add_target

Enterprise Managerでモニターするターゲットを追加します。指定されたターゲット・タイプは、管理エージェントで存在するかどうかと必要なプロパティがあるかどうか(ホスト・ターゲット・タイプの場合はユーザー名とパスワード、データベース・ターゲット・タイプの場合はログイン資格証明など)がチェックされます。ターゲット・タイプの必須プロパティは、このタイプの新しいターゲットを追加するときに指定する必要があります。

oracle_databaseターゲット・タイプでは、モニタリング資格証明とともにロールを指定する必要があります。ロールが通常の場合、ユーザー名はdbsnmpにする必要があります。それ以外の場合、ロールはSYSDBAにする必要があります。ユーザー名はSYSDBA権限を持つ任意のユーザーです。

ノート:

このVerbは、コンポジット・ターゲットには使用できません。Verbでは、親ターゲット(IASなど)と子ターゲット(OC4Jなど)の間のアソシエーションの追加がサポートされません。クラスタ・データベースを追加する前に、instancesオプションを使用してDBインスタンスを指定する必要があります。

標準モード

emcli add_target
      -name="name"
      -type="type"
      [-host="hostname"]
      [-properties="pname1:pval1;pname2:pval2;..."]
      [-separator=properties="sep_string"]
      [-subseparator=properties="subsep_string"]
      [-credentials="userpropname:username;pwdpropname:password;..."]
      [-input_file="parameter_tag:file_path"]
      [-display_name="display_name"]
      [-groups="groupname1:grouptype1;groupname2:grouptype2;..."]
      [-timezone_region="gmt_offset"]
      [-monitor_mode="monitor_mode"]
      [-instances="rac_database_instance_target_name1:target_type1;..."]
      [-monitoring_cred="HostCredsPriv;host;HostCreds;HostUserName;foo;..."]      [-access_point_name="ap_name"]      [-access_point_type="ap_type"]

[ ]  indicates that the parameter is optional

オプション

  • name

    ターゲット名。名前には、コロン(:)、セミコロン(;)、先行または後続の空白を使用できません。

  • type

    ターゲット・タイプ。標準のターゲット・タイプには、hostoracle_databaseoracle_apacheoracle_listenerおよびoracle_emdが含まれます。自分の環境で使用可能なすべてのターゲット・タイプを確認するには、$AGENT_HOME/sysman/admin/metadataディレクトリをチェックしてください。メタデータ・ファイル(XML)は、各ターゲット・タイプに存在します。

  • host

    このターゲット・インスタンスのデータを収集する管理エージェントを実行しているシステムのネットワーク名。

  • properties

    ターゲット・インスタンスのプロパティの名前と値のペア(prop_name:prop_valueなど)のリスト。nameは、ターゲット・タイプのメタデータ定義で識別されます。このファイルで定義されている名前と完全に一致する必要があります。メタデータ・ファイルは、$AGENT_HOME/sysman/admin/metadataにあります。

    ノート:

    このverbは、グローバルなターゲット・プロパティの設定をサポートしていません。ターゲット・プロパティを設定するには、set_target_property_valuesを使用することをお薦めします。

  • separator=properties

    -propertiesの値で、名前と値のペアを区切る文字列デリミタを指定します。デフォルトのセパレータ・デリミタは「;」です。

    separatorオプションの詳細は、「-input_fileの構文ガイドライン」を参照してください。

  • subseparator=properties

    -propertiesオプションの値で、各名前と値のペアの名前と値を区別する文字列デリミタを指定します。デフォルトのセパレータ・デリミタは「:」です。

    subseparatorオプションの詳細は、「-input_fileの構文ガイドライン」を参照してください。

  • credentials

    ターゲット・インスタンスのモニタリング資格証明(名前と値のペア)。nameは、ターゲット・タイプのメタデータ定義で資格証明プロパティとして識別されます。credentialsは、ターゲットのメタデータ・ファイルの定義とまったく同じように指定する必要があります。メタデータ・ファイルは、$AGENT_HOME/sysman/admin/metadataにあります。

  • input_file

    -credentialsオプションとともに使用すると、パスワードなどの特定のターゲットのモニタリング資格証明の値を別のファイルで格納できます。-input_fileでは、タグとローカルのファイル・パス間のマッピングを指定します。タグは、-credentialsオプションの特定のモニタリング資格証明のかわりに指定します。タグにはコロン(:)とセミコロン(;)は使用できません。

    input_fileオプションの詳細は、「-input_fileの構文ガイドライン」を参照してください。

  • display_name

    Enterprise Manager Cloud Controlコンソールに表示されるターゲット名。

  • groups

    このターゲット・インスタンスが属するグループの名前と値のペアのリスト。groupname:grouptype;groupname2:grouptype2という書式に従います。

  • timezone_region

    このターゲット・インスタンスのGMTオフセット。(-7または-04:00の書式を使用。)

  • monitor_mode

    0、1、または2。デフォルトは0です。1はOMSを介したモニタリング、2はエージェントを介したモニタリングを指定します。

  • instances

    RACデータベース・ターゲットに含まれるRACデータベース・インスタンスの名前と値のペアのリスト。クラスタ・データベースを追加する前にデータベース・インスタンス・ターゲットを追加する必要があります。

