差異の計算
Essbaseキューブの差異を計算する例として、予算値と実績値の差異のパーセンテージの計算を検討します。1つまたは2つのパスを使用して計算できます。
VarianceおよびVariance %が動的計算、2パス・メンバーとしてタグ付けされているアウトラインを次に示します。
図24-1 ScenarioディメンションのVarianceおよびVariance %

デフォルト計算では、Essbaseによって、MarketディメンションとProductディメンションの値が集約されます。パーセンテージ値は正しく集約されないため、デフォルトの計算後にVariance %の式を再計算する必要があります。
Variance %は、動的計算、2パス・メンバーとしてタグ付けされているため、取得時にEssbaseによってVariance %値が動的に計算されます。動的計算によって、正しくない値が正しく計算されたパーセンテージで上書きされます。
Variance %を動的計算、2パス・メンバーとしてタグ付けしない場合は、次の計算スクリプト(高機能計算がオンになっている(デフォルト)ことを前提とする)を使用して、デフォルト計算を実行し、Variance %に対する式を再計算します。
CALC ALL;
SET UPDATECALC OFF;
SET CLEARUPDATESTATUS AFTER;
"Variance %";
Essbaseでは、次のアクションを実行します。
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キューブのデフォルト計算を実行します(CALC ALL)。
または、計算スクリプトを使用しないでデフォルトの計算を実行することもできます。
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高機能計算をオフにします(SET UPDATECALC OFF)。
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差異計算がキューブの部分的な計算であっても、計算スクリプトの差異式によって計算されたブロックにクリーンのマークを付けます(SET CLEARUPDATESTATUS AFTER)。
デフォルトでは、データ・ブロックは、フル計算が実行された後にのみ、クリーンとしてマークされます。
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キューブを一巡してVariance %の式を計算します。