- Oracle Private Cloud Applianceのモニタリング
- Oracle Private Cloud Applianceの検出
- Oracle PCAへの管理エージェントのインストール
Oracle PCAへの管理エージェントのインストール
Enterprise ManagerでOracle Private Cloud Appliance (PCA)を検出する前に、先にアプライアンスを準備し、管理エージェントをインストールする必要があります。次のステップを実行して、Oracle PCAを適切に構成します。
root
アカウントを使用して、Oracle PCAラックの両方の管理ノードで、oracle
ユーザーのパスワードを既知のパスワードに変更します。passwd oracle
- VIPとEnterprise ManagerパブリックIPが両方の管理ノードの
/etc/hosts
ファイル内、およびEnterprise Managerホストにあることを確認します。YOUR.VIP vip-host1.example.com vca1-vip-vip YOUR.EMIP em-host1.example.com em01
- アクティブ管理ノードで、
oracle
ユーザーを使用して、共有NFSディレクトリにエージェント・ディレクトリを作成します。共有nfs
ディレクトリは可用性とフェイルオーバーのために必要です。mkdir /nfs/shared_storage/oemagent chown oracle:dba /nfs/shared_storage/oemagent
ノート:
- デフォルトでは、Enterprise Managerのエージェント・ポート3872が、Oracle PCAソフトウェアによってあらかじめ設定されています。エージェントのプッシュに、このデフォルトEnterprise Managerエージェント・ポート3872を使用する場合、このステップは不要です。Enterprise Managerエージェントにデフォルト以外のポートを使用する場合は、スタンバイ管理ノードでこのステップを実行する必要があります。
- Oracle PCA管理ノード設定では3872がデフォルトになっているため、エージェント・ポートがデフォルト・ポート(3872)と異なる場合は、そのポートを使用できるようにファイアウォールを構成する必要があります。
root
ユーザーとして次のコマンドを実行して、ファイアウォールでEnterprise Managerエージェント・ポートを開きます。ステップ5でエージェントをプッシュするときも、必ず同じポートを選択してください。PCA 2.4.4以上の場合:firewall-cmd --add-port <agent_port>/tcp --permanent firewall-cmd --reload
PCA 2.4.3以下の場合:
ここで、iptables -I INPUT <line_num> -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport <agent_port> -j ACCEPT
line_num
は、すべてのトラフィックをブロックするルールの前の任意の行番号です。line_num
値を取得するには、root
ユーザーとして次のコマンドを実行します。service iptables save service iptables reload
- Oracle Management Server (OMS)から管理エージェントをプッシュします。Enterprise Manager Cloud Controlで、次の操作を実行します。
- 「設定」メニューから、「ターゲットの追加」、「ターゲットの手動追加」の順に選択します。
- 「ターゲットの手動追加」ページの「ホスト・ターゲットの追加」エリアで、「ホストにエージェントをインストール」をクリックします。ホストの追加ウィザードが開きます。
- ホストとプラットフォームを追加します。このページで「追加」をクリックして、「手動」を選択します。「ホスト」フィールドにホスト名(完全修飾)を入力します。この名前は、エージェントをデプロイするOracle PCAラックの完全修飾仮想IPホスト名である必要があります。「プラットフォーム」メニューから、「Linux x86-64」を選択します。「次へ」をクリックします。
- 「インストールの詳細」ページで、次の情報を入力します。
- インストールのベース・ディレクトリ:
/nfs/shared_storage/oemagent
- インスタンス・ディレクトリ:
/nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst
(この値は、「インストールのベース・ディレクトリ」に基づいて自動的に決定されます) - 名前付き資格証明:
<agent_username>
ノート:
資格証明を追加するのが初めての場合は、追加アイコン()が表示されます。エージェント・ユーザーの資格証明(oracle
とそのパスワードなど)の入力を求めるダイアログ・ボックスで、このアイコンをクリックします。上のステップ1でパスワードを設定した
oracle
の名前付き資格証明を作成します。作成した資格証明と、すでにEnterprise Managerに追加されている他の資格証明を選択できるようになります。Enterprise Managerの既存インストールの場合、ユーザーはすでにOracle PCAの検出に必要な資格証明を選択できるようになっている可能性があります。
このroot権限フィールドは、Enterprise Manager 13.3の「名前付き資格証明」と「権限委任設定」の間にあります。
- 権限委任設定: デフォルトのままにします。デフォルトでは、このフィールドは
/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%
となっています。 - ポート: デフォルトでは、このフィールドは
3872
です。デフォルトのポート3872
を使用していない場合は、必ずポート番号を指定してください。 - インストール前スクリプト: このフィールドは空白のままにします。
- インストール後スクリプト: このフィールドは空白のままにします。
- 追加パラメータ: このフィールドは空白のままにします。
フィールドの設定がすべて済んだら、「次」をクリックします。
- インストールのベース・ディレクトリ:
- 「確認」ページで、ホスト情報の詳細を確認します。「エージェントのデプロイ」をクリックします。
ノート:
権限のないユーザーとしてのエージェントのインストール中に、ユーザー・インタフェースに警告が表示され、rootユーザーとして権限のスクリプトを手動で実行する必要があることが示されます。すべてのホストを続行を選択し、エージェント・インストールが完了したら、次の権限スクリプトをOracle PCAアクティブ管理ノードでroot
ユーザーとして実行します。/nfs/shared_storage/oemagent/agent_13.4.0.0.0/root.sh
/u01/app/oraInventory/orainstRoot.sh
詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための汎用前提条件を満たすを参照してください。
- アクティブ管理ノードで、
oracle
ユーザーとして次のコマンドを実行してemdプロパティAgentListenOnAllNICs
をfalseに設定します。/nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl setproperty agent -name "AgentListenOnAllNICs" -value "false"
- アクティブ管理ノードで、
oracle
ユーザーとして次のコマンドを実行します。/nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl setproperty agent -allow_new -name _disableLoadDPFromCache -value true
- Kubernetesサービスを使用する場合は、アクティブ管理ノードで、
oracle
ユーザーとして次のコマンドを実行します。/nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl setproperty agent -name preferIPv6Addresses -value false
root
アカウントを使用して、次のエージェント・インストール・ファイルをパッシブ管理ノードにコピーします(この例では、ovcamn06r1
がパッシブです)。scp /etc/init.d/gcstartup root@ovcamn06r1:/etc/init.d/ rsync -og /etc/oragchomelist root@ovcamn06r1:/etc/oragchomelist rsync -rog /u01/app/oraInventory/ oracle@ovcamn06r1:/u01/app/oraInventory/
- アクティブ管理ノードで、
root
アカウントを使用して、gc rc.d
リンクをすべて削除します(起動時にエージェントを起動しない)。for x in `find /etc/rc.*/rc* | grep gcstart`; do rm $x; done
- エージェントのemctlコマンドから
oracle
として、アクティブ管理ノードでEnterprise Managerエージェントを再起動します。/nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl stop agent /nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl start agent