事前定義済テンプレートを使用したダッシュボードの作成

Oracle Enterprise Manager App for Grafanaには、事前定義済のダッシュボード・テンプレートのセットが付属しています。このテンプレートを使用すると、ゼロから開発を始めることなく、新しいGrafanaダッシュボードを作成できます。

使用可能なテンプレートおよびサンプル・ダッシュボードを表示するには:

  1. 「ダッシュボード」メニューから「管理」を選択します。
    「Dashboards」メニュー。

    使用可能なダッシュボード・サンプルとテンプレートのすべてが表示されます。

  2. 目的に適ったテンプレートをクリックして、テンプレートの使用を開始します。

重要: テンプレートに変更を加える前に、「Save As」をクリックしてテンプレートのクローンを作成してください。クローンを作成しないと、すべての変更内容が失われます。

使用上のヒント

テンプレート変数

ダッシュボードは、次の表に示す変数のセットによって、特定のEnterprise Managerの情報を継承します。

表5-1 Grafana-Enterprise Managerの変数

変数 定義
$oem_gf_emsite Enterprise Managerサイト
$oem_gf_target_type ターゲット・タイプ
$oem_gf_target_name ターゲットの名前
$oem_gf_metricgroup メトリック・グループ
$oem_gf_metric 前述のメトリック・グループで定義されたメトリック
$oem_gf_named_credential ターゲットの名前付き資格証明

テンプレート・ダッシュボードのクローンの作成時に、ダッシュボードは自動的にテンプレート変数を継承します。継承される変数は、クローン元のテンプレート・ダッシュボードに基づいて$oem_gf_target_type$oem_gf_target_name$oem_gf_emsite$oem_gf_named_credentialのうちの1つ以上になります。

クエリー・ビルダー・レベルの変数があり、それぞれがドロップダウン($oem_gf_target_type$oem_gf_target_name$oem_gf_metricgroup$oem_gf_metric$oem_gf_named_credential)にタグ付けされています。この変数は、ダッシュボード・レベルのテンプレート変数が作成されなかった場合に使用できます。

次の例は、SQL問合せでテンプレート変数を参照する方法を示しています。

select <col1>, <col2>
from <table>
where target_type = $oem_gf_target_type
and target_name in ( $oem_gf_target_name )

変数のスコープ

変数のスコープは、使用される変数の優先順位で決まります。

優先順位のルールは、次のとおりです。

  1. ダッシュボード・レベルのスコープは、クエリー・ビルダー・レベルのスコープよりも常に優先されます。
  2. $oem_gf_target_typeのテンプレート変数がない場合、$oem_gf_target_nameはダッシュボード・レベルでは使用できません。その値は、問合せレベルのスコープの値に置き換えられます。
  3. クエリー・ビルダーのスコープにテンプレート変数が存在しない場合。その変数は、空の文字列に置き換えられます。
  4. クエリー・ビルダー・レベルの変数のスコープは、「Queries」タブのみです。