24 移行されたデータベースのパフォーマンスの分析
データベースを移行すると、SQL文の実行計画が変更され、SQLのパフォーマンスに重大な影響が生じてパフォーマンスが低下する可能性があります。SQLパフォーマンス・アナライザでは、これらの問題を確認して修正できます。Oracle Cloudに移行すると、データベース・ワークロードが実行されているプラットフォームが変更されます。Oracle Cloud Infrastructureは、データベース・ワークロードを実行するための高パフォーマンスのプラットフォームを提供します。
SQLパフォーマンス・アナライザ(SPA): SQL文ごとのパフォーマンスの相違を識別することで、変更がSQLワークロードに与える全体的な影響を評価するプロセスを自動化します。変更によるワークロード・パフォーマンスへの最終的な影響を示すレポートが表示されます。パフォーマンスの低下したSQL文については、SQLパフォーマンス・アナライザによって、適切な実行計画の詳細とチューニング推奨事項も提供されます。その結果、エンド・ユーザーが影響を受ける前に、望ましくない結果を修正できます。さらに、時間とコストを節約しながら、移行が最終的に改善につながることを検証できます。
ソース・データベースからのSQLおよび関連する実行メタデータを含むSQLチューニング・セット(STS)を移行プロシージャに渡すことができます。SPAタスクが作成され、これを使用して移行によるSQLパフォーマンスの変更を比較できます。
Autonomous Databaseによって提供される即時利用可能なパフォーマンス管理を使用する必要がある場合、データベース移行ワークベンチに、索引を無効にしてパフォーマンスを検証するオプションが用意されています。つまり、索引を無効にして、Autonomous Databaseでパフォーマンス・チューニングを処理するように選択できます。詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』の自動索引の管理に関する項を参照してください。
移行分析の表示
データベース移行ワークベンチを使用して特定の移行の分析を表示するには、次のステップに従います。- 移行アクティビティ・ダッシュボードにナビゲートします。
- 移行アクティビティ表内で、レビュー対象の最近完了した移行アクティビティを探します。
- 分析する特定の移行アクティビティの左端にある「アクション」メニューをクリックし、「分析の表示」をクリックします。
- 「分析の表示」ダッシュボード画面では、次の3つの主なステップから結果を分析できます。
- 検証: 移行前チェックの結果を表示します。
- エクスポート: エクスポートに成功したデータベース・オブジェクトと失敗したデータベース・オブジェクトの量が表示されます。
- インポート: インポートに成功したデータベース・オブジェクトと失敗したデータベース・オブジェクトの量が表示されます。
REST APIおよびEM CLIでの移行分析の表示
移行後にSPAレポートを表示するには、次を使用します。ノート:
POST
は、OMSでホストからファイルをプルする場合に使用できます。ホストは、Enterprise Managerで検出される必要があります。
POST
URI/em/websvcs/restful/db/migration
ヘッダーContent-Type: application/json
Authorization: Basic
{
"action": "SPA_REPORT",
"executionId": "<Execution ID>",
"reportType": "html/text/active/xml",
"reportLevel": "typical/all",
"reportSection": "ALL/BASIC"
"indexes": "YES/NO"
}
レスポンスは次の形式になります。{
"report": "<Content of the SPA Report>"
}
特定のアクティビティを分析するには、次を使用します。POST
URI/em/websvcs/restful/db/migration
ヘッダーContent-Type: application/json
Authorization: Basic
{
"action": "ANALYZE_ACTIVITY",
"executionId": "<Execution_ID>"
}
EM CLIで移行分析およびSPAレポートを表示するには、次のコマンドを使用します。emcli migrate_db
-file="/home/migrations/Analyze_Migration.JSON"
Analyze_Migration
には、REST操作からのJSONペイロードが含まれています。{
"action": "SPA_REPORT",
"executionId": "<Execution ID>",
"reportType": "html/text/active/xml",
"reportLevel": "typical/all",
"reportSection": "ALL/BASIC"
"indexes": "YES/NO"
}
{
"action": "ANALYZE_ACTIVITY",
"executionId": "<Execution_ID>"
}