AutoUpgradeを使用したデータベースのアップグレード

Enterprise Manger 13.5リリース更新18 (13.5.0.18)以降、フリート・メンテナンスを使用したデータベースのアップグレードに使用されるデフォルト・ツールはAutoUpgradeになります。AutoUpgradeを使用すると、Enterprise Managerは、ソフトウェア・ライブラリがサブスクライブしている単一インスタンスまたはRACデータベースのバージョン12.2以降のイメージを自動的にアップグレードします。

アップグレードにDatabase Upgrade Assistant (DBUA)を使用する場合は、omsプロパティoracle.sysman.db.upgrade_using_autoupgrade_toolfalseに設定する必要があります。次のサンプル・コードを使用します:
emctl set property -name oracle.sysman.db.upgrade_using_autoupgrade_tool -sysman_pwd <EM_SYSMAN_PASSWORD> -value false

AutoUpgradeを使用するための前提条件

AutoUpgradeをEnterprise Mangerのフリート・メンテナンス管理対象データベースで使用するには、次の前提条件を満たす必要があります:
  • データ収集を追加して実行する必要があります。詳細は、「構成データ収集の拡張」を参照してください。
  • アップグレード中に使用する最新のAutoupgrade.jarをソフトウェア・ライブラリ(デフォルトの場所またはカスタムの場所)にアップロードします。AutoUpgradeの最新バージョンをダウンロードするには、My Oracle Supportドキュメント2485457.1を参照してください。
  • 高速リカバリ領域(FRA)は、自動的に更新されるすべてのデータベースに対して設定する必要があります。AutoUpgradeは、デフォルトで保証付きリストア・ポイント(GRP)を作成します。FRAが設定されていない場合、AutoUpgradeは続行されません。

    FRAの詳細は、高速リカバリ領域および高速リカバリ領域のディスク・グループについてを参照してください。

  • AutoUpgradeがデフォルトでGRPを作成できるようにするには、データベースがARCHIVELOGモードである必要があります。データベースがNOARCHIVELOGモードの場合、前提条件チェック中に警告が表示されます。フラグisEnableArchiveLogtrueとして渡して、アップグレード・デプロイメント・プロシージャの一部として有効にできます。

    フリート・メンテナンスUIを使用する場合、このフラグは常にtrueとして渡されます。

  • TDE (透過的データ暗号化)構成済データベースの場合、ウォレットはAUTOLOGINモードである必要があります。ウォレットがPASSWORDタイプの場合は、前提条件チェック中に警告が表示されます。フラグisConvertToAutoLoginWallettrueとして渡して、アップグレード・デプロイメント・プロシージャの一部としてAUTOLOGINに変換します。

    フリート・メンテナンスUIを使用する場合、このフラグは常にtrueとして渡されます。

Oracle AutoUpgradeの詳細は、Oracle DatabaseアップグレードでのAutoUpgradeの使用を参照してください。

AutoUpgrade JARの場所

AutoUpgrade jarは、ソフトウェア・ライブラリのデフォルトのコンポーネントの場所(フリート・メンテナンス、ツール)から使用され、AutoUpgradeをクリックします。常に最新バージョンのautoupgrade.jarファイルを使用することをお薦めします。ファイルは、ユーザーが保持および管理する必要があります。

フリート・メンテナンスUIでは、AutoUpgradeユーティリティのソースは常に自動移入および変更可能です。パラメータautoUpgradeToolPathを使用して、autoupgrade.jarのソフトウェア・ライブラリからカスタム・コンポーネントの場所を指定できます。

AutoUpgrade jarは、パラメータisAutoUpgradeToolFromOracleHometrueとして、宛先Oracleホームから実行できます。

jarの場所を渡さず、AutoUpgrade jarのデフォルトのコンポーネントの場所がソフトウェア・ライブラリに存在しない場合は、AutoUpgrade jarが宛先のOracleホームから使用されます。

ユーザーは、パラメータautoUpgradeAdditionalOptionsを使用して、AutoUpgradeでサポートされているすべてのオプションを渡すことができます。次に例を示します:
autoUpgradeAdditionalOptions= {"restoration":"no","catctl_options":"-n 64"}
AutoUpgradeユーティリティ構成ファイル、パラメータおよびオプションの完全なリストは、AutoUpgradeユーティリティ構成ファイルのパラメータとオプションを参照してください。