  • force

    同名のターゲットが存在する場合でもターゲットを強制的に追加します。ターゲットのプロパティを最新の入力で更新します。

  • timeout

    コマンドがターゲットをエージェントに追加するまでに待機する秒数。デフォルトは10分です。

  • monitoring_cred

    このターゲットに設定されているモニタリング資格証明を設定します。

  • Separator=monitoring_cred

    -monitoring_credオプションの値で、名前と値のペアを区切る文字列デリミタを指定します。デフォルトのセパレータ・デリミタは「;」です。

  • サーバー検出

    サーバー検出には次の構文を使用します。
    emcli add_target
         -name=${TARGET_NAME} 
         -type=oracle_si_server_map  
         -host=${AGENT_HOST} 
         -access_point_name=${TARGET_NAME_AP} 
         -access_point_type='oracle_si_server_ilom'  
         -properties='dispatch.url=ilom-ssh://${TARGET_IP}:22'
         -subseparator=properties='=' 
         -monitoring_cred='ilom_creds_set;oracle_si_server_ilom;ilom_
             creds;username:${USERNAME};password:${PASSWORD}' 
         -monitoring_cred='ssh_creds_set;oracle_si_server_ilom;ssh_
             creds;username:${USERNAME};userpass:${PASSWORD}'
    
  • subseparator=monitoring_cred

    -monitoring_credオプションの値で、各名前と値のペアの名前と値を区別する文字列デリミタを指定します。デフォルトのセパレータ・デリミタは「:」です。

  • access_point_name

    特定のサーバー・ターゲットにタグ付けされる、追加するアクセス・ポイント・ターゲットの名前。

  • access_point_type

    特定のサーバー・ターゲットにタグ付けされる、追加するアクセス・ポイント・ターゲットのタイプ。

例1

次の例では、databaseという名前を指定して、oracle_databaseターゲットを追加します。資格証明の指定方法に注意してください。名前と値のペアの名前はoracle_databaseメタデータ・ファイルから使用されます。そのファイルで使用されている名前と完全に一致する必要があります。これは、プロパティ名にも適用されます。次の例では、データベース・ターゲットの最小限の必須の資格証明とプロパティを使用しています。

emcli add_target
      -name="database"
      -type="oracle_database"
      -host="myhost.us.example.com"
      -credentials="UserName:dbsnmp;password:dbsnmp;Role:Normal"
      -properties="SID:semcli;Port:15091;OracleHome:/oracle;
       MachineName:smpamp-example.com"
      -groups="Group1:group;Group2:group"

例2

次の例では、スタンドアロンOracle HTTP Serverを追加します。

emcli add_target 
      -host=test.mycompany.com 
      -name=test13c 
      -type=oracle_apache    
      -properties=
"OracleHome->/scratch/smariswa/test13c|ConfigPath->/scratch/user1/test13c/user_projects/domains/test1213_domain/config/fmwconfig/components/OHS/ohs1|EMTargetType->oracle_apache|OracleInstance->na|compVersion->na|LifeCycleMBeanName->na|OPMNMBeanName->na| monMode->na|ProxyMBeanObjectName->na|ServerNames->na|CanonicalPath-> /instance1/ohs1/|HTTPMachine->blr2201947.mycompany..com|HTTPPort->7778|version->13.1|NMUser->weblogic|NMPwd->welcome1" -separator=properties="|" -subseparator=properties="->"

例3

次の例では、databaseという名前を指定して、oracle_databaseターゲットを追加します。資格証明の指定方法に注意してください。名前と値のペアの名前はoracle_databaseメタデータ・ファイルから使用されます。そのファイルで使用されている名前と完全に一致する必要があります。これは、プロパティ名にも適用されます。次の例では、データベース・ターゲットの最小限の必須の資格証明とプロパティを使用しています。

emcli add_target
      -name="database"
      -type="oracle_database"
      -host="myhost.us.example.com"
      -credentials="UserName:dbsnmp;password:dbsnmp;Role:Normal"
      -properties="SID:semcli;Port:15091;OracleHome:/oracle;
       MachineName:smpamp-example.com"
      -groups="Group1:group;Group2:group"

例4

次の例では、ユーザーrootおよびパスワードadmin123を使用して、ターゲットIP 10.133.245.231にあるサーバーILOM_SPARCを検出します。

emcli add_target
      -name=ILOM_SPARC 
      -type=oracle_si_server_map  
      -host=`hostname`.mycompany.com 
      -access_point_name='ILOM_SPARC_AP' 
      -access_point_type='oracle_si_server_ilom'  
      -properties='dispatch.url=ilom-ssh://10.133.245.231:22' 
      -subseparator=properties='=' 
      -monitoring_cred='ilom_creds_set;oracle_si_server_ilom;ilom_
          creds;username:root;password:admin123'
     -monitoring_cred='ssh_creds_set;oracle_si_server_ilom;ssh_
          creds;username:root;userpass:admin123'

例5

次の例では、"TARGET_NAME."という名前のApache Tomcatバージョン8ターゲットを追加します。

emcli add_target 
		-name="TARGET_NAME" 
		-type="tomcat" 
		-host="XYZ.oracle.com"
		-properties="Host:XYZ.oracle.com;JMXPort:65432;JMXProtocol:rmi;JMXService:jmxrmi;
			VersionCategory:8;SSLTrustStore:AGENT_HOME/agent_inst/sysman/config/montrus t/AgentTrust.jks"
		-credentials="JMXUserName:adminUser1;JMXPassword:password1;SSLTrustStorePassword:welcome"