7.2 データ・モニター結果の表示

データ・モニター結果ページには、正常に実行された選択したデータ・モニターに関する情報が、各モニター対象機能のデータ・ドリフトの詳細とともに表示されます。

データ・モニター・ページで、正常に実行されたデータ・モニターをクリックします。この例では、データ・モニター「Power Consumption」が選択されています。データ・モニターの結果は、次のセクションで構成されるデータ・モニター結果ページに表示されます。
  • 設定 — 「設定」セクションにデータ・モニターの設定が表示されます。このセクションを展開するには、「設定」の矢印をクリックします。データ・モニターの設定を編集するには、ページの右上隅にある「編集」をクリックします。このスクリーンショットでは、データ・モニターの設定が表示されています。

    図7-10 データ・モニター結果ページの「設定」セクション

    データ・モニター結果ページの「設定」セクション
  • ドリフト — 「ドリフト」セクションには、モニター対象の各機能のデータ・ドリフトの詳細が表示されます。この例では、データ・モニターの「Power Consumption」データ・モニターが選択されています。X軸は分析期間を表し、Y軸はデータ・ドリフト値を表します。横の点線はしきい値を示し、実線は分析期間の各時点のドリフト値を表します。マウスを線の上に置くと、ドリフト値が表示されます。

    図7-11 データ・モニター結果ページのデータ・ドリフトセクション

    データ・モニター結果ページの「データ・ドリフト」セクション
  • 機能 — 「機能」セクションには、モニター対象の機能と計算された統計が表示されます。

    図7-12 データ・モニター結果ページの「機能」セクション

    データ・モニター結果ページの「機能」セクション

    「重要度」列の値は、指定した期間に機能がデータ・ドリフトに与えた影響を示します。

    数値データの場合は、次の統計が計算されます。
    • 平均
    • 標準偏差
    • 範囲(最小、最大)
    • NULLの数
    分類データの場合は、次の統計が計算されます。
    • 一意の値の数
    • NULLの数

    モニター対象の各機能については、このスクリーンショットに示すように、カーソルを移動して次の追加詳細を表示します。

    • 最初: 分析期間について計算した統計の最初の値です。
    • 最後: 分析期間について計算した統計の最後の値です。
    • 最大: 分析期間について計算した統計の最大値です。
    • 最小: 分析期間について計算した統計の最小値です。
  • このスクリーンショットに示すように、「機能」セクションのモニター対象の機能をクリックして、「メトリック」、「統計」、「分散」およびクロス集計の列の分布を表示します。このスクリーンショットでは、機能GLOBAL_REACTIVE_POWERのPopulation Stability Indexが表示されています。

    図7-13 Population Stability Index

    Population Stability Index
    計算には次のものがあります:
    • メトリック: 次のメトリックが計算されます。
      • Population Stability Index (PSI): これは、集団が時間の経過とともに、または1つの数値の集団の2つの異なるサンプル間でシフトした量の測定値です。2つの分布はバケットに入れられ、PSIは各バケット内のアイテムのパーセントを比較します。PSIは次のように計算されます

        PSI = sum((Actual_% - Expected_%) x ln (Actual_% / Expected_%))

        PSI値の解釈は次のとおりです。
        • PSI < 0.1は、集団に大きな変化がないことを意味します
        • 0.1 <= PSI < 0.2は、集団に中程度の変更があることを意味します
        • PSI >= 0.2は、集団に大幅な変化があることを意味します
      • Jenson Shannon Distance (JSD): これは、2つの確率分布間の類似性の尺度です。JSDは、カルバック・ライブラー情報量(KLD)に関連するJensen-Shannon Divergenceの平方根です。JSDは次のように計算されます。

        SD(P || Q)= sqrt(0.5 x KLD(P || M) + 0.5 x KLD(Q || M))

        ここで、PとQは2つの分散、M = 0.5 x (P + Q), KLD(P || M) = sum(Pi x ln(Pi / Mi))、およびKLD(Q || M) = sum(Qi x ln(Qi / Mi))です

        JSDの値は0から1の範囲です。

      • クロス集計Population Stability Index: これは2つの変数のPSIです。
      • クロス集計Jenson Shannon Distance: これは2つの変数のJSDです。
    • 統計: 選択した最大3期間の統計を表示できます。データ・ドリフトは、これらの統計の計算を使用して定量化されます。

      図7-14 統計

      統計
      数値データの場合は、次の統計が計算されます。
      • 平均
      • 標準偏差
      • 範囲(最小、最大)
      • NULLの数
      分類データの場合は、次の統計が計算されます。
      • 一意の値の数
      • NULLの数
    • 分布: 凡例を含む機能の分布チャートには、選択した期間とベースラインの機能のビンが表示されます(オプション)。

      図7-15 「分布」チャートとクロス集計の列の分布

      クロス集計の列の分布
    • クロス集計の列の分布: ヒート・マップは、選択したクロス集計および機能の列の分布の密度を示します。赤は最高の密度を示します。

      ノート:

      データ・ドリフト・モニタリングでは、nullnumber_of_missing_valuesとして個別に追跡されます。