@DISCOUNT

Essbaseの@DISCOUNT計算関数は、割り引かれたキャッシュ・フローを返します。

この関数は、範囲の最初の期間から割引額が見つかる期間まで、指定されたレートで割引される値を計算します。同じ期間内で回答が返されます。この方法で、複数の値の割引された額を同時に算出できます。

構文

@DISCOUNT (cashMbr, rateMbrConst [, XrangeList])

パラメータ

cashMbr

XrangeListの最後の期間から現在の期間まで割引する値を表すメンバー仕様。

rateMbrConst

メンバー仕様、変数名、または定数値を提供する数式。この値は、cashMbrが割引される期間ごとのレートを表します。これは10進値であり、割合ではありません。

XrangeList

割引が計算される期間を指定するオプションのパラメータ。範囲が指定されない場合、Essbaseは、時間としてタグ付けされたディメンションのレベル0メンバーを使用します。

有効なメンバー名、メンバー名のカンマ区切りリスト、ディメンション間メンバー、またはメンバー・セット関数か範囲関数(@XRANGEを含む)からの戻り値にできます。

rangeListXrangeListについて詳しくは、範囲リスト・パラメータ範囲と財務関数トピックで参照してください。

ノート

財務関数が値を返すことはありません。むしろ、指定された範囲に基づいて内部的に一連の値を計算します。

次の例では、Cashの値をCredit Rateのレートで割り引き、その結果を各会計年度のDiscount Amountに配置します。

"Discount Amount" = @DISCOUNT(Cash,"Credit Rate",FY1999:FY2002,FY2003);

この例では、次のレポートが作成されます:

                    FY1999  FY2000  FY2001  FY2002  FY2003
                    ======  ======  ======  ======  ======                        
Cash                  0.00    0.00 1000.00 1000.00    0.00
Credit Rate           0.00    0.00    0.05    0.05    0.00
Discount Amount        #MI     #MI  863.84  822.70    #MI        

次の例では、YearディメンションがSample Basicに追加されていることを前提としています。多次元範囲を使用して割引を計算します。

FIX ("100-10", "New York")
"Discount Amount" = @DISCOUNT(Cash,"Credit Rate",@XRANGE("2011"->"Sep", "2012"->"Mar"));
ENDFIX

前述の計算は、XrangeListで指定した次の多次元範囲で実行されます。


2011->Sep
2011->Oct
2011->Nov
2011->Dec
2012->Jan
2012->Feb
2012->Mar