Oracle GraalVM Enterprise Edition

最近のビジネスが直面している課題

最近のオンライン・グローバル企業とマイクロサービスには、パフォーマンスの改善と、増え続けるインフラストラクチャ・コストの削減という同じニーズがあります。古い階層型アーキテクチャからマイクロサービスに進化するには、オンプレミスやクラウドでビジネスを行うための新しい革新的なアプローチが必要です。

そして、最新のオンライン・マーケットプレイスを制するには、迅速性と機敏性、無駄の排除が重要になります。

より高速で無駄のないアプリケーション

GraalVM Enterpriseは、大規模なエンタープライズ・アプリケーションとマイクロサービスの両方のイノベーションおよび改善の基盤となります。

GraalVM Enterpriseは、信頼性の高いセキュアなOracle Java SE上に構築され、アプリケーションのパフォーマンスを高めると同時にリソースの消費を削減します。つまり、アプリケーションの効率性を高め、ITコストを削減します。

ワークロードが増え続けるデータセンターでは、同じコンピューティング・インフラストラクチャでより多くのリクエストを処理できれば、追加のハードウェアを購入する必要性が少なくなります。したがって、GraalVM Enterpriseで必要なコンピュート・リソースを削減することで、オンプレミスでの資本コストの支出を削減し、クラウドでの運用コストを削減できます。

GraalVMの主な利点:

革新的なコンパイラ

GraalVMのJust-in-Time (JIT)コンパイラは、初期状態で、コードに変更を加えることなく、JavaまたはJVMベースのアプリケーションのパフォーマンスを高めます。

全体的に、GraalVM Enterpriseで実行されているアプリケーションは、より低いレイテンシを示します。リクエスト・レスポンス時間が短縮されます。アプリケーションがより高速に実行され、CPUおよびメモリーがより早く解放されることで、同じサーバーで実行される他のリクエストまたは他のアプリケーションを処理できるようになります。

ネイティブ・イメージ・テクノロジ

GraalVM Enterpriseでは、その最適化コンパイラが高度なAhead-of-Time (AOT)コンパイル・テクノロジであるネイティブ・イメージにも組み込まれています。業界をリードするネイティブ・イメージ・ビルダーによって、JavaおよびJVMベースのアプリケーションがネイティブ・プラットフォームの実行可能ファイルに変換されることで、起動が非常に高速になります。これは、プログラムの初期化がビルド時に行われることで、タスクを実行するときにはアプリケーションがすでにコンパイルされているためです。

ネイティブ・イメージを使用することで、Javaアプリケーションによって消費されるリソースはJVMで実行する場合と比べて少なくなるため、GraalVM Enterpriseは、規模の大小を問わず、クラウド・デプロイメントに最適です。

言語の相互運用性

GraalVM Enterpriseは、プログラミング言語間の壁を打破します。

Javaは、エンタープライズ・アプリケーションをビルドする場合に最も一般的に使用される言語ですが、JavaScript、Python、Ruby、Rおよびその他のプログラミング言語は、機械学習などの特定の分野でニッチ市場を開拓してきました。多くは、独自の有益な機能を提供するライブラリが付属しています。したがって、開発者は、多くの場合、用途の専門性に応じて様々な言語を使用します。

GraalVM Enterpriseでは、Java以外の多くの言語に対する高パフォーマンスのランタイム・サポートが提供されているため、パフォーマンスの低下なく様々な言語およびライブラリを相互運用できます。これにより、特定のタスクに適切な言語またはライブラリを使用できるため、開発者の生産性が向上します。

図1.GraalVM Enterpriseのポリグロット・ランタイム

GraalVM Enterpriseのポリグロット・サポートのキーは、言語コンプライアンスです。サポートされている各言語について、GraalVM Enterpriseは、各言語の仕様に厳密に準拠し、互換性を確保するために、コンプライアンス・テスト・スイートを実行します。

GraalVM Enterpriseは、オラクル社がEcma Internationalなどの多くの標準化団体に参加することを通じて、変更に対応します。GraalVMのイノベーションが仕様に影響を及ぼす場合もあり、たとえば、OpenJDKのプロジェクトLeydenの最近の告知では、ネイティブ・イメージ・テクノロジが先導したJavaバイナリ実行可能ファイルの標準仕様を提供することを目指しています。

信頼できるオラクル社のサポートおよび更新

GraalVM Enterpriseのお客様は、Oracle Javaサポート・チームと緊密に連携する経験豊富なGraalVM Enterpriseサポート・チームに24時間365日アクセスできます。

GraalVM Enterpriseリリースには、すべてのOracle Javaクリティカル・パッチ・アップデート(CPU)が含まれ、これらは不具合および既知の脆弱性を修正するために定期的にリリースされます。

GraalVM Enterpriseスタート・ガイド

GraalVM Enterpriseを開始して、次のことを実現してください:

独自のワークロードでGraalVM Enterpriseをテストし、その利点を確認してください。