非セキュア・ストアのデプロイ

『概要ガイド』と『管理者ガイド』には、セキュア・アクセスが不要なOracle NoSQL Databaseストアをデプロイおよび構成するための複数の異なる方法が示されています。便宜上、この付録では、このようなストアをデプロイおよび構成するために実行できるステップの1つについて説明します。ここに示した手法を使用するか、概念ガイドや管理者ガイドに示した手法のいずれかを使用するかにかかわらず、このドキュメントに示したサンプルを非セキュア環境で実行するには、非セキュア・ストアをデプロイおよび構成する必要があります。次に示す各ステップでは、次のことを前提とします。

Oracle NoSQL Databaseディストリビューションは、ディレクトリ/opt/oracle/kv-ee内にインストールされています。
example-storeというストアが3つのホストにデプロイされています。
それぞれのホスト名は、kv-host-1、kv-host-2およびkv-host-3です。
ポート5000をリスニングする管理サービスが、3つのホストのそれぞれにデプロイされています。
ストアによって管理されるシャードの内容は、ホストkv-host-1ではストレージ・ディレクトリ/u01/nosql/sn1/data、ホストkv-host-2では/u02/nosql/sn2/data、ホストkv-host-3では/u03/nosql/sn3/dataの下にあります。

前述の前提のもとに、非セキュア・ストアは次のステップに従ってデプロイできます。この所定の前提による各項目は、対象の環境に固有の相応する値に置き換える必要があります。

各ストレージ・ノード(SN)の構成ファイルの生成

各ホスト(kv-host-1、kv-host-2、kv-host-3)にログインして、それぞれのコマンドラインで次に示すようなコマンドを入力します。

On kv-host-1:
java -jar /opt/oracle/kv-ee/lib/kvstore.jar \
    makebootconfig \
    -root /u01/nosql/sn1/kvroot \
    -config config.xml \
    -port 5000 \
    -host kv-host-1 \
    -harange 5002,5007 \
    -num_cpus 0 \
    -memory_mb 200 \
    -capacity 1 \
    -storagedir /u01/nosql/sn1/data \
    -storagedirsize 10000000 \
    -store-security none

On kv-host-2:
java -jar /opt/oracle/kv-ee/lib/kvstore.jar \
    makebootconfig \
    -root /u02/nosql/sn2/kvroot \
    -config config.xml \
    -port 5000 \
    -host kv-host-2 \
    -harange 5002,5007 \
    -num_cpus 0 \
    -memory_mb 200 \
    -capacity 1 \
    -storagedir /u02/nosql/sn2/data \
    -storagedirsize 10000000 \
    -store-security none

On kv-host-3:
java -jar /opt/oracle/kv-ee/lib/kvstore.jar \
    makebootconfig \
    -root /u03/nosql/sn3/kvroot \
    -config config.xml \
    -port 5000 \
    -host kv-host-3 \
    -harange 5002,5007 \
    -num_cpus 0 \
    -memory_mb 200 \
    -capacity 1 \
    -storagedir /u03/nosql/sn3/data \
    -storagedirsize 10000000 \
    -store-security none

ストアを構成する各ホストでのストレージ・ノード・エージェント(SNA)の起動

各ホストのコマンドラインから、次のようなコマンドを入力します。

nohup java -jar /opt/oracle/kv-ee/lib/kvstore.jar start \
    -root /u0<n>/nosql/sn<n>/kvroot -config config.xml &

このトークン<n>は、前述のコマンドを実行した特定のホストに関連付けられた整数に対応します。

非セキュア・ストアの構成およびデプロイ

ストアを構成するノードのいずれかにネットワーク接続できるホストのコマンドラインから、ブート・ストレージ・ノード・エージェント(ブートSNA)に接続されているストアの管理コマンドライン・インタフェース(管理CLI)に移行するために次のコマンドを入力します。

ノート:

このコマンドを実行するノードは、ネットワーク接続とOracle NoSQL Databaseのインストールのみが必要です。そのため、この要件を満たしている別のノードからコマンドを実行してもかまいませんが、ストアを構成するノード(kv-host-1、kv-host-2またはkv-host-3)はいずれもデフォルトで管理CLIを起動する要件を満たしているため、それらのホストからコマンドを実行することもできます。

java -jar /opt/oracle/kv-ee/lib/kvstore.jar runadmin \
    -helper-hosts kv-host-1:5000,kv-host-2:5000,kv-host-3:5000

管理CLIの起動後に、次の2つのどちらかの方法でストアをデプロイできます。最初に、管理CLIのコマンド・プロンプトで、次の各コマンドを順次入力します。

configure -name example-store
plan deploy-zone -name zn1 -rf 3 -wait

plan deploy-sn -znname zn1 -host kv-host-1 -port 5000 -wait
plan deploy-admin -sn 1 -wait
pool create -name snpool
pool join -name snpool -sn sn1

plan deploy-sn -znname zn1 -host kv-host-2 -port 5000 -wait
plan deploy-admin -sn 2 -wait
pool join -name snpool -sn sn2

plan deploy-sn -znname zn1 -host kv-host-3 -port 5000 -wait
plan deploy-admin -sn 3 -wait
pool join -name snpool -sn sn3

change-policy -params "loggingConfigProps=oracle.kv.level=INFO;"

topology create -name store-layout -pool snpool -partitions 120
topology preview -name store-layout
plan deploy-topology -name store-layout -plan-name deploy-plan -wait

この各コマンドを個別のエントリとして管理CLIのコマンド・プロンプトに送信するよりも、これらの各コマンドをテキスト・ファイルにコピーしてCLIのコマンド・プロンプトで単一のloadコマンドを指定する方が簡単です。次に、その例を示します。

load -file <path-to-command-file>