケーションをオフにして、Oracle Audit Vault and Database Firewall (AVDF)などのセキュリティ情報およびイベント管理(SIEM)ソリューションを使用して、すべてのノードから監査レコードを収集することをお薦めします。
親トピック: Oracle Key Vaultに関する考慮事項
1.4.3 マルチマスター・クラスタでの更新は単一インスタンスでの更新より遅い
マルチマスター・クラスタの更新ではオブジェクトの存在がチェックされることがあり、クラスタ内のすべてのノードがスキャンされて更新操作が遅くなります。時間はクラスタ内のノード数に比例して増加します。更新は完了までに数分かかることがあります。
TDEマスター暗号化キーの設定およびローテーションが、更新操作の例です。
親トピック: Oracle Key Vaultに関する考慮事項
1.5 サポートされるデータベースのバージョン
次のバージョンのOracle Databaseは、Oracle Key Vault 18.3でサポートされます。
- 互換性パラメータを11.2に設定したOracle DB 11.2
- 互換性パラメータを11.2に設定したOracle DB 12.1
- Oracle DB 12.2
- Oracle DB 18c
- Oracle DB 19c
親トピック: リリース・ノート
1.6 リリース18.3.0.0.0に含まれているクリティカル・パッチ更新
Oracle Key Vaultリリース18.3では、Oracle Database 18 (18.9 DB RU)の2020年1月のリリース・アップデート - 1月のリリース・アップデートを組み込むために、基盤となっているインフラストラクチャが更新されました。詳細についてはログインしてください。
https://www.oracle.com/security-alerts/cpujan2020.html
Oracle Key Vaultリリース18.3には、JavaおよびOracle Linux (OL)オペレーティング・システムのセキュリティおよび安定性に関する修正も含まれています。
親トピック: リリース・ノート
1.7 ドキュメントのアクセシビリティについて
Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWeb サイト(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc)を参照してください。
Oracleサポートへのアクセス
サポートをご契約のお客様には、My Oracle Supportを通して電子支援サービスを提供しています。詳細情報はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=infoか、聴覚に障害のあるお客様はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trsを参照してください。
親トピック: リリース・ノート
Oracle Key Vaultリリース・ノート, リリース18.3
F29499-01
